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【イベントレポート】ベンチャーデットに関するメディア向け勉強会を開催しました

こんにちは、株式会社UPSIDER PRマネージャーのメギーです。

当社のPRチームは、4月25日(木) 六本木にて、昨今盛り上がりを見せる「ベンチャーデット」に関するメディア向けの勉強会を開催しました。多くの報道関係者の皆様にお越しいただいた勉強会の様子をレポートします✏️

勉強会開催の目的は「自社の発表の場ではなく、市場の盛り上がりを正しく理解いただくこと」

近年、スタートアップが挑む市場はWebやモバイルアプリから、巨大産業(製造業、医療、金融、交通など)にシフトしています。巨大産業での挑戦には大きな設備投資や運転資金がつきものであり、多様な資金調達手段の重要性が高まっています。加えて、昨今の日本のスタートアップ投資金額の減少や、東証グロース市場への上場要件厳格化などの環境変化も背景に、日本国内のミドルステージ以降のスタートアップを中心に、「ベンチャーデット」による資金調達のニーズが高まっています。引き続きスタートアップにおける資金ニーズは旺盛であり、新たなベンチャーデット事業者(資金提供を行うプレイヤー)も参入するとみられる2024年。他の資金調達手段が取れず時価総額が低いままでも上場する「小粒上場」の回避にも繋がるとされるベンチャーデット市場の広がりは、岸田政権による「スタートアップ育成5か年計画」の後押しも受け、ますます加速していくものと考えられます。

当社は、2022年10月の467億円のデットファイナンス実施発表、2023年6月のスタートアップ最大規模*となる80億円超のシンジケートローン契約締結発表など、私たち自身もベンチャーデットの広がりの恩恵を受けてきた企業です。また、2023年11月には、その広がりをもっと加速させていくため、みずほFG様と一緒にグロースステージのスタートアップ向けに、100億円規模のデットファンド「UPSIDER BLUE DREAM Fund」設立を発表し、すでに多くの(詳細は後述します)スタートアップ企業に融資を実行しています。

そういった外部環境の盛り上がりと、当社自身がデットファイナンスによる資金調達を積極的に行ってきた背景を踏まえ、PRチームでは、外部有識者を招いた「ベンチャーデット勉強会」を開催することにしました。

報道関係者の方を対象に、ベンチャーデットの基礎知識から、ベンチャーデットを含む資金調達手法の変遷、日本におけるベンチャーデット市場の概観、国際比較など整理してお伝えするとともに、最新の動向や今後の展望についても解説することで、今後さらに存在感を増すベンチャーデットについて理解を深め、「追いかけるべきテーマ」と認識していただくコミュニケーション機会としたい、と考えました。

そのため、勉強会は、当社の取り組みに関する発表の場としてだけでなく、「ベンチャーデット」のテーマにご興味のある記者の皆様に有意義な情報収集の場にすることを重視し、設計することとしました。

ベンチャーデットに関する情報を網羅的にまとめたホワイトペーパーを制作・配布。心強いゲストが監修・スピーカーに。

ベンチャーデットに関する学びのある場としての勉強会にするべく内容を検討した結果、関連情報をまとめたホワイトペーパーを制作し、報道関係者向けに配布することを決めました。当社子会社である株式会社UPSIDER Capitalの主要メンバーに力を借り、どんな内容であれば記者の皆様に喜んでもらえるかを検討しつつ、並行してその内容が誤ったものとならないよう、外部有識者の方に監修のご協力をお願いすることに。

株式会社UPSIDER Capitalが貸し手(レンダー)であることから、外部有識者の方は違う目線をお持ちの方にお願いしたいと考え、借り手として2022年に総額183億円のデット調達を主導・2023年にも総額130億円のデット調達を主導した実績を持つ株式会社タイミー 取締役CFOの八木様と、VCの立場でメルカリ様、ラクスル様、ウェルスナビ様などの成長スタートアップに投資を行ってこられた、グローバル・ブレイン株式会社 ジェネラルパートナーの立岡様にホワイトペーパー監修のご依頼をさせていただきました。

さらに、勉強会当日もご参加いただき、それぞれ異なる立場からベンチャーデットの今後の展望を語ることで、記者の皆様にとって多様な視点をお持ちいただくことが可能になるのではと考え、勉強会ではレクチャーだけでなくパネルディスカッションも行うことに。当日のプログラム構成は下記で確定し、ホワイトペーパーを監修いただいたお二人には、開催目的や意義などをご説明のうえ、勉強会当日もご参加いただけることとなりました。(改めてこの場を借りてお礼申し上げます、本当にありがとうございました!)

