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ひまつぶし / 山口冨士夫 雑感

村八分のギタリスト山口冨士夫氏のソロ作品。いきなり差別用語ブチ込んだみたくなってますが村八分っていうバンド名ですよ。ドキッとしますよね。
でもある言葉を無いように扱うのはよろしくない気が。それこそ村八分ですよ。そんなことどーでもいいか。

とりあえず山口冨士夫氏。私何故か村八分含め山口冨士夫氏の存在を小学生の頃から認識していました。別に親が聴いていたとかでも無いのになんでだろう。なんか子供って放送禁止ワードみたいなの好きじゃないですか。そんなん調べてた時に知ったのかな。
多分そんときに見た氏の写真が強烈で顔だけはずっと覚えていたんですよね。何が強烈ってカッコよすぎて。目鼻立ち整った顔に眉毛全剃りでこちらをプイと見る顔がすげーカッコいい。 

そんなこんなでフンワリ憧れてて中学で音楽聴き始めてから村八分にたどり着いたのは高校になってから。村八分なんて名前とアングラ丸出しの雰囲気の彼らの音はめちゃくちゃストーンズライクでビックリした思ひで。自由律俳句みたいな想像力をかき立てる独特な歌詞とブルースのタイム感で完全にロックなギターでもう最高という感じ。アレ、村八分の感想になってるな。


音聴いて余計に山口冨士夫氏はカッコいいなぁと思っていたらソロ作品があると知り今作を探して手に入れたのが20歳こえてから。ネットで手に入れるのはなんか抵抗があった私。しかし今作を手に入れた翌年に山口冨士夫氏は帰らぬ人となって、やっと手に入れたと思ったら永遠に手が届かないとこに行っちゃったなぁ。などとおセンチな気分に。そんなんいいか。

またもやそんなこんなで今作。「ひまつぶし」ってタイトルが良いよなぁ。他の人がつけたらなんか狙ってる感じあるけど氏なら似合う。今作はレコーディング中になんやかんやあってデモのままリリースされたとのこと。そんで氏が「こんなん只のひまつぶしだよ」みたいな捨て台詞はいてそれがタイトルになったらしい。まぁ村八分辞めて本当にヒマだったっぽいけど。

ジャケットも当時の彼女が描いたものというのがなんか良いですね。「ひまつぶし」というタイトルとデモの音ということもあってかプライベートな雰囲気が感じられてボヘミアンな氏を象徴するよう。

一曲目のアタマに氏が「よーい、ドン」と呟いて軽快なロックンロールで始まるのがスゲーカッコいい。ギターはもちろんクソカッコいいのですが声もかなりカッコいい。氏は村八分の前にザ・ダイナマイツというGSでもギターを弾いていてシングルのB面に氏がヴォーカルをとる曲を入れたらこっちのがカッコいいのでは?となりA面に差し替えられたみたいな話も。それも納得の歌声。

喉はち切れるような力強いヴォーカルをとったかと思えば3曲目の「おさらば」みたいなバラードにもバッチリ合う優しさと哀愁を兼ね備えた声も出すから隅におけない。ここでのギターは繊細なプレイでそれがまた氏の内面を表しているよう。

他にもシャッフルでブルースをガシガシに弾いたり少し歌謡チックな曲があったりハードロック調な曲があったりと山口冨士夫氏の音楽をすごく楽しめる作品。しかし色んなギターを当たり前みたく弾いてるけど氏の音楽愛が垣間見えて良いなぁ。

余談ですけど大瀧詠一氏と山口冨士夫氏がそれぞれはっぴいえんどと村八分をやってるときにイベントかなんかで一緒になって一触即発か?と周りがザワついてる時に本人らはマニアックなシングルの話で盛り上がっていたという話を見聞きして美しいエピソードだなと思ったり。


まぁそんな感じです。コチラの自伝読んだら氏の背景が分かってより好きになっちゃいますよ。本屋にあったら未読の方は是非。↓


しかしいつにも増して乱文散文。アルバムの内容を妄想して書く嘘記事も最近書いてないなぁ。一曲一曲の感想も書いてないけどまぁいいでしょう。書きたくなったら書くしそうでなきゃ今回みたいな感じになるしということで一つよしなに。
だってコレはオレのひまつぶしだから。(コレ言いたかっただけ)


それではー。

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