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私の考えと違う考えがあった時に「あ私の方が間違ってるんだろうな」って思ってたけどこの6か月で今までの生きづらさが全て解消されたぐらいの人

繰り返される母と娘の物語。私は息子なのでね、父と息子の物語って感じなのですが。
無名人インタビューを繰り返し繰り返ししていると、おやこれはどこかで見かけた類型だなと思うことがあるんです。それは、一人の人間の生き方の流れ(若い時にうまくいって、年取ってから沈むとか)だったり、あるいは人間関係の配置図だったり(どうしようもなく出来のいい両親に苦しむ子供とか)するのですが、この、母の影響から脱することができなくて、自分と母を比べ続けてしまう類型。
もちろん、細部は違いますけども、大枠で母と娘の関係が、人生の中で影響を強く及ぼす。進路進学、就職、結婚、出産、育児、と。
まあ、無名人インタビューでは、当然のように父親母親がないパターンの記事もあったりするのですが。人は色々ですからね。
母からの影響。囚われの身から解放される年代もさまざまで、若いうちの人もいれば、60代になってからのこともあります。まあ、不思議なもので、母を意識してしまう自分がいるから生きづらいんだとわかってても、なかなか解放されなかったりするんですよね。
これはもう運命なのかもしれません、自分がいつ抜け出るのかは。脱出することが正しいわけでもありませんし。
はい。今日の無名人インタビューもよろしく楽しんでいってくださいね。(主催:qbc)

今回ご参加いただいたのは mii さんです!

現在:目の前にある幸せを見ずに、将来のことばっかり不安がってたところがあったので、なんかちょっと違うなと思って

qbc:今、何をされている方でしょうか?

mii:今は育休中なんですけど、小学校の教員をしてます。
3歳の長男が幼稚園に行ってて、次男は家で見てる感じなので。午前中、長男を幼稚園に送っていって、昼過ぎぐらいに長男迎えに行って。その間は次男と遊んだり、買い物に行ったりしてっていうような。
まあ、それの繰り返しですね、日々。

qbc:お迎えは何時くらい?

mii:お迎えは、お弁当のない日は12時で、お弁当のある日は14時前ぐらいです。
長男が家にいないのは3時間から4時間ぐらいですかね。

qbc:送り迎えの移動ってどれぐらい時間かかりますか?

mii:自転車で10分弱です。

qbc:なるほど。気持ちの面でいうと、今の生活ってどんな感じですか?

mii:日々淡々と、という感じです。だけど、今は育休中の教員なんですけど、これから12月に夫の海外駐在に帯同で行く予定があって、それ待ちのための育休延長ですね。
今、下の子が2歳なんで、ほんとはこの4月職場に復帰予定だったんですけど、夫の駐在帯同の話が出て、で、めちゃくちゃ悩みまくったけど、まあついていくことに決めたので。
でも行くことになる12月までの間に、国債情勢的に何かあれば、その駐在自体が中止になるかもしれないから。まあ、中止になったら来年教員に戻るんじゃないですかね。

qbc:教員は何年ぐらい働いてらっしゃったんですか。

mii:7年間、小学校の教員をして。そのあと4年、産休育休を取ってます。

qbc:今、社会に戻りたい気持ちですか? どんな感じです?

mii:駐在帯同の話が出てきたのが去年の10月なんですけど、そこから10月から12月ぐらいの間にすごく悩んで。育休復帰する気満々だったのに、それが自分で決めたこととはいえ奪われて、もうどうしようっていうのを思ってて。
で、まあそういうのを色々考えてたら、ちょっと鬱っぽくなっちゃったんですよね、去年の末ぐらいに。オンラインでカウンセリングを受けたりとかして、あとは本を読んだり人の話を聞いたりとか色々したら、私、別に戻らんくてもいいんかな、なんか色んな道が私に開けてるんだなということに気づいて。
今のこの淡々とした生活っていうのも、まあ言うたら幸せと言えば幸せだから、なんかこう目の前にある幸せを見ずに、将来のことばっかり不安がってたところがあったので、なんかちょっと違うなと思って。それで色んな人の話聞いていくうちに、今は今の生活を大事にして、その時が来たら、その岐路が来た時に、将来のこと考えようって。
ちょっと肩の荷が下りた感じですね。

qbc:悩んだ期間って、どれぐらいでした?

