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♡今日のひと言♡井上靖


人間のやることに結末などはつけられないのだ。
いつだって、中途半端なのだ。
しかし、それでいいではないか。
そもそも結末をつけようというのが、
おこがましい限りだ。

There are no consequences to what humans do.
It's always half-hearted.
But isn't that fine?
It's presumptuous
to try to give an ending in the first place.

『化石』(1969)



井上靖(1907-1991 北海道・小説家)

小説は同時代を舞台とするもの(『猟銃』(1949)、『闘牛』(1950)、『氷壁』(1959)『城砦じょうさい』(1964)他)、自伝的色彩の強いもの(『あすなろ物語』(1953)、『しろばんば』(1960)他)に加え、歴史に取材したものに大別される。歴史小説は、日本で特に戦国時代(『風林火山』(1955)、『真田軍記』(1957)、『淀どの日記』(1961)他)、中国ではとりわけ西域を題材にした(『天平の甍』(1958)、『敦煌』(1960)、『楼蘭』(1960)他)ものを多く描いた。巧みな構成と詩情豊かな作風は今日でも広く愛され、映画・ドラマ・舞台化の動きも絶えない。


2024.6.11
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