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広告に興味がない人も思わず笑ってしまう広告事例の紹介②

スマホを使えばすぐに面白いコンテンツに出会えるこの時代、わざわざ広告をじっくり見ようという人はなかなかいません。しかし、世の中には広告に興味がない人でも思わず目を止めて笑ってしまう秀逸なクリエーティブがたくさんあります。この記事シリーズでは、そんなおもしろい広告事例を少しずつご紹介していきます。

毎週月曜日お昼の12時~13時にはClubhouseで、noteで紹介した事例をはじめ、世の中の気になるクリエーティブについてディスカッションを実施していますので是非聴きにきてくれると嬉しいです!

1. Parisian Road Safety Authority「THE VIRTUAL CRASH BILLBOARD」

2017年3月にパリの交通安全局が実施したデジタルサイネージ施策。パリ地区の交通量の多い横断歩道の近くに人感センサー、スピーカー、カメラを搭載したデジタルサイネージを複数設置しました。
赤信号のときに歩行者が横断歩道を渡ろうとすると、突然スピーカーから車のブレーキ音が流れ、その音に驚いた歩行者の顔をサイネージに搭載されたカメラがすかさず撮影。信号無視を注意するメッセージとともに歩行者の情けない顔をサイネージに映しだします。
また、サイネージに表示されたQRコードを読み取ると、交通事故を体験した人々からのメッセージムービーを見ることができるます。

歩行者に事故にあう恐怖を体験してもらうことで、交通ルールを守ることを促す本施策。偽のブレーキ音で恐怖を与えるだけでは「なんてムカつくサイネージだ!」と歩行者は逆上するだけだったかもしれません。しかし、歩行者は自身の情けない表情をサイネージ画面で見せつけることで、思わず笑ってしまい「こんな情けない顔を晒すくらいなら、交通ルールを守ろう。」と反省できたのではないでしょうか。「信号無視をするな!」というまじめなメッセージに、うまくユーモアを取り入れた事例だと思います。


2. カプコン|バイオハザード ヴィレッジ「俺らこんな村いやだLv.100」

2021年4月にYouTubeで公開された、ゲームソフト「バイオハザード ヴィレッジ」の公式イメージソング。バイオハザードといえば、世界中で大ヒットしている人気ホラーゲームですが、イメージソングを歌うのはまさかの吉幾三さん。自身の名曲「俺ら東京さ行ぐだ」のリズムに乗せて「薬も無ェ、弾も無ぇ!♪」とゲ―ムの内容を替え歌に乗せて歌っています。1番と2番の間には吉幾三さんがゲーム実況者のようにゲームに驚いてリアクションする様子も挿入されており、ホラーゲームの広告とは思えないハイテンションなミュージックビデオになっています。一時はYouTubeの急上昇ランキング1位にもなり、2021年6月6日時点でYouTubeの総視聴数は700万回を超えています。

動画冒頭の恐怖を煽る演出に緊張していると、開始18秒当たりで突然カラオケムービー風のタイトルで「俺らこんな村いやだLv.100」と表示される、その「緊張と緩和」の使い方が非常に秀逸だと感じました。映っているゲームカットはどれも恐ろしいものばかりなのですが、ハイテンションな音楽のせいで全く恐怖を感じない動画になっており、怖いものが苦手な人でもこのゲームならやってみたいかもと思えるのではないでしょうか。(実際のゲーム内容は完全にホラーなので、買ってすぐ挫折することになりかもしれませんが...)

毎週月曜日お昼の12時~13時にはClubhouseで、ご紹介した事例をはじめ、世の中の気になるクリエーティブについてディスカッションを実施していますので是非聴きにきてくれると嬉しいです!

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