mii:3ヶ月ぐらいですかね。

qbc:まあ、悩みますよね。面白い選択肢ではあるけれども。

mii:そうなんですよね。子供たちにとっても、この海外生活っていうのがすごくいいんじゃないかっていう風には思ってて。それは私も夫も思ってて。
日本だけじゃなくて、多様な価値観を知るのには打ってつけのいい期間だなとは思うんだけども、なんか私のことになるとどうなのかっていう。そういうことで悩んでたけど、まあ、私は私でどこに行っても楽しめるような気持ちさえあれば生きていけるんじゃないかな、みたいな気がしてって感じですね。

qbc:今、積極的に何かこれをやりたいってこと、ありますか?

mii:今の生活の範囲でできるチャレンジを色々しようと思っていて。
そもそも、こういう風に人に話聞いてもらったりとか、聞いたりとかっていうのが、12月の時にすごく自分の中で大きかったので。そういう機会を増やすために、それまで1回も全然入ったことなかったけどオンラインのコミュニティとか、あんまりしてなかったSNSとかも、ちょっとしてみようって気になってやりだして。
そういう小さな挑戦をしてるという感じかなって思いますね。

qbc:じゃあ、去年からの半年間っていうのは、割と変わっていってる?

mii:あ、すごい。この半年でもう、人生変わったぐらいに変わったと思います。

qbc:おおー。一番大きく変わった点は?

mii:今までの生きづらさが、全てここで解消されたぐらいな。

qbc:今、人生何点ですか?

mii:今なんか90点ぐらい楽しい。
今までの中で最高得点。なんだったら、あとその10点っていうのは、まだもうちょっとできることもあるかな、というのもあるかな、てところで。ま、100点でもいいぐらいな。

qbc:今、どんな部分がいいんですか?

mii:自分の心地良いところの具合を見つけた感じですね。

qbc:物理的な? 精神的な?

mii:物理的にも精神的にも。それまで結構、人の軸で生きてきたような気がしてて。
なんか人の評価とか、人がどう思うかとかっていうのに、自分は合わせようとして合わせきれなくて辛い、みたいな感じで生きてきたように思うけど。
なんかそうじゃないなって思って。もうちょっと自分の好きなことをしていいんだと思って。
もちろん、息子とか、夫とかのことは大事にしたいから、それはそれで大事にするけど、もうちょっと自分の心地よいところを見つけたらいいんだと思って色々探しだしたら、見つかってきたみたいな感じですね。

qbc:心地よい場所って、例えばどんな?

mii:自分の母親の影響とかあると思うんですけど「母たるもの家のことをしなければならない」とか。
なんかまあ、育児とかするんですけど、自己犠牲の上で子供を育てなければならないというようなのがあって。
だけど、息子も大事にするけど、もうちょっと自分の時間をすごく大事にして。息子のことをしながら、耳にちょっとイヤホン入れて違うこと聞いてるとかね。
読書をして、今までだったら自分の中で本読んでなるほどで終わってたけど、他の人にあなたはどう思ったのみたいな感じでオンラインでコミュニケーション取ったり。
そういうのが自分は好きなんだなっていうことに気づいて。
例えば、夫に今日の夜は寝かしつけよろしくみたいな感じで頼んで、そういうオンラインの集まりに参加したりとか。っていうのは、私の母はそういうことは許されないじゃないけど、昔の人なので、なんか全然してこなかった。
オンラインはないにしても、夜に母親が出かけてるみたいな感じとかほとんど見なかったから、お母さんになったら楽しんだらダメなんかなって思ってたところがあったけど。
今は、いい具合に楽しめるかな。楽しんでいいんだっていう風に今は思ってます。

qbc:なるほど。台湾に行くことになった、と最初聞いた時、どんな気持ちでした?

mii:1番最初は、あ、なんか面白そうと思って。いいやんって。
なんか、いいやんと思った。
4年て言われて、4年間かぁみたいな感じ。でも、4年間ってまぁ長いっちゃ長いってなったけど、まあいっかみたいな。
楽しそうじゃんみたいな感じに思ったものの。自分の仕事のこととか考えたりとか、調べていくうちに、もしかしたら辞めなあかんのちゃうかな4年やったら、みたいになって。
辞めて自分は教員に戻れるのかなとか。そもそも私なんか教師向いてるのかなとか。そういった悪い方向に悪い方向に考えて。それが12月ですね。
だから、1番初めはいいなって一瞬思ったけど、そっから悩みが深くなっていって。あと、今は長男が幼稚園行ってるけど、ちょうどその頃には長男と次男を、3歳と1歳を家で見てて、めちゃくちゃ辛かったんですよね、それが。

