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プロダクトを見つめ直すきっかけに、コンセプトを設計することで気づいたこととは -株式会社鶴


今回unnameが支援した株式会社鶴は、経営者が描く理想の採用・組織の仕組みづくりを支援するコンサルティング企業です。

鶴は組織づくりの「守破離」を学び、実践することで自律・自走・変化できる「強い組織」がつくれるAIシステム「Business drive」を2021年6月にリリースしました。unnameとの最初のコンタクトはこのリリースに際したマーケティングの戦略と戦術についてのご相談でした。

初回のヒアリングで、すでにある程度の戦略設計ができていることはわかりましたが、一部ターゲット策定にはまだ改善の余地があることもわかりました。

unnameのコンセプトメイキングはサービスの背景にある想いを深掘りして、それをターゲットに対してわかりやすく言語化するサービスです。そのため、コンセプトメイキングは株式会社鶴の現状を改善していくのには最適なサービスであることをご理解いただき、ご依頼にいたりました。

今回の取り組みに対して、unnameを選んだ理由や支援の感想、今後の展望などを代表取締役の今井さんにお聞きしました。

■会社概要
企業名:株式会社鶴
代表取締役:今井達也
設立:2014年3月10日
事業内容:社会を進化させる事業をともにつくる
    【組織づくり】人材育成制度(人事制度)の導入
    【採用支援】採用秘書
       【Webシステム構築】診断ツール制作・導入

■支援概要
課題:新サービスリリースに当たって、サービスの意義や事業内容を適切にターゲットに伝えるための言語化がしたい

支援内容:サービスタグラインの策定とコンセプトストーリーの設計



コンセプトを作ることで「どうやるか」以前の、「誰に」「何を」の部分の改善に繋がった

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 -本日はよろしくお願いします。はじめに、新サービスのリリースに際してなぜunnameにご相談いただけたのかを教えていただけますか?

実は新サービスリリースに当たって、友人経営者の株式会社オレンジスピリッツの野口さんという方にマーケティングに関する相談をしたんです。その時にオレンジメール(株式会社オレンジスピリッツが提供するメルマガサービス)のホームページを拝見したら、以前と内容が大きく変わっていて、そこに掲載されていたメッセージがとても素晴らしかったんです。

野口さんが普段話されている世界観そのものが表現されていて、これだけ的確なコンセプトを作るのはすごいことだなと感じました。特に企業情報の「私たちの価値観」で書かれている文章や、ファーストビューに書かれているメッセージはとても印象的でしたね。

野口さんにこのリブランディングについて聞いてみると、それはunnameさんの仕事だったことをお聞きしました。その流れでunnameさんのホームページに掲載されているオレンジメール事例紹介記事を拝見しました。

そこで、今回支援いただいた「コンセプトメイキング」というサービスを知り、オレンジメールやその他掲載されている事例紹介記事にあるような成果を出してくれるのならぜひお願いしたいということで、unnameさんにお願いすることを決めました。


 -ありがとうございます。なぜコンセプトメイキングが魅力的に見えたのでしょうか。

実はサービスを作っていく過程で「誰に」「どんな価値を提供するのか」という点に潜在的な迷いがあると感じるようになりました。そんな中で記事を拝見した時に、コンセプトメイキングを行う過程で「想い」と「ターゲットの価値観」を明確にしてから作るということを知りました。この過程を経ることで僕が潜在的に迷っている部分がより明確になるのではないかという期待があり、本サービスが魅力的に見えました。

実際に商談の際には、短いヒアリングでそこまで理解して的確な提案をしてくださったことは驚きでしたし、「絞り切れていなかったターゲットを明確にすること」、「たくさんある提供できる価値の中でどこを重要視するかを決めること」、という提案内容には非常に共感しました。

これは僕自身が迷っていた部分でもあったので「やっぱりな」という気持ちもありました。unnameさんの提案の通りに価値とターゲットを明確にできたら今の状況は大きく改善するだろうということが予想できたので、コンセプトメイキングをお願いしたいと思ったんです。



ヒアリングというプロセスの中で考えが定まり、プロダクトに修正を加えました。修正が効く段階でunnameさんと仕事ができて本当によかったです

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 -支援中に印象的だったことはありますか?

基本的にアウトプットが出るまではヒアリングを複数行うのですが、ヒアリング内容はもはや雑談なのではないかというほどに様々なことを話しました。正直にいうと「この会話がアウトプットにどう結びつくのだろうか」という漠然とした不安はあったかもしれません。もちろん僕自身のことを理解するために色々聞いているんだろうということはわかるんですけどね(笑)

実際に支援が終わった後に話を聞くと、どうやら雑談でよく使う言葉や指向性など、細かなところをかなり見ていただいていたようですね。

あと、コンセプトストーリーの作成は、僕の想いを明確にした後にターゲットも明確にすることでもありました。作成の過程には「自分がなんでこのサービスをやっているんだっけ」という部分を深掘る作業がありました。そこが明確になると、自ずと「誰に届けたいのか」という部分もはっきりします。

これらの想いをunnameさんは丁寧なヒアリングで引き出してくれたと思います。もちろんターゲットについてはなんとなく思い描いていたものはあったんですけど、僕の主観的な視点では気づかないところもあったんです。ヒアリングを通してターゲット像が明確になって、プロダクトの方向性など、考えきれていなかった部分がさらに深く掘れました。


 -ヒアリングはunnameが最も重視している部分ですのでご満足いただけて何よりです! 肝心の納品物はいかがでした?

