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はじめてのインド旅行記 ~待ってました!インド電車旅あるある、この展開!~

ヴァラナシ駅から次の目的地であるアーグラフォート駅までは、10時間程かかるが、途中で分岐などなく、到着予定時間あたりに目を覚ましていれば無事に辿り着ける。ヴァラナシの宿のベッドよりも心地よい寝心地だったので、体調を取り戻すためにも、眠った。

インドの電車は時間通りには運行しないと聞いていたので、アーグラフォート駅まで半分くらいの地点で起き、その後は1時間おきくらいに起き、位置情報を確認。

が、ある時から、いるはずもないところで現在地を示す青い丸がうろうろしていることに気づく。きっと電波が悪いのだ。アーグラフォートまでは一本しか線路がないのに、ありえない。とはいえ、ここでは私は異国の民。現地の人に聞くのがよいだろう。隣のベッドに座っていた現地人らしき人に聞くと、「途中でルートが変わったよー」とのこと。

天下のGoogle Mapはいつでも正しかった。一本の線路だと思っていたものは、途中で枝分かれして、本来であれば南下すべきところを直進していた。(後日インドの路線図を調べると、想像以上に細部まで線路が広がっていた。インドをなめていた・・・)

ルートが変わったことを教えてくれた彼女に、アーグラフォート駅に行きたいことを伝え、この後どこで乗り換えればよいか聞いた。親切にも、彼女はスマートフォンで調べてくれ、次の駅で降りればアーグラフォート駅まで行く電車があると教えてくれた。

荷物を片付け、彼女にお礼を伝え、電車の昇降口で、次の駅に到着するのを待つことにした。アーグラフォート駅への電車に乗るまでは気が気でないというか、よくわからない町で電車を降りても、本当にアーグラフォート駅に向かう電車があるのか、と不安でいっぱいだった。

どんな感情でいても、時間は過ぎるもので、ついに例の駅に到着。取り急ぎ「みどりの窓口」のような場所へ、高架を渡り、ホームを2つ横切って向かう。「みどりの窓口」は、前の客が去った瞬間に、一番早く係員の前に立った人が対応してもらえる椅子取りゲーム方式。少し様子を見た後に、共に旅をしている彼女が挑戦し、係員の対応権を勝ち取った。彼女なしでは、この旅は成立しなかった、と心の底から思う。

少し苛立った面持ちの係員からは、次にホームに来る電車に乗れば、アーグラフォート駅まで行けると案内を受ける。追加料金は発生しなかった。
ホームで買ったクリーム入りのクラッカーを頬張っていると、例の電車が到着する。
私たちは、SECOND CLASS(自由席)だったので、左右を見回し空席を探すが、先客で満席。

仕方なく、車両と車両の間のスペースで過ごすことにした。
昇降口にドアはなかった。電車が超特急で走ったり、大きな揺れがあれば、外に放り出されることは間違いない。

幸いにも、電車は、駅に入る前くらいのスローな速度で走っており、そんな心配をする必要はなく、むしろ外からの風が気持ちよかった。クリケットをして遊んでいる少年たち、塀で囲まれた庭の中で干された洗濯物、路地でのんびり過ごす牛。昇降口の旅も悪くなかった。

トイレの扉が開く度に、まぁまぁな臭いがする


アーグラフォート駅に着いたのは、13時頃。当初は朝6時半に到着予定だったので、6時間半遅れの到着だった。予定は大幅にずれこんだが、到着した安心感の方が強かったし、インドの電車あるあるが自分たちの身に起きたのも楽しかった。


アーグラフォート駅周辺。お店が多い。

アーグラフォート駅から、予約していたホテルへ直行し、ベッドへダイブ。枕もとで蟻が大量に転がっていたが、もうそんなことでは驚きはしない。

私たちは、確実に強くなっていた。

Maki

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