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詩ことばの森 森 雪拾(もり ゆきひろ)

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複雑で変化の激しい時代ゆえに 優しさと癒やしの詩の世界を伝えていければと思います
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#川面

詩ことばの森(146)「古い日記帳を繰るように」

(古い日記帳を繰るように) 古い日記帳を繰るように 小さな花びらの一枚一枚を 指先に触れてみ…

UNWIND&KOMOREBI
2か月前
47

詩ことばの森(114)「春は足もとから」

春は足もとから 川沿いを散歩していたら 冷たい風が吹いてきた まだ 寒いな 首をすくめなが…

UNWIND&KOMOREBI
4か月前
54

詩ことばの森(58)「秋雨のあとに」

秋雨のあとに 水の流れに添いながら 晩秋の木々は惜しみなく 葉を落とします 川面に映じた空…

UNWIND&KOMOREBI
7か月前
43

詩ことばの森(54)「音の雨」

音の雨 どこかで銀の鐘の音 白い音色をくりかえし 帰らぬ時間のながれ 彼岸に浮かぶ舟はかす…

UNWIND&KOMOREBI
8か月前
48

詩ことばの森(52)「夕暮の岸で」

夕暮の岸で ぼくたちは川岸で 夕暮をながめていた 時が過ぎていくのを だまってみているのが …

UNWIND&KOMOREBI
8か月前
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詩ことばの森⑳「心のゆらぎ」

わたしは、仕事でも生活でも、考えることが多いようです。それでいて、なかなか考えがまとまら…

UNWIND&KOMOREBI
10か月前
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詩ことばの森④「誰もいない公園の木々は」

野川という名の川沿いを 歩いていた時に 生まれた詩です 静かな流れを眺めていると 心も落ち着いてきます 風の音や鳥の声を耳にするたび 豊かな気持ちになります 自然に やさしさを取り戻せたような体験でした 見失っていた 大切なことを 川はわたしに教えてくれました 誰もいない公園の木々は 誰もいない公園の木々は 流れる川面にうつる姿を いつまでも 夢見て 過ぎゆく岸辺の夏 たわわになった鈴を振り 鳥たちの囀りにざわめく   緑葉のことばの数々を 私は捉えようのない耳で 選り