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才能がないから、いろんなことを考えていろんな手段を取りながらやっている人

私が作家を目指したのは小学生のころ。今でも目指している。というか出版社に声をかけてもらって電子出版でも出版したのならば作家だよ、というのならもう作家です。
やったー。note書いてたらなれたよ! ありがとう。
といっても、やっぱり書いたには書いたけど、あれが全力全開か、って思ってて。実際まだいける、いかなきゃ、って思ってるのでまだまだやんな、と思ってます。
それにしても。なんていうか出版業界ってめちゃ変動してるなって感じですね。出版不況だって言われてるなか、出版社はがぜん新卒に人気だし、独立系本屋が出たり、本好き界隈はにぎわってる感じもする。自分ですぐに本を出せるわりには、あんまり自分で出そうとはしないでいたりとか。なんか、やっぱ紙プレミアムはあるんだなあと。
無名人インタビューもいちおう隣接している分野であるので、本を出しておかなきゃなあ、と思ったり思わなかったりしているのです。
と思う2024年6月3日20時0分に書く無名人インタビュー805回目のまえがきでした!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(作家・無名人インタビュー主宰)】

今回ご参加いただいたのは 本村 さんです!

年齢:20代前半
性別:男
職業:フリーター(作家志望)


現在:初めの一歩というか、今後出版するための1個目の挑戦というか。

erica:今何をしている方でしょうか?

本村:一番はフリーターなんですけど。今、追いかけてるのは、お笑い芸人だったり、noteに記事を出しているんですけど作家として芽が出ればいいなと思いながら、フリーターをしています。

erica:それぞれ、いつ頃から思い始めたことですか?

本村:どっちも、中学校とか高校くらいから。

やりたいことを探す機会って多いと思うんですけど、普通の一般的な職業に何も興味が湧かなくて。

大きなきっかけがあった訳ではないんですけど、言葉を使った仕事をしたいみたいな思いがあって。言葉を使うことで、やっぱりちょっと変わった仕事っていったら、お笑いとか作家かなと思ったんです。

ちょっとずつ、その気持ちが強くなっていった感じですかね。

erica:今は、どんなことをされているんですか?

本村:どっちつかずになってるって言われたらそれで終わっちゃう話なんですけど。一応、メインでやってるのは、お笑いの方で。

M-1の1回戦が、8月から始まるので。今はそれに向けて、勝負のネタを仕上げるところの練習を重ねて、フリーライブに出ている段階ですかね。1つのネタを完成させるのに力を注いでいる段階です。

作家の方は、noteに投稿することもそうなんですけど、やっぱり一番はクラウドファンディングに力を入れていて。みんなに見てもらう機会を増やすことが一番かなと思ってるんで。作家として何かやってるっていうより、クラウドファンディングを成功させることに力を入れてます。

erica:クラウドファンディングは、どんな内容になっているんですか?

本村:売れてない作家たちで1冊の本を完成させようっていうのが大きな主題。

本を出版するのって100万かかるんですよね。僕がnoteを始めたのが3ヶ月ぐらい前なんですけど。

いろんな人とフォローして、繋がったりした時のプロフィールに、本を出版したいとか私の記事を本にしたい人はお仕事くださいとか。あとはKindleで出版している人が、結構プロフィールに書いていて。僕もそうなんですけど、やっぱりみんな本を出版したいという夢とか目標があるんだなと思って。

でも、出版するとなったら、やっぱり無名な人たちは出版はできない。100万円かかるってなったらリスクが大きいんで。

じゃあ、、みんなでちょっとずつ資金を集めて、極論ですけど例えば100万円必要だったら1人1万円出せば、本を完成させることができるんで。なので、100人で協力しようよっていう企画ですね。費用を抑えて本を出版しようっていう感じですね。

erica:それは、協力した方の作品が集められた本を作ることが最終目標?

