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テレジア・イエローのシェーンブルン宮殿

オーストリアの首都ウィーン近郊にあるシェーンブルン宮殿。

最初に宮殿の建設計画したのは、マリア・テレジアの祖父でもある神聖ローマ皇帝レオポルト1世。

一帯は、もともとハプスブルグ家の狩猟地。ここに夏の離宮を建設。

1740年 マリア・テレジアがハプスブルグ家の家督を継承し、ここに住むことを決心。大増改築が始まります。

外観はバロック様式、内装は華麗なロココ様式。

部屋数は1400室以上。豪華な室内装飾のために巨額な資金を投入。

まさに全盛期ハプスブルグ家の象徴。

宮殿の外壁は「マリア・テレジア・イエロー」と呼ばれる鮮やかな黄色がとても印象的。

マリア・テレジアは黄色が好きだった?

どうなんでしょう?

じつは 夫フランツ1世は外壁を金箔にしようとしたけど、お金がかかりすぎると断念。金色に近い黄色になったという話が有力な説らしいです。

もともと マリア・テレジアの時代には、現在のような鮮やかな黄色ではなく、もっと薄い黄色だったそう。

さらに、ナポレオン1世がウィーンを占領していた時期は、なんと 宮殿はグレーに塗り替えられていました。

現在の鮮やかな黄色になったのは、19世紀後半になってから。

ハプスブルグ家最後の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の時代。

既にハプスブルグ家の勢いは衰え、凋落の一途。

もしかしたら、宮殿を黄色に戻すことで、ハプスブルグ家の栄光を、もう一度取り戻したいと願ったのかもしれませんね。

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シェーンブルン宮殿と庭園は、1996年世界遺産に登録されています。



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