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自分がやってみたいと思うことに素直な人

踏み台昇降ってあるじゃないですか。むずい名前のやつ。
ねえ、あるじゃないですか。
ねえ、運動の能力を、測らせられるやつー。ねえ、私運動神経弱いんですよ。体育が5段階評価で2だったんですよ。へたくそなんですよキャッチボール、できないんですよ逆上がり。
そのぶん、カレー作るのとか、料理好きなんです。運動できなくても、料理ができればいいじゃないですかね、ねえ先生。ねえ、私の好きな先生。
と、いうこと、で、今日もはじまっていきます無名人インタビューまえがき。確かにね、まったくね、私、毎日noteとかできてないですよ、でも、こんなにさ、インタビューのまえがき書いてるんだから、そりゃあさ、もうさ、毎日noteみたいなものじゃない?
ええ、ええ、ええ、そうですとも。私は私の頭の中でさ、個人毎日note大賞もらいますよ。
そうですね、力技でもいいんです。剛力彩芽でもいいんです。何が? わからんよ。そんなのわからん。
ということでね、今日のインタビューは、そのテーマは、素直だ、ということです。奇しくも一致した、この「素直」。あー、すみませんわからないですよね。
そう、このインタビューは伏線なのですよ。
あばばばばばば。無名人インタビューあばばばばば! よろしく!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

今回ご参加いただいたのは 博揮 さんです!


現在:自分でも本当に地球が変わったんじゃないかってぐらい、人生が変わったので。それまで当たり障りない人、無味無臭の人だったんですけど。

toki:博揮さんは今何をしていらっしゃる方ですか?

博揮:いろいろしてるんですけど、一つは人材育成会社の社員ですね。講座の広報だったりとか営業だったりとか、ホームページみたいなのを作成したりとか。そういうSNSで発信したりとかっていうことをしたり。
週末には雑貨屋さんをしているので、その雑貨屋さんのレジを担当して、そこのSNSも担当していたり。
あとは自分も写真を撮ったりとか、絵をかいたりとか、マッサージとか。結構いろいろしてます。

toki:特に夢中になっているものや、力を入れているものは、何になりますか?

博揮:最近は、営業活動・広報活動っていうところとか、雑貨屋さんに来た人たちと話したりとか。どんなお店にしていったら、もっと魅力的になるかなみたいなところを考えたりすることですかね。

toki:その雑貨屋さんはご自身で経営をされているんですか?

博揮:それは勤めている人材育成の会社が経営しているんです。そこで企業研修をしたりとか、あとは起業したいっていう人がいらっしゃったときに、その人たちが活躍できるような場所ができないかっていうことで、縁あって雑貨屋さんしよっかっていう風になって。なので自社がやってるって感じですかね。

toki:週末は雑貨屋さんというお話でしたが、1週間ずっとお仕事をされている感じなんですかね。

博揮:そうですね。金土日が、基本的には雑貨屋に立ってるので。月から木の中で、そっちの本業の講座だったりとかセミナーとかってこともするんですけど、その合間合間でうまく休んでるみたいな感じですかね。
だけどやっぱりまあ、すごい自分たちがすごい楽しいと思ってしていることなので、どれも。仕事のようで、お仕事じゃないみたいな。いろいろ混ざってるようなのはすごい楽しいかなと思います。

toki:日常生活の調子はいかがですか?

博揮:最近はそうですね。調子。ちょっと今思いついちゃったのは、今日めっちゃ雨降ってて。今空き家を改装した家に住んでいるんですけど。20年ぐらい空き家だったんですよ、なので最初雨漏りがすごくて。それを直すところからやったんですけど。

今日またそれがちょっと漏れてて、天井からぽつぽつぽつぽつなってて。
なんか直しながら住んでるっていうところも面白いんですけど。「また、天井直さなきゃな〜」とかっていうふうに思いながら、傍ら仕事してるみたいな。昔から自分がしたかった生活ってこういうことだったんだなって思いながら、でもすごく愛着のある家というか人生を送ってるなっていう風に感じます。

toki:「自分がしたかった生活ってこういうことだった」ということですが、より具体的にいうとどんな生活なんでしょう?