qbc:育児がずっと続いてたわけですね。

mii:そうなんですよね。だから多分、自分の中でちょっと育休復帰することによって、仕事にちょっと逃げれるみたいなところがあったのかもしれないですね。
だけど、それがなくなって。
私の中で仕事は結構褒められることが多かったんです。小学校の教師で褒められることが多かったから、自分ってある意味向いてるのかなって思うところもあって。それは産休とか育休に入る前、子供ができる前にそう思ってた。
でも、それは結構長時間労働によって成り立ってたみたいなところがあって、だから、子供ができて仕事と子育て両立してってなったら、長時間労働で支えていた部分ができなくなって向いてないことになるんじゃないかなって。だからできないんじゃないかなって思って。それも落ち込みの原因で。
まあ、長男、次男もややこしいから、もう、うぅ~みたいな感じになってて、そんなことしてたら、寝れなくなって。それで1回ズンって落ち込んだんですよね。

qbc:そのころの人生の点数ってどんな感じですか?

mii:今はすごい100点になったんですけど、そのめちゃくちゃ落ち込んだ時は、もう0点というか、マイナスというか。ズーンってなってた時は、寝れなかったし。
昼間はもう長男と次男にめっちゃ怒鳴り散らすみたいな感じだし、でも怒鳴り散らした後、反省して泣いてるしみたいな。
感情のアップダウンが激しくて、私の中でもパニックみたいな感じになって。それで疲れてたからか知らんけど、夜は夜で寝落ちして変な時間に起きて更に寝れなくてみたいな。
そういう負のループに落ちてかな。

qbc:それを切り抜けた、1番大きかったものってなんですか?

mii:一番大きかったのは、オンラインのカウンセリング受けたことで。
そこで聞いてもらった時に、自分は全然できてないな、あれもできてない、これもできてないみたいな感じで思ってて、しかも息子にもめちゃくちゃ怒っちゃってるし、もうこんなんだったら仕事も復帰できないし、わ~! みたいな感じで思ってたけど。
そういうことを色々わーって話したら、「もうあなた頑張りすぎなのよ」って言ってもらって。
あ、私、頑張りすぎなんだって思って。その時までは頑張ってないと思ってた。私の母が結構介護しながら子育てしながら夫の世話もしながらみたいな、もう昔の良き母みたいな良妻賢母みたいな感じの人だったから、そんなふうにできてない自分って、みたいな感じですごく自分を責めてたけど。
それをそのカウンセラーさんが「いや、もうその人はその人でよくて、ただ、今、あなたがそれだけ眠れないし、わーってなってるっていうのは、それは疲れてるからだよ。とりあえず眠れるようにしよう」みたいな感じで、眠れる方法を一緒に考えてくれて。
それで、寝たらちょっと元気になってきて。
「あ、なるほど睡眠大事なんやな」と思って。

qbc:なるほど。

mii:それで、人の話を聞いたら自分が救われるんだってことが分かったから、もっと色んな人の話、聞いてみようと思って。
本も、まあ言うたらある人が書いた体験談であったり生き方のコツであったりとか、人の話を聞くみたいなものだと思うので。そういったことも自分がすんなり受け入れるようになった。それまではそういった本を読んでも、ちょっとやろうとしてできてない自分がいて、わぁーってなってたんですけど、「あ、できてる時もあって、できてないところもあるけど、まあいいじゃない。でもちょっと頑張ってるよ。ちょっと改善しようとしてるよ」みたいな感じで、自信が出てきたのかな。

過去:マイペースってあんまいい言葉じゃないよなって思って。ちょっと自分勝手なんかなって。

qbc:子供の頃はどんなお子さんだったでしょうか?

mii:よく言われてたのは、マイペースって言われてて。なんか今もよく言われるんですけど。
ただ、自分としては結構頑張って合わせてるつもりなんですけど、マイペースって言われちゃうっていう。そんな感じでした。

qbc:具体的にどんなところがマイペースですかね。

mii:どんなとこがマイペースかな。ちっちゃい時とか多分、ほんとに自分のしたいことに集中してることとかなのかな。自分としたら、あんまりそんなマイペースな意識がない。だけど、周りからは大抵マイペースって言われてたかな。
ビーズ手芸とか編み物とか、そういったものも好きなんですけど、そういったものを作って、別に誰に見せるでもなく、ただただ作るのが楽しいっていうので、作ってたりとか。
あとまあ、勉強とかも好きだったんですよね。でもなんか私の兄と弟があんまり勉強好きじゃなくて、ヤンキーみたいな感じの人々だったので。

qbc:3人兄弟?