本村:そうですね。他のクラウドファンディングは、こういう商品があるから、リターンでこの商品渡すよとか。例えば飲食店だと、5000円サポートしてくれたら1万円分のクーポン券をくれるよって感じなんですけど。

やっぱり、僕が考えているこのクラウドファンディングは、無名の作家、現時点で全く世に出てない、noteを書いている人たちなんで、誰かから支援されるとは思ってないんですよね。

詩を書いてない人たちから、支援されないと思ってるんで。詩を書きたい、本を出したいっていう人たちの協力を一番大きいベースにやってます。

erica:リターンは、何か用意されるんですか?

本村:詩の掲載+完成した本のお渡しをリターンにしているんですね。だから、それが一番の狙いというか。

erica:本を出版したことがない人たちに機会をもたらすイメージですか?

本村:初めの一歩というか、今後出版するための1個目の挑戦というか。僕もそれがやりたいので応援という感じも入ってますね。

出版社から見積もりを出していて、一応本屋さんにも並ぶんで。普段詩を書いてない人が手に取ってくれたらラッキーぐらいの感覚ですね。

erica:今、お笑いとクラウドファンディングを並行してされてみて、どんな気持ちが強いですか?

本村:難しいですね。クラウドファンディングは期間が決まってて、終わりが8月なんですね。ページを公開できる期間が8月の終わりで

僕たちが1回戦を受けるのも8月ぐらいなんで。正直に言えば、5:5でやりたいんですけど。

現時点でクラウドファンディングに協力してくれてる人と、僕がお笑い芸人のコンビを組んでる人は全然バラバラな人たちなんで。できるときにできることをするみたいな感覚ですかね。どっちに力を入れるというよりは、一番先に来たタスクをこなしていく感覚ですね。

ただ、強いて言うなら、クラウドファンディングは、誰かの協力がないと、そこで終わっちゃうものなんで。自分主体で動けるのは芸人の方なんで、行動を起こしているのは芸人の方だと思ってます。

erica:最近、印象に残っていることはありますか?

本村:僕、千葉県に住んでるんですけど。こないだ歌舞伎町に用があって行ったんですね。

みんな無名な人じゃないですか。全員が全員、歩いてる人は。全員一般人で、誰でもないじゃないですか。有名人でも何でもないじゃないすか。

だけど、全員が自分を何者かだと思ってる、そういう雰囲気を出していることに驚きました。なんか、全員が自分を主人公だと思ってそうというか。全員が人に見られる覚悟を持って歩いてるというか。見られてる意識が強いんじゃないかなって感じましたね。そう感じたことに驚きました

erica:どうして驚いたんですかね?

本村:行ったのは初めてではないんですけど。千葉にいる人とは違うなというか。

地元は茨城県なんですけど、やっぱり茨城にいる人とも違うし。東京の他の地域にいる人とも違う独特な雰囲気を感じたからですね。

erica:見られている意識が強いと感じたのは、なぜですか?

本村:時代錯誤と言われたらもう仕方ないんですけど。やっぱり男性の方でも、メイクをしている人が多くて。そういう仕事柄の人もいると思うし、そうじゃない人でも多かったんです。

アクセサリーもジャラジャラつけて、やっぱりすごく目立つ。目立つというか、みんな見栄えを良くしてる感じがすごくしたんですよね。

女性もやっぱり、歌舞伎町にいたら普通だけど、他のところで見たらちょっと浮くような人が多かったんで。
erica:その驚きは、プラスですか? マイナスですか? どちらでもないですか?

本村:どちらかと言えば、プラスだと思います。

歌舞伎町にいた人たちを、作ってる人たちという捉え方をしたら、間違いかもしれないんですけど。

やっぱり、僕もお笑いをやってる時は芸名があって、noteで作品を書いてる時はそっちのペンネームがあるわけじゃないですか。で、普段フリーターでバイトしてる僕。3人の僕がいるというか。

芸人をやってたら、キャラに入り込むこともあるし。詩を書いていたら作品に入り込むこともあるので。自分を表現して外に出して、自分を形作れることは、やっぱりすごいことだと思うんで。

そこはやっぱり、尊敬とかではないですけど、すごいなと思います。

その人たちは、歌舞伎町に行かないんだったらメイクはしないかもしれないとも思いましたね。自分がこうしたいというのを形にできて、前面に出せるのはすごいことだなって感じました。

過去:だから、これ書いて何になるんだろう、誰が見るんだろうっていうのはありましたね。

erica:幼少期の頃は、どんなお子さんでしたか?

