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カトラリーの形ってフォントの流行と連動してそうだよね。

カラトリーじゃなくてカトラリーじゃんって思って、過去記事直した。カタカナ死ぬほど弱い。宇佐兎三でございます。


結局電動で削るの巻

昨日バリを削ってこれでいいだろって思ったんだけど、試しに冷凍スパゲッティを食べてみて思った。

行儀がいいかはともかくとしていままで刺して食べてた薄いウィンナー刺さりが悪い。

はい、ということでお直しすることにした。

今度はリューターで。

ポイント(先端)はやっぱもっと細くないとダメかなーってことで表と裏を削って横から見た時に△にするだけでもいいかなとおもったんだけど、結局ピラミッド型先端にしたよね。

Before | After

写真は拡大しないとわかりづらいかもだけど、ポイントの面積がかなーりちいさくなった。先だけを細くしても結局刺さらない可能性もあるけど、次回食べてみて考えるわ。

まぁ自分の良いように改良するのは安物買った人の特権だよね。さすがに1本数千円のフォークなら無理。

ホムセンでフォーク眺めてきた

キッチンペーパーを買いに行ったついでにホムセンのフォークをチェックしたらいまや割と日本製ばっかりおいてあったけど、届いたタイミングでの私のフォーク以上に先端がやばい感じの切りっぱなしフォークしかありませんでした。
ちゃんと研磨済みのも高くても置いといた方がよくね?ってマジで思ったわよ。まぁ最悪自分で削れや!かもしれんが。ホムセンだし。
っていうかヤスリとか無い場合は、ステンレス鍋のこげ付き取るようなスポンジで先端こすってみるだけでもマシになるかもとはとは思う。知らんけど。

ただ日本製を売りにしてるやつってステンレスじたいは18-10だったするから、人件費が一番フォークの値段に重くてかかってて、未完成品に近い状態のモノを安く売ってるってのが正解なんじゃないかって思った。

というか、フォークを買ったの自体が人生で2回目で、1回目が小学生のころディズニーランドでドナルドがついた可愛いだけのやつだったので、フォークの選び方を知らんかったけど、値段なりだということと選び方がめちゃくちゃよくわかった。

飲食店のフォークどうだったかなっていうのはあんまり意識すらしたことなかったけど、洗ってる回数が家とは段違いだろうしすくなくとも角は落ちそうだよねー。

フォークばっかり見てたらフォントっぽいなと思った

今までカトラリーを買うって発想があんまりなかったんだけど。
でも、いろいろ眺めてたら宇佐兎三ちに元からあるこのフォーク、めちゃくちゃ

FUTURAっぽくね?それかDIN。

今でも人気のあるサンセリフ体だよね。

Futuraはナチスが広めたとされそれだけが唯一好ましい功績だとされることもあるけれども。とはいえ、ルイヴィトンのロゴがFuturaなことは有名で。宇佐兎三もアルファベットイメージを作らなきゃなときは割と使うよ。
で、DINに至ってはDeutsche Industrie Normen(ドイツ工業規格)つまりドイツのマンホールとか工業製品に使われてるフォントなんだけど両方とも1930年前後のドイツで作られたフォントで、最近では日本のユニクロの看板とか商品プリントなんかもコレだったりする。
Helveticaってちょっと陳腐に見えるんだよねというのは余計な話。

それまでのドイツって、ゴシック…といっても和文のゴシックはむしろサンセリフだけど、欧文フォントにおけるゴシックってオールドイングリッシュとかブラックレターというゴスロリ的な意味でのゴスゴスしたフォントのことで、ドイツでは戦前まで新聞とかでも使ってたんだそうで。

さすがにブラックレターはこれしかもってなかった
使わないし(笑)

今でもドイツの古い町並みの地名の表示とかはこの書体が残ってたりするんだそうで。

ドイツの老舗Wilkensのこのカトラリーとかは、めちゃくちゃブラックレターっぽい。ドイツ語あんまり読めないけど、銀ぽいしRoyalってかいてあるのだけは読めるし、€1718とかなので値段からいっても最高級ラインだけど(笑)
写真で見ても明らかにフォークの先は当たり前に滑らか。