博揮:過去の話になっちゃっても大丈夫ですか?

toki:はい、もちろんです。

博揮:自分はちっちゃい頃からやっぱりすごい親の目を気にして生きているタイプの人間だったんで。親に許されるかなみたいなところの範囲を自分でなんかこう勝手に察しながら生きてたんですよね。
で、どうやったら人生、自分らしくなるんだろうっていうのをずっと思ってたんですけど、なかなかその突破口が見出せないままで。大人になったらなんか楽しくなるのかなと思ったんですけど。

でもなんか結局、あんたは長男だから実家を継ぐのよってずっと言われてきてて。実家を継ぐってどういうことだろうって思いながら。でも、したいことがそれじゃない。したいことが何かもわからないけど、この人生じゃないことだけはわかるみたいなのがずっと続いてたんですよね。で、ちょっとこのままいても俺も幸せじゃないけど、幸せじゃない俺と一緒にいる周りの人たちも幸せじゃないだろうなと思って。

で、問い出してみて、たどり着いたのがここだったんですけど。なんか、自分って何がしたいんだろうって最初分かんなかったけど、やってったらだんだんこういうことだったんだみたいな。後から答え合わせになってくみたいな。そういうことですかね。
自分が家を直したりとか、自分で部屋の中をレイアウトしたりとか。そういうことって、実家にいたときに本当になかったことだったので。それが家を直すことに限らず、働き方だったりとか、誰と一緒に生きるかっていうことだったりとか。そういうこと全部を今の自分に問いかけながら、暮らすっていうことをしたかったんだなーって。

toki:なるほど。ありがとうございます。
最近は、何をしてるときが一番楽しいですか?

博揮:そうですね。なんかまあ、営業活動って言っても、全然知らない人に声かけるっていうよりかは、ちょっと知った人に声をかけることが今のところ多いんです。以前一度話したことがあったりとか、一度出会ったことがあるみたいな人にメッセージを送って、今こんな講座があるけど受けませんかみたいに話をして。
そのときに、その人とどんな風な時間を過ごしたかなって思いだしたりとか、なんでその人にこの講座を受けてもらったらいいんだろうっていう風に自分が思ってるのかっていうことを逐一感じながら相手に問いかけて、そこでいい答えが返ってきたりとか、自分も今そういうタイミングだと思ってたとかって言って、サービスを受け取ってもらえる機会が最近増えてきていて。それをしている時間はすごい今楽しいなっていうふうに思います。

toki:では、どういう時に幸せを感じますか?

博揮:今、一緒に住んでる人が、いろいろあったんですけど、自社の代表がパートナーなんですよね。20歳年上で。まあ男の人が上で女の人が下っていうのは割とあると思うんですけど。どっちかっていうと、僕の方が若くて、彼女の方が年上で、もう言ったら彼女は4人も子供がいて。で、なんなら孫までいるような人なんですよね。

で、いろんな葛藤やら何やら乗り越えて今2人で住んでるんですけど。どうにもこうにもその、やっぱり何て言うんだろうな。一緒にいるときにそういう年齢差を全く感じなくて、自分が。不思議なんですけど。一番自分らしくいられるなっていう風に思うんです。何を話してもこう、まあ喧嘩もたくさんするんですけど、最終的には議論になればなるほど分かり合えるところがすごくあって。

今までは素直になったら別れてしまうというか、本音を言ってしまったらもうさよならみたいなことがよくあったので。それじゃない人生を今、彼女と送ってるっていうところは幸せだなってやっぱり。喧嘩してるときにも思うし、朝目覚めたときに横にいるのを見ても思うし。普通にたわいもない話をしてても思うし。そんな感じですね。

toki:パートナーさんは、今日午前中にインタビュー受けて下さったんですよね!

博揮:そうなんです。各々が受けるのも面白いと思うし、一緒に受けさせてもらえるみたいな機会があっても面白いねって話をしてて。

toki:初めてのパターンですね。パートナーの方々、それぞれインタビューを受けていただくというのは。

博揮:そうなんだ!まあ、どうなるか分かんないですけど、代表さんしかり運営の皆さんにとっても何か新しいきっかけになったら嬉しいなと思っています。

toki:ありがとうございます。
パートナーさんの方が年上でいらっしゃるけれども、博揮さんとしてはあまり年齢差を感じていないとお話しされていましたね。

博揮:まあ、階段から落っこちたりとかしてるのを見たときにあー衰えてんだなとかって思うことはもちろんあるんですけど。でも、何て言うんだろう。心が若いというか、自分よりもずっとチャレンジングで。すごい活気に溢れてていつも新しいことを取り入れようとしているところは、それを見てると自分の方がおっさんだなって思うぐらいに感じることがよくあるので。
体の年齢を感じることはあるんですけど、一緒にいたときに、何か目上の人に話す態度でとか、なんかそういうのがあったりすることはひと時もないですね今は。

toki:博揮さんは周りの方からは、どういう人だと言われることが多いですか?

