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本質を言っても売れない

今回は『上手に売る』っていう観点でお話してみようと思います。世の中に存在するビジネス、商品、サービスは出し尽くされていますよね。必死に新しいビジネスを考えたとしても、何らかの形で同じようなことを誰かが先にやっていて、よほどのことが無い限り全く新しい商品を生み出すことなど無理ゲーなのではないかと思うんですよ。
 
日々、中小企業、小規模事業者、創業者のみなさんの相談に乗っていますが、これは世界初だ!日本初だ!というような事業に出会うことはほぼありません。なぜなら、いまだに誰もやっていないビジネスってそもそもニーズが無いとも言えるんです。誰の課題解決にもならないからビジネスとして成り立たない。そんな可能性がありありなんです。なのでみんな同じようなビジネス、商品、サービスを先にやっているところに裸一貫で飛び込んでいくって感じになっちゃいます。居酒屋をオープンする。整体院で集客したい。エステサロン、ピアノ教室、介護サービス、みんな誰かが先にやっています。
 
じゃあどうすればいいか?ここは誤解のないようにお伝えしますが、一番大事なのは「本質を先に語るな」ということです。例えば、ダイエット市場で考えてみましょう。乱暴な言い方ですが、ダイエットの本質って運動と食事制限ですよね。ただそれだけです。ダイエット本を売りたいって思った時に、適度な運動と健康を考えたうえでの食事制限が重要です。って言ったら消費者はなんと思うでしょうか?想像つきますよね。「わかっとるわい!!」と大きな声で怒鳴られます。

だからバナナダイエットとかスリッパダイエット、食べるだけで痩せる!とか、35歳からの人生最後のダイエット!など切り口を工夫し、いかに手に取ってもらえるかを企画します。アマゾンでダイエット本を調べれば無数に出てきます。
 
本質は変わらないのです。消費者は本質をすでに知っているのです。売れない商品、サービスは本質を先に言っちゃってる、っていうか本質しか言ってない場合が多いんです。飲食店であれば、「安心、安全、新鮮な食材で美味しい食事を提供します」。本質ですよね。これ言ってたらどこも一緒になっちゃうんです。そんな文言で消費者は振り向いてくれません。
 
皆さんが今まで生きてきた中で、培ってきた経験、強み、立地、趣味、出身、あなたの面白さを表現した、あなただけが持っている切り口が重要なんです。僕は事業者さんの相談に乗る時に、これを探しているんです。探し当てるまで話を聞きます。中学の時、部活何やってました?まで聞きます。これを命懸けで考え企画し、発信していくことがビジネスを上手くいかせる上でとてつもなく重要だと思っています。上手に売るっていうのはそういうことだと思っています。
 
ここで一つ注意ですが、本質は当たり前なんです。本質を外したビジネスはやっちゃいけないんです。飲食店は安心、安全、新鮮な食材で美味しい食事を絶対提供しなければいけないんです。みなさんの素晴らしい本質を提供し、消費者を幸せにするためにも面白くてユニークな切り口が必要なんです。なんとしてでも皆さんの素晴らしい商品、サービスを世の中に広めるためにもなんですね。
 
今回は、上手に売るためには「本質を先に言うな」と言うところをお話しました。フックの効いた上手な切り口を企画してみなさんのビジネスが世の中に選ばれ、喜ばれ、応援されることを願っています。最後まで読んでいただきありがとうございます。切り口は無限です。


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