本村:幼少期から現実味があったっていうか、将来の夢がなかった人でしたね。

例えば、幼稚園の頃って、なりたい職業を書くじゃないですか。それ見たら、もちろん記憶にはないんですけど、前の席の子と同じこと書いているんですよ。

だから、前の席の子がパン屋さんだったらパン屋さんだし、バスの運転手だったらバスの運転手だしみたいな。

僕サッカーやってないんですけど、サッカー選手って書いてた時もありましたね。ちょっとドライだったというか、やりたいことがずっと決まらない感じでしたね。

erica:ドライさは、友人関係や家族関係など、その他の場面でも出ていましたか?

本村:そこは良好だったと思います。

erica:幼少期の頃のご家族との関係性はいかがでした?

本村:両親どっちもいて、僕が長男で弟妹もいて、仲が良い家族だと思います。特に不便もなくって感じですね。

erica:将来の夢がなかったのは、ご両親から何か言われていた訳ではないですよね?

本村:ないですね。小学3年生から少年野球を始めたんですけど。授業参観の時って、やっぱり将来の夢を発表するみたいな授業があるじゃないですか。そこではプロ野球選手って書いてましたね。

なりたいものは何も何もなかったというか。中学校あたりから、芸人になりたいなとか思ってたんですけど。書くのも照れくさいというか、なんか違うなと思って。

erica:芸人になりたいと思ったのは、何かきっかけがあったんですか?

本村:きっかけは特にはないですね。見るのは好きで、すごいなっていうのがやっぱり強かったですね。

ビビッときたきっかけはないです。やっぱり自分もやってみたいとか、すごいなっていう憧れからですかね。

erica:すごいな、というのを言い換えると、どんな表現になりますか?

本村:自分にはできなそうっていう感覚ですかね。

erica:でも、やってみたい。

本村:はい。

erica:どうして、やってみたいと思うんですか?

本村:やりがいというより、普通の仕事はちょっと嫌だなって言ったんですけど。

免許があるから学校の先生ができるとか、免許があるから調理師になれるとか。お笑い芸人は、何の資格もなくて誰でもできる分、余計難しいじゃないですか。養成所はあるけど、正解とか答えがない。

例えば、去年M-1優勝した令和ロマンのネタを他のコンビがやったら優勝できるかっていったら、そうじゃないと思うんで。料理はレシピは一緒じゃないですか。

その人の色が出るというか。人によってやり方や答えが違うとか、表現の仕方が違うところに、僕はすごさを感じていました。

erica:中学校、高校時代はいかがでしたか。

本村:中学校と高校は、どっちも野球を部活でやってて。部活が忙しくて、夢について考えることがなかったっていうのが、今思い返すと一番強いですかね。現実から離れたって言えばそうなんですけど。

高校も、大学か就職かってなったタイミングで、就職してやりたいことないしな、でも大学行っても別に学びたいこともないと思って。結局、指定校推薦で名前書けば入れるような大学を選んで、合格して4年間過ごした感じなんで。

大学生活中もやりたいことなんてなくて。途中から、やっぱり芸人になろうと考えたので、就職活動も何もしてないです。リクルートスーツすら持ってないっすね。

茨城県の高校で、他の県はどうか分かんないですけど。いろんな職業の人が来てお話を聞くみたいなコーナーがあって。それもやっぱり、僕はやりたいこともないんで仲良い友達のところに行って、適当に話を聞いて終わることが多かったですね。

erica:この頃好きだったことは何でしたか?

本村:高校時代はやっぱり、ずっと野球をしていたので。野球が一番の生活でしたね。引退してからは、やっと友達と遊ぶようになったというか。野球部以外の人と遊ぶことになった感じでしたね。

そこでやっぱり、僕らが部活した時みんなはこんな風にバイトしてたんだとか、こんなとこに遊びに行ってたんだとか、こんなお店あるんだとか。差を感じたというか、なんか置いてかれた感じ。自分が世間知らずなんだなと感じた記憶はあります。

erica:作家を考え始めたのは、いつ頃からですか?

