見出し画像

千手観音様が守ってくれている人

待ち伏せしやすいところはもう決まってるものです。
人生でふいうちを食らってしまうところはもう決まってるんです。生きていると、いろんなことがあります。そんなときに、ふいに、事件が起きるわけです。
例えば、妊娠中に失業するとか。
失業中の転職活動時に、父親が脳卒中で倒れるとか。
あります。
怖いんですよね。
私にもありました。土曜に出社して仕事してる時に、連絡が来て、父親が死んだと。土曜に出社してるくらいだからやりたい仕事してるわけです。
でも、父親が死んでるから、連絡を受けて、それで私は新幹線で移動しなくてはならなかったわけです。
そういうわけで、今日の無名人インタビューもお楽しみくださいね。

【まえがき:栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

今回ご参加いただいたのは めぐみ さんです!

現在:チューチューだったりワンワンだったりニャーニャーだったりするんですけど、それがもし人の言葉に翻訳されたらどういうこと言ってるんだろうっていうのを思っちゃったときから、うわーっとなっちゃって

toki:めぐみさんは、今何をしていらっしゃる方ですか?

めぐみ:今は一つは人の身体を診る仕事。腰痛とか外反母趾とか、内臓疾患とか、そういう整体的な感じなんですけど、どんな分野でも診るような仕事を平日していて。
「構造医学」っていうものについて、熊本の吉田勧持先生という方にずっとついて勉強してきたので、その手法で人の身体を診る仕事をしています。

もう一つは、土日のどっちかは「袖ヶ浦ふれあいどうぶつ縁」というところで獣医として働いています。飼育と治療とか去勢とか、その他諸々やってます。

toki:なるほど。そのお仕事はそれぞれ始められて、どれくらいになるんですか? 年数としては。

めぐみ:構造医学を学んできたのは27年ぐらい。人の臨床に入ってからは15年くらいかな。動物園の方はまだ1年半くらいです。動物病院は大学卒業後に3年くらいやっていましたが…

toki:そうなんですね。なるほど。ちなみに最近のお仕事の調子としてはいかがですか?

めぐみ:平日の方は、去年の年末に母が引退して熊本に帰って、私がその後を継いで、全面的に引き受けて、やり方も変えてるんですけど。今ちょっとまだ過渡期っていう感じで、いらしてくださる方がまだ不安定というか。
もっともっと知って欲しいなって。身体や心のことで困ってる方がいたら、もっともっと力になりたいなっていう想いなのに、なかなか知ってもらうことができないっていう感じ。

動物園の方は、そもそも2年くらい前に開園したばかりで、とにかく人手がないところなので、できることは何でもするっていう感じなんですけど。そっちは動物たちと一緒に働けるので、肉体はすごく使うんですけど、精神的にはすごく癒しになるっていう感じですね。

toki:プライベートや趣味の面では、夢中になっていることや、好きなことは何かございますか?

めぐみ:それが、たくさんあって。今自分が3人くらい欲しいんですけど。
一つは、ミシン使ったりして何かいろんなものを作ること。ゼロから作るっていうのがすごい好きで。それをやる時間がちょっと今取れてないっていうのが、残念なとこなんですけど。

もう一つは歌を。歌がすごく好きで、構造医学を学ぶときに、熊本に勉強しに行くっていう選択肢と、歌ではCDに歌を入れませんかっていうお誘いがあったのがほぼ同時で。すごい悩んで結局熊本に勉強しに行っちゃって。その歌の仕事みたいな、歌で何か癒しとかになるようなことができたらいいなって夢を、今は持ってます。それがかなり大きいかな。

あと、毎年海に行っていて。ダイビングの資格も持ってるんですけど、シュノーケリングは毎年子供たちとしていたのですが、なかなかコロナの状況で、ここ3年くらい行けてないのでそれも本当は再開したいなっていうのと。
あと料理がすごい好きです。
絵も描くの大好きです。

toki:たくさん好きなものがあるんですね。めぐみさんは、何をしてるときに一番楽しみを感じるんでしょうか?

めぐみ:動物と触れ合ってるときと、何か物を作ってるときが無心になれるのと、あといっぱいになっちゃうんですけど、歌を歌ってるときもめちゃくちゃ機嫌が良くなります。
それと平日の仕事で、この人のこの身体をどうにかしようっていうのが最後解決して、さようならできたときにすごい満足感はありますね。

toki:今、楽しいことについてお聞きしたんですけど、逆に嫌いなもの・ことはありますか?

