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ガパオライスと私にとって大切なこと

今ガパオライスを食べている。

人はストレスフルだとパンチのあるスパイスのきいた辛いものが食べたくなるそうだ。

特にお腹も空いていないのに

ガパオライス専門店に入ってしまったのは

きっと近頃ストレスがたまっている証拠だろう。

しかし、辛いものが猛烈に苦手な私は

辛味なしのガパオライスを食べている。

久しぶりの異国情緒あふれる香りに食欲がそそられ、ガツガツ食べている。

辛くないからガツガツ食べられている。

そして、こういう異国のものを食べていると、

何故か、ふと

学生時代の国際交流サークルやその仲間たちと海外に行った日々を思い出す。


タイのタクシーに騙されて運ちゃんの知り合いの漁船に乗せられたり、

ハノイの砂埃と英語の通じなさにイライラしながら街を練り歩いたり、

勝手な行動で行方不明になったチェコ人留学生と大喧嘩したり、

神社の手水舎にダイブしようとする、やんちゃポーランド人の制御をしたり、

時には欧米人グループとアジア人グループの壁みたいなものを感じたり、

ここに書ききれないくらい色々とあったが、

私が海外の仕事にこだわる原点の1つでもある。

昔上司に何故そんなに海外にこだわるのかと言われたことがある。

英語がしゃべれればいいの?とか言われて、

嫌な気持ちになったが、

その時は私の今までの人生を知らない上司に上手く説明出来る気がしなくて諦めてしまった。

さらに外資なのに日本にこだわるその上司のことも私は理解出来ず、

最後までいまいち分かり合えなかった。


でもこうしてガパオライスを食べながら想いを馳せると

日本に住む人が日本にいる家族や友達のためになることをしたいと思うのと一緒で、

私はただサークルや旅行先で知り合った海外の友達やその家族のために役立ちたいだけなんだなと改めて思う。

ただそれだけなのだ。

なんてことはない理由。

その人たちの人生が幸せで豊かになるように少しでも貢献出来ればいいなと。

そう思って仕事をしている。

それに、私が国際交流で1番の醍醐味だと思っていたのは、

「違いを楽しむ」ではなく、

「同じを発見する」だった。

日本文化では理解不能な行動をとる留学生や旅行先の人々もよくよく見ると、いつも最終的に行き着く先が

同じだ

という感想。

同じようなことで人生悩み、大学生ならではの恋をしていたり、家族のこと思っていたり、

そんな同じを見つけるとすごく嬉しかった。

今の職場でも第一印象日本との違いを感じても、

結局本社の同僚もよく話すと同じだな、という結論に至る。

そんな同じ人類のために、

とてもシンプルで当たり前なモチベーションのために、

これからも微力ながら貢献出来たらいいなと思う。



そんなことを考えている間にガパオライスを食べ終わってしまった。


そして、どうでもいいが、今私は

何故、

ガパオライス(辛味あり)にしなかったのかを

盛大に後悔している。

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