mii:そう3人兄弟。で、兄と弟がヤンキーみたいな人々だったんですけど、私は勉強やっていて。でも、普通だったら、兄と弟がそんだけ荒れてたら勉強できないよ、っていろんな人に言われるんですけど、私結構勉強好きだったから勉強したりとかして。
家で宿題、普通するじゃないですか。兄も弟もしないんですよね。だからまあ、私は褒められるっちゃ褒められるけど、母もなんか変わってるわねみたいな感じの目で私を見てた。だから私は普通なんだけどなと思ってるけど。
家の環境が逆に珍しかったのかな。

qbc:なるほど。

mii:私としては、勉強、新しいこと知れて楽しいのになとか思ってて。例えば英単語とかもちょっと覚えて、テストで書けば結構点が取れてやった、みたいな。ゲームみたいな感じの楽しみ方もあるのになと思ってるんだけど、兄と弟は全くそれが楽しくなかったみたい。
で、母とか父とかも、むしろ私の方が変わってるみたいな雰囲気だったかな。
母は、兄と弟のことは、なんであの子たちは宿題しないのかなって言いながらも、そういう環境でも勉強できる私の方が珍しいみたいな言い方をしてた。

qbc:そういう、周りに影響されなかったって意味でマイペースだったんですかね。

mii:そういうところマイペースって言ってたのかな。
今でも言われるんです。1人でどこでも行っちゃうとことかですかね。あんまり女子で群れるような感じじゃなくて。友達はいたんですけど。
でもみんなも私がマイペースなことは許してくれてたのかな。例えばみんなでトイレ行こうって言われても、行かないみたいな。なんかそういうとこだったのかな。

qbc:子供の頃、家で遊ぶ、外で遊ぶって言ったら、どっちでした?

mii:子供の時、小学校の時に少年野球してて。兄と弟が少年野球してたので、多分家に置いとけなかったのかもしれないんですけど、母が。
で、ちょうど兄弟が野球をしてる同級生の女の子が、「私入りたいと思うんだけど、あなたも入らない」みたいな感じで誘われて。
小学生の時に少年野球に入ってたので。近所の女の子の友達とかとも遊んでたけど、それ以外の時は少年野球してましたね。

qbc:嫌じゃなかったですか。

mii:ちょっと嫌やったような気もするけど、でも、嫌いではなかったのかな。

qbc:ポジションはどこだったんですか?

mii:ポジションは外野でしたね。それでそのまま中学もソフトボールに入ったりとかしてましたね。もう家庭の環境が野球行くもんやろみたいな感じの環境やったんで、ああ、行くもんなんかみたいな。

qbc:基本、外遊びですか?

mii:そうですね。外に行かされてたし、でも家にいるときはテレビ見ながらビーズしたりとか編み物したりとか、宿題したりみたいな。

qbc:その頃、すごく良かったこととか、すごく嫌だったな、みたいな思い出はありますか?

mii:良かった思い出は、勉強して褒められるとか。運動もまあまあ好きだったので、足早いねみたいな感じで言われたりとか。
そういう他の人の評価で喜んでたような気もしますね。それが楽しいというか。
嫌だったことは、私肌が弱くて、ずっとアトピーだったんですよね。今もちょっとあるけど。そのアトピーが小学生の時ひどかったから、それが辛かったかなと思います。

qbc:部活は?

mii:部活は中学はソフトボールしてて、高校は剣道部だったんです。
高校もソフト部にしようかと思ってたけど、たまたま私の父と母が昔、剣道してて知り合ったのもあって、1回剣道してみたいなと前から思ってて。
でも中学に剣道部がなかったから。高校では剣道部あるんだ、やってみようみたいな感じで、高校は剣道部にしたと思います。

qbc:何が自分に合ってました? 野球、ソフトボール、剣道でいうと。

mii:ソフトボールですね。剣道よくわからなかったと思って。高校から始めたからかな。ちっちゃい頃からずっと続けてたらよかったのかもしれないんですけど。なんかもうもう弱弱のヘボヘボだったんで。よく分からなかった。

qbc:一人でビーズやったり手芸やったりも楽しいし、みんなと遊んだりするのも楽しい、て感じですかね?