博揮:どういう人かー。

toki:それこそパートナーさんから言われることでも良いのですが。

博揮:あーそうですね。「楽しそうだね」って言われます。ははは。

toki:楽しそう。

博揮:なんか1人で楽しそうみたいな、うるさいって言われることもあるし。なんか気分がいいときに歌ったりすることもあるし、自分が好きだなって思うことに関してはすごいあまり周りを気にせず、集中してやってしまうタイプなので。

それを、むしろ彼女の方はすごい周りに配慮があるというか、何か気になる人がいたら声をかけたりとか、自分を後回しにするようなタイプなので。それに比べると、どっちかっていうと自分は我が道を行くみたいなところがあるので。

それを見ていると楽しそう、羨ましいみたいな感じで言われることもあるぐらいなんですけど。でも、自分の表現活動だったり、自分が何か形にしたかったり言葉にしたかったりするようなことを、心と出来たものが一致するように調整していくところがやっぱり楽しいので。それをしているときに、すごい楽しそうだねって言われるときはやっぱり僕も嬉しい。

toki:「楽しそう」と言われるとのことですが、実際、楽しいですか?

博揮:なんか、以前の友達とか知り合いの人たちと、FacebookとかInstagramで繋がってるんですけど。今福岡にいるんですけど元々静岡の出身で。その静岡の人とか、大学は千葉だったので、そっちの人たちとかにたまに会ったりとかすると、なんか本当に別人みたいだねってよく言われるようになりました。

自分でも本当に地球が変わったんじゃないかってぐらい、人生が変わったので。それまで当たり障りない人、無味無臭な人だったんですけど。存在感が出てきたような感じがするっていう風に言われたときは、やっぱ嬉しいですね。

過去:「あぁ、山田君は権威主義なんだね」って言われて、「何それ?」ってなって。感覚で言うと脳みそから虹が出たような感じ。「いいんですか!?」みたいな。それぐらい自分のことを押し殺してたんだなと

toki:では無味無臭から別人へと変化していく過程をぜひお伺いしていきたいと思うんですけれども。幼少期はどんなお子さんでしたか?

博揮:活発だったんだと思うんですけど、母親からは、お前は集団行動ができないと言われてて。サッカーをちっちゃい頃から、幼稚園からやってたんですけど、もうそのときから何て言いますか、チームのメンバーがもう右に行ってるのに、自分が気になった石かなんかあったら、左の方に行ってるみたいな。何か気になったらやりたくなっちゃうみたいなところがすごいある人だったのかなって。

そう思う反面、母から「みんなを引っ張るのよ、あなたは」みたいに言われていた影響を受けたのか、こんな自分ではいけないんだと思って、リーダーシップを発揮しようみたいなところもありました。まあ自分も目立ちたがり屋だったんだろうなとは思うんですけど。チームのキャプテンみたいなことをしたりとか、学級委員みたいなことをしたりとか。学校の先生からしたら、扱いやすいような優等生みたいなタイプに段々なっていった感じですね。

toki:ご家族は、どんな方でしたか? お人柄であったり、印象に残っていることがあれば。

博揮:そうですねー。父は夜、市場の卸売のところで働いてて。朝の1時とか2時に、朝っていうか夜ですよね。それくらいの時間に出勤して、目覚めたらいないんですよね。だから、あんまり父に育てられたみたいな感覚がなくて。そういう意味ではずっと母と一緒にいたような認識があるんですよね。
で、お母さんの方が責任感がある。責任感っていったらあれだけど、しっかりしなきゃみたいなところがすごいあったのはまあ、父が家にいなかったからだろうなと思うんですけど。おじいちゃんとおばあちゃんも一緒に住んでいた家庭で、みんな働き者だったなっていう風に思います。

toki:そうなんですね。先ほど、先生からしたら扱いやすい優等生タイプとおっしゃっておられましたが、大体いつ頃まで優等生でいらっしゃったのでしょう?

博揮:25歳まで優等生でしたね。というのも、新興宗教に母方のおばあちゃんの代から入信していて。結婚して父もそれに入信して、必然的に僕も弟と妹も入信したんですよね。だから、その教えに背いてはならないみたいなところがちっちゃい頃からあって。

それもあって、目上の人の言うことを聞かねばならないとか、人の役に立つような人間になりなさいとか、それに適うような人間にならねばみたいなのがずっとあったんですよね。大学に行くのも、教会みたいなところに通うことが約束だったし。大学が終わったら家に帰ってきて、家を継ぐっていうことも約束で、それで大学のお金を出してもらえるみたいな感じだったので。取引みたいな形で、自分も実家に帰ったんですけど。

で、実家帰って小学校の先生をしてたんですよ。3年間。で、3年目にして、さすがになんかもう、自分の中でこれは俺の道じゃないって思ってですね。もうこれは旅に出るぞと。一旦辞めるんだみたいな。やるにしろ辞めるにしろ、外の世界を知ろうと思って。辞めたところから、人生が一変していくんですけど。

