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ベビーカー トイロ

子育てをするうえでかかせないのが、ベビーカーだ。タッピーもベビーカーにはずいぶんお世話になった。日本では今から150年以上前、あの福沢諭吉がアメリカから持ち帰ったものが、日本で初のベビーカー(当時は乳母車と呼ばれていた)とされている。当時、日本では鎖国が終わったばかりの時代、福沢諭吉は自分たちの子どもにベビーカーを使用していたというから驚きだ。

最近はバスや電車でもベビーカーは折りたたまずに乗れるようになっている。

ベビーカーと言っても色々な種類がある。バスへの乗りやすさという観点から、ベビーカーの種類を紹介しよう。

その1 生後1カ月から使えるタイプ

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ベビーカーを折りたたまずにバスに乗車するもっとも多いタイプがこれかもしれない。生後1ヶ月から利用でき、リクライニング機能がついている。押し手を前後に切り替えられるのも特徴で、ママやパパと赤ちゃんが向かい合いながらベビーカーを押すこともできる。ただし機能が多い分、ベビーカーの重量が増すので、ママがバスに乗せるのには一苦労することも。ベビーカーの規格(SG規格)ではA型に分類されている。

その2 生後7か月から使えるタイプ

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より簡易なつくりのベビーカーで、一人座りができるようになった頃から使えるタイプ。最初はA型タイプのベビーカーを購入し、赤ちゃんが少し大きくなったら、このタイプに買い替える人も多いと思う。実際にお出かけする時は、こちらのタイプの方が軽いし、折りたたみも簡単なので、便利かもしれない。ベビーカーの規格(SG規格)ではB型に分類されている。

その3 バギータイプ

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B型よりも更に簡易なつくりのベビーカー。リクライニング機能はなく、動く椅子というイメージ。子どもがある程度大きくなってから利用する人が多い。子どもは基本的に歩いてもらい、荷物置き場としても利用してる人も多い。一番バスに乗せやすいタイプだろう。

その4 三輪のタイプ

たまーにこのタイプのベビーカーでバスに乗る人を見かける。車輪が大きいため、段差もあまり気にせずに利用でき、押して歩きやすいのが特徴。海外製のベビーカーにこのタイプのものが多い。ただし、重量が増すため、ママが一人でバスに乗せるのはかなり大変。またサイズも大きいので、狭いバスの車内だと、乗車時に場所を確保するのに苦労することも。

その5 バスケット型

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バスの運転士になって、初めて知ったのがこのタイプ。タッピーの感覚としては昔の乳母車のイメージだったが、今でも売られている。おしゃれで周りの人の目を引くことは間違いない。タッピーは昔このタイプのベビーカーを乗せたことがあるが、とにかく赤ちゃんの大きさに対して、バスケットが大きいことに驚いた。寝返りもうてるし、赤ちゃんを乗せても余裕で荷物がお ける。ベビーカーというか、動くベッドに近い。その大きさゆえ、一人でバスに乗せることは難しい。

その6 二人乗りベビーカー

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双子の子どもや、年子としごの子を乗せるために使う。横並びのタイプと、縦並びのタイプがある。その大きさからバスに乗車できないのではと考える人もいるが、都営バスでは2021年6月から折りたたまずに乗車可能になっている。なお乗車時には車いす乗車スペースを利用するため、運転士が座席を折りたたんで、スペースを確保する必要がある。また、ベビーカーの固定ベルトも2か所固定する必要がある。

◆◇◆◇

最後に双子の子どもをもつお母さんの話。

その日は、朝から曇り空で今にも雨が降りそうな天気だった。あるバス停に、女の子二人とお母さんが待っていた。二人の女の子は同じぐらいの背格好。「ん?もしかして双子?」そう。双子だったのだ。いきよいよく乗り込んできたのは、二人のうちの一人の女の子。もう一人はお母さんにぴったりくっついている。「わたし、ここがいい!」といって、後部座席の一人席に座る女の子。もう一人は、二人掛けの席にママと隣り合わせで座った。見た目はそっくりでも、どうやら性格は違うようだ。活発な方の女の子は、バスが発車してもずっとしゃべっていた。終点に到着したので、バスの車内に忘れ物がないか点検を行う。するとカワイイおそろいの傘が二つ、座席にかかっているではないか。「きっとあの子たちのわすれものだな。」そう思って、すぐにその傘を持ち、あの親子を追いかける。

「すいません。これ!」お母さんが振り向き、「あ、すいません。」といって会釈した。タッピーは「はい、どうぞ。」と言って活発な方の女の子に傘を渡す。もう一人の女の子はお母さんにぴったりくっついていたので、お母さんに傘を渡した。

◆◇◆◇

お母さんはベビーカーを使わずに、バスを利用していた。双子の場合はベビーカーが大きくなるし、バスの乗り降りも大変だ。子どもが大人しくベビーカーに座っていてくれるかと言うと、そうとも限らない。

子どもの性格や、その日の天気、行先などを考慮して、柔軟に考えていくことが、親子ともに笑顔でハッピーなお出かけに大事なのではないかと思う。

自由で柔軟な発想を好んだ福沢諭吉もきっとそういうに違いない。


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