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だから私は展示する

先日の原宿デザインフェスタギャラリーでの展示が終わり数日が経ちました。私にとってここでの展示は2年ぶり2回目で、大好きなギャラリー。
2度目の展示でも全く同じ部屋を選んだ理由と、このギャラリーを大好きな理由は、すぐ隣に面しているカフェのBGMが朝から晩までギャラリーの中まで聞こえるから。

先日の展示中のある日、懐かしい知っている曲が聞こえてきて、何故だか心を鷲掴みにされてしまったのだけれど、曲名もアーティスト名も思い出せず展示終了した後もずっと心がモヤモヤしていた。

ところが今日突然その曲のことを思い出した!

あの時私の心を掴んだのはフジファブリックの「若者のすべて」だった。

この曲は13年前に作られていて、ボーカリストの志村さんは2009年のクリスマスに29歳の若さで急死しているのを今日初めて知った。

だからなのかわからないけれど、なんとも言えない切実なメロディーに私の心は奪われたのかもしれない。

音楽との出会いはとても偶発的で、恋するのに似た感覚がある。

たまたま訪れたカフェで、知らない街で、道端で、、、どこからともなく聞こえてきて突然出会って。そして、音楽はいつもなにかの思い出や記憶や感情に寄り添って、人生に、暮らしの中に、ずっと一緒に存在している。

あの頃この曲をよく聞いた、この曲を聞くとあの頃を思い出すなんて。

それが音楽のすてきなところ。

きっと、絵もそうだと私は信じている。
絵ともそんな出会い方があるのだと。


今回の原宿での展示で、私はそれを体験することができた。たまたま偶然、フラっとギャラリーに立ち寄ってくださった若い方が、ギャラリーに飾られていた私の作品に恋に落ちてくださって、その作品を購入して帰られた。その出会いはわたしにとってもとても幸せな瞬間だった。

それから数日後、たまたまSNSでとある画家さんの訃報を目にした。私の知らない画家さんだけれど、なぜだかとても気になって彼のアカウントを探し覗いて見た。

とても素晴らしい版画を描かれているまだ30代くらいの若い方だった。

そして彼は過去にこのようなことを書き残していた。

『キース・ヘリング「僕は信じている。アートは万人とのコミュニケーションだ。金持ちの売り買いや解釈なんてどうでもいい」
僕はこの言葉が大好きだ。』

私も彼に心から同意する。
素敵な言葉を書き残してくれて、そして素晴らしい作品をたくさん残してくれてありがとうございます。

音楽や絵は言語を超えて直接誰かの心に触れることができる。私はそれがとても好きだから。


もっとたくさんの方に、偶発的に私の作品に出会ってもらいたいから来年も色んな場所でもっと展示したいと思っている。来年最初の個展は2月に神保町のアボカドレストラン。またたくさんの方に私の絵にであってもらいたい。それを今から楽しみにしている😊


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