mii:でも、なんか多分、周りが優しかったからなんとかなってたけど、私よくいじめられずに今まで来たなって思いますけどね。
なんかマイペースだったから。よく言われるからそう思うので。でも、マイペースってあんまいい言葉じゃないよなって思って。ちょっと自分勝手なんかなって。

qbc:あ、自分勝手を和らげてマイペースと言われていると?

mii:そうそう。和らげて、そういう風にみんな言ってくれてるんだと思う。
みんなで話してるところで、私が話して変な空気になるみたいなのってあるんですよね。そういう時に、あ、これって私が自分勝手になんか発言しちゃったのかなみたいな感じ。

qbc:なるほど。空気が壊れるかもって発言が何かわからないと。

mii:そうですね。なので、空気が変わったことはわかるけど、何が空気を変えたのかはわからないみたいな。

qbc:過去に、その空気読めない系で大きな事件とかありましたか?

mii:日常的にそんな感じな気がします。

qbc:今も続いていますか?

mii:もしかしたら続いてるのかもしれない。でも、過去にもなんかそういうことで、私また空気変えちゃったみたいな感じで結構へこんだりとかって、昔はあったけど。
今はそれさえも、去年の12月から、まあ別にいいかみたいな。

qbc:なるほどなるほど。

mii:それも生きづらさの一つだったけど、去年の12月からこの半年ぐらいでガラッと変わって。まあいっかみたいな。
だから全てが変わったんですよね。12月からのこの6か月ぐらいで。

qbc:それで、過去の話ですが、高校生くらいまでの話を聞いて、小学校の先生になっていくルートが見えてこなかったのですが。

mii:大学が、日本語教育の教育学部だったんですよ。それは、高校生の時に見た文法とかそういう感じの本、例えば外国の人から見た日本語みたいな本とかがすごく面白くて。
日本語教育系の教育学部に行ったんですけど。
その時は、日本教育系の子は、単位をちょっと足すと中学校の国語の免許が取れたんですけど、ただその時に中学校の国語の免許取ろうと思って色々授業を受けた結果、なんか違うなと思って。
ある程度教員の免許の単位は取ってたんですけど、もうその免許取らずに卒業しちゃったんですよね。

qbc:はい。

mii:で、そのあと卒業して、一般企業の営業の仕事したんですけど、それも全然興味が湧かなくて。
やっぱり私、言葉とか言葉の発達とか教育に興味があるんだなって思って。ちょうどその頃、姪っ子も生まれて。
それも関係してなんかビジネスの世界よりも教育とかそっちの方に行きたいなっていう風にそこで思って、通信で免許取って小学校の教員になったんです。

qbc:日本語教育って、日本語が喋れない人が勉強するほうの日本語教育?

mii:そうです。外国の人に日本語を教えるっていうのに興味があると思って入ったんですけど、でも私が興味あったのは、言葉を覚えること、日本語の特質、文法とか方言とかそういう言語学とか言語心理学に興味があっただけで。日本語教育自体には興味なかったんだって入ってから気づいて。

qbc:今でも、日本語には興味がありますか?

mii:すごい興味あります。

qbc:なるほど。それで、学校の先生になって満足は得られたんでしょうか?

mii:うーん。その前の営業の仕事よりは、やっぱり全然違うというか、興味があって。
営業の仕事に1年間ぐらいいたけど、もうほんとにおっただけみたいな感じな気がするんですよね。だけど、やっぱ小学校になったら、担任にいきなりなって、そしたら日々やっぱり改善しないとやっていけないから、色々改善していくうちに、やっぱり深い世界だなと思って。
やってもやっても追いつかないじゃないですけど、まだまだ高みを目指せるところがあるなって思って。営業やってる時よりかは、自分に合ってると思いました。

qbc:お話聞いてると、やっぱり特徴的にはマイペースなのかもしれないですね。自分勝手という意味ではなくて。
一人でやって一人で完結できる人って感じで。

mii:ああ、そうですね。

qbc:で、やっぱり、小学校っていう場所は水に合ってましたか?

mii:うん、そうですね。

qbc:子供の成長発達っていうか、日々変わっていく様子が面白かったんでしょうかね?