本村:中学あたりからは、ずっと頭にあって。絵本を読むのが好きだった頃があって。絵本を書いてみたいなっていう気持ちが先行したんですね。

でも、僕、絵があまりにも苦手なんで。じゃあ、ちょっと絵本作家は無理かみたいな。というか、絵本作家ってどうやってなんだよみたいに迷子になって、詩を書いてみようかなっていう。すごく緩やかな感じですね。

erica:最初に書いた詩は、どんな感じだったんですか?

本村:もう本当に、なんとなく書いたもので。やっぱり、恋愛系とか書いたら、ちょっと後で見返した時に寒くなっちゃうというか怖くなっちゃうんで。恥ずかしい思いをしないように、季節のこととか書きましたね。

erica:書き終えたあとは、いかがでした?

本村:出来栄えは、別にこんなもんかなっていう感じで。何かに寄せて書こうとも思ってなかったんで。お手本があって書いた感じでもないんで。書きたいことは書けたなみたいな感じですね。

心情としては、これ書いてどうすんだろうっていう感じはありましたね。

erica:どうするんだろう、というのは?

本村:芸人だと、ライブに出て面白いって言ってもらえてというのが明確だったんですけど。詩の作品って、どんな人が書いてるかも分からない、文章だけのやつじゃないですか。文字だけのものじゃないですか。

だから、これ書いて何になるんだろう、誰が見るんだろうっていうのはありましたね。

erica:その気持ちって、今もありますか?

本村:あります。それがクラウドファンディングするきっかけになりましたね。

erica:その気持ちとクラウドファンディングは、どう繋がるんですか?

本村:ちょっと無理やりこじつけた感じあるというか、口が悪くなるかもしれないんですけど。正直、詩を書く人って痛いと思ってるんですね。内面からくる恥ずかしさというか、キツいというか。

大学の友達に詩を書いてると絶対言いたくないんですよ。なぜかって言うと、痛いから。自分の内面を書くのって、自分の中が見られそうな感じがして恥ずかしいじゃないですか。内面を見られるのは恥ずかしい。だから、痛いことだと思ってて。

noteというコミュニティで書き始めたのが3月なんですね。書いているうちに、何かに投稿しないよりは、見てくれる人が増えたなと思ったんですよ。

途中で、ここに書き留めてんのって、誰も見てないのと一緒なんじゃないかなと思って。結局、noteの記事って開かなくても、いいね押せるじゃないですか。最後まで読んで、例えば内容のクイズが出て、読みましたじゃなくて。記事開かなくてもいいね押せちゃうじゃないですか。

だから、これって結局は、世に出てないのと一緒だなって思って。じゃあもう、みんな痛いじゃないですか、僕から見てみたら。これ誰も読んでないのにいいね押して、いいね貰ってって、みんな恥ずかしいんで。

じゃあ、出版っていう大きい形でやった方がいいんじゃないかなと。コソコソコソコソ何かやってるより、出版社から出て本屋さんに置かれて、お金をかけて価値のあるものにしておいた方が恥ずかしくないじゃないですか。

クラウドファンディングは自己出版なんで。こっちからお金を出して、この本出版してくださいってやるんですけど。出版するということは本が売られるんで、価値がつくわけじゃないですか。

そうしたら、もう恥ずかしくないんじゃないかっていう。ちょっとよく分かんないんですけど。

例えば、本屋さんに僕の作品が並んで、それを見られるのは全く恥ずかしくないんですけど。僕が書き留めてるものを見られたら絶対恥ずかしいじゃないですか。これ誰も読まないのに、なんでこんなに書いてんのって恥ずかしくなるんで。

それが、正直クラウドファンディングするきっかけの1個だと思います。

あとは、noteを書いてる人たちの本を出版したいとか、私の作品を本にしたい人いませんかとか、やっぱりちょっと勘違いしてる人が多いんですよ。みんな何者でもないし売れてもないから、noteで書き続けてるわけじゃないですか。

だったら早めに協力して出版しようぜみたいな。考えが甘いって言われたら、それで終わりなんですけど。

erica:それは、noteで書き始めてから感じたことですか?