そこまでですね。そのときは家族はすごく驚いてましたね。目に見える反抗期もなく、立派に育てた息子がいきなり仕事辞めるって言い出したから。「ちょっとお父さん、話があるんだけど」って言ったら、一瞬嬉しそうな顔したんですよ。その時彼女もいたんで。ついに結婚の話かみたいに思ったと思うんですよね。いや、結婚とかじゃなくて、仕事辞めようと思って、って言ったら、もう顔面蒼白になって。ちょっと忙しいからごめん、話聞けないわみたいな、感じで去っていったんです。

その後、両親と話をする機会があって、もうすごい罵詈雑言になったんですけど。自分もその時に初めて自分の本音を言ったので。言ったあとはなんかすごい清々しくて。むしろ言わなかったときより距離が縮んだような気がして、それが不思議だったことは今でも覚えてます。
で、まあその後結局付き合ってた彼女とも別れて、学校の先生も辞めてって感じです。

toki:なるほど。初めて自分の本音に従ったのが、小学校の先生になって3年目だったとのことでしたが、どうしてそのタイミングだったのでしょう?

博揮:あと1年したらもう体が壊れるっていうか、精神が壊れるみたいなところまで言ってしまったんですよね。まあ多分、というか完全に鬱だったと思うんですけど。職員室に行ったときに手が震えてて。そこで夢を見てしまったんですよね。

ちょっとまた遡るんですけど、僕、大学4年の時に卒論が書けなくて。やってもやっても本の要約にしかならなくて。これじゃあ要約してるだけじゃないかって先生に言われて。いやあでも、無理じゃないですか。だって、この本を書いた人は自分よりも何倍も勉強した年上の人ですし、そんな人にあれこれ言うなんて、僕にはおこがましくてできません!って言ったんです。
そしたら、「あぁ、山田君は権威主義なんだね」って言われて、「何それ?」ってなって
「権威主義って、どういうことですか」って言ったら、「長いものに巻かれるじゃないけど、目上の人が正しいとか、長くそれをやってきた人が正しいみたいな物の見方をしてるね」って。「そうじゃなくて、20数年生きてきた山田くんの意見を書けばいいんだよ」って言われた時に、感覚で言うと脳みそから虹が出るみたいな感じ。「いいんですか!?」みたいな。
それぐらい自分のことを押し殺してたんだなと、その時に知ったんですけど。そっからもう楽しくて、卒論もなんかベラベラ書いてたらいつの間にか終わっててっていう感じで。
で、これから俺の人生どんな人生にしてやろうっていうふうに思ったら、もう大学卒業で。大学を卒業したら、もう既に、脳みそから虹が出る前の俺が決めた「先生」っていう道に進むことが決まっていたんですよね。

でもまあ、中学生のときから目指してた道だし、いいかっていう風に思って先生になって。楽しいこともたくさんあったんですよ。けど、小中高大でもう1回小に戻ってきたから、他の世界のことを知らないなって。
子供たちも、別に先生になりたい子たちばかりじゃないじゃないですか。学校の勉強の仕方とか、先生のなり方だったら教えてあげられるかもしれないけど、そうじゃない生き方を、全然伝えられるような気がしなくて。それが自分の中でもすごくネックだったというか。後ろめたいことでもあり、追いかけたい夢でもあり、みたいなところがあったんですよね。でもまあ、そうやって生きるのが人生かって諦めたんですけど。

そしたら同期の子が2年目のときに、俺仕事辞めるんだっていきなり言ってきて。えっ、お前せっかく先生になったのに仕事辞めていいん? って言ったら、いやだってもうやりたいことあるし、みたいな。これとこれとこれがしたいんだよって言ったら、俺がやってみたいなと思ったこと、全部やってるじゃん!ってなって。うわあーって。年齢もほぼ同じだったんですけど。
それもあって、いや、自分もそういえば、前に脳みそから虹出たじゃんって思い出して、そんな人生を俺も歩んでみたいって1回思ってしまったが最後、その場にいられなくなってしまって。こうして、人生の反抗期が始まったわけです。

toki:人生の反抗期が始まって、1番最初に何をされたんですか?

博揮:旅人になろうと思ってたんです。一番最初は、旅人はカメラが必要だと思ったから、小学5年生の時から真面目だった僕はですね、500円玉貯金をしてて。それ切り崩したら17万ぐらいあって、これでカメラを買おうと思って。
500円玉を全部財布の中に入れて。で、カメラ屋さんに行ったら、普通は小銭って出せる枚数が決まっていて、本当はたくさん小銭で払うの、だめらしいんですけどね、そこの店主さんがすごいいい人で、お前の思いは分かったって言ってくれて、全部500円玉で払わせてくれて。

で、払ったお金で買ったカメラを持って、ずっと行ってみようと思っていた小豆島に行ってみたってのが初めですね。旅の練習をしようと思って。小豆島は先生をやっている途中に、退職前の2月に3連休で行ったんです。カメラを持って小豆島に行って、何をするかも決めてなかったんですけど、でもきっと行ったら何か起こるはずと思って。船に乗って、島に降りたら、何もないみたいな。何するんだろうねみたいな、何かよくわかんないけどとりあえず歩こうみたいなのが、僕の旅の始まりです。

toki:そうなんですね。結構、とりあえずやってみようってなることは多いですか?

