ブスに発言権は無いって事?

書けば書くほど自分の輪郭がはっきりしてくるなあと思う。


自分自身をフェミニストだと言う事に興味は無い。ラベリングしようがしまいがどちらでも良い。ただ私はフェミニストに分類されるのだと思う。

私は特別顔が可愛い訳でも無ければ、恋愛経験も殆ど無い。そのくせ短いスカートを履いていたら「エロいね」と言われたり、学校の先生に冗談混じりに明らかに違う対応をされたりと、ある程度の年齢から自分は消費の対象なのだと思わされる事が何度かあった。

それは私の思い過ごしだったのかもしれないし、そうでは無かったかもしれない。

真偽についてはもう脳みそが溶けるほど考えたからもう考えたくはない。

どちらにせよ、それは社会人になっても違う形で、それでいて明らかな形でぶち当たる現実だった。

「ピンヒールを履いてきたらいいよ」、「あの人は若い子には弱いからね」、「コスプレをしたら似合いそう」

きっとこれまで何度も同じ経験をしてきたであろう少し歳上の女性先輩社員は、いつも明らかにそれがアウトであると分かっている顔をしている。それでも私に「UOちゃんがお願いすれば大丈夫だよ〜」と言うのはどうして?

「UOちゃんがお願いすれば大丈夫だよ〜(ごめんね、本当はこれがアウトだと分かっているけれど話を合わせる為に少しだけネタにさせて)」、「そんな事無いですよ〜(大丈夫です、分かってますよ)」

日々騙し騙し生き延びている、彼女も私も。

消費の対象だと強く思わされるから、もう短いスカートも胸元を強調する服も長らく着ていない。そうやって私の自由が少しずつ奪われていったとしても、自分の女性性だけがえぐられ机の上に乗せられるくらいなら、そんな事は本当にどうでも良かった。


こんな社会は終わりにするべきだと声をあげようとする一方で、私の頭を過るのはやはりいつも容姿の事だった。

例え私に向けられているものではなかったとしても、容姿が一定の基準を満たしていないと判断された場合は、''フェミニスト''の声が嫉妬となり負け犬の遠吠えだとされてしまうケースを何度も見てきた。

所謂ブスに発言権は無い。

もっと声をあげたいけれど、私には私の声を通すだけの容姿が無い。

だってあんなに可愛いあの子は、セクハラだとかレイプについてFacebookで投稿していないから。

「ブスは黙って可愛いねこのミームにでもいいねしておけばいいよ」

そんな声が聞こえる。

もっと強くなりたいと思う。正しい社会と、何より私自身の為に。

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