鶴様_コンセプトストーリー

▲unnameが担当したコンセプトストーリー


最初に納品物(コンセプトストーリー)をもらった時に、「考えてみれば、確かに僕が想っていたものはこれだった!」と腑に落ちました。自社のサービスの強み、それも機能的な部分ではなく情緒的な部分の強みが明確になりました。この部分が反映されたプロダクトでなければ、当然共感には繋がらないですよね。

自分の心から作られたものなので、こういうものに仕上がるのは当然と言えば当然かもしれませんが……実は作っていただいたものをみて、プロダクトを大きく修正したんですよ。


 -それは初めて聞きました……プロダクトを修正するのは大きな決断ですね。修正はどのようなものだったんですか?

最初は組織作りのためのワークシートを作って、それを埋めてもらうという、人間があまり介在しないシステマチックなものだったんです。

でも、今回の納品物に記載していただいている通り、僕が本来提供したい価値ってこれまで組織コンサルティングの仕事をする上で培ってきた組織に対する「考え方」なんですよね。僕のプロダクトの価値はそこにあったのに、unnameさんに手伝ってもらう前のプロダクトではそこを重視できていなかったんです。なのでサービス上にセミナーの動画や自分の「考え方」が伝わる動画を多く入れ込みました。

コンセプトが定まることで、プロダクトに影響があるということを実感しました。これがなかったらすごく陳腐なものになってしまっていたかもしれないと思うと恐ろしくなります。まだプロダクトに修正が効く段階でunnameさんと仕事ができて本当に良かったです。

この修正は明らかに競合他社とは大きな差別化のポイントになります。それは、プロダクトに思想があるからです。成熟している領域だからこそ、思想の違いは差別化に繋がると思います。


 -実際にプロダクトが改善されたことは確かな成果だと思います。これはコンセプトが定まることで何が変わった結果なのか、もう少し具体的にお聞きできますか?

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うちのサービスでできること自体はたくさんあるし、ターゲットにできるセグメントもたくさんあるんですよね。でも難しいけど大事なのは、そこから選んで、狙いを定めることだと思います。コンセプトを定める過程とその納品物のおかげで、この「誰に」「何を」という部分が大きく変わりました。

これがあったからこそ、プロダクトに魂が込められたと実感しています。

unnameさんのアウトプットにはもちろん価値があるんですけど、このプロセスにもそれと同じかそれ以上の価値があったんです。コンセプトメイキングの正体は、「僕が一番大事にしたいことは何なのかということを、マーケティング視点と僕の気持ちから作りあげること」だったのかなと思います。


 -どんな会社にunnameのコンセプトメイキングをおすすめしたいと思いますか?

プロダクトは持っているけど、自社の本当の強みがわからない。また、マーケティング手法は決まっているけどその手法には自信がない。このような会社にはunnameさんのサービスをおすすめしたいです。コンセプトをしっかりと作るプロセスの中で自分自身が自分を理解して何かが掴めて、その結果プロダクトの品質やプロモーション施策の精度が向上するんじゃないかと思います。

頑張って作ったプロダクトやマーケティング施策って、基本的に作った本人は質が低いとは思っていないと思うんです。でも、なんとなくこれでいいのか迷っていたり、自信がなくなってしまったり、そういうことって事業をやっているとあると思うんです。そういう人は絶対にコンセプトを明確にするプロセスを通した方がいいと思っています。

自分の中で何を大切にするべきかの軸が定まって、本当にやるべきプロダクト改善やマーケティング施策が明確になり、質が劇的に上がります。実際に、コンセプトメイキングの後には僕自身も考え方が固まって、話す内容もプロダクトの内容も一段も、二段も質が高まりました。

ごく個人的な感想ではありますが、unnameのみなさんが責任を持って成果のクオリティを担保しようとしているっていうのを感じたんです。

彼らは、こちらから提案した内容には全て”YES”ではなく、目指す成果に対して的確でなければ”NO”を言える人だと感じます。細かいことを聞いたり、一度決めかけたことをひっくり返したりもしましたが、そうした場面でもめんどくさがるようなところがなくて、成果やターゲットに対してどこまでも真摯です。

お客さんが納得するところまで誠実にやり切ってくれるっていうところが信頼できる人だなと思いました。



中小企業の組織作りが活発になり、さまざまな優良なプロダクトが生まれていく世界を目指したい

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 -株式会社鶴と今井さんの展望を教えてください。

日本人ならではの考え方や、和の組織論をクライアントの皆さんと取り入れ、実践して、人が育つ組織を作る。そうすることで、社会をより良くする商品・サービスが生まれていく。そうして世の中がより良くなっていくっていうことを目指しています。

中小企業の多くは、とにかく売上を作らなければならないので、直接売上に繋がらない人材育成や組織作りにかける予算に関しては余裕がないんです。でも、会社が大きくなる前に評価制度や育成の仕組みを整えておくと、よりスムーズな事業成長ができます。

そうしたことを支援するサービスを、少し先の未来で日本以外にも提供していきたいです。日本には日本の歴史や文化、風土になじむ組織論があり、それをBUSINESS DRIVEでつくれるようにシステムを磨いていきたいです。

世界各国にはその国、その地域、その人の歴史・文化があって、そこに即した組織作りっていうのは必ず必要だと思います。そんな中で、日本に限らず国を跨いででも有用なサービスを提供していけたら良いなと思っています。

 -本日はありがとうございました!



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株式会社unnameでは、企業向けのマーケティング支援を創業フェーズの会社でチャレンジしたい仲間を探しています。少しでもunnameに興味を持ってくださった方は、上記の採用情報ページもしくは代表の宮脇までDM(FacebookTwitter)くださいませ!


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