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キョショーたちの演奏に惑わされる件〜アマチュアチェロ弾きの言い訳

スマホ1台でいつでも世界中のプロの演奏にアクセスできるようになった今、聴きすぎて惑わされることが多いです。

と書くとお前は何様かよって感じですね。

これは、あぁかっこいい演奏!こんなふうに弾きたい!などとすぐに影響されて、真似して弾いてどんどん崩れていくという私の勝手な現象のことです。もちろんキョショーたちにはなんの罪もありません。ただの自爆です。
特にバッハの無伴奏は皆さん自由に弾いていて、ボウイングはもちろんテンポもアーティキュレーションも様々。それがつまり表現であり芸術なのですが、基本もままならない私が真似するとただのへんてこりんになるわけです。

チェロの先生はオーソドックスに譜面通りにきちんと弾くことを教えてくれます。そりゃ当たり前です。なので私が変に影響されたテンポで弾いてたりすると軌道修正されます。バッハは自由に弾いていいよ、とは言われますが、それは譜面通りの基本が出来てからです。
無伴奏の1番プレリュードをレッスンでやっていた時、私の演奏を聴いた先生は
「ずいぶんとアグレッシブなプレリュードだねぇ」
と苦笑していました。もっと落ち着いて弾きなさいと。
テンポの良いなめらかなプレリュードを好んで聴いていて、それに影響されるものだから自分のテンポもどんどん速くなっていって、でも基本が出来ていないものだから、私のはただ転んでいるだけの演奏でした。
先生がその後弾いてくれたのですが、落ち着いたテンポなのになめらかで心地良いものでした。曲を聴かせる、ということを目の前で見せてもらった時間でした。

まぁ、しかしすぐ忘れてしまう私は、今でも懲りずにキョショー達の演奏を聴いて惑わされています。
失礼、勝手に真似して崩れています(笑)
いつまでやってるんだかの無伴奏1番クーラントも、自分の録音とキョショーの演奏と比べては落ち込み、そして真似をし、混乱し、レッスンで指摘され、を繰り返しようやく「クーラントぽくなったね!」とのことで次の曲に進めることに。長かった。。
でもこうやってあれこれ試行錯誤しながら弾いた曲は一生忘れない気がします。
そしてこれからもたくさんの音源を聴いて理想を追求していこうと思ってます。


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