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コーヒー焙煎超入門 はじめてのばいせん

 焙煎初心者のみなさ~ん 泥沼へようこそ。(何様)
 おいしいんですよ焙煎。色んな意味で。
・たとえば自分で焼けば年間数万円浮きます。(ヘビードランカー)
・豆種が無数にあって収集癖対応。(コレクター魂)
・質の良い豆はコミュニケーションツールになる。(下心から上心まで満載)

 ただし、プロが居る業界なのでそれなりの技術は必要になる。でも心配ない。ちょっと頑張れば68点くらいすぐ行ける。(多分)

さて一旦 はじめてのばいせん としてこのページリリースしたんですけど、焙煎が全く始めてという人の予備知識無しに焙煎する楽しみを奪わないほうがいいと思いまして、ぜひ何の予備知識もなく一度焙煎をしてみることをおすすめします。一応アマゾンでおすすめの生豆を貼っておきますのでこちらをどうぞ。一度焼いてみたら戻ってきてこのページの続きを読んで下さい。

ちなみにこのページの内容を更に粗くした動画をUPしましたので、このページの最後に貼ってあるリンクからどうぞ。

はい続きです。

 私は元々飲み専だったんですけど、そのうちドリップの技術を自分の豆で発揮するなんてのがセットになりますよ。あーそうそう言い遅れました、アマゾンで焙煎モニターを売ってるんですよ。ニッチ過ぎてウケる

 今回は初めての焙煎としてざっくりと、でも気に留めておいてそのうち見えてくればいいなって考え方を押さえていきます。

 ただし具体的な分数や温度は書きません。いろんなあなたのオリジナル焙煎が面白いから、これが答えだなんて押し付けたくない。それが

テキトー焙煎理論。

…コーヒーの焙煎とは

 生のコーヒー豆は種だ。さくらんぼのようになっていて果実部分を発酵させて落とし、種(2分割の)だけを取り出して洗って乾かす。乾くと固くて噛んでも砕けない。その状態で輸入されてくるので、10分から1時間程度かけて200℃以上加熱する。すると豆の内部で化学変化が起きて樹の実だった成分がコーヒーの成分に変わる。見慣れた黒くて脆い状態になったら、湯を通して成分を溶け出させ飲める。
 その加熱工程が焙煎だ。
 原料となる生豆は国内でも手軽に買える。焙煎すると15%くらい軽くなる。

道具

焙煎機

 焙煎には器具を使う。手網、手鍋、ドラム式、ヒーター、ブロアなどが一般的だが、家庭用には手鍋とドラム式がよく使われる。手網はコントロールが難しく焦げやすいのと成分が抜けやすい。ヒーターやブロア式は自動で焙煎するものが多いが、あらかじめだれかに決められた加熱レベルで焼かれる。
 最終的に電動のドラム式で200~500グラムサイズに行き着く人が多い。最近はプロでも小さめの1キロ釜も使う人も見られるが、まずは手鍋で雰囲気を掴むのが良いかと思う。テフロンコートのものは空焚きで有毒ガスが出るので避けましょう。豆が底面に張り付かないような形がいいな。底の角が丸くて鍋を振ることで撹拌しやすいやつ。中が見えるとか。底に金網を張るとか。

最終的には焙煎機クリエイターなんてのも出現しますがそれはまた別のお話…。

コンロ

 手鍋とドラムの加熱にはコンロが必要だがガスでも電気でもよい。ただし生豆には薄皮が張っていることが多く、熱で脱落して周囲に飛び散るのと、焙煎の匂いは少し刺激がある、というか煙いので家族のキッチンと共用だと嫁が鬼に転生する話はよく聞く。よってカセットガスコンロなどで別の場所を用意するのが良いだろう。ドラムで500グラムくらいなら普通のカセットガスコンロで十分な火力だ。

冷却器

 焼き上げた豆は直ちに冷やした方が仕上がりを計算しやすいので空冷する。ザルに広げて空気を通すと1-3分で常温になる。扇風機やうちわでもいいが、シロッコ式換気扇をドンと置いて上にザルを乗せるだけで良い。強力だし安くて静か。