mii:うんうん、そうですね。

qbc:あまりいい言い方ではないですが、子供の発達を見ることで、自分の好奇心を満たしていたんですかね?

mii:そうですね。だから、子供が好きで教師になったとか、そういうのではないような気がしますね。
だから、そういうとこがマイペースで自分勝手なんだろうなと思うんですけど。

qbc:いやまあ、でも子供は新陳代謝が激しいだけあって、見てると楽しいですよね。言ってることコロコロ変わったりとか。興味関心がめまぐるしく変わるっていう言い方もできますけど。

mii:そう。なんか、すごいピュアというか。こっちがやったことに対して、いろんな反応はあるけど、なにかしらのピュアな反応が返ってくる。
良いようにも悪いようにも。っていうところが面白いと言えば面白いかな。
それから、その背景にある彼らの家とかバックグラウンドも、彼らの言葉であったり心であったり体であったりに影響を与えてるというのも、面白いなと。
すごい責任の重いところだなって思って。なかなか難しい仕事だし、クラスもまとめないといけない。手腕がいる、技がいる。

qbc:なるほど。

mii:もうちょっと人数減ればやりやすいとかいうかね、1人1人見てあげれるのになって思うんですけどね。

qbc:子供の人数減らして、先生は1人の方が楽ですか。

mii:私はその方が楽だけど、でも子供にとったら2人体制とかで見た方がいいのかもしれない。ただ私はなんかまあ、マイペースなので。

qbc:教える側のパーソナリティにもよりますね。

mii:多分、世の中の先生は、もうちょっと子供たちを見てあげたいとか、よくしてあげたいっていう気持ちはみんなあるんだけど、忙しかったり、子供多くてなかなか見きれなかったりして。難しいところではあるなと思うんですけど。


未来:やっぱりみんな、自分の母親がこうだったからっていうのから逃れようとしている。

qbc:5年後10年後だったり、未来ってどういう風なイメージですか?

mii:うーん。まあ、マイペースに。マイペース何回言うんだって感じですけど。
多分好奇心が強い方だとは思うんで、自分のやりたいことをやりたいようにやって、自分の息子とか自分が教える子供たちっていうのが「あ、大人ってあんなふうに好きなことしていいんだ。楽しんだな、大人って」みたいな感じに思われたいなって思ってて。
私がなんか楽しそうに生きているところを子供たちに見せたいっていう風に思います。

qbc:具体的にこれを今見せてやろうみたいなのってあったりしますか?

mii:自分の子供に対してでいうと、最近息子を夫に任せてオンラインで全く知らない人と喋ったりとかそういったことをしてるんですけど、「オンラインで知らない人と話すのって楽しいんだな。いろんな楽しみ方があるんだな」っていうのを、私自身がそう楽しんでるところを子供に見せたい。

qbc:見せるっていうのとやらせるっていうのでは、どっちですか?

mii:見せたいだけです。それをやるかどうかは彼らの問題であって、私の問題ではないので。

qbc:それは教員の経験値がさせるものなんでしょうかね。それともパーソナリティがさせるものなんでしょうか。

mii:パーソナリティかな。やっぱり繋がってくるのかもしれないんですけど、私の母がそういう風に、良妻賢母で家族のためにみたいな感じの人で、全然楽しそうじゃなかったなって最近考えてて。
家に父の趣味のものっていっぱいあったけど、母の趣味のものは一つも無いぐらい。
あと母が始めようとしたことっていうのも、家族が喜ぶから始めようとしたことばかりに感じてて。例えば「よしじゃあ、今日はみんなでクレープを作ろう」みたいな感じ。いや、それもすごくいいことだと思う。すごく私たちは楽しかったけど。
母の奉仕する心みたいなものがそうさせたんだと思うんですけど。でも、そういった気持ちっていうのが私の中にあんまりなくて、私は私個人で楽しんでるので。息子たちに、普段の生活の中で好きな食べ物作ってあげようとかそういったことはあるけど、彼らのために趣味をしようとは思ってない。だから、個別で楽しみたい。

qbc:子供たちは、どう育っていくみたいなイメージがありますか?

