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フランスの農家Morenoが語る不耕起(NO-Till)とは?

今回紹介するのは自分も影響を受けたフランスの農家さんMorenoを紹介して、そのあとMorenoさんが考える不耕起栽培(NO-Till)について紹介していきたいと思います。

自己紹介


こんにちは。私の名前はモレノです。フランスの東部の田園地帯にあるアロマスファームで農業をしています。
農場の大きさ1/3エーカーです。
この農場はもともとは古い果樹園でしたが昨年、草地から現在の家族経営型の農場にしました。
多くの育苗をする小さなハウスがあります。そしてすべてのトマトといくつかのピーマンを栽培する大きなハウスを持っています。全部で105以上の畝があって、現在すべての畝を使って栽培しています。


農業を始めるキッカケ


私たちの農場を始めるきっかけは妻と私がニュージーランドのマンダリン農場で初めて会った2013年初頭に遡ります。そこでの体験は私を惹きつけるものがありました。私たちはそこで農業というライフスタイルが好きになりました。

しかしそこでは単一作物栽培や農薬を使った栽培でした。
その農場での体験をキッカケに農場で出会った友人とドキュメンタリーを交換し、そのドキュメンタリーを見てからもっと外の世界を見るようになって大きな違いに気が付きました。
そして、私たちは妻の故郷であるフランスに戻りました。
その時にフルタイムのマーケットガーデンスタイルの農業を始める事を決めました。なぜなら、マーケットガーデンの農業は参入しやすかったからです。


農場作り

私たちが初めてここに到着したとき雑草しかありませんでした。なので私たちは耕耘することから始めました。そして畝を作って、堆肥でいっぱいの大型トラックを2台分手に入れ、手押し車で散布しました。
すべての畝を立ててから、畝間に木材チップでマルチングします。
私たちは不耕起栽培をしています。この農場ではもはやブロードフォークさえ使用していません。私たちは継続的に堆肥と有機物を畝に散布し続けており、これが私たちのすべての作物に栄養を与えています。
そして、これまでのところかなりうまくいきました。


栽培作物

ここアロマス農場では、1/3エーカーしかないので、私たちが育てている作物についてかなり慎重に選ばなければなりません。じゃがいも、玉ねぎ、ネギ、キャベツの栽培を始めることはできません。この野菜ではこの狭い面積だと利益が少ないからです。ですから、私たちはビート、大根、ニンジン、カブのような束ねて販売する根菜類に焦点を合わせています。
他にはルッコラ、水菜、サラダ野菜などの葉物野菜をたくさん栽培しています。

クイックカットグリーンハーベスターを使用して収穫が早くなった事で、通常は栽培できない野菜の生産を倍増させることができました。



私たちがこの農場を始める前に、私たちはちょうど新生児を授かっていました。娘の名前はノーラといいます。農業を始めた時に彼女は生後わずか2か月でした。娘が外に出て、土に手を入れて泥だらけになれる環境にしたいと考えていました。

私自身、都会の環境で育ちましたが、知らないうちにこういう生活をしていませんでした。そして今、私たちの娘にそんな環境を提供できることは本当に重要なことです。

私たちが作物を畝に移植するとき、娘は私たちの後ろに来て作物を取り出して移植します。必ずしもそうあるべき方法ではありませんが、それは問題ありません。そして、このように娘が畑で何かをする事について見守ってあげると思っています。娘がとても速く作物を移植している姿は美しくもあります。これが私たちの生活です。


私たちの使命

もっと小規模農家が必要です。そもそも自分たちだけでなく、隣人、地域社会、より広い地域社会、そして環境にとっても有益な方法で農業を営む人々がもっと必要です。
それが実現できるオルタナティブな栽培法があることを例として示すことができれば、私の使命は成功です。

no-dig(不耕起) とは何なのか?


