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実は書き加えられてる「システィーナ礼拝堂の最後の審判」

世界遺産でもあるバチカン美術館のシスティーナ礼拝堂。

そこに燦然と輝くミケランジェロの傑作「最後の審判」

実は、私達が今見ることが出来るのは、ミケランジェロのオリジナルそのままではないんです。

ミケランジェロが壁画を完成させた後に困った問題が起き、後に修正されることに。

「最後の審判」は、キリストを中心に、総勢400人あまりという人の群れが描かれている壮大な壁画。

問題は、このおびただしい数の人間が、全裸で描かれていた事。しかも描かれてた場所はローマ教皇の教会。

描いたのは、観察眼鋭いミケランジェロ。

人体を全てありのままに描写し、生々しすぎると問題に。

1564年 この絵はワイセツと判断され、別の画家に手を加えられてしまうはめに。

全裸の下半身に次々と薄い布が書き加えられました。

1980年から行われた大規模修復作業で、この絵の布の部分を残すか除去するかで意見が別れます。

最終的に、「後から加えた部分も、歴史的価値がある」と判断。

壁画は布が書き加えられた状態のままで残りました。

芸術で真実の追及をするか、宗教の尊厳と神秘性を優先するか。両方100%はなかなか難しいのかな?

今だったら、この絵の運命はどちらだったのでしょうね。





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