mii:彼らが将来どこで生活をするのかわからないんですけど。日本かもしれないし、海外かもしれないし。
どこにいたとしても楽しみ方を知ってる感じ。楽しみ方を知ってる人になってほしいな。それは息子たちだけじゃなくて、自分がこれから教える子供たちにもそうなってほしいなっていう風に思ってるんですけど。

qbc:なるほど。それは前段の軸っていうお話と関係してくるんですかね。

mii:そうですね。すごく関係すると思います。
私は今30代後半なんですけど、マイペースっていう風に言われるけど、ここまで結構他人の軸で、結構人の目を気にして生きてきたと思うので。
「これ興味あるけど、他の人から見たら変なやつに思われるからやめとこ」みたいな。やるにしても隠れてしようとか感じだったけど。
例えば最近で言うと、哲学にちょっと興味あって、哲学の本とか読んでるけど、昔だったら多分、哲学一人でひっそり読んでたと思うんですけど、最近オンラインで、他の哲学に興味ある人とそういう対話したりとかしてて。他の人とも自分の興味あるもので繋がれるっていうのを知ったので、あんまり自分を封じ込めなくてもいいなっていう風に思って、子供たちにもそうしてほしいなっていう風に思うんですけど。

qbc:オンラインでコミュニケーションをはじめたきっかけは?

mii:えっと、何がきっかけかなあ。元々、駐在妻のコミュニティがあって、情報を得るために入ったんですよね。
海外・駐在・帯同とかで調べたのかな。で、調べたら駐在妻のそういうサイトが出てきて、見てたらこの集まりに行ってみたいけど、オンラインだ、ZOOMしたことないからちょっとなって思ったけど。
いや、でもちょっと1回行ってみようかな、と思ってZOOMし始めて、そしたら楽しいやんって気づいて。いろんな人いて。私結構マイペースにしてるから、手芸とか哲学とか、あんまり周りに興味ある人いないし。

qbc:手芸は若干いそうな気がしますけど。

mii:私がしてるやつ、レースのかぎ針なんですけど。割とマニアックなのかな、あんまり周りにいないし。
あと、例えば読書とか。そういったことも周りにいないような気がするんですよね。いるのかな。

qbc:パートナーの旦那さんとは、こうしていきたいみたいなことはありますか?

mii:夫は結構無趣味な人で。私はまあ多趣味なんですけど。ただめちゃくちゃ私、助けられてて。私、あんまりきちっとしてないんですけど、夫がすごくきちっとしてるので、事務的なこととか、車の保険とか。夫はしっかりしてるから助けられてます。
どうなんだろう。夫は私がしたい方についてくるんじゃないかなって思う。

qbc:先生の時に出会った方ですか。

mii:夫は普通に婚活で知り合った人です。

qbc:ああ。今までの人生の文脈なしに「あ、この人だ」パターンですか。

mii:そう、そうなんですよ。
私は結構一か八かの賭けだったような気がします。夫と結婚するまで20回も会ってないんですよね。
優しそうな人には見えたけど。でも結婚ってしてみないと分からないところがあるなって本で読んだり、ネットで見たりとかして。
結婚して豹変する人とかいるじゃないですか。だから、もう結婚してみないと分かんないから、よっぽど嫌な人じゃなければいいわと思って結婚したら、良い人だったっていう。

qbc:結婚してからの方がいい人?

mii:あ、そうですね。結婚してから仲良くなりましたね。

qbc:えー、よくイエスって言えましたね。

mii:いやぁ、私結婚したかったんですよね。

qbc:人生で、満たされなきゃいけないと考えているものはなんですか? 自分の中で最優先にしたいもの。

mii:自分の中で最優先にするものは、自分ですね。

qbc:自分の、何ですか? 食欲、睡眠欲とか。

mii:うーん。自分のこと全てなんですけど。全般。
だから、私が眠たくなったら寝るし。そういう感じで見たら、子育て、あんま向いてないんですけど。
私が寝たい時に寝てくれないしな、みたいな。なので、やっぱり自分勝手なんかな。でもまあ、それもいいのかなという風な気がします。
これまではやっぱり自分の母の影響で、そんな辛いとか言ったらダメだみたいな感じで思ってたんですけど、いや、もう辛い時は辛いし。母みたいな奉仕の心は私には湧いてこないし。
ただ子供は可愛がってるから、それでいいんだろう、という風に今は結論付けてます。

qbc:それでは、もしもお母さんがご自分に近いマイペースな性格で、自分のやりたいことをどんどんやってる人だったら、その背中を見ていたら、どう人生は変わっていましたかね。

