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【脱ニワカ】バンクシー展が100倍面白くなる4つのポイント

東京で開催され、連日大盛況やった「バンクシー展」。何かと巷で話題のバンクシーやねんけど彼って結局何してるかよくわからんよね、

ここではバンクシー展に向け知っといたら100倍楽しくなるかも知れんポイントを4つお教えするで。

展示作品については現地で確認してくださいな。こんかいはバンクシーの正体とバンクシー展について迫るで

#1 バンクシーって誰?

バンクシーについての情報は非常に少なくて活動歴は10年をとうに超えているにもかかわらず謎に包まれとるんや。

ジャンルで言うと、ストリートグラフィックアーティスト という芸術家に分類されとる。
名前の通り道端(ストリート)に絵(グラフィック)を描き、社会にメッセージを伝える人(アーティスト)やね。

今の彼の作風は、今は油彩画や、彫刻などいろいろあるんやけど、無名の頃はキースヘリングやバスキアとかがしてたのストリートアートをしてはってん。

↓キースヘリング

↓バスキア

かれがストリートアートにこだわる理由は「アートはみんなもの」という彼なりの理念があるんや。

絵画や彫刻とかは昔から「教養のある金持ちの娯楽」として親しまれ、俺ら庶民は置いてけぼりやってん。

そこに違和感を感じはったバンクシーは彼の作品を公共の場に作り出すことで、たくさんの人々にアートを身近に感じて欲しいという考えを実現したんや。

つまり彼は無料公開を好んでたてこと。

…じゃあなんでバンクシー展は入場料取るん!?

と思った方、大正解。この真相は4つ目に。

さて、話戻すで。

もちろん、ストリートアーティストという職業はないから、道端に絵を書くことはあかん。ばれたら警察案件やからね。

じゃあバンクシーはどうやってあんな難しそうな絵を誰にもバレずに仕上げることができたんやろか。

#2 ステンシル と 街との関わり

そこで彼がとった絵の作り方は「ステンシル」という方法。

ステンシルってのは、あらかじめ段ボールに穴をあけて、描きたい壁におしつけてうえからスプレーをかけるやり方。

彼の作品に黒が多いんは黒いスプレーでプシューってやってはるから。

さきに段ボールに穴開けるのは家でもできるし、その上にスプレー吹きかけるだけやから、数秒で完成。あとは逃げるだけ。

彼が今ほど有名じゃない時は、寝て起きると新しい作品が生まれたりしてて市民も楽しんでたとか。(警察も黙認してた説すらあるんやって)

ってな感じで描きまくってたら知らんまに愛されてたんですね。

地元ではバンクシー候補の名前は上がっているんやけど、市民は知ってる上で彼を バンクシー として楽しんではるんです。

ただ、愛されるにも理由があってですね。ここでいくつかの作品を見てみましょ。

時に彼は迷走する政府への愚痴環境破壊についての作品を作ることで無力な市民の気持ちを代弁したり

一方で医療現場への寄付などの慈善活動を行ったり。

パレスチナ地域に平和的な作品を一晩で仕上げたり。

GDPというお店をオープンし、有名になったにもかかわらず、庶民向けの値段設計で彼がプロデュースした家具を売ったり。

ただの落書きマンではないんですよね。かっこいい。

彼の活動は今や壁を超え、彫刻、絵画、家具など。

バンクシーの”今”はインスタグラムで見ることができます。

そうそうインスタグラムといえば、このコロナで空っぽになった彼の街の地下鉄に彼が落書きした話を知っとる?まぁ清掃員がしらんくて消しちゃったらしいんやけど。

それにうんざりしバンクシーは家でネズミを描きまくったら奥さんに怒られたとか。

#3 バンクシーはネズミ!?

さて、彼を語る上で忘れたらあかんのがさっき言った「ネズミ」の存在。

彼の作品にはいくつかネズミがいらっしゃるんや。

うーん憎めない顔つきやね。

このネズミの正体は彼自身。

バンクシーは自分のことをネズミとして認識してはるんです。

ネズミの特徴は街中で人間の技術や生活に負けずに、生きていると言うこと。俊敏に動き、街を汚し、足早にさる。

…まさにバンクシー

そして、かれがネズミに注目したのはもう一つの理由が。

「ミッキーマウス」

です。同じネズミの種族(?)であるにもかかわらず、バンクシーとミッキーは相反する立場におるんや。

ミッキー … 嫌なもの(現実)からアートを通して楽しいもの(夢の国)に人々を誘う

バンクシー … 楽しげな生活(夢の国)にアートを通して嫌な一面(現実)を感じさせる。

…みたいな感じ。彼の存在自体がアメリカの象徴であるディズニーをディスってるあたりがバンクシー。

あ バンクシーは「ディズマランド」という、盛大にディズニーをディスりまくった遊園地も開催したんやで。

#4 バンクシー展の真相

さてバンクシーについていろいろわかったところでいよいよ4つ目。

ここまで聞いたあなたは
バンクシーは現実主義で、悪戯な面はあるけどなんだかんだいいやつ
…みたいなイメージを持ったのではないでしょうか。
さて、ここで冒頭の疑問に当たりましょう。

「バンクシー展で入場料をとる理由」

結論から言うと、このイベントはバンクシーは一切関わってません。彼が企画したイベントではないということや。

先述した通り、彼はアートはもっと庶民に寄り添うべきという理念を持ってはります。これは今も変わりません。

そんな彼が丁寧に作品を集めて、駅に広告を貼って、律儀に展示をする人ではありません

あのイベントは海外のアートコレクターが、持ってるバンクシーの作品を勝手に集め展示会を開きお金集めをするという非公認のイベント。

これが良いか悪いかは置いといて、バンクシー本人は「けしからん」と言ってるわけです。

第一、彼が展示会をするのであれば、一晩で大阪の道路に落書きし、歩道に彫刻を置き、至るところにネズミを描くはず。

僕が言いたいのは、それを踏まえた上で展示会に行ってみてください。
バンクシーについてあまり知らない日本人が“それっぽく”展示した感じがどこかおかしく感じるはずです。




さて、ここまでバンクシー展を楽しむ4つのことをお話ししました。この記事はあなたの好奇心入り口。もっと調べて展示に行くもよし、この知識で展示に行くもよし。

真相を知らずに楽しんで、お金をとられ、踊らされてる僕らを、展示の片隅でネズミが覗いてるかもしれませんね。

僕も行き次第レポート書きます。

では。

K.

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