本村:そうですね。noteって、フォロワーとか増えますけど、本当に読んでいるかなんて誰も分かんないじゃないですか。

で、ゴールないじゃないですか。何個いいねがついたら出版されますとか、何人フォロワーがいたら出版されるとかないじゃないですか。

ちょっと人の悪口みたいになっちゃうんですけど、私の本を出版してくれませんかとか、なぜかみんなスカウト待ちなんですよ。誰も読んでないかもしれないのに。それって間違った努力なんじゃないかなとすごく感じてて。

例えば、この作品はめちゃくちゃ自信があったけど、誰も見ないでいいねが6しかつかなかったみたいなのもあるじゃないですか。うわーこれ1桁か、みたいな時があると思うんですよね。逆に、なんでこんないいねがついたんだろうっていうのもある。

僕が出すクラウドファンディングの本は、みんなの一番お気に入りの作品を出してくださいっていうものなんです。もう何のテーマとかも出さない。季節とか恋愛とか友情とかそういうのも何もなしで、一番好きな詩を送ってくださいっていうやつなんです。

なら、店頭に置いた方が良くない? って。noteという小さなコミュニティで自信がありますってやるんじゃなくて、ちょっとでも世に出した方が良くない? っていう。

もちろん、僕のクラウドファンディングが成功したからって、有名になる可能性なんて0が4%とか3%になるぐらいじゃないですか。

僕は成功者でも何でもない、本当に一般人なんですけど。間違えた努力するぐらいだったら、ちょっとみんなで協力しようぜみたいな感じです。

未来:ただ、受け身の姿勢で夢を叶えたいというのは、絶対間違いだと思っています。

erica:未来について、どんなイメージをお持ちですか?

本村:想像していないことが待ってるんだろうなと思います、全部。予想は外れるだろうなって思ってます。

erica:予想してることはあるということですか?

本村:予想っていうか理想ですかね。基本的には、叶わないと思っています。

erica:究極の理想というと、どんな感じですか?

本村:究極の理想は、もう自分の名前で本を出して、テレビにも出てみたいな感じですよ。大雑把なんですけど、そんな感じですね。

erica:それは叶わないと思っている?

本村:だから、今頑張らなきゃいけないという考え方なんですけど。謎の自信がある方が怖いんで。

erica:将来の具体的なイメージはありますか?

本村:あんまり長生きしたくないですね。

erica:これをするまで死ねない、みたいなものはありますか?

本村:自分のものを形に残したい気持ちが強いですね。

例えば、お笑いでテレビに出たら、それはもう映像として形に残る。本が出版できたら、それはもう形に残るじゃないですか。

だから、カッコつけた言い方したら、自分が生きた証。それは使いたくないんですけど。自分の名前が世に残るじゃないですか。そういったのを残したいなと思います。

erica:もし自分の生きた証が残ったら、本村さんはどんな気持ちになりそうですか?

本村:とりあえず、もうちょっと上を目指すと思います。どの結果になっても、ここでいいやという感覚はないと思います。

erica:それはどうしてですか?

本村:答えはないっていう言い方はちょっと恥ずかしいですけど。終わりはないと思っていて。テレビ出て映像が残るのも、何個までとか決まってるわけでもないし。

明確なゴールが決まってないからもっと上を目指すというか、引き続き何かをし続ける感じですかね。高みを目指すというよりは、何かを続ける。

erica:8月以降、何かやろうとしていることはありますか?

本村:とりあえず、知名度を上げるために、芸人の方ではフリーライブの数をバンバン増やして、いつも通りやっていくっていうのと。

クラウドファンディングの方は、みんなの協力がなければ、それはそれで終わりなので。また新しく何かを始めるかなーって感じで、そこは明確ではないですね。

erica:クラウドファンディングは、今準備をされている段階ですか?

