友人に会うため夏の京都へ①
数年ぶりに京都へ行ってきた。
前回は21歳の誕生日前に行った。春生まれなので、大学の春休みに。
ハタチのうちに1人旅の経験が欲しかったのだろう。当時は刀剣乱舞にハマっていたので刀に関する神社をまわった。1人なので多少無茶なスケジュールもこなせた。今思うと、体力のある時期であった。
19歳のときは友人と京都へ行った。着物を着て、伏見稲荷や川原町を歩いた。
修学旅行も京都だし、家族旅行でも何度も行った。
つまり、私は京都が好きなのである。
今回行きたかった理由は、幼馴染が京都に住んでいるからだ。
家族で引っ越したそうだが、幼馴染(以下Aちゃん)は普段海外の大学院にいるため、9月までしか日本にいない。
去年も「京都に行きたいなぁ」と言いつつ有言不実行だったので、今年こそ、と京都行きの新幹線の切符を買った。お盆休みである14日~15日にそちらへ行くと伝えると、なんとAちゃん家族が住むマンションに泊まらせてくれると言うのだ。ありがたくお言葉に甘え、手土産に菓子折りを持って行った。
さて、14日の早朝。いつもの癖で東京行きに並んでいたが、ディズニーに行く人らを見かけ、慌てて大阪行きに並び直す。こだまの自由席は空いていた。
8時40分に京都駅に着き、Aちゃんと合流することができた。ちなみにAちゃんは海外のSIMカードを使っているためWi-Fiのあるところでしかスマホが使えないらしい。Aちゃんを送ってきたAちゃん母の車に荷物と菓子折りを預け、私たちはバスを利用することにした。
バスは一律の料金らしい。なんてわかりやすいのだろう。
最初の目的は下鴨神社と鴨川デルタだ。
今回の旅行はほとんど私の希望だ。付き合ってくれてありがとうAちゃん。
私たちを乗せたバスは銀閣寺へ向かう。私は全然気づかなかったが、Aちゃんが気づいて途中のバス停で降りることができた。久しぶりに会ったので話に夢中になっていた。(といっても7月に私の地元で会っている)
下鴨神社へは徒歩で行けるので、このまま歩いて行くことに。京都の夏は暑い。最近倒れたばかりの私は日傘をさし、コンビニで水分を買いながら慎重に移動した。
すると偶然『進々堂』が。
私の行きたかった店だ。進々堂の京大北門前を希望していたが、まさに、目の前にあった。モーニングの時間だったが、さっそく入ってみることに。店内の撮影は禁止だった。
奥の大きな席へ通され、モーニングにあったカレーを食べた。カレーは給食で食べたような懐かしい味付けだった。パンも美味しかった。
窓際の席を盗み見て、黒髪の乙女を待つ先輩を思い出す。
進々堂で休憩したあと、私たちは鴨川へ。鴨川デルタへ行くには川を渡らなければならない。点々とそびえたつ石を横目に、入水することにした。小さな子どもに混ざって、足首まで浸っている冷水を堪能する。お盆の時期の水遊びはよくないが、暑いので仕方がない。途中で石にのぼり、デルタへ辿りついた。三角の形をした、岸の終着点。
私は青空を見渡し、蛾の大群を探した。残念ながら見つからなかった。
このまま下鴨神社へ行くことにした。私は暑さで立ち眩み、ベンチで休憩しながら向かった。Aちゃんはこのとき全部まわれないだろうな、と思っていたそうだ。
下鴨神社の入り口である糺の森に着くと、古本まつりで盛り上がっていた。古本屋が並び、かき氷やラムネなどの出店もある。夏祭りのような雰囲気に私は元気になった。全部を覗く暇はないので、雰囲気を楽しみつつ下鴨神社へ。もし地元民だったら1日中居ただろう。絵本を探したかった。
お参りは行列だったので諦めた。普段の私なら絶対に並ぶが、境内は蒸すような暑さだったので早く離れたかった。
境内を出るとき、結婚式の列を見かけた。良いものをみたね、と言い合いながらまた古本まつりを通った。
ラムネは忘れずに飲んだ。瓶ではないプラスチックに入っているビー玉をカラカラ鳴らしながら飲んでいる隣で、Aちゃんは次の目的地を調べていた。
川原町へバスで向かい、13時オープンの喫茶ソワレに並ぶ。京都の喫茶といえばソワレではないだろうか、と思うほど有名店だ。
私は今回で2回目になる。前回は着物で来店したのでとても映えた。
オープンしてすぐ1階の席に通してもらえた。青い光が美しい。ヨーグルトの飲み物に惹かれつつ、Aちゃんと共にゼリーポンチにした。炭酸は昔ながらの甘みがあり、ひとつひとつのゼリーに味がしっかりあった。寒天の食感より柔らかい。ゼリーだから当たり前か。
