詩ことばの森(114)「春は足もとから」
春は足もとから
川沿いを散歩していたら
冷たい風が吹いてきた
まだ 寒いな
首をすくめながら
橋を渡ると
いつもの川面が見える
今日は なんだか ちがうな
いつもの水は もっと白くて
寒々としていたけれど
どこか ゆるんだ感じだ
空は相変わらず 冷たそうだけど
草花も 少しずつ咲きはじめたし
どうやら 春は
大地から 訪れるらしい
冬空ばかり ながめていたけれど
足もとには もう春が近づいている
(森雪拾)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?