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先生の存在

久しぶりにシュタイナーの思想に関する講座を受けることになり、先日から6回のオンライン講座が始まりました。そこで、長年お世話になっているさゆり先生のお話を聞きながら感じたことを書きたくなりました。

講座の内容は、シュタイナーのバイオグラフィワーク。興味はずっとあったけど、深いスピリチュアルな内容に踏み込むのがちょっと億劫だな、、、という感じで、今まで手をつけずにきた分野です。今回声をかけていただいて、やっとその時が来たというような感覚があり受講することにしました。

講座の内容はもちろん素晴らしかったのですが、私がここで今回書きたいと思ったことは、今までのカナダでの子育ての体験を通して感じた先生の存在についてです。

今までいろんな先生に出会ってきて感じるのですが、「シュタイナー学校の先生」というのは、ただ単なる職業ではなく、その人の生きる道そのものであるということです。そのような先生方の元で学べる生徒と私たち親はつくづく幸せだなあと、他の親御さんともそういう話をよくします。

もちろんシュタイナー学校の外にも素晴らしい先生はたくさんいらっしゃると思いますが、1〜8年生まで持ち上がりで一人の担任の先生ととことん向き合うことが前提のシュタイナー学校では、特に先生一人ひとりの生きる姿勢がどうしても見えてしまうのでしょう。幼稚園にしても、先生方は長年同じ学校に勤めていることが多く、子供達が先生はそこに住んでいるんだと思うほど、しっかりその場に根を張った部屋の主のような存在なのです。転職によってどんどんキャリアアップしていく北米では、少し珍しい環境かもしれません。逆に言えば、せっかくシュタイナー学校に行っているのに、先生がコロコロ変わることがあると(あります)、少しがっかりすることもありますけどね。

シュタイナー学校の一番小さい子のクラスというのは、たいてい2歳くらいの子を対象とした親子教室です。親も一緒に参加するのですが、それはその教室の目的が「親を育てる」ことでもあるからです。さゆり先生もブランカ先生も「親育て」に注力され、度々親のための勉強会を開かれています。親が育つというのは、何も子育ての知識を学ぶということだけではなく、親自身が人間として成長していくということでもあります。

これは本当にありがたいことで、私たちもそこでずいぶん多くのことを学びましたし、貴重な仲間もできました。もしあの親子教室や勉強会がなければ、私たちの子育て、そして人生そのものも全く違ったものになっていたでしょう。

育ち合う同士

子供が育ち、親が育ち、そして先生もまた向上していくのですね。さゆり先生の親子教室に通い始めて5年?6年?が経ち、失礼な言い方かもしれませんが最初の頃は緊張しながらお話ししてくれていた先生も、先日の講座では生き生きと難しいお話をわかりやすくお話しをされていて、共に育ち合う仲間としても大変感動しました。誰でも人間ですから、完璧ではないし失敗することもあるけど、それも含めて全て学びの機会とし、なんだかんだで共に歩んできました。そしてその輪が少しずつ広がっている。今までの流れも踏まえての教室全体としての成長を感じ、私も背筋がビシッと伸びる思いでした。先生、子供、親、関わる皆が成長しながら作り上げていく、シュタイナー学校のエッセンスがそこに生きているようです。

バイオグラフィワークではきっと今までの人生の意味を、シュタイナーの7年周期の思想によって分析し、そしてこれからの残された人生の捉え方を学ぶのだと思います。その伏線として、先生のあんなキラキラとしたエーテル体に触れられたのは、最高のそしてそうあるべきタイミングだったような気がしています。

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