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台風と海水と珊瑚と

沖縄に台風が接近しているというニュースを見た夫が
「やっと来たな」と言った。
それを聞いて私は、
「これで、かき混ぜられるね」と言った。

石垣島の海水のことである。


7月の1週目、石垣島を旅行した。
今年の沖縄旅行は、リゾートホテルに泊まって、ビーチで昼寝か読書でまったりしよう。忙しかったらうさみみは、仕事してもいいしさ。それなら、お休みのために、無理に仕事を調整しなくていいしね。

っていう話をしていたはずだったのに、夫が手配した4泊5日の旅程は、石垣島でダイビング、西表島でカヤック、波照間島へ日帰りで…といった具合に、アクティビティ盛り盛りの予定で、しかも宿泊先はリゾートホテルではなかった。

まあ、リーズナブルで設備もしっかりと整って、部屋もそこそこ広め、のいいホテルだったんですけどね。立地もよかったし。


昨年も書いたが、私はダイビングのライセンスを持っていながら、永遠に体験ダイビングを繰り返しているいわば「プロ体験ダイバー」(ここ、ドヤるところじゃないけど)。今年も、ブレずに体験ダイビングを申し込んだのであった。


今回、ダイビングをやる前にちょっとしたハプニングがあった。私のように持病がある人間は、「ダイバーメディカル」といって医師の診断を受けて、ダイビングをしても問題ない身体の状態であることの判断と、医師の署名をもらった書類がないと、ダイビングに参加できないことが発覚した。

はて。今まで、そんなこと言われたこともなく、問題なくダイビング出来ていたのだが…。
よくよく考えれば、今まではしっかりと内容をチェックせずに、持病についても「いいえ」で書類にチェックを入れてしまい、ダイビング出来てしまっただけかもしれない。

とにかく、今回はそのままではダイビングはできないということで、その日は断念。石垣島内の病院で診察を受けて、署名入りの書類を入手。ダイビングの予定を、波照間島に行くはずだった日に置き換えた。波照間島は、またの機会に見送りだ。


とまあ、わちゃわちゃとしながら調整して、迎えたダイビングの日。

いざ、海に出てみると、
「おんや?綺麗は綺麗だけど、何だか前に来た時よりも海が濁っていないか?」と夫がぼやく。
夫のその感覚は当たっていた。

我々が訪れたその時期、石垣島にはまだ台風が来ていないから、海水が濁っているとのことだった。台風で海水がかき混ぜられていないので、藻が発生しやすく、海水温も上昇しているのだとか。そのままだと珊瑚が白化してしまうし、その状態が続くと死んでしまう。そうなると、珊瑚を取り巻くその他の生物の生態系にも影響してくるという。

確かに海水温も水と言うには温かい水温だったし、潜っている間、白化していると思われる珊瑚もチラホラ目についた。

夏に沖縄旅行を計画するとき、多くの人は旅程が台風の到来に当たらないように祈りながら申し込み、いざ、台風がくれば何かしら農作物や建物や時には人間の命に被害が及ぶものでもあるが、地球にとっては、台風が来る意味というものがあったのだ、ということを知ったのだった。


これを書いている今頃は、まさに石垣島に台風が接近中。
大胆に海水がかき混ぜられることだろう。よろしく頼みますね。
そして、どうか、石垣島の人々に被害が及びませんように。


最後に海の写真を貼って。

川平湾から出発し
船でダイビングスポットへ
今回、6人の参加者のうち4人が外国人でした
つまり日本人は我々夫婦だけ
移動中の船から

実はマンタに会えるのを期待して申し込んだダイビングのツアー。現れるスポットに連れて行ってもらったのですが、残念ながら縁がなく。

亀~!!


代わりにというわけでもないですが、亀がいましたよー。
インストラクターいわく、亀が嫌がる様子もなくずっと一緒に泳いでくれたのは珍しいこと、だそう。なぜか、我々を船まで送り届けるかのように泳いでくれました。

ニモの親戚
ニモはカクレクマノミ
この子達は、別の種のクマノミだそう
お魚たくさん!
本来、ダイビングに行くはずだった日は
フェリーのターミナルにあるプラネタリウムへ
思いのほか見ごたえあった!
石垣島は北部が星空保護区




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