<プログラム構成>

  • 第一部:レクチャー「なぜ今ベンチャーデットなのか」

  • 第二部:パネルディスカッション「ベンチャーデットの隆盛から考えるスタートアップファイナンスの未来」

  • 質疑応答

株式会社UPSIDER Capitalで、「UPSIDER BLUE DREAM Fund」の立ち上げに携わったGo(小林)が中心となって制作したホワイトペーパーは22ページに及び、外部監修者のお二人に多大なご協力をいただきながら内容にアップデートを加え、最終的に当社のデザインチームのTaka(石井)の手によって仕上げられ、読み応えのある冊子に仕上がりました。

※本ホワイトペーパーのデータ配布をご希望の報道関係者様は、こちらのフォームよりお問い合わせいただけます:https://forms.gle/6WNHmdUVAbKVQZKR9 

PRチームのメンバーから、普段お繋がりのあるメディアの皆様にお声がけをすると、ありがたいことに多くのポジティブなご反応をいただき、勉強会当日を迎えました。

勉強会には、衆議院議員の今枝様より応援コメントも寄せていただきました

ホワイトペーパーおよび勉強会には、衆議院議員であり、スタートアップ推進議員連盟を立ち上げられ、スタートアップを取り巻く環境整備に尽力してこられた今枝宗一郎様より応援コメントを頂くことができました。

当社、株式会社UPSIDERおよび株式会社UPSIDER Capitalは、さまざまな立場からスタートアップを応援されている方々と協力・連携を強めながら、引き続きスタートアップの挑戦を応援してまいる所存です。

今枝様より勉強会の冒頭、応援コメントの動画を寄せていただきました。

このレポートブログでも、頂いたコメントをご紹介いたします。

<コメント>
日本の政治はこれまでスタートアップが議論に上がることはほとんどありませんでしたが、スタートアップ推進議員連盟を立ち上げて以来、新たな政策を策定し、最近ではそのど真ん中にスタートアップを入れ込む事もできました。その中で「スタートアップ5カ年計画」を策定し、日本は今、急速にスタートアップ支援が進められています。私自身も、当議連の事務局長として、ユニコーン企業を創出し、高い時価総額で上場する「大型IPO」の事例を増やしていくための政策を推進してまいりました。予算の拡大や税制を含む制度変更などの支援策も充実してまいりましたが、やはりスタートアップ企業にとって、ベンチャーデットを含む資金調達の迅速化や多様化、大型化に関しては重要事項だと感じます。昨今、ベンチャーデットの市場が盛り上がっていることは、スタートアップを推進する立場として歓迎すべき流れです。官民一体となり、共にスタートアップから国力を増していきたい所存です。

勉強会当日!第一部:レクチャー「なぜ今ベンチャーデットなのか」

第一部は、株式会社UPSIDER Capitalの代表を務めるNao(石神直樹)がスピーカーとなり、配布したホワイトペーパーの内容に沿って講義形式のセッションを行いました。

レクチャーは、ホワイトペーパーの内容をなぞりつつ情報を補足する形で、「なぜ日本でベンチャーデットが注目されつつあるのか」「ベンチャーデット市場のトレンド」「日本のベンチャーデット市場の今後の展望」という、3つの大テーマのもと進められました。

ご参加の記者の皆様には、ホワイトペーパーをご覧いただきメモを取りながら熱心にお聞きいただきました。

勉強会には多くの記者様にお越しいただきました

また、多様なレンダーが増えているひとつの事例として、株式会社UPSIDER Capitalを運営会社とする「UPSIDER BLUE DREAM Fund」について、融資実績(4月末までに総額100億円のうち50億円の融資実行)をリリース後初めて公表しました。

