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詩ことばの森②「夏帽子」

まだ少年のころ 夏休みのたびに 祖父母のいる山間の村に出かけました
高原を走る車窓の緑が美しかったことをおぼえています
抒情詩なんて知らない年齢でしたが 
そのときの印象を 今になって書くようになるのは 不思議な気がします

夏帽子

風の絵筆を走らせて、


列車の窓は緑色のカンバス。


つば広の帽子に森の香を残したまま、 


白い蝶は入道雲の彼方へきえた。

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