本村:あとは公開ボタンを押すだけです。

erica:ここまで準備してみて、今の心境はいかがですか?

本村:まあ、失敗するだろうなとめちゃくちゃ思ってます。

例えば、目標金額100万円だったら、10万円いかないで終わるんじゃないかなと思ってます。理由が、noteの人たちから割と反応がなかったんですよね。

僕が無名で、お前誰だってやつがクラウドファンディングやるって言っても、それは怖いと思うんですけど。100万円で自己出版して、売れるかどうか分かんない、誰が読むか分かんない本を出版するんだったら、たった1万円ちょっとで本屋さんに並ぶ本に自分の作品を載せてもらえるって、僕の中ではすごく大きなことだと思ったんですよ。だけど、その金額は高すぎるって言われたんですね。

でも僕が出版社と手続きもするし。本屋さんに並ぶ100分の1の金額で、夢の第一歩が踏めるというのは、僕はすごく大きいことだと思ったんですけど。みんな、この金額は高いって言ってるんで、これ失敗するなと思ってます。盛大にコケると思ってます。

お笑いのフリーライブって、お客さんが無料で入れるんです。エントリーする芸人側が、会場代を払うんですね。1コンビ3000円で、10組ぐらい出て3万円の場所借りるっていう感じで。

クラウドファンディングで、それを取り入れたんですよ。お金払うから俺たちのネタ見てくれっていうのがフリーライブの仕組みじゃないですか。本当は、場所を借りるお金があれば、自分たちでそこの会場借りてライブすればいいじゃないですか。

出版も、自分でそうやって出版すればいいわけじゃないすか。お金とか知名度があれば。でもないから、お金出してもいいからみんな僕の作品を見てくれ、私の作品を見てくれっていう。フリーライブのシステムからヒントを得たんですよ。お金くらいかけてもいいから自分の作品を見てくれっていう認識だったんです。

クラウドファンディングのページにも書いたんですけど。僕が100万円持って、描いたこともない漫画を、これ週刊少年ジャンプに載せてくれって持っていっても載せないじゃないですか。

だから、お金を払うだけでできることって、僕はリスクがすごい軽いと思ってて。なんか詐欺っぽく聞こえちゃうかもしれないですけど。

自分の作品が何かに載るって、お金じゃ買えない部分なんで。そのサポート代があれば、絶対自分の作品を世に出せるじゃないですか。それってめちゃくちゃ強みだと思ってたんですけど。みんな意外と、いや、ちょっとっていう感じなので、盛大に失敗すると思ってます。

考えが甘いって言われたら、もうそれで終わりなんですけど。僕とみんなの熱量が違ったというか。本を出したい気持ちの熱量が違ったっていうのと。

僕フリーターなんで、1万円ってもちろんすごく高いと思うんですよ。だけど、それで1万円も高いって言うんだったら、もうみんな夢は諦めてんだなってちょっと感じましたね。夢を追いかけるのに1万円払えないんだみたいな。しかもこんなリスクないのにっていう。

クラウドファンディングって、100万円集めますって言って20万円しか集まりませんでしたってなったら、その20万円はその人のもとに帰るんですよ。

だから、1万円だけ払っちゃって本は出版されなかったということはないんですね。

erica:達成できなかったら、お金は戻ってくる?

本村:そうです。システムによって違うんですけど、僕はそれを採用してて。だから、本を出したい気持ちがあれば、1万円出すのってノーリスクなんですよ。だけど、周りの人を見て決めますみたいなコメントも来るんですよ。

なんで自分の気持ちでやらないんだろうみたいな。自分が夢を追いかけてるから本出したいとか言ってるくせに、周り見て決めてんだろう大人が、みたいな感じですね。

僕も根性曲がっている部分があるんですけど。それはもちろんその人には伝えないですけど。

例えば、僕がM-1決勝に出れるって言ったら、300万ぐらいだったら借金します。なぜかっていうと、決勝に上がるのは300万円払うことより簡単じゃないからです。

その人たちからしたら、1万円払うことと、自費出版するかスカウトされることが同じ天秤なんだなということに、すごくびっくりしてます。なんで、9割9部9厘失敗します。

erica:この状況に対して、本村さんはどう思いますか?

