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Guru Guruの『Känguru (1972)』というアルバムが良かったです。




 今日聴いたドイツのプログレッシブ・ロックバンド、Guru Guru『Känguru』というアルバムが良かったです。




 『Känguru』は1972年にリリースされた3rdアルバムで、

1曲目:10分
2曲目:15分
3曲目:11分
4曲目:11分

という、長尺の曲ばかりで構成されたストロングスタイルのアルバムになっています。

 ジャケの南極?の流氷の上にカンガルー親子がいるデザインも「?」という感じですが、内容も1曲目から「?」という感じでした。

 音の質感は当時のジャーマン・ロックらしいというか、70年代という時代の音が鳴っている感じなのですが、”プログレ”という言葉で連想するピンク・フロイドやキング・クリムゾンと違って、音はずっとサイケデリック・ロック寄りで、複雑な曲展開があるというよりは、ジャムやセッションではない、よりフリーキーな即興演奏が取り入れられているという印象でした。
 
 だからしっかり曲を追って聴いて行こうとすると、曲の途中で急に展開が変わって、ジャケのカンガルー親子のようにいきなり南極に連れてこられたみたいになって、頭が壊れて「KANG KANG?」「GURU GURU!」という感じになってしまうのですが、良い意味でぼんやり流して聴くと、いい感じにサイケデリック・ロックな演奏がいい感じにダラダラ続いていくので、いい感じに心がスッキリしました。
 
 いわゆるジャーマン・ロックの特徴なのかわかりませんが、演奏がずっとクールで、バカみたいに熱くならない所も、少ない集中力で聴き続けられる理由の1つになっていて、どの楽器も全体的に変な音楽を演奏しつつも、イキっていない所が「ミュージシャンシップ」という感じがして良かったです。

 浜崎あゆみの『Boys & Girls』のようなわかりやすい曲は入っていませんが、意外と疲れた状態で聴くとスッと溶け込める音楽かもしれないです。




おわり



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