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人との距離、そして深さ

「人と距離感を測るのがむずかしい」という言葉を多々見かける。

相手の性格、相手との関係性によって正解が異なるわけだから、簡単なもののはずがないのだろう。

わたし自身がどうかというと、特別下手ではないけれど、得意だといえるほどではない、といったところだろうか。

ふだんは問題ないのだけれど、好きになった相手には途端に下手になる。嫌われたくない気持ちが肥大化してしまい、迷惑にならないようにと、そればかりを考えてしまう。結果、素直に感情を出せていたはずなのに、出せなくなる。……はい、面倒な人です。


「人の心に入るゲームをしている気持ちになる。そして入り込みすぎて、結局自分が傷ついてしまう」

こんな言葉を聞いた。他者に対して、どういえば相手が喜ぶのか、どういう態度をとれば相手の心を和らげるのかがわかるのだそうだ。相手の感情を察することが得意なあまり、ゲーム感覚な気がするらしい。

相手のことを真に思って相談に乗っているわけではないと思う、と彼は言った。自分の承認欲求を満たすためだけなのではないかと。

結果、深入りしすぎてしまい、関係性が歪に。自分自身も傷ついてしまった……のだそうだ。


何といえばいいのかわからなかった。相手の気持ちをいたずらにコントロールするためにやっていることなのであれば、やめた方がいいのではと思う。けれども、そこに相手のためになりたいという気持ちがあるのであれば、悪ではないし、ありがたがってもらえているならば良いことだしなあ、と。

深く関わろうとすると、依存心や独占欲が生まれてくる人もいて、だから人間関係は難しい。

答えがないものだから、わたしはただ聞くことしかできない。そして、わたしはわたしで、話を聞きながら自分の人間関係についても考えていた。


#エッセイ #コラム #雑記 #わたしのこと #人間関係 #考えていること

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