めぐみ:お金の計算が苦手です。

toki:日常で生活してて、こういうのは許せないなとか、怒りを感じる瞬間とかってあったりしますか?

めぐみ:そうですね。昔はそうじゃなかったと思うんですけど、今何だろう。自分さえ良ければいいみたいな人がすごい増えてる感じがすごくしてて。
人が見てなければ、今ちょっとずるしてもいいよねみたいな。なんかそういう人がすごい増えている気がしてそれがすごく残念というか、日本人ってこんなんだっけなっていうのをすごく思うときがありますね。ずるいことしたらそういう顔になるって思うし。

toki:なるほど。ちょっと仕事の方のお話に戻りたいんですけれども。構造医学の方からお聞きしたいんですけども、こちらはどうしてこのお仕事に就くことになったんでしょうか?

めぐみ:元々すごくちっちゃい時からいろんな生き物を飼ってきたので、ずっと獣医になりたくて。もう小学校のときからずっと獣医になりたいと思ってて、いろいろあったんですけど何とか獣医になったんですね。

実際、動物病院とかで働いてたんですけど、なんか多分やってることと、自分が思っていたことのギャップっていうんですかね。何かうまく合わないっていう。そういう思いがあったのはなんとなく記憶してて。
それで身体壊しちゃって、いろんな大きな病院に行ったんですけど、結局何か原因がわからなくて治してもらうこともできなくって。

そのときに母がたまたまその構造医学っていうのを学んでいて。で、熊本の吉田勧持先生に診てもらえば?って言われて1回診ていただいたら、1ヶ月ぐらい治療のためにこっちにいなさいと。で、その間ずっと1ヶ月熊本に滞在して、指導されたことを頑張って実行していたら、なんと全部治っちゃったんですよ。

えーこれなんだろうと思って。その獣医学部でも、生理学とかいろいろ医学的なことを学んできたのに、なんかよくわかんないのに治っちゃったっていうのがすごい不思議で。勉強してみたいなと思っていたら、その吉田先生からちょっと診療所手伝ってみない?という話があって。でも人の勉強全然してないんですけどって言ったら、熊本大学の医学部の大学院で何か学んでくればいいんじゃないって言われて、そこで人体解剖学を大学院で4年間学ぶことになって。構造医学の診療所で働きながら大学院通って、っていうのが4年間あって。

その後、熊本の理学療法士、作業療法士、言語聴覚療法士っていう方達を育てる専門学校で解剖学と病理学教えませんかっていう話もあって、非常勤講師として働いたりとかして。そこからもうずっとずっと勉強してます。

toki:なるほど。めぐみさんご自身が構造医学を受けられたっていうところから始まってるんですね。

めぐみ:そうですね。まず治療を受けて何で治っちゃったんだろうっていうのがあったので。そこからずっと構造医学のセミナーが毎月あったのでそれをずっと勉強しながらこれを動物にいつかいかしたいなっていう思いで始めたんですね。

toki:なるほど。ふれあいどうぶつ縁の獣医さんとしてのお仕事の方は、どういうきっかけで始められたんでしょう?

めぐみ:ずっと動物に関われないで30年くらいきて。でも、大学のときにあの動物実験とかあるじゃないですか。それで犠牲にしてきた動物たちに毎回、卒業したら絶対にちゃんと治す、救う方の人になるからって、すごく思いを伝えながらやってたので、どうしても動物に戻りたくって。

そんなときにたまたまテレビを見ていたら、「袖ヶ浦ふれあいどうぶつ縁」がオープンしたんだけど人手がありませんみたいな放送があって。それを見てて、もしかして、ここだったらボランティアでもいいから働かせてもらえないかなと思って、ちょっとメールをしてみたんですね。
そしたらとにかく1回来てくださいっていう形で。そしたら動物園って獣医の登録がないと薬を常備できないそうなんですよ。

toki:ほうほう。

めぐみ:それで、薬が遅れて他の園から獣医さんに来てもらって治療しようとしたら、その前に死んでしまった例があって。それですごく園長が悲しい思いをしていたので、もしよかったら、私の名前を動物園で登録させてもらえないかっていうお話をいただいて。
私、全然動物のことやってなかったけれど、もう全然それはOKですって言って。

そこから園にもちゃんと薬を置けるようになって、治療できるようになって…っていうような形で、もうお互いにすごく良かったんですね。私も嬉しかったし、園に対しても、何か助けになれたんだなっていうのがあったので、すごく良かったんです。
なぜ急にメールしたんだか。そんなに知らないところに急にメールするようなタイプでもないんですけど。

toki:そうなんですか。

めぐみ:何かふと、メールしてしまったんですね。よび寄せられたような感じがちょっとしてますね。

toki:なるほど。最初はボランティアでもいいからやりたいっていうお話だったと思うんですけど、その動物への気持ちの強さみたいなのがすごい気になって。動物や生き物のどういうところに惹かれるんですかね?

