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【うらがみむらかみ往復書簡】4通目 | うらがみ

むらかみさんへ

お返事ありがとうございます。嬉しいです。
どうお返ししようかと考えていたある日、映画『魔女の宅急便』を見たら、頭の中に言葉が溢れてきました。人になにか届けること、届けてつながる人との縁。物語のそういう部分がお手紙と繋がったのかもしれません。

自然を見て美しいと感じたとき、特に絵を描きたくなるのですね。
空のようすは刻一刻と変わるし、植物も咲いたり枯れたり、蕾、花、実、と変化したり、その日の景色はそのときにしか出会えないな、と常々感じます。
一度おさめてから描くのであれば、美しいと感じた対象と、むらかみさんの気持ちが一緒に絵になるのかもしれませんね。どこからどこまでが対象自体で、どこからどこまでがむらかみさんの感情なのか、区別できないし、する必要がない。混ざりあってひとつの作品になっていることがとても素敵だと感じました。

”書き続けることで起こる変化を楽しむ”。その言葉を胸に留めておきます。
そういえば、長らく自分のためだけに書いていたのにnoteに投稿しはじめたことは、書き続けて起こった変化と言えるかもしれません。
でも先月、ふと「なんで外に向けて書いてるんだっけ?」と思い、自分だけの場所に帰ることが頭をよぎりました。考えているうちに、書いたものの発信にずっと憧れていたことを思い出し、細々とでも、できる範囲で向き合おう、と思い直しました。
むらかみさんの言葉を読んで、そんな内側に寄ったり外側に寄ったりの不安定さも楽しめたらいいのかな、と思えました。

そう思います。愛があるからこそ、うまくいかないと感じることもありますよね。
たしかに、相手との関係性も時が経つごとに変わっていくものですね。そこでも、変化を楽しめたらいいのかもしれません。
うまくいかなかったとき、相手が大事であればあるほど焦ってしまいそうですが、目の前の相手の今をじっと見ることが大切な気がしています。相手もいつか、愛があったということだけはわかるかもしれません。

本のこと、おしえていただいてありがとうございます。
2歳のときから読書が好きだと思い続けているなんてすごいです。
『やわらかなレタス』、近々読みますね!江國さんの作品はひとつも読んだことがなくて。たのしみです。

わたしのおすすめは、本にしようかと悩みましたが、あえて動画をご紹介します。
〈ラプソディ・イン・ブルー〉の演奏動画です。作曲家・指揮者・ピアニスト、と多様な顔をもつバーンスタインが、指揮とピアノを担当しているものです。うっとりと、そして汗だくで作品に入り込みながら、しっかりとオーケストラを率いていく…。曲の中と外を行き来するような感覚に惹かれ、いつも見入ってしまいます。元々好きな曲で、この演奏はとくに好きだなぁと感じます。
無断転載の動画なのでリンクは貼りませんが笑、もしご興味があればYouTubeで「ラプソディインブルー バーンスタイン」とかって調べてみてください。すぐに出てくると思います。

いちおう最初に想定していたものだとこの4通目で終わりですが…。
もしよければ、またお返事をください。

うらがみ


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