【感想】読書感想文「切断島の殺戮理論」_非実在女子大生、空清水紗織の感想Vol.0047
ネタバレありの短文感想。
星海社さんの「令和の新本格ミステリカーニバル」シリーズの一冊。
いわゆる特殊設定ミステリに分類されるであろう本作、特殊設定好きなのでとても楽しく読むことができた。
「欠落がないから個人を判別できず、白衣を着ていれば医師とみなされる」という推理はなるほどなぁと感動した。まさにこの島ならではの観点だなと深く納得。
犯人が酉鬼というのも合点がいったし、スマートで明快な解決だなと思った。
そこに至るまでに披露された推理も納得感が大きかったし、多重解決ものとしても非常に楽しめた。
私は「推理するぞ」というスタンスではなく、その場その場で「へ~」と驚いたり納得したりしながら読む質なので、一つの事件に対して違う角度からの解法が示されるのは好きだし、ワクワクしながら読める。
読者目線から探偵目線に引きずり込まれて、解釈が一気にインストールされる感覚とでも言うのだろうか……?
上手く言語化できないが、そういう感覚が好きなので、私と同じような読み方をしている方であればきっと楽しめると思う。
まだの方は是非。
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