めぐみ:例えば、大学で動物実験とかしたときに、動物が苦痛で鳴いたりするじゃないですか。チューチューだったりワンワンだったりニャーニャーだったりするんですけど、それがもし人の言葉に翻訳されたらどういうこと言ってるんだろうっていうのを思っちゃったときから、うわーっと思って。これはなんていうのかな、もう恩返しというか、しないでいられないって。

今、モルモットとか猫とかいっぱい飼ってるんですけど、そういう子たちが鳴いたりしてるのを聞いてて、なんて言ってるかなっていうのをふと想像しちゃうと、もうなんていうんですか、愛が止まらないっていう感じですかね。何か助けてあげたくなっちゃう。

toki:そうなんですね。人の言葉に翻訳されたらって、私、その発想がなかったです。考えたことなかった。

めぐみ:大学のときにふと思ったんですよね。やっぱり苦しんでるのに生き延びさせなければいけないみたいな実験もあるので、それですごい胸が痛くて先生にちょっとお話しに行ったこともあったくらいで。それが原因で辞めちゃった同級生もいたので、やっぱり動物のことをすごく考えましたね。獣医学部にいるときに先生や同級生ともすごく議論して、命について考えた時間が6年間、すごくありますね。

toki:ありがとうございます。めぐみさんは、周りの方からはどういう人だっていうふうに言われることが多いですか?

めぐみ:中学のときに遠足に行って、子猫がフラフラしててお寿司屋さんの中に入っちゃったら、お寿司屋さんの人が、殺虫剤をかけて追い出そうとしてるんですよ。そんなことしたら死んじゃうと思って、ぶちっときて、その子猫を連れて帰っちゃったんです。
結局うちでちょっと事情があって飼えなかったのでお友達が飼ってくれたんですけど、そんなことがいろいろあって、あだ名がZooっていう、動物園っていうあだ名に中学からなっちゃって、ずっと大学までそのままきて。
で、やっぱり動物好きっていうのがすごく多分皆さんには印象に残ってるんだろうなっていうのがありますね。

toki:なるほど。共通認識なんですね。ご性格とか人柄の面ではいかがですか?

めぐみ:ちょっと皆さんより身長が低いので、なんかちょっとおもちゃ的な妹的な扱いをされるのがすごく多くて。もう小さいときからなんですけど、いじられながら。
私も全然そういうの平気なので、いじられながら、小動物的な扱い。そういう感じですかね。

過去:いろんなものに興味持っちゃっていろんなとこに突っ込んでいくっていうのが、もしかしたら千手観音様の千の手があるから、そういうところにちょっと関係してるのかなって。

toki:小さい頃はどんなお子さんでしたか?

めぐみ:小さいときもやっぱり生き物がすごい好きで。兄と弟がいるんですけど、みんなでいろんなの拾ってきちゃったりとかして。
虫とかもそうですし、神田川が近かったので神田川にハトが半分溺れてるのを拾ってきて、足に絡まった釣り糸ほどいて元気になるまで飼うとか。捨て猫が神田川を箱に入って流れていくのを救ってきたりとか、そういうことがすごくたくさんあって。あと机の引き出しの中でカマキリの卵がかえっちゃって家中にミニカマキリがいたりとか。
やっぱりそんなことがずっとあったんで、生き物が好きになったんだと思います。

