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はじめてのインド旅行記 ~電車の次は、バス旅!

タージ・マハルを訪れる、という目標を終えた私たちは、翌日の朝イチのバスでジャイプールに向かった。

アーグラからジャイプールは電車でも行くことができるが、電車のスケジュールの信用性や所要時間など、様々な理由から、バスを選んだ。

バスターミナルは、道沿いの小さい商店に併設されている場所だった。
そこが本当にバスターミナルであるかは、バスに乗るまで半信半疑だった。

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客がバスに乗り始め、運転手に「Jaipur?」と聞くと、首を横に振るのだから、これが私たちのバスなのだ。(インドはYESの場合、首を横に振る)

少し怖かったが、バックパックをトランクルームに入れ、バスに乗り込む。
バスの中は、通路を挟んで、二人掛けのシートが2つある仕様。
自由席なので、私と彼女は隣同士で座る。

バスが走り出すまで緊張していたが、車の揺れというのは万国共通で人の眠りを誘うらしい。
バスの中の心地よい温度も合いまり、出発から間もなく、眠りに落ちていた。

目が覚める頃には、車窓から、道の端で工事をしていたり、TOYOTAの車を横並びに展示している自動車販売会社があったり、食堂が並んでいる光景が確認できた。
それまではスイスイ走っていたバスも、交通量が増えてくるにしたがい、ブレーキを頻繁にかけるようになった。
私たちは、すっかり都市に入っていた。

アーグラの掘っ立て小屋バスターミナルとは違い、ジャイプールのバスターミナルではたくさんの旅客とバスが行き交っていた。

ジャイプールは、強い日差しだったが、長袖を着ていてちょうどよい気温だった。

私たちは、まず宿に荷物を置くことにした。Google Mapで宿の位置を調べると、現時点から1キロ先に宿があることが分かった。

何を思ったか、私たちは無言で縦に一列になり、宿へと歩き始める。
交通量が多いジャイプールのバスターミナル周辺。
私たちの横を、ビュンビュンと車が通り過ぎる。

排気ガスで息苦しい。
が、私たちは歩みを止めない。

オートリキシャの中年男性がアニョハセヨ、ニーハオ、どこまで行くの?としつこくついてくる。
意地でもオートリキシャには乗りたくなくなる。

インドの歩道は、コンクリートが割れていたりして、10日分の荷物を入れたバックパックを背負った旅人には少々酷な道だった。
半分くらい来たところで、私と彼女の口からこぼれ出た言葉。

オートリキシャに乗ろう。

待ってましたとばかりに、オートリキシャが近寄ってきて、宿までの地図を見せると、すんなり連れて行ってくれる。文明の利器は素晴らしい。

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宿のレセプションで、宿泊費を現金で精算する。
1ルピー単位での割り勘。(1ルピー=約1.5円くらい)
お互いに損することなく、気持ちよい精算を行うことが、円満に旅を続けるコツだと思う。

私たちは14時頃にチェックインをし、2人部屋に案内される。
洞窟のような明るさの部屋に、シングルベッド2台と、鏡台と、物置。
素泊まり、バス・トイレは共用。
1人あたり1泊580円なのだから、十分な設備だろう。
窓に近づくと、冬のカラッとした冷たい風を感じた。
このくらいの狭さが、暖を取るにはちょうどよい。

日が暮れるまでに時間はあったが、外に出よう、という話にはならなかった。これから3日間泊まる3階建ての宿をぐるっと回り、トイレや食堂の位置を確認したりと、忙しい。

ジャイプールを知らない私たちは、明日からの予定を、ベッドで寝ころびながら話した。食堂が開く時間を待ちながら。

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