見出し画像

秋の彩り⑥ 芸術的な「ほにょ!」

岩手県にお伺いし、駅から少し離れた観光地に向かう交通手段は、平日は徒歩かタクシーしかありません。
当日は、暑い日で熱中症の心配もあり徒歩を断念し、タクシーで向かうことにしました。

タクシーの運転手さんから
「今年は、雨が少なく、稲が倒れてしまうので、農家さんは
早めに稲刈りをしていた」とお聞きしました。
新潟のコシヒカリの生産地でも、今夏の高温と渇水により稲が枯れたり、農作物の被害があると、ニュースで見たことを思い出しました。

岩手県のあぜ道を歩いていると、田んぼに面白い形をした物が現れました。
面白い物体は「ほにょ」「ほんにょ」と言い、名前はかわいらしい感じですが「穂仁王」と書き、名前の由来は、稲穂が仁王立ちしているように見えることから付けられたそうです。

「ほにょ」は、稲 を刈り取ったあと、 脱穀 をするまでの間の乾燥する一つの方法で、天日干しや風による自然乾燥をするために利用します。
刈り取った稲は束ねてから乾燥しますが、その方法は地域によって、色々な形や呼び名があるようです。

「ほにょ」は、地面に棒を立て、収穫した稲を交互に掛けて作り、時間をかけて乾燥させた後、籾すりをして玄米にしていきます。
 「ほにょ」は岩手県南部や宮城県北部などで見られる風景の様です。
芸術的で、美しいと感じました。

関東地方では、稲を竿に逆さまに干している風景を見かけます。逆さにすることで、稲穂に残っている栄養をお米に行き渡らせたり、自然の風で乾かす効果があるそうです。

全国で異常気象が見られ、一部の「水がめ」となるダムが、渇水状態。
農家さんのご苦労に感謝し、
お米や農産物が平年通りの収穫があり、お米不足にならずに安心して食べることが出来るようにと祈ります。

                           御室文美子



この記事が参加している募集

夏の思い出

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?