それとさっきの歌の話もしたんですけど、2歳くらいの時から、ずっと歌を作って、1人で勝手に歌ってるっていうこともしてたらしいですね。

toki:ほうほう。

めぐみ:あとは、なんか2歳のときに交通事故にあって、10mぐらい吹っ飛んで、転がっていったりしたんですけど。私、元々お人形がすごく怖くて苦手で、でも父のお友達がお土産でくれたお人形1個だけ、ずっとなぜか大事にしてて。名前をさくらんぼちゃんとつけて、その子をずっと脇に抱えていったらしくて。
その交通事故に遭ったときも、トラックに直接当たったのがその子だったのか、とにかくその人形持ってて、命拾いして。なのにそのさくらんぼちゃんはそれ以来、誰もどこにも探し出せなくて。どっか行っちゃったんですよ。
なんかそういうのがあって、すごい守ってもらったんだなっていうのをいまだにやっぱり思ってて、感謝っていうんですかね、お人形。

でも今もお人形とは怖くて一緒にはいられないんですけど、このさくらんぼちゃんにはすごく感謝してて。死んでてもおかしくなかった。でも生かされたので、何かやれることがあるのかなっていうのも、時々やっぱり思いますね、今も。

toki:なるほど。お話を伺っていると、小さい頃から、生き物はとても身近な存在だったのだなあと思ったんですが、そもそもどうしてそんなに生き物に囲まれた暮らしをされていたんですか?

めぐみ:なんでですかね。多分父が猫をずっと飼ってきた人だったので、そういうのに抵抗がなかったんじゃないかなと思うんですよね。母は猫とかも好きじゃなかったみたいなんですけど、ウサギ飼ったり、ジュウシマツを飼ったり、何でそうなったんだか。
兄も多分生き物好きだし、弟もすごく好きなので、なんとなくこう流れで家で引きとっちゃうかみたいな。ハムスターもマンションみたいに増えてたし。カブトムシもいたし。ザリガニも育ててた。
何かそういう飼える環境だったっていうのもあると思うんですけど、それでずっといたのかな。

toki:そうなんですか。
学生時代のお話もお聞きしたいと思います。小学校中学校高校で、1番印象に残っている時期でいうと、いつ頃になりますか?

めぐみ:小学校の卒業文集で獣医になりたいって書いてたんですよね。
でも中学高校と大学附属の私立に行っちゃって、大学にエスカレーター式に行けるような学校だったんです。そこで獣医になりたい思いはずっとあったけど、高校に入ったときにやっぱり私立のエスカレーター式の学校なんで周りのみんなが上に行くのが当たり前。9割以上、上に上がる人たちばっかりで、その中で受験するってなると、一緒に遊べないし生活が全然変わっちゃうんですよ、お友達とは。そこでちょっと、高校2年生のときに怠けてやっぱりもう附属の大学に行こうかなと思って。

1年生は受験コースとったんですけど、2年生はちょっと遊んでて、3年生の履修届けは、付属コースというか、芸術とか、受験じゃない方のコースで1回出したんですけど。
でも、ちょっと考えて、ちょっと待って先生、履修届け1回返してって言って、最後の2日くらいでやっぱり受験コースに変えて。獣医目指してみようと思って。

その時、服作ったりするのも好きなので家政の大学に行くか、絵も好きなんで美術系の大学に行くか、獣医に行くかっていう選択肢が三つあって、ずっと考えてて。
でもなあ、他のことは趣味でできるけど、獣医って大学行かないと取れないよなと思って。で、やっぱり獣医学部に行こうって3年生の4月にすごく思ったんですね。

その一つのきっかけは、弟がドラムを習っててすごく上手になってたし、兄は兄でラグビーをすごくやってて。やっぱりみんな何か得意なこととか好きなことっていうのをすごく一生懸命やってたんですよね、兄弟が。なのに私には何がある?って思ったときに、やっぱり獣医に行かないと私何もないじゃんってなんとなく思っちゃって、そこで全部変えて。

1年間しか本気で勉強する時間ないので、国公立は無理だなと思って。私立だと3教科で受けられる。でも私立の獣医の大学って5校しかなかったんです。
そこでなぜか、予備校とか塾とかに行くっていう発想がなくて、問題集を各科目そんなに厚くないのを買ってきてそれを15回ぐらいずつやっただけなんですよ。

それで何とか受験にこぎつけて、一応受かったっていう感じですかね。だからその辺はちょっといろいろ考えた時期ではありましたね。

toki:実際に獣医の学部に入られていかがでしたか? 大学生活は。

めぐみ:北里大学なんですけど、1年間の教養のときだけ相模原に通って、ちょっと遠くて大変だったんですけど、2年生から6年生までは、北里大学って獣医学部は青森の十和田市に行かなきゃいけないんですね、一人暮らししなきゃいけなくて、みんなで。
で、行って私は全然ホームシックとかならなかったんですけど、なんか結構周りがホームシックになったりとかはいろいろあって。みんなで助け合いながら夜ずっと友達んちで飲み明かしていろんなことを話すとか、先生とも同じような感じでずっと飲み明かすとか、なんかすごい濃厚な5年間を過ごしてて。まあ、勉強もすごい死ぬほどしなきゃいけないんですけど。

