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#48 「数値目標の細分化」ができれば、自分の持ち味が見えてくる

どんな職種においても、少なからず「数値目標」が存在します。

営業マンであれば売上や利益、エンジニアなら納期やトラブル件数、管理部門なら社員満足度や経費削減率、個人事業主なら安全余裕率など…
資本主義社会で生きていく以上、数値目標からは逃れられないという現実があります。

ただそれは単につらいことばかりではなくて、
「課された目標をどう達成するか?」という点で、個人の強みや創造性が発揮され、そこに多様性が生まれるという、ビジネスの面白みの1つだとも感じます。

王道の逆算思考フレームワーク

目標達成の道筋を考える上での有名なフレームワークに、要素分解ロジックツリーと言われるものがあります。

1つの大目標を、複数の中目標、さらに具体的な小目標に分解し、
よりきめ細かい視点に落とし込むことで、抜け漏れなく対策を講じようとする論理思考です。

上記は一例ですが、営業プロセスを分解してみます。
・売上=新規顧客売上+既存顧客売上
・新規顧客売り上げ=受注数×受注単価
・受注数=商談数×受注率
・商談数=リード顧客数×商談化率
このように、最終的な目標である売上を分解していくと、細かく細分化することができることがわかります。
https://eigyoman.net/kpi/?amp=1

WEBサイトの運用、採用活動、資格取得などの勉強にも広く応用されており、多くのビジネスパーソンが使っている手法かと思います。

強みを活かせるのは目標分解ができてから


ここで僕が面白いと思うのが、
ロジックを立てて細分化した目標に対して、
「自分はどこにどれくらい比重を置くべきか?」
「自分の得意を活かすには、何を注力すべきか?」
という判断が、人や会社によって全く異なるという点です。

1人の営業マンで例えれば、
・新規顧客に数多くアプローチして、とにかく量をこなすフッ軽タイプ
・数ヶ月売上がないと思ったら、急に数億円と売上を立ててしまう天才肌タイプ
・既存顧客との強固な関係性を築いて、細く長く達成し続ける信頼厚いタイプ
と、様々なタイプに分かれてきます。

やや極端な例ではありますが、
どんな職種でも、ロジックツリーなどで逆算思考を続けることで、課された数字をクリアするための「自分なりのスタイル」が、自ずと見えてくるものだと思います。

逆にいうと、目標を逆算・細分化しないまま、
目の前の作業や、上司からの指示をこなしているだけでは、自分の型や強みはなかなか見出せません。

「得意に集中すれば効率がいい」ということを頭で理解はするものの、
優等生で真面目な人ほど、全ての小目標を満遍なく頑張ろうとして、何年経っても持ち味が発揮できない傾向があります。

目標から逆算して、細分化をした上で、
苦手な部分に時間を割きすぎず、
自分の得意なこと、コントロール可能なこと、市場の可能性などを考え、
試行錯誤し、費用対効果の高いツボを探し当てていく。


そうしたプロセスを経て、
自分の毎日の具体的な行動・スケジュールが、適切な配分に落とし込まれていくわけです。
※これを僕は「行動のポートフォリオ」と勝手に呼んでいます。

逆算思考は、強みを活かした目標達成への架け橋

また、極端に「自分の得意」だけに闇雲に集中し、目標からの逆算が抜けていると、
集中することで満足してしまい、「結局行動量が足りなかった!」みたいなこともあります。

得意な行動を20%増やすのなら、最終的な売上は何%増えるのか?それで足りるの?
というところまで数値で落とし込み、得意に集中する効果を適切に評価する必要があります。

さらに言うと、これらは転職などでの採用面接で聞かれる内容でもあります。

質問としては、
「あなたの業務についての強みはなんですか?」
「成果を出すためにどんなことを心がけてきましたか?」
と、ざっくりした聞き方をされますが、

ここで一口に、
「新規獲得率の高さが強みです!」というざっくり回答で終わるのではなく、

数値目標を達成する為に、その強みをどう活かしたのか?というエピソード
(新規顧客リストを購入した、既存客を他営業マンに引き継いだ、新しい開拓方法を編み出した…等)が用意されていると、

・強みを活かした目標達成のために行動をアレンジできる人かどうか?
・どんなスタイルで目標達成をする人なのか?
・そのスタイルは自社のプロダクトや体制に親和性があるか?

という点を面接官が評価し、「自分を採用する理由」を見出してもらえるようになります。

課された数字に対して、自分の強みをどう活かすかを考え抜くことで、
様々なスタイルが確立し、共有され、少しは働くことが楽しくなる人が増えるのではと感じています。

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