博揮:あんまり計画したら、違うわってなっちゃうんで。なるべく無計画に、自分がそのとき何を見つけるかっていうことを大切にしていましたね。

toki:小学校の先生を辞めた後は、いかがでしたか?

博揮:辞めた次の日に、ちょっと気になってた作家さんのトークライブみたいなのが大阪であったんです。離任式の次の日だったんで、もうスーパー二日酔いだったんですけど、ベロベロに酔っ払ったまま行って。で、楽しかった〜、人と出会えて面白かったな〜と思いながら、そっからぼちぼち静岡に向かって帰ろうと思って、行ってみたかった伊勢神宮に行ったんですよね。

そしたら伊勢神宮に行ったときに、ゲストハウスでオーストラリア人に会って、お前今から何すんだって言われて。特に何もないです、仕事辞めたばっかりなんでって言ったら、お前一緒に沖縄行かないかって言われて。何それ? ってなったら、俺はオーストラリアから愛車を持ってきてるんだよって、自転車を見せてくれたんですよ。そして、お前自転車持ってるかって言われて、静岡に帰ればありますって言ったら、あぁじゃあ俺と一緒に行こう、何月何日に、広島で待ってるからって言われて。分かりましたって。
で、何月何日に広島行ったんですけど、ごめんちょっと高知が楽しすぎて行けないって言われて。分かったって言って。そっから、高知に行くのも良かったんですけど、自分1人で九州に行ってみたかったんで。自分1人で旅に出ようと思って自転車に乗って。えっちらおっちら、結局屋久島まで行って帰ってくるっていう。

自転車漕いでるときは、ずっとひとりぼっちだから、自分は何したいんだろうなと考えていて。そしたら、やっぱり海外を知りたいなって思って、まあ手っ取り早く青年海外協力隊かーって思ってたんですよ。それで、青年海外協力隊員の人、誰か知り合いいたら教えてくださいって言って紹介されたのが宮城にいた人で。じゃあ今度は宮城に行こうと思って、宮城まで行って。バーっていろいろ話したら、お前そんなOBに話聞くんじゃなくて、現地行ってきたらええやないかって言われて、確かにと思って。じゃあ紹介したるわって言って紹介してもらったのが、東南アジアのラオスいうところの協力隊員で。じゃあついでに、いろいろバックパッカーみたいなことしていったらいいやと思って。タイからはじまって、カンボジア、ベトナム、ラオスと回っていました。

そうして、協力隊にも行ったんですけど、自分は言語が分からない人たちと心を通わせることよりも、日本に行って何かしたいということにそのとき気づいて。協力隊は勝手にやってたので、2週間ぐらいで活動やめて。で、次インドに行くか日本に帰るかってずっと悩んでたところで、自分と同じようなことをしている元教員のフリースクールをしている校長先生がいて。この人に話聞いてみたい!と思って、岐阜に行ったんですよ。
で、行ったんだけどあんまり……何て言うんですか、自分が思ってたのとちょっと違って。うわーインド行けばよかったーって思っていた夜、福岡からおもろい人来てるけど、一緒に会う? っていう風に言われて、会ったのが今のパートナーだったっていう。

toki:そういう出会い方だったんですね!

博揮:そうなんです。で、あんた教育についてやってるんだったら、うちもそういうことしてるから見に来なよって言われて、見に行って。僕は旅の途中でブログや文章を書いていたんですけれど、文章とか、カメラを使った仕事ができたらいいなーとずっと思ってて。
そしたら、彼女も今、従業員として、広報というか、カメラと文章ができる人を探してて。そこの案件もマッチしたので、晴れて就職という形になって。で、約半年の旅が終わって、今ここに来たみたいな感じです。

toki:ちなみにパートナーさんの第一印象っていかがでしたか?