喫茶ソワレを出たあとは、近くの先斗町を歩く。これも私の希望だ。いつか川床でご飯を食べてみたいねぇ、と話しながら歩く。
路地裏が多く、覗きながら歩くのが楽しかった。すると路地裏水族館を発見する。私は知らなかったが、AちゃんはYouTubeで知っていたらしい。路地裏に並ぶ、金魚の入った水槽が綺麗だ。個人がやっているので驚いた。
鴨川の川床をみると、必ずコナンの映画を思い出す。幼少期からみてきたので脳に刷り込まれている。
十分歩いたところで、バスで清水方面へ。清水寺から出る車が渋滞していた。もうすぐ神社の参拝時間がおわるので、みんな町へ行って夕食を食べるのだろう。
私とAちゃんは迷いながら、バーK36へ。坂の途中にあるホテルの屋上がバーになっていた。Aちゃんがずっと行きたかったとこらしい。まだ16時だったので空いていて、1番良い席に通してもらった。京都の景色を眺めながら、お酒を注文する。
調子にのってジントニックにしたらアルコールが強く、Aちゃんのお酒と混ぜてもらった。それでも飲み切れず、追加注文したパイナップルジュースと割ったが、最終的にAちゃんに飲んでもらった。大人しくジュースにしておけば良かった。
水を追加注文すると、グラスが空になるたびに店員さんが入れにきてくれた。宿泊客ではないのに、とても親切だった。
ホテル内は高級なお香の香りがした。いつか泊まりたいね、と話しながら坂をおりた。
ここからは自力でいけないので、Aちゃん母に迎えに来てもらう。
私の希望で、夜は貴船神社に行くのだ。よくガイドブックにのっているライトアップが見たかったのだ。八坂神社前で拾ってもらい、車で30分ほどのところにある貴船へ向かった。
ちょうど日が暮れ、ライトアップされていた。靄がかかっているような、幻想的な場所だった。階段をのぼってお参りし(今日初参り)、水占みくじをした。西の方角が駄目、旅行はよくないと書かれていた。ちょうど西に旅行へ来ているけど…。
奥にある縁結びの神社にも行った。川沿いはずっと川床の店が並び、店頭にお店の人が立っていた。川床の店を予約すると駅まで迎えにきてくれるらしい。最寄りの駅かと思ったけれど、京都駅に貴船の店のバスがあったので、店によるかもしれない。羨ましい、と横目でみながら私たちは先斗町へ戻った。
夜の先斗町は、提灯が並んで昼間と様子が違っていた。
また路地裏水族館へ行くと、こちらもライトアップされていた。
奥で猫の喧嘩する声が聞こえる。ぼんやり過ごした後、時間がないことに気づいて鴨蕎麦の店へ向かった。昼間、行列を作っていたので夕飯に行こうと決めていた。20時までだが、ギリギリ列に並ぶことはできなかった。仕方なく諦め、夕食を求めて他の蕎麦屋へ向かう。着いた、と思ったら蕎麦屋の会社のほうだった。(たしか事業部)
その近くに居酒屋はなの舞がある。全国チェーンなので珍しくないが、この店は池田屋の跡地にあった。過去、友人と行ったことがあった私は、夕飯をここでとることにした。
軽く食べるはずがちゃんと食べた。店内は涼しいしWi-Fiが繋がるので良かった。
驚いたのは、22時を過ぎてもバスがあることだ。
私たちは終電のひとつ手前のバスに乗り、Aちゃんが住むマンションへ向かった。預けていた荷物は家に運んでくれていた。
すでに和室にAちゃんと私の布団が敷いてある。順番にシャワーを浴び、AちゃんとAちゃんの弟と3人で大富豪をした。アプリで。
12ボンバーやJバック、8切りなど色んなルールを一気に覚えた。しかもアプリなのでオンライン対戦として4人や5人でできる。ずっとやりたかったが、次の日も早いので1時に寝ることにした。
疲れていたのですぐに寝ていた。
さて、大文字に気づいただろうか。
わかる人はわかるだろう、森見登美彦さんの作品『夜は短し歩けよ乙女』『四畳半神話大系』に出てくるものだ。つまり、聖地巡礼というものをした。『有頂天家族』のスタンプラリーもあったそうだが、今回は行けず。長期で開催しているので気になる人は行ってほしい。
19歳のときは新選組に関連する場所を巡り、20歳のときは刀剣乱舞にハマっていたので刀に関連する場所を巡った。今回は森見作品だった。
2日目↓
※noteに載せられる画像が少ない。通行人が映っていたり、私たちの自撮りだったり…。
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