mii:もっと早くに、そういう風になってたんだろうなって思います。もっと早く自分を肯定できたんだろうなっていう風に思って。まあでもそれは結果論なので、なんとも言えないけど。

qbc:逆に、他人のことを意識してしまった時代って、プラスの部分はありましたか? それを経験したことでというか。

mii:プラスの点…どうなのかな。ここまで生きてこれたことに対して、じゃないかな。ここまで無事に、人からめちゃくちゃ恨みを買うこともなく、めちゃくちゃ人に何か害を及ぼすこともなく。

qbc:なるほど。今、何をしてる時が一番楽しいですか。

mii:今は、人と話してる時が楽しいですかね。

qbc:どの部分が楽しいですか。話してる時っていうのは。

mii:そういう考えがあるんだな、なるほどねみたいな。そういう考えがあるんだなっていう風に、自分の考えじゃない考えを知れるっていうところが楽しいです。

qbc:それは、いつから楽しめるようになったんですか?

mii:この6ヶ月間ぐらいな気がします。私の考えと違う考えがあった時に、あ、私の方が間違ってるんだろうなっていう風に思ってたけど、なんかそういうんじゃないんだなっていう風にこの6か月ぐらいで気付いた。

qbc:答え合わせみたいな質問になっちゃうんですけど、miiさんに一番影響を与えた人は誰ですか?

mii:母ですね。

qbc:母と娘ですか。

mii:ほんとすごいなって思う。なんか、今、母親のコミュニティに入ってるんですけど、やっぱりみんな、自分の母親がこうだったからっていうのから逃れようとしている。
早めに逃れた人もいれば、まだ囚われてる人もいれば、みたいな。
みんななんかしら囚われたことがあるんだなって思いますね。
私はこの6ヶ月くらいで逃れたんですけど。

qbc:これも誘導尋問みたいなものですが、ご自身が経験された母親の影響からの解放を、他の人にもさせてあげたいと思ってらっしゃいますか?

mii:それも思いますね。自分がこの6か月くらいで生き方が楽になったっていうのを、noteに書いたりとかしてて。
こういう風にこの短期間でこんなに変わるって、あんまないことだと思うんで。もしかしたら、まだ私も母の呪縛は100パーセント解けてないのかもしれないけど。でもなんか一個のきっかけで割とすぐ変わるんだよ、っていうことを伝えたいと思ってnoteを書いてます。

qbc:最後に言い残したことがあれば、お伺いしています。

mii:特にないと思います。なんか、すごいふんわりした話ばっかりで。

qbc:いや、そんなことないですよ。ありがとうございます。

mii:ありがとうございます。

あとがき

いかがでしたでしょうか無名人インタビュー母娘物語。
感想はコメントに残していってくださいね。書いていただけたら飛び跳ねて喜びます。
宿命なのか運命なのか。あらかじめ決められた役割なのか、それとも生きているうちにいつのまにか背負ってしまったものなのか。わからない、わからない。どうも、どうか、どうぞ。
すまないね。いくぶんか迷っているのかもしれない。
さいきん私、40を過ぎて、人生をまた20代の頃とはまた違った意味で振り返るようになってきたんですね。
20代の時は自分がこれからどう生きていけばいんだろうという関心で自分に興味があったけれども。今の40代の視点というのは、人間の精神というのはどういう風にできているんだろう、という興味。精神がどういう風に、という言い方はちょっとわかりづらくて、きっと人間の性格は外部環境にどう影響されるか、みたいな言い方のほうがいいかもしれない。
ああこれもわかりにくいか。
40年以上生きてきて、子供の頃に経験したこと、若い時に経験したことが、自分というカプセルの中で、どういうふうに変化していったのだろうと思っている、て言い方がいいかな。私は、子供の頃にスキーのリフトから墜落したんだけど、今だにそれは覚えているんだけど、それって40年近く自分の中で記憶としておさめられたまま、今にどう影響されているんだろうか、って。
母と娘という、一緒に育ってきた記憶と、また現在も関係のある間柄が、今の自分にとってどう影響していくのだろう、というのは私のリフトからの墜落と同じ意味で興味がある。
無名人インタビューというのは、その瞬間だけにもしかしたら思われているのかもしれないけれど、実は人間を追いかけていく永遠機関のようなもので、一年後、どうなっているのかとか、結構知りたく思っている。早く、もっと、このインタビューを機能させて、そういうことができればいいなあ。

インタビュー担当:qbc

編集協力:mii

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