自己紹介② 〜性別の話〜
ほかほか北海道出身!どさんこどっさり!長月うさぎです!
を定番の挨拶にしています。長月うさぎと申します。
紆余曲折あって、今は東京で役者をしています。
自己紹介①で役者をするに至った経緯についてざっくり書きました
が、一つ大切な要素が抜けています。
嘘を書いているわけではありませんが、ワケあって意図的に抜いています。
世の中の興味を引くようなわかりやすい書き方をすると「元男子」であるということです。
”元”なので現在は手術して、戸籍上の性別は「女」になっています。
公表していなかった理由
理由はいくつかあります。
・日常生活においては性別について特に説明を求められることなく生活できていたこと。
・性別について公表したのちに「こういうところ元男子っぽいよね」みたいな、粗探しをされるのが嫌だったこと。
・逆に女の子”扱い”されるのも嫌だったこと。
・「LGBTだから」ではなく、ひとりの人間として見てほしかったこと。
です。
いまさら公表した理由
本当は役者としてある程度の知名度というか、この人はこういう人っていうアイデンティティを確立してから公表したいなって思っていました。
きっとその方が、私を知ってくれた人たちのLGBTに対するイメージが変わるはず。LGBTだからって一括りにせず先入観なしで見てもらえるはず。
でもここ最近「そもそも私の存在を多くの人に知ってもらえないと意味がないのではないか」という考えが強くなりました。
じゃあ、性別について公表した方が興味持ってもらえるかなって。
ただ、この文章を書いている今でも少し迷っています。
公表したことを後悔しないかなって。
でもきっとこれまで関わってきた方々はきっと性別どうのこうのは抜きにして、ひとりの人間として変わらず接してくれると信じて。
現在所属の劇団について
私が現在所属している劇団は「演劇集団LGBTI東京」と言います。
LGBT当事者とその理解者による団体です。
以前所属していた団体を脱退したのち、LGBT当事者であることを活かして演劇ができないかと探していた際にこの団体を見つけ、オーディションに参加。コロナ禍始まりたての頃に客演で出演する予定でしたが、稽古途中で緊急事態宣言が発令され公演自体が無期限延期になっていました。
コロナが少しだけ落ち着いた頃、絵本を原作とした大人も楽しめる児童向けの演劇を行うためオーディションを開催すると知り、再度応募し参加。千代田区と岡山での公演を経て劇団員となりました。
かわいいものが大好きなくまの男の子が主人公のお話です。
多様性について書いたお話でしたが、観てくださった方々の感想を見てこれからの時代に向けてすごく意義のある作品だなって思いました。
この作品が劇団の代表作の一つとなり、劇団の名前が広く知れ渡ればLGBTが「なんだかよくわからない人たち」ではなく、「ひとりの人間を説明する要素の一つ」になってくれるのではないかと思い、劇団員として活動をしています。
役者を続ける理由
前述の通り、
「LGBTだからこういう人」ではなく、ひとりの人間としてその人がどういう人なのかを見てほしい。
身近に当事者がいない人も実際に私の姿を見てそう思ってもらえたらいいな。
というのが、今も役者を続けている大きな理由です。
また、当事者には
自らLGBTの枠に囚われ「こうじゃなきゃいけない」みたいなものに縛られる必要はない。
という考え方も知ってもらえると嬉しいなと思っています。
私もあまり枠に囚われたくないと思っていますが、どうせ自分が当事者ならば当事者だからこそできる何かをしてみたい。
何かのご縁でこの記事や私の名前を知ってくださった方に、知れてよかったと言ってもらえるようなキャラクターであり続けたい。
引き続き、ひとりの役者としての舞台活動を続けると同時に、当事者としての情報や想いなどを発信してゆければと思っています。
どうか、応援よろしくお願いします。
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