加熱の考え方

てことで本題。

 ここからは本気でフライングはナシにしてほしい。予備知識無しで一度焙煎してから戻ってきてほしい。いや自分の初体験を無駄にしたいならそれでもいいけどさ。

1番粗い焙煎手法

 中火で何分 もしくは 黒くなるまで みたいなポップコーン並に一番粗い焙煎でもコーヒーとして焼き上がります。
 ここはまず豆をしっかり観察すること。とにかく豆がコーヒーになるところを目にすること。焦げたりするけどそれも失敗とかじゃなくて「そうなった」って受け止めること。そうしたら店で売ってる豆との違いを真剣に考えること。
 もしここで満足する豆が焼けたとしても、
ほぼ偶然。考えて焼けばもっと旨くなるです。
 よって頭使って焼きましょうってのが次の段階です。

2次元で全体を掴む

 最終的に温度は200から250℃が上限だ。対して時間は5分から1時間以上と幅が広い。
 時間と温度を組み合わせた標準的な焙煎曲線があるとして、それに比べて推移が急であるほどエッジな味で複雑。更に急過ぎると生焼けやピークの短さ・劣化の速さにつながり、加熱の少なさにより反応が足りなければ残ってはいけない味が残る。
 逆に長くなだらかなほどマイルドで飲みやすい。なだらか過ぎると変化がなく気が抜けてつまらないし、それを超えると焦げていく。
 …という傾向がある。

3ポイントを重視

 火力は操作できるのが人類。ではどこで意図を変えるか。

ポイント1.水分が抜ける上限
 生豆の保存状態による。
 
水の残量が多いととある余計な味覚が出て、抜きすぎると別の問題が起きる。
 ここで言う範囲外でも抽出でクリアすることで別の味覚に訴求する場合ももちろんある。あえて範囲外の焙煎+抽出のテクニック=新しい味、ということもある。

ポイント2.ハゼの開始
 
前半の終わりに爆ぜて(ハゼて)豆が脆くなるので、それまでの間に内部で成分を熱合成させて味を作る。そこまでの区切り。

ポイント3.それいじょういけない
 
温度は高く熱合成は更に激しくなるが、ハゼて脆くなった割れからの成分放出が合成よりも増えると焦げに向かうので見極めて終了。

この画面にポイントが見えるか
(明らかに失敗な温度キープ実験中)
ZenOne

4つのユニット化

 上のポイント間での加熱をもう少し細かく。
 ちょっと細かく書くけど後々 ”そういえばあんな事書いてあった” って感じでOK。

乾かす
 ポイント1までに水を抜く。
 ・何℃までで乾かすか。
 ・どれだけの水分を残すか。
 100℃中盤以降で豆内の成分がドロドロになってゴム膜のような密封状態になる温度があるが、その前に水分を放出するのがこの工程。
 水分は熱伝達の要素だが、そもそも化学変化の材料なので味作りのために適量残す必要がある。残留が多すぎても少なすぎても別の問題がある。
 見た目はなんか柔らかくなってんわー くらいしかわからないが、豆のとあるサインを見逃さなければ明確にポイント1がわかる。排気に手をかざす、匂いを嗅ぐ、豆の転がる音を聞く。豆の挙動をよく見る。具体的には豆によって違う。生豆の保存状態によって違う。
 同じ豆でも水が多い味と少ない味を実験して見極めるといいよ。

ボディを作る
 ポイント2のハゼまでの工程。
 ・何℃台を狙うか。
 ・上げ方をどうするか。
 ドロドロになった豆の成分が順次化学変化を起こす。
 成分Aと成分BがCになって、その間にDとEから出来たFとCが合わさってGになって…みたいな複雑な段階を経ている。加熱具合が異なればAとBがCにならずにAがFと合成される世界線もある。そんな組み合わせが数百あるらしい。
 この経過の違いでコクとフレーバーのバランスが変わる。
 積極的にフレーバーを出すか、飲みごたえのコクを取るか。フレーバーが主体だと劣化が早いしコクが主だと単調になる傾向。

膨らます
 ボディを作る範囲内でもあり、ハゼを誘発する工程。ではハゼとはなにか。
 ドロドロになった豆内成分が高温で膨張。ゴムのように密封された内圧によって豆は膨らみ、変形に耐えられなくなって一気に壊れて音を出すのがハゼ。構造体が微細に変形され隙間・クラックができる。そのクラックが抽出時の湯の浸透を許し、味の濃いコーヒーに焼き上げることができる。ハゼが目的ではないが膨張の目安となる。
・何度から操作するか。
・上昇の抑え方をどうするか。
 急過ぎると外側だけ焼けたり焦げたりする。逆に時間を掛けると弾けない。