博揮:第一印象は……岐阜にいた翌日に福岡に行って会ったんですけど、行ったら、会社の講座をしていたんです。自分と向き合うっていうことだったりとか、自分の目に見えることでも目に見えないことでも、成長していくっていうことについて。自分をどんどん探求していくっていうような講座だったんですけど。
そこで、おばちゃんがおばちゃんを真剣に叱ってるんですよ。でも、ただ頭ごなしに怒ってるとかじゃなくて、講座の受講生さんが自分のことをすごい卑下している人だったんですよね。その人に対して、自分が自分のこと大切にしなかったら誰が大切にすんねんみたいな。ざっくり言うとそういう内容だったんですけど。それをもうすごい真剣に伝えていて。

そのシーンを最初に目の当たりにしたときに、今自分に欠けてるのはこういうところだ!ってなったんですよ。感情を表現するのに、自分の感情まで含めて相手に伝えるというところ。あぁすごい自分には抜けてたなと思って。優等生になるにはどうすればいいかっていうと、自分の感情を表に出さないのが大事なんですよね。で、まあ相手の言うことをよく聞くような人になるっていうのが、自分の世渡り術だったんですけど。
それをしてるうちに、本当の自分の思いとか気持ちが分かんなくなってたんだってことにその時気づいて。だから第1印象としては、びっくり!強烈!というか。そういう感じでした。

toki:そうだったんですね。ありがとうございます。
他に自分の過去について、ここは話しておきたいということがあれば、お聞きしたいのですが、いかがでしょうか?

博揮:まあ彼女とのことかな。最初は本当に社長と従業員だったので。おかしな社内恋愛みたいな風にも見られたんですけど。でも全然、自分たちはそんなつもりはとうとうなくて。出会ったばかりの頃も、そのときは心惹かれるとかっていうことも全くなかったんですけど。

うちの彼女は「過去世リーディング」って言って、相手の過去世、つまり前世を見て、どんな課題が残されてて、どんなやり残した思いがあって、どんなトラウマがあるのかっていうところから、今世それを乗り越えていくためのサポートをするっていう、そういう力を持っているんですね。
僕はそういう力は全然ないんですけど。でも、ある仕事をしてる最中に、すごい疲れてて。休憩で寝転がってたんですよ。そしたらなんか、ビジョンって言ったらいいのかな、そういうものが見えて。そうしたら、何も示し合わせたわけでもないのに、彼女と全く同じ景色を目をつぶって見ていたんですよね。

で、別の霊視鑑定って言うんですかね。過去世を見れるような人と話したときに、同じ景色を見ていたということは伝えていなかったんですけど、君達は昔こうだったねって言われたことが、自分たちが話していたことと全部一緒だったんです。
なんやそれってなって。そういう世界もあるんだっていうところから、2人の関係が始まったわけなんですけれども。

一番最初は、僕たち2人は双子の兄弟みたいな感覚だったんです。でも、20歳も離れているおばちゃんなのに、なぜか彼女のことを妹みたいに感じるんですよ。なんでかわからないけれど。
それがなんでかわからない体験すぎて、どうしてこうなんだろう、あの時どういうふうに感じたんだろうっていうのをずっと色々話をしていて。そしたら、2人で果たしたかった思いがその時からたくさんあったってことに気づいたんです。果たしたかったこととは、端的に言えば、自分らしく生きる人生を始めようってことなんですけど。

ただ、自分らしく生きる人生って、始めようと思ったら、周りからはすごい目で見られたりとか、親からはもっと理解されなかったりとか。自分たちも理解できないようなことが起きたりとかするんですけど、自分の心はすごく安心したり、楽しいな、幸せだなって感じることが増えたりしたんです。こういう人生を生きたかったんだなっていう充実感もあったりして。心に嘘をつくことはできないので。
そういう人がもしかしたら、自分たちの他にもたくさんいるんじゃないかなっていうのを、いつも2人で喋っていて。そういう話をしている中で、この無名人インタビューっていうのを見つけたので、一度そういうところに取り上げてもらって、インタビューしてもらったら面白いかもねって言って、今回依頼した次第なんです。

toki:そういった背景で応募してくださったんですね。ありがとうございます。


未来:「自分はもっとできるような気がするんだけどなー」みたいな思いはあるけど、まだそれを夢の中のことにしてる人。そういう人たちが、少しでも自分の思ってることを形にしてた先に、もっと彩りがあってガチャガチャした社会、カオスな社会になるんじゃないかなって。

toki:博揮さんの思い描く未来について、お伺いしていきたいと思います。1年後や2年後、5年後10年後でも、何年後でも構わないのですが、これからどういうことをしたい、どうなっていたいというような、未来に対してのイメージはお持ちですか?

博揮:死ぬときに、「めっちゃ楽しかったー」って言いながら死にたくて。それだけは先生辞めるときから思ってて。その時は、今日のお前が明日死ぬとしたら死ねるかって問うた時に、死ねんってなってたんですけど。今の自分やったら、まだやり直したことはいっぱいあるんですけど、その瞬間は「楽しかったな」って言えている自分になってるなという風に思うから。
その時その時のやりたいこととか、自分が何に興味や好奇心があるかとか、変わってくるとは思うんですけど。それに自分で気づいて、日々実行するっていうことですかね。
そうやってたらもう、何してるか自分たちでもわからなくなってきたんですけれども。出会い次第で、色々変わってくることもあるし。そういう流れによって、生きていけたらいいなと思います。

toki:そうなんですね。ちなみに、まだやり残したな、これはやっておきたいなと思うことって、例えば何がありますか?