私たち農家の主な重労働には雑草との戦いがあります。雑草を取り除くために膝をまげて何時間も腰を屈めています。それは雑草と絶え間ない戦いです。しかし、除草作業を最小限に抑える方法で野菜を育てることができたらどうでしょうか?それは雑草に負けないようにしながら栽培時間を大きく短縮させるでしょう。

自然に逆らわないように除草するにはどうすればいいのか。
私たちは自然と一緒に調和していく方法を見つけました。
不耕起栽培によって時間と労力を大幅に節約でき、高品質で栄養価の高い食物を豊富に育てることが出来ます。

この方法は多くの名前で呼ばれ、何十年にもわたって実践されてきたため、今日では新しいものではありません。ヨーロッパでこのシステムに使用される最も一般的な用語は、no dig(不耕起)です。
しかし、他の人はそれをマルチガーデニング不耕起自然農法と呼ぶかもしれません。

そして他の多くの名前はあなたがそれを何と呼んでも原理は似ています。この方法の背後にある考え方はマルチを通して土壌を保護することです
構造を維持するために、できるだけ邪魔をしないでください。
そして、私たちの足元の土壌を彼らの自然の家と呼んだ土壌生物の豊富さと多様性を維持するために、土を動かすための画期的なブロードフォークを使用します。重い機械やストレーナーを使用しません。バクテリア菌類ミミズ小型哺乳類はすべて調和して働き、生態系を絶えず改善しています。

そして、私たちが庭で模倣しているのは、畑を多くの有機物でマルチングして、土を覆い雑草を抑えながら肥料を供給している点です。

これが、私たちがはるかに少ない労力とエネルギー投入で栄養価の高い食物を育てることができる方法です。

森林は、このシステムが実際に機能している最良の例の1つです。
土壌は常に植生のさまざまな層と土壌の表面に落ちる有機物によって覆われ、保護されています。それがまさに私たちが模倣したものです。
そして私たちの畑には食物の日陰としての避難所を提供してくれる果樹が植わっています。

畝を堆肥で、畝間をウッドチップで畑全体をマルチングしました。私たちは幸運にもこの農場を使い始めた時から果樹が植わっていたのでそれを伐採せずに畑作りをしたかったのです。

NO DIG(不耕起栽培)の原則を使用して庭や農場を始める時に特別なノウハウや経験を必要としません。段ボールや堆肥を15センチまたは6インチの厚さでマルチングすることで表層にある雑草を取り除くきます。こうすることによって雑草が無いきれいな畝を作ることが出来ます。(自分的に5センチあれば十分だと思います。)
すぐに播種や移植したりできるようになります。最初は雑草が段ボールや堆肥を突き抜ける可能性がありますが、簡単に道具を使用してそれらを取り除くことができます。これは非常に単純で快適な方法です。

最初に畝を立てる時最かなりの量の堆肥が必要になりますが、マルチングされた畝が準備出来ればあとはにメンテナンスも楽になり、シーズン毎に堆肥を手押し車で数台散布するだけで済みます。

このようにして、あなたは土壌生物や他のすべての有益な微生物を保護し、餌を与え続けます。そうすることで土壌生物がトンネルや隙間を作って土壌をほぐします。耕耘や掘り直しを心配する必要はありません。そうすれば植物は豊かに成長します。近隣の土地から吹き込んだ雑草は手や菜園道具で簡単に取り除くことができます。

畝を立てた際にローカルで利用できるものに応じて堆肥を作ることが出来ます。それは馬や牛などの糞の堆肥からよく堆肥化された緑肥などがあります。

台所のくずがよく堆肥にされていればあなたは庭の畝にマルチングして土壌の有機物賄うことができます。それは複雑である必要はありません。
友人やあなたの家族や地域のコミュニティに食べ物を提供してビジネスとして続けていく事もできます。この方法の基本的な考えは土壌を豊かにすれば土壌があなた自身そして植物も豊かになるという事です。
耕耘機を使わないシンプルなやり方で楽しみんでください。
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いかがでしたでしょか?

不耕起のイメージが少し変わったのではないでしょうか?
戦略的であり、自然環境のシステムを上手く取り入れた農法に未来を感じます。

あとは圧倒的な農場の美しさは憧れますね。

私たちもまだまだ狭い範囲ですが不耕起栽培をしている圃場があります。この栽培方法を少しずつでも拡げていけたらなと考えています。

ありがとうございました。

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