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Vの庭先で肉食を

「姐さん、お客です」
「通せ」
客=鼻と口をハンカチで覆ったインテリ士官は、心底嫌そうに天幕の入口をくぐる。
「やあスチェッキン。ご用件は?」


「昨日からヴィ連軍の進軍が停止していることは?」
「知ってる知ってる。何があった?」
「“牛の盾”です」
「牛かあ!」
喜色を隠そうともしないアリサカに、スチェッキンは軽蔑の色を深くする。
「卑劣な策です。なんとかして頂きたい」
「なんとかね」
「我々ヴィ連軍は邪悪な肉食主義者と戦い動物を救う正義の使者です。ですから」
「肉食主義者同士の醜い争いには関与しない、でしょ?アタシらがなんとかする。アンタらは知ったことじゃない。分かってる分かってる」
「結構」
「よおし!」
アリサカは景気よく立ち上がり天幕を出る。
「スナイドル!胡椒はまだあるな!?ガーランド、ルベル、カルカノは留守番だ!火を熾しておけ!残りの連中は通常装備で出撃!」
「「イエス!マム!」」
「行くぞ!今夜はステーキだ!」

【続く】

#逆噴射プラクティス #逆噴射小説大賞 #小説 #Vの庭先で肉食を

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