テニス部に入ったのでその先輩たちから、地元の楽しい観光地とかいい温泉とか美味しい食べ物屋さんとか、そういうのもいっぱい教えてもらって。車中泊だけで北海道3日間くらい旅行したりとか、そんなこともたくさんしたし。

だからもう遊びも勉強も本当に濃厚にやった5年間で。それはすごく今もやっぱりそういうときの友達に会うと当時にシュッとみんなで戻っちゃうっていう感じですかね。
いろいろつらいこともあったんですけど、やっぱり楽しいこともすごく多くて。なかなか普通に大学生で、お家から通ってたらできない経験をたくさんしたなっていうのはすごくありますね。

それで勉強の方は、やっぱり家畜っていうのが対象なんで、牛、馬、山羊、羊、豚、鶏、犬、実験動物系、魚、ミツバチとかそういうのが対象なんですよ。

toki:魚も?

めぐみ:そうなんです。それぞれの体の解剖とか生理学とか特徴を全部学んで、そこからそれぞれの病気、特徴的な病気とかを全部やらなきゃいけないので、もう覚えることが半端なくって。もう国家試験は本当になんかもうボロボロになってましたね。

toki:なるほど。それで、最終的には獣医になられたんですよね。大学卒業してからは、動物病院に勤められたんですか?

めぐみ:そうですね、1年半くらい務めたんですけど。最初に勤めたところがめちゃくちゃ忙しかったっていうのもあると思うんですけど、何かこう行って帰ってくると、魂抜かれちゃうみたいな感じで、何もできなくなって。
実際、働いてる時間もすごく長かったし、診療終わってから夜中に手術とかもあったので。何かちょっと、それこそ精神的なバランスも取れなくなっちゃって。

休みは週1日だけあったんですけど、知らない間に、江ノ島とか行って、ぼーっと海に…七里ヶ浜の砂浜に座ってるとかそういうことが起こりだして。私なんかちょっとおかしいなって思って、その辺からですかね、やっぱり同時に身体もおかしくなってきて…っていうことでしたね。

まあもちろん動物病院なんで、経営もちゃんとしていかなきゃいけないという院長の思いもありつつ、だけど、動物を相手にしているというより、その動物を連れてきた飼い主さんへの気遣いっていうのがものすごい半端なくて。
やっぱりペットちゃんなので、何かあってはいけないじゃないですか。そういうところの気遣いっていうのも、多分、まだ未熟な私にとってはすごく負担が大きかったんだと思うんですよね。

あと、経済のためにこういう手術をするとか、薬を出すとか、何かそういうのも、ちょっとどっかで悶々としちゃったところがあったかなと思いますね。

toki:純粋に動物のことだけを考えることが難しい環境なんですね。

めぐみ:難しいですね、仕事としては。
いくつかの動物病院に務めたんですけど、その一つの動物病院の先生で、結構、霊が見えるじゃないけどスピリチュアル系に強い先生のところに行ったときに、「毎日、動物病院から帰るとめちゃくちゃ疲れない?」って聞かれたんですよ。めちゃくちゃ疲れて何もできないんで寝ますって言ったら、やっぱり、どうにかしてあげたいとか、注射するときに痛いからごめんねって思ったりとかしちゃうんで、その動物の思いを何かね、連れて帰ってるって言われたんですよ。

toki:ほうほう。

めぐみ:それで、どっぷり、普通の体力だけの疲れではないものを背負って帰ってるよって言われて。割り切れ、っていろんな人に言われたんですけど、
でも、動物の治療するときに、やろうと思ったら100%でやる以外、私の中には選択肢がなくて。途中までシャッターを下ろすみたいな感じで、例えば7割とか5割とか、なんかそのぐらいでやらないと続けられないってすごく言われたんですけど、そのやり方が本当にわからなくって。やるんだったら全力でやりたいし。どっかシャッター下ろせって言ったってどこを下したらいいのかがわからないっていうのも、すごく自分の中では悩んでたとこですかね。

toki:うーん、なるほど。熊本に治療に行かれたのはそのあとですか?