ストレートな、フォークやナイフは古くても古さをあんまり感じさせないけど、こう言う形だと、若干古くみえそうなのもありそうだなって思った。

で一方、イタリアで生まれたローマン体をフランス人が洗練させたのがGaramondなんだけど。

セリフ体(ヒゲ付き文字ってかんじ)

シンプルだけどそこまでストレートじゃないものっていうのも結構あったりして。

これは、フランスのアマゾンからメーカー名は拾ってきたけど、フランスで創業してドイツに本社があるメーカーらしい。

あとはナイフがかっこよすぎて買おうか悩んでたこれとか。

細身のローマンっぽさある。
決まった形がある中でつくるから類似があるんだろうなというのと、ゴテゴテとした装飾文字がこまれる時代ほどカトラリーのデザインもゴテゴテしてないかという仮説。

おばあちゃんちだったり、古い洋食屋ってゴテゴテした謎彫刻がついたフォークでてくるけど、あれって妙に古臭く感じない?
でも、時代背景を考えるとポスターとかのヴィジュアルに使われてた文字はレタリングで手で書いてただろうから、ある意味でもいくらでも装飾されてただろうなって思ってて。
今だって無数のフォントから選べばいいんだけど、独自の装飾をつけるにはそれなりに技術いるし、特にデザイナーからは「素人にやりやすい」と批判もあったフラットデザインの流行以降はますますシンプルなフォントが好まれているわけで、宇佐兎三んちにずっとあるヘンケルスのフォークは古臭さゼロというか、まぁ今っぽさすら感じる。
いまどきのものはさらに形を単純化していたりするなと思ったりもするけど。

そんなことを思いながらカトラリーの歴史を紐解いた

で結果的に言うと、意外に庶民が使うようになった歴史って浅いぞと。
ちなみに日本の場合600年前後の飛鳥時代から庶民も箸を使っている。

で、匙自体はそれなりに早い段階から使っているものの(ちなみに日本でも平安時代くらいまでは匙もつかってたらしいが、鎌倉時代にはすたれたらしい)、どうやらフォークが得に遅かったんだそうで。ただ、自分で削り始めちゃうレベルでやってみて思うのは、金属が前提なら特に、それなりの技術レベルがいるし、ちゃんとつくろうと思うとたとえ木製でもそれなり以上に作るの

め ん ど く さ い。

で一般庶民がカトラリーを使うようになったのは19世紀に入ってかららしく、それまでは手づかみで食べるの主流らしいんだけど、そのころくらいからされている大衆向けの印刷のためのフォント開発のトレンドと道具のデザインもけっして無縁なんだろうなぁなんて思った。

ここまでも妄想の域をでないけれど、そこでちらついたさらに2つの与太話的蛇足がある。

妄想的与太話

歴史の浅いアメリカでは伝統料理はどこかの借り物っぽさがあるけれど、パッと思い浮かぶアメリカ人の国民食っぽいものが、ハンバーガー、フライ、ピザみたいな手づかみで食べるものが多い感じがするのは、それってもしかしてその時代に分かたれた名残だったりするんだろうかという妄想。

そして、宇佐兎三自体左利きで、矯正失敗した組なんだけど。
(中学生の頃、右手でも幼稚園児らしい大きさで教本と同じ形のひらがなだけは書けることに気づいてなんだこれ!ってなったが、小学校にあがると同時にやめさせてた左手を使うことが戻ったらしい。全然覚えてないけど。)

で、矯正するのって筆で文字を書いていた日本人くらいかと思っていたんだけれどもどうやらそんなこともなくて。なんなら日本人以外は右利きと左利き実は半々なんじゃないかくらいに思ってたけど、その割合は世界共通で右利きの方が多い。
で、フランス人の友人も「元左利き」だと言っていて、なんで?万年筆が描きづらいから?ってきいたら、

「左手は悪魔の手だから。」

って話が今の今までピンときてなかったけど、割と最近まで手で食べる文化だったからかと。インドと同じ感じで、結局のところ食べ物を触っていいのは右手、お尻を拭くのは左手って話ですよね。

10年越しになんかものすごく腑に落ちてしまったのでした。

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