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140字小説「俺たちに気が付かない!!これだけいるのに!!」

女は新居で祖母の形見である手鏡を見ていた

新居は立地や間取りに対して家賃が安く
穴場の物件に入居できたと女は今も思っている

問題は形見の手鏡で
祖母はこの手鏡の事を声を写す鏡と呼んでいた

女は改めて形見の手鏡を見る

形見の手鏡には女の顔が見えなくなるほど
無数の声が写っていた

女に霊感は全くない

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