遠い記憶の答えを探して
2024/5/28
28年前
何度か手紙のやり取りをした人がいました
私が日本でBarを始めてまだ間もない頃、仕事でお世話になった人がいた。
その女性とは何度か打ち合わせをしたが、結局企画は頓挫してしまい、その後は会わず終い…。
ともならず、やはり縁とは不思議なもので、日本を出国する直前に札幌で再会し、彼女の思い出を聞かせてもらった。
今回
私がイタリアを訪問した目的
それは彼女の遠い記憶を辿ることだった
それはグロッセートという
トスカーナ州南部の小さな街です
名前はマッシモさん
住所はわかります
ですが
今もそこに住んでいるかはわかりません
彼女から頂いた住所の付近まで来たが、あと一歩のところで道がわからず、近隣の住民に尋ねた。
「私の友達が28年前、この近くに住むマッシモという方と手紙のやり取りをしていたんですが、音信不通になってしまいました」
「なので私は、そのマッシモさんを探しにイタリアのグロッセートまで来ました」
車で送ってくれた親切な女性のおかげで
ついに私は目的の住所まで辿り着き
そこで一通の郵便物を見かけた
無造作に放り投げられた塀の上の書類
相当な時間が経っているのか
クタクタになっている
宛先は教えて頂いた住所と同じだ
しかし
宛名は別人だった
私はその家まで行ってみたが、生憎の留守。
しかし生活感はある。
車にバイク、手入れされた庭。
子供の遊び道具。
しばらく待ってみても、誰も来ない。
帰りの列車時刻が迫ってきた
『そろそろ戻らなければ…』
私は”遠い記憶の答え”を見つけたが
納得できないまま駅へ戻ることにした
2023年3月から世界中を旅して周り、その時の出来事や感じた事を極力リアルタイムで綴っています。 なので今後どうなるかは私にもわかりません。 その様子を楽しんで頂けましたら幸いです。 サポートは旅の活動費にありがたく使用させて頂きます。 もし良ければ、宜しくお願いいたします。