本村:正直言うと、不思議に思ってます。だってもう、絶対こんなチャンスないじゃないですか。クラウドファンディングでやってる人、今までいないんですよ。なぜかっていうと、みんな自分の作品を出したいから。でも、自分の作品が出てるんだったら、もう自分で出せばいいんですよ。出ないからnoteで書いてるんです。みんなで協力すればいいのに、なんか変にみんなバチバチしてんですよ。イメージですけどね。だから、みんなちょっとそこは違うんじゃないかなと。

一応、デメリットのところに、100分の1になりますって書いたんですよ。100個ぐらいある作品のうちの1個ですよ、あなたの作品って伝えたんですけど。100分の100のあなたの作品、誰も読んでませんよねっていう話なんですよね。

だから、100分の1の100の部分に、僕もいるし参加者もいるしって読んでくれる分母が広がれば、その人の作品が読まれる可能性は広がるし、noteとかいろんなところの認知に広がる可能性があると信じてるんですよ。

だから、本当にお金を払うこと以外はノーリスクだと思ってるんですよね。だけど、みんな僕との熱量が違うっていうのが、びっくりでしたね。

悔しさとかはないです。みんなこのまま誰も読まないnoteを書いていくんだろうなって思ってます。本を出版したから売れるとかはないですけど、形に残らないnoteっていうSNSに書いて一生を終えるんだろうなと思っています。

erica:本村さんと同じ熱量の方もいたんですか?

本村:はい、一番協力してくれてるんですけど。女子高生で、年齢的に直接的にクラウドファンディングに関われないんですよ。

でも、その人はすごく器用な方で、ホームページの作成とかしてくれたんですよ。noteの中で広報活動もしてくれたり、画像のデザインも考えてくれたり。本当に、その人がいないとここまで話が進まなかったぐらい協力してくれてます。この人はすごい熱量だと思いますね。
道筋の建て方とか行動力とか見習う部分がたくさんあってもちろんnoteに書いてる記事もすごく面白いです。
この方にはほんとに感謝しています。

もう協力したいって言ってくれた時点で、未成年だからお金払えないんですけど、この人からはお金を貰わないって決めてたんですよ。

それを伝える前に、こういうプランで1万2000円ぐらいでやろうと思ってるんですけどどうですかって言ったら、その人は安すぎますって言ってくれたんですよ。だから、分かってくれている人もいるんだなって嬉しかったですね。

erica:最後に、言い残したいことはありますか。

本村:自分のポリシーというか。僕にそういう質問をした人に対して思うことは、何かやりたいことがあるんだったら、周りじゃなくて自分で行動した方がいいんじゃないかなと思ってます。

受け身の姿勢で夢を叶えるというのは、よほど才能ある人じゃないと無理なんじゃないかなと思ってます。だから、僕はこうやって活動してます。

もちろん僕は才能がない。お笑いに関しても、作家に関しても才能がない人、だからいろんなことを考えていろんな手段を取りながらやっています。成功者でも何でもないのに、夢への取り組み方を語るのは気持ち悪いし、自分でもゾッとするんですけど。ただ、受け身の姿勢で夢を叶えたいというのは、絶対間違いだと思っています。

あとがき

夢は、どこまで行けば叶ったと言えるのだろうと、このインタビューを通じて感じました。これ!っていう基準がないものは、とても難しいなと思います。叶ったと自分では思っていても、「それ叶えてないよ」と言う人もいるだろうし。

だからもう、自分がこうと思う道を、外野が何を言おうと突き進むしかないんだろうな、と思います。カッコつけた言い方ですし、極論なんですが、私はもうそれでいいかなと半分くらい思っています。

前に進むことだけは忘れずにいたいな、と思ったインタビューでした!
改めて、ご参加いただきありがとうございました!次回の無名人インタビューもお楽しみに。

【インタビュー・編集・あとがき:erica】

#無名人インタビュー #インタビュー #フリーター #作家 #お笑い

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