めぐみ:そうですね。

toki:歌のお話も出てきましたよね、冒頭に。CDを出すか、熊本に行くかっていう。そこの辺りについても少しお伺いしてもよろしいでしょうか?

めぐみ:歌は、ちっちゃいときから勝手に作って歌ってたぐらいで、中学高校とかだと、ジャニーズがワーッて出てきたりとか、聖子ちゃんが出てきたりとか、その辺でずっと日本のポップスを聴いて、ラジオとかも聞いて、自分もラジオのスピーカーに向かって大声で一緒に歌う、みたいな感じでずっときて。

大学出てからやっと、せっかくだからボイストレーニングとかしようかなと思って、行き始めて3ヶ月ぐらいのところで、レコード会社に売り出すためのスクール生のCDっていうのを作りたいんだけど、そこに一緒に入れませんかって言っていただけたんですよ。

あの世界って本当にね、もう一握りの人しか成功しないのはもちろんわかっていたし、でもやっぱり未練がないかと言われると、あったんですよね、すごく。
いや熊本に行くって話が今あってって言ったら、熊本からこっちに通ってくれるんだったら、CD一緒に作って、売り込むっていうことは全然しますけどって言われたんですけど。やっぱりお金もまだそんなにないし、やっぱ現実的じゃないなと思って、熊本を選んでしまって。

それがなんかやっぱり自分の中にずっとあったみたいで。つい先日、なぜかシニア声優とか、歌とかのオーディションを受けませんか?みたいに何かの拍子で言われたんですよ、大手のプロダクションの方に。えーっと思って、Zoomだったんで時間も取れるなと思って受けちゃってみたんですよ、なんとなく。
そしたら、受かっちゃって。つい本当に先月のことなんですけど。レッスン料は払うけどちょっとレッスンしてみませんかみたいな感じで、来月からレッスンをすることに決まってて。

toki:え〜おめでとうございます!

めぐみ:ありがとうございます。もし声の仕事とかができたりしたらめちゃくちゃ嬉しいなと思って。ちょっとワクワクしているところがあります。

toki:こうやって、色々なことに興味を持っていらっしゃるのは、小さい頃からなんですか?

めぐみ:そうですね。小さい頃からだと思います。何でだろう。
あ、なんかすごい変な話していいですか?
私、小学校4年生のときに初めて金縛りにあって。そのときに、眩しくって、シャアっという音がして、半分目覚めたんだけど、体が動かなくてなんだろうと思って、目だけ開くかなと思って開けたんですよ。
そしたら、自分の寝てる横に50センチぐらいの観音様みたいなシルエットがあって。後光が差していて、それが何かシャアっと音がしてて、でも眩しくてシャアって音がして何だろうこの観音様みたいなの…と思って。
それから、しょっちゅう金縛りにあったりとか、いるはずのない人の声が聞こえたりとか、金縛りで頭なでられたりとか、いろいろずっとあって。
そしたら、そのあとから、観光地に行くと、千手観音様がお祀りしてあるところがすごく多いんですよ。いっつも千手観音様に会うなと思って。でも、調べると祀ってるところって、そんなにたくさん無いらしくて。

ちょっと前に、友達に「その(金縛りにあったときにみた)観音様のシルエットって千手観音さん?」って言われて。そのときに、ああ千手観音さんと同じだ!って言われて思い出して。千手観音様が守ってくれているよって言われたんですよ。そうなんだ、ご縁があるっていうことかと思って。

それで私がいろんなことやりたいとか、いろんなものに興味持っちゃっていろんなとこに突っ込んでいくっていうのが、もしかしたら千手観音様の千の手があるから、そういうところにちょっと関係してるのかなって。なので、何かやりたいって思ったことはやっぱり死ぬまでにやれたらいいなっていう思いを、改めて思って。

声の仕事も、やっぱり最後のチャンスだと思ってやってみようと思って。ちょっと始めようかなと思っているところですね。すみません、話がいったりきたりして。

toki:なるほど。千手観音様が関係しているかもしれないと。それこそ、ふれあいどうぶつ縁にメールを送ったりだとか、社会人になってから大学院へ通われたりだとか、声のお仕事に応募されたりだとか、やりたいって思ってるだけじゃなくて、そこから行動するというか、働きかける力がすごい方だなと思いました。

めぐみ:ね。そう言われることも多いんですけど。

toki:ご自身ではどうですか? そう言われて。

めぐみ:自分では、どっちかっていうと行き当たりばったりというか、なんかこういうのが目の前にきたからやってみようかなっていう。いつも、そのくらいの感じですかね。
でもやっぱり何かご縁のあることを目の前にぶら下げられてる気はしますね。いろいろやってみるとすごく楽しかったり、これすごい勉強してよかったなと思うことがすごく多いので、導いてくれてる何かがあるのかなとかは、よく思いますね。

toki:なるほど。ありがとうございます。
過去について「これは話しておきたい」ということはありますか?

