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Facebookライブで癒される

数えてみたら、最後にワークショップを行なってから、2ヵ月もたっていた。
会社を辞めて、フリーランスになって、翌年にワークショップをやりはじめてから2年半、こんなに長く人前で話さない期間はなかったのではないだろうか。
私にとって講座は、自分が興味のある事を調べまくった成果発表のような場所だった。
自分が好きでたまらないものについてあれこれ喋って、それをお客様が喜んで聞いてくれる、夢のような場所だった。
もちろん、ワークショップとして作品を完成させなければならないので、誰が作ってもきちんと出来上がるようにキットを作ったり、教科書を作ったりする苦労はあったけれど、全部自分が好きなものだから、なんだかんだ楽しかった。

昔からオタク気質だったので色々なことに興味を持ち、すぐに調べていた。
調べながら「すごい!」とか「面白い!」とか思うと、それを誰かに伝えたくなる。
けれど、私が興味を持った物に対して、同じように興味を持ってくれる人は、なかなかいなかった。
大人になると、上手に仲間を見つけることができるようになったけれど、それでもまだ、仲間がいないジャンルもたくさんあるのだ。
だけどそれらをワークショップの形にすると、どこからともなく人がやってきて、お金を払って楽しそうに私の話を聞いてくれる。
なんか、本当に出来すぎたすごい話だと思う。

そんな私にとって願ったり叶ったりのワークショップが、もう2ヵ月もできていない。
仕事はどんどんなくなっていくし、なんだかSNSでもテレビでもみんな怒っているし、家の中の空気もちょっと重い。
少しずつ、少しずつ、薄皮を剥ぐように、心がすり減っていたのだろう。
ここ最近は本当に苦しかった。

ところが。
昨日、ふと思い立ち、ライブ配信のやり方などを調べたら急にやる気になっちゃって、今日、Facebookでライブ配信をしてみた。
軽い気持ちで、とりあえず大好きな鉱物の話をした。
一方的に話し続けただけだけれど、終わった時には気持ちが明るくなり、部屋の温度は低かったのに体はほかほかと暖かかった。
好きな事について喋るというのがこんなに自分を癒してくれるのかと驚いた。
さらに嬉しいことに、鉱物が好きな訳じゃない方々が、リアルタイムで視聴していれくれた。

好きなもので頭をいっぱいにできたこと、そして一人じゃないと思わせてもらえたこと。
これが、私にとって初めてのFacebookライブの効果だった。
文章を読むのに対して、動画を見るのは場所や時間の制約が多いので、見てくれる人は多くはないのだと思う。
だけど、本当にやって良かったと思うのだ。

今後、動画を自分の仕事に使うにはまだまだ勉強したり考えたりすることがたくさん必要になるけれど、この最初の一歩を忘れないでいたいなと思う。
最近は運動不足もあって全然寝付けないのだけれど、今日はその眠れない時間さえ、ほかほかと暖かいのではないかと思う。

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