キレを仕上げる
 ハゼが過ぎても引き続き変形は起きる。構造が脆く揮発成分が流出しやすい。温度も高いので反応も早い。コーヒーらしさのキレが生成されつつ、同時に空気中に逃げたり焦げていく。
・何℃まで上げるか。
・生成と消失が逆転するのはどこか。
 2ハゼという現象が起きるが1ハゼの更に高温で細かい現象。1ハゼは水分、2ハゼは油分という話あり。2ハゼの前後で焼き分けにすることが多い。
 実はここが一番面白いところだからあまり言及しない。コーヒーらしい味を一番作るところ。ハゼ前の5倍以上作業が凝縮してるので、通説に従うような思考放棄はもったいない。
 ちなみに、同じ焼き方で半年かけて満足してきた豆の、ある一部分を変化させただけでマスカットフレーバーが出現したくらい微妙でマジカルな工程。

どこでユニット分けしてるでしょうか
ZenTwo
(写真に撮ると変色するのは画面の偏光フィルムの影響でしょうね…)

ツー事で

 解像度の荒い感じで描写しました。
 仮説を立てていつもの加熱状態から一つずつ変えること。一度にいくつも変えると何が影響したのかわからない。豆は1種類を5キロとか買ってベースにすること。
 ちなみにここに記してあるのは全てウソである。(パラドックス)

まとめ

 なんだかんだ言ってモニター使ってなければ未だに手探りでやってたかも ってのが怖いところ。モニターいいぜ?(爽やかポジショントーク)

 ってゆるく書いてたらとある誤意見番に「もっとプッシュしろやあ ZEN流行らせろやあ」言われたんですが、モニター使わない焙煎が考えられないくらい当たり前だったのでプッシュするまでもなく使うのが当然と思ってましたすみません。もうモニター使わない焙煎は考えられない。ちょっとアマゾンの評価読んできてくださいな。

・焙煎モニターZenOne(センサー1本のスタンダード、PCに最新データ転送可能)-> AMAZONで販売
・焙煎モニターZenTwo(センサーが2本、履歴を本体内で3ch設切り替え、SDカードへの全データ保存)-> BASEで販売

たまにイレギュラーで出品するけどこちらも

ちなみにAikaCoffeeさんのZen1解説ありがたや

TwoのユーザーさんCoffeeMt氏のZenTwoレポートはこちらありがたや

 …だけどパーツ調達が不安定過ぎて、材料がなくなったら生産終了になりますのでお早めに。(あと数個)

 というのも、部品の仕様変更、不良品、生産終了、詐欺、不送など本来不要なマイナーチェンジを繰り返し、パーツの管理がシヌほどメンドイ。もう嫌だ。もう作るのやめるんだ。もう使われないであろう新品のパーツが少量ずつ仕事場の片隅で積み重なっている。暗黒だ。少しだけ泣かせて欲しい。

 んでこの焙煎理論をnoteでもみほぐしながら現実逃避でジリジリと実装試験してたらいつの間にか次のバージョンが見えてしまった。そんなもん作らんと宣言していたし、私は怠け者だから常に最新技術を追い続けなければならないエッジデバイスには手を出したくはなかったのに、レガシー技術の安定感が大好きなのに、ディスコン(生産終了)の部品を追い続けるよりエッジを握って怪我をする方を本能が選んだらしい。あー やだやだ損な性格だ。

 かたじけない。次はスマホ版になってしまうんですよ。
スマホ版が出ました。無料で使えます。

 基本機能は焙煎モニターZEN1.1相当で
・温度を測ってグラフにする
・前回のグラフを参照する
・導入や操作に迷わない
こんな感じのシンプル機能になってます。私がZENを開発した時に欲しかったベースの機能です。
 そんで歴代ZENと同じく説明書なくても設定も運用もストレスなく使えるように設計してるけど、言語化して改良につなげたいので次回まとめます。

  スマホ版の完成はもうちょっと先です。詰めの段階に入ってはいますが、1ヶ月でできるか半年かかるかはわかりません。スマホ開発は鬼+フィジカル開発は地獄なので明言は避けたい。

 時間は取り戻せない。さあ焼くのだ勇者よ。

”人間の寿命は短いってわかってたのになんで焼こうと思わなかったんだろう。”

(フリーレン談)

スマホ版ダウンロード

こちらが動画版です


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