めぐみ:過去ですか。あとなんだろうな。
さっきのそのスピリチュアル的なことで言えば、直感で電話かかってきたときに誰とかってなんとなくわかっちゃったりとか、知り合いとすごい変なとこで会うとかっていう形がすごくあったし。あと、くじ運がめちゃくちゃ良くて。なんか商店街とかでも結構いい賞取ったりとかっていうすごくあって。
なので、見えない力っていうんですかね。そういうことは信じざるを得ない状態でずっと来たなっていうのはすごく思いますね。なんで今私ここにいるんだろうみたいな、なんでこの人ここにいるんだろうみたいな、そういうびっくりするようなことはたくさん経験してきたなって。多分人よりは多いんじゃないかなって思いますね。

なんかね、そうやって今までやってきたこと、解剖学とかもそうだし、なんか目の前にこうぶら下がってきたことっていうのも、ご縁があるから目の前に来たのかなっていうのを思ってきたところはありますね。

toki:例えば、何かがうまくいったときや、いいことがあったとき、どちらかというと、自分が努力したからっていうよりは、見えない力のおかげだっていうふうに考えることの方が多いんですか?

めぐみ:そうですね。多分、勉強は嫌いじゃないので、色んなことを学んできたからアンテナがたくさん張れるっていうことはあると思うんですけど、でもやっぱり何か声かけてもらわなければできなかったことってたくさんあるので。
今回の無名人インタビューも、たまたま同い年でずっとお付き合いが長いママ友がいて、その方にやってもらったらって言われて、noteのアカウントも作って。

ブログは書いてみたいなと前から思ってたんだけど、うまくいかなくって。平日の仕事の方も、皆さんの力になりたいのに、なかなか周知してもらうことができないので、ブログっていう選択肢とか、オンラインで皆さんにお知らせする方法とかないかなって本を読んでたら、noteっていうのがあったんですよね。noteってなんだろうなと思ってたんだけど全然忘れてて。

今回無名人インタビューっていうのがnoteでやってるよって言われて、note登録しようと思って、登録した瞬間に、そういえばあの本にnoteって書いてあったよねと思って。そうやって、後から「これじゃん」と思って合致していくことってすごく多いんですよ、いつも。
私がぼーっとしてるだけかもしれないです。でも、たまたまそういう流れっていうんですかね、そういうのに助けられてきたなっていう思いは本当にありますね。

未来:それもだから私にとっては動物と人間の境目がないんですけど、あんまり。

toki:最後に未来のことについてお聞きしていきたいんですけれども。5年後や10年後、何年後でも構いません、どうなっていたいとか、どういうことがしたいとか、未来に対するイメージって何かありますか?

めぐみ:一つは人の仕事。構造医学って、物理学と医学を使って、人の身体を解析してくださったその吉田勧持先生という方がいて、それで治療してるので、本当に少しでも快方にお手伝いすることができるんですよ。ちゃんとケアしていくことができて。
ぎっくり腰でほとんど歩けないで来た方が、ちゃんと歩いて帰るみたいなことができているんですね、実際。なので、それを必要としている方にそれを私が届けることができたらなっていうのが大きく一つあって。

もう一つは、動物園で、もっともっといろいろできることたくさんやっていきたい。働く割合も、もうちょっと動物園の方を増やしたいなって思いも本当はちょっとあって。
薬が必要なときもちろんあると思うので薬も使いながら、そうじゃないやり方っていうのもいろいろホリスティック的なこととかも勉強してたので、それもやりたいなっていうのがあるのと。

toki:はい。

めぐみ:あと、本当はいろんな仕事を自分のこのエリアに来てもらってやるっていうのが、一番効率よく自分の時間使えるし、皆さんにもお届けできると思うので、ちょっと大きめの、仕事場兼の家を建てたいんですよ。今全然お金ないので駄