博揮:やっておきたいこと。どういう風に形になるか分かんないんですけど、「自分が誰かに何か施すんだったら」っていうことを昔すごく考えていたんですけれども。その時に、リトリートっていうか、人の心も体も癒していくような時間を提供できたらいいなと思ってたときがあって。
先生を辞める時の俺はどっちかっていうと癒されたかったから、到底人を癒せるような状況じゃなかったし、どうやったら人を癒せるかもわかんなかったし。どんな技術や知識があればいいのかも知らなかったんですけど。
その時から5、6年経った今は、ようやくいろんなことができるようになって、それを形にしてみるっていう話がぽっと出たところだったので。それが形になるっていうのを見てみたいなと思います。

toki:やりたいことがたくさんある中で、それらに何か共通点はあるんですかね?

博揮:やっぱり、自分が一番やりたいのは表現活動で。
一番最初、表現活動が好きだと自覚したのは、卒論書いてた時だったんですけど。自分って文章を書くこととか、何かを言うことが好きなんだって思って。自分の意見を言わないように生きてきた過去があったので、本当に、面白いことになってるなと思うんですけどね。
どんどん自分の言いたいことを発掘していくというか。今このインタビューもそういう活動になっているし。あとは、絵を描いている時もそうだし、カメラを向けている時もそうだし、誰かと話している時もそうだなと思うんですけど。自分が伝えたいことを見つけていくっていうことですかね。

toki:なるほど。誰に、どういうことを伝えたい、とかって考えていらっしゃいますか?

博揮:今こうやって久しぶりに過去のことをいろいろ話して思い出したのは、やっぱり、どうにもこうにも”自分みたいな人”ってなっちゃうんですけど、何て言うのかな。「自分はもっとできるような気がするんだけどなー」みたいな思いはあるけど、まだそれを夢の中のことにしてる人。
そういうのはテレビの向こう側がやるものでしょとか、旅人になった人がやることでしょとか、カリスマ性のある起業家とか実業界が……みたいな。自分とは切り離してるけど、でも本当は自分を発揮するみたいなことをしてみたい人って、たくさんいるんじゃないかなーって思うんですよね。

でもやっぱりお金や生活、周りにどんな目で見られるかとか、いろんな不安があって、そういう思いを表現することを諦めてる人がたくさんいると思うんです。
そういう人たちが、少しでも自分の思ってることを形にしてた先に、もっと彩りがあってガチャガチャした社会、カオスな社会になるんじゃないかなって思うことがすごくよくあって。
人間味があったり、それで調和が生まれるってどういうことなんだろう、っていうのにすごい興味があるので、「もっと楽しく生きようぜ」じゃないけど、「とりあえず思いついたらやってみようよ」みたいな。そんなことを伝えたいですかね。

toki:ありがとうございます。
お話をお伺いして、博揮さんって、旅をしていた時も然り、パートナーさんとの出会いのきっかけも然り、周りの人の言葉が行動のきっかけになっていることが多いなという印象を受けたんですけれども。
これまで人からかけられた言葉の中で、一番印象に残っているもの、影響を受けたものって、どんな言葉ですか?

博揮:結構、要所要所全部出しちゃったからな。はははは。
でもやっぱり、一番印象に残っているのは、「山田君は権威主義なんだね」って言われたこと。

あとは……あーでも、今のパートナーに「あんた馬鹿じゃない」って、言われたことがあって。そんなんまあよく言われることだと思うんですけど、すごく真剣に言われたんです。
勉強は、ある程度よくできたんですけど、社会の中での、当たり前っていうのかな? 自分が思ってるスマートな対応と、彼女の思っているスマートな対応が違いすぎて。
後から振り返って、自分が思ってるスマートな対応って非常に愚かな対応だったんだっていうことに気づいたんですけど。そういうことをあまりにストレートに言われた時に、ハっとするけど、でもやっぱり本当にそうだなって、自分の未熟さを知るというか。そういう事実を言われた時に、やっぱりハッってなりますよね。
「権威主義なんだね」って言われた時もハってなったし、「そんなんやったら現地の人に会いに行ったらええやないか」って言われた時もハってしたし。「これだ!」って言葉じゃなくて、忍びないんですけど。

toki:いえいえ、大丈夫です。ありがとうございます。
博揮さんは、ご自身のこと、どういう人間だと思いますか?

