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『デューン 砂の惑星PART2』──IMAXで体験する圧倒的な映像とスター俳優の競演、もはや宗教的ともいえるその見どころを徹底解説。


原作小説を聖典として、それを宗教画のようなショットの連続で見せていく。アスペクト比「1.43:1」の巨大四角形の画面は、どの美術館にも収まりきらない巨大な壁画となって観客の前にそびえ立ち、目の前でつねに変化し続ける。クローズアップからロングショットへ、ミクロとマクロが一瞬で交差することで意味が生まれてしまう映画の魔法が、ほとんど暴力にも近い迫力で目の前を覆い、縦の大きさを活かした上下の運動は、砂漠(重力)と宇宙(無重力)のイメージをシームレスに繋げる。自然光を意識した撮影により、暗いシーンから明るいシーンに移ると、観客はほんとうに目を細めながら眩しいと感じ、映画が光の彫刻であることを思い出す。劇場でスマートフォンの光が嫌われる理由はそのためだ。人の声を中心としたサウンドはゴスペルのように荘厳に響き、劇場を新しい教会としてデザインしてしまう。そして、なんと言ってもティモシー・シャラメの顔だ。映画に愛された俳優の顔を高さ18メートルのスクリーンでまともに観れる人がいるのだろうか(いや、いない)。このようにドゥニ・ヴィルヌーブの『デューン』は徹底して宗教的なのだが、今回の続編はその危険性について描かれている。

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