第二部:パネルディスカッション「ベンチャーデットの隆盛から考えるスタートアップファイナンスの未来」

第二部は、ホワイトペーパーの監修者として携わっていただいたお二人にもご登壇いただき、パネルディスカッションを行いました。前述の「異なる立場、異なる目線」でスタートアップ企業における資金調達、ファイナンスについて語る本企画。グローバル・ブレインの立岡様、タイミーの八木様と、第一部で講師を務めた株式会社UPSIDER CapitalのNao(石神直樹)が、3つのテーマに沿って意見を交わします。同じく株式会社UPSIDER CapitalのGo(小林)がファシリテーターを務めました。

ゲストのお二人+石神。それぞれのご経験から語っていただきました

パネルディスカッションのために用意したテーマは3つ。第一部のレクチャーで概況についてお話ししたため、第二部のパネルディスカッションでは、よりリアルな現場の声をお聞きし議論を交わせると良いと考えました。

  1. スタートアップは、ベンチャーデットをどう活用すべきか?

  2. さらなるベンチャーデット活用のために必要なこと・現状の課題は?

  3. 活用が進んだとき、スタートアップのファイナンス戦略はどう変わるか?

私が印象に残ったのは、「現状の課題」をテーマにしたトークの中で八木さんが話された「借り手(スタートアップ)と貸し手(金融機関やベンチャーデット事業者)のボタンの掛け違えを丁寧に正していくことが重要」という内容、またそこから派生して、立岡さんも触れられた「エクイティ調達が無理だからデット、というスタンスではうまくいかない」という内容です。エクイティとデットでは重視されるコミュニケーションポイントも異なるという話や、自社の事業特性や使途に応じて調達手法を検討することが求められるという話は、特にスタートアップのCFO・財務責任者にとって価値があるものだと感じました。

パネルディスカッションではリアルなお話しを伺うことができました

今回の勉強会は報道関係者を対象としたものでしたが、スタートアップのCFO、財務責任者向けにも、当社が持つ知見はもちろん、外部の方をも巻き込んだコンテンツをどんどんシェアしていけたら、と考えています。

パネルディスカッション後の質疑応答の時間にも、日ごろから「ベンチャーデット」のテーマを追っている記者の方から、この春にご担当領域が変更となり学びを深めたいとご参加いただいた方など、さまざまな目線でのご質問を頂くことができました。ご参加いただいた記者の皆様にも改めて感謝申し上げます。

関連するお知らせのご紹介

本勉強会の前後には、「デットファイナンス」「ベンチャーデット」に関連する発表や情報公開をいくつか行いました。ここまでお読みいただいた方にはご興味お持ちいただける内容ではないかと思いますので、合わせてご紹介します。

今後も当社は、「挑戦者を支える世界的な金融プラットフォームを創る」をミッションに、法人カード「UPSIDER」や請求書カード払いサービス「支払い.com」などのサービスに加え、「UPSIDER BLUE DREAM Fund」などを通してスタートアップの資金調達に新たな選択肢を提供するとともに、大きく市場が成長するとみられるベンチャーデットの領域に十分な情報、コンテンツを開示してまいります。ぜひご注目いただけると幸いです。

調査リリース:スタートアップ経営者の資金調達ニーズは「速さ」「大きさ」「希薄化抑止」の3点

スタートアップの経営者(※個人事業主除く)約500名を対象にした調査リリースの結果を公表しました。半数以上の経営者がデットファイナンスを活用もしくは検討済みであり、資金調達の際に重視するポイントの上位にも「株式の希薄化を抑えられること」を選択するなど、デットファイナンスへの期待の高まりが明らかになりました。

また、スタートアップの経営者が持つ資金調達に関するニーズとして、回答者の約6割が「速さ」を、約5割が「大きさ」を選択しました。一方、資金調達の課題としてもスピードが指摘され、資金調達に関する理想と実態にはギャップがあることが分かります。

ベンチャーデット市場規模は5年以内に10倍以上に

本イベントレポートブログでも触れた、ホワイトペーパーの内容から、市場規模予測を抜粋して公開しました。また、「UPSIDER BLUE DREAM Fund」の実績についても合わせて発表しました。
※本ホワイトペーパーのデータ配布をご希望の報道関係者様は、こちらのフォームよりお問い合わせいただけます:https://forms.gle/6WNHmdUVAbKVQZKR9

本件に関する報道関係お問い合わせ先

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