博揮:あのー。パって出てきたのは「ちゃらんぽらん」。その時思ったことを、もう何か言ったりする前にもうやってるみたいな。
ちゃらんぽらんって、要するに、思った時に思ったように行動してしまっているっていうことなんですけど。
きっと、社会に出たらADHDじゃないけど、そういう部類に入るような人だったんだろうなって思うんですよね、自分は。で、その自分を今は取り戻したくて。隠してしまったものをもう一度取り戻したくて。

でも、自分がやってみたいと思うことに素直な人間だと思います。そういう意味では、なんかたくさんビビることもあるんですけど、勇気があるところもあるのかなって。

toki:毎回、皆さんにもしもの未来について質問させていただいてまして。博揮さんには2つのもしもをお聞きしたいなと思うんですけれども。
もしも、博揮さんが大学4年生で卒論を書いている時、「権威主義なんだね」っていう言葉をかけられていなかったとしたら、その後の人生ってどんなものになっていたと思いますか?

博揮:まず卒論が終わらなかったと思うから。ずいぶん自己否定的になっちゃったと思います。
あとは、どうせこうやって生きるのが人生だろうみたいに、簡単に諦めて生きていたんじゃないかな。当時は先生になることが決まっていたんで、安定した仕事について、一般的な社会の中で、特に疑問も持たずに、週末の飲み会とお休みを楽しみにしながら生きる人生を送ってたと思います。

toki:では二つ目に、もしも今のパートナーさんと出会っていなかったとしたら、今の人生ってどんなものになっていたと思いますか?

博揮:うーーん。出会ってなかったとしたら、海外に行こうと思ってたので。海外に行ってたと思うんですよね。でも、その後コロナになるから、すぐに日本に帰されて。
で、多分住む場所もない、仕事もないって言って、一旦実家に帰って。仕事はしなきゃいけないだろうということで、何かバイトをするかとかしてたと思うから。多分、自分がどうにかしようと思ったのは、気の迷いだったんだみたいな感じになってたと思います。開いた脳みそが、もう1度閉じていくのが鮮やかに見えますね。

toki:今現在は、脳みそから虹は出続けていますか?

博揮:虹出てますね、まだね。ほんと虹色です。あの時ほどのインパクトはないですけど、まとってる感じですね。

toki:私も虹を出したいなーと思いましたね、お話聞いていて。

博揮:出ますよ、きっと。

toki:頑張ります。

博揮:ただ、条件があると思います、実際は。行き詰まったときに出ると思う。
その時も、卒論に行き詰まってたりとか、学校の先生に行き詰まったりとか。あとは、「あっ自分、行き詰まってるんだ」って自覚したとき。何か違うものがあるんじゃないかと求めはじめた時。

toki:なるほど。心に留めておきたいと思います。
そろそろインタビューも終盤ですが、最後に何か言い残したことはありますか?

博揮:もういっぱい喋ったんで、全然整理がつかないかもしれないですけど。よろしくお願いします。

tokiさんにも虹が出ますように。

toki:ありがとうございます!

博揮:ありがとうございました!

あとがき

脳みそから虹。

この言葉、新たなことわざとして辞典に載せるべきではと思うほどに、非常に私の心に刺さった一言でした。

いかがでしょう。
皆さんは虹、出たことはありますか?
今、出ていますか?
スーパーマリオのスター状態のように、7色の光を全身にまとい、人生を駆け抜けていけたらいいのになと思う私です。

また、「夢の中のことにしている人」についてのお話も、個人的には大変印象深いものでした。
本当は心の奥深くに「あれをやってみたい」「これをやってみたい」という思いが眠っているのに、「あの人とは住んでいる世界が違う」「テレビに出るような人だからできることだ」と、見えない壁をどーんと立ててしまう。
そうすることで、踏み出さない理由を作って自分を正当化させるといいますか、今の自分に満足しているふりをしてしまうこと、あるなあ、と我が身を省みるきっかけを、博揮さんにはいただいた気がします。
あらゆる世界との境界線を勝手に引きまくって、ふと気づいたら自分の陣地はこれっぽっちしか残っていなかった、というような生き方はしたくないなと思わされました。

本編の中に、何度も登場した博揮さんのパートナーさん。
本文でも触れましたが、博揮さんにインタビューをした日に、パートナーさんもインタビューを受けてくださっていました。
この記事が公開されている頃には、パートナーさんのインタビューも公開されているはずです、お読みいただけたら嬉しいです。
2つの視点で1つの関係性を見つめる機会って、とても貴重だと思いますので。ぜひとも。

最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の無名人インタビューもどうぞお楽しみに!

【インタビュー・編集・あとがき:toki】

【文字起こし・編集:花梨】

#無名人インタビュー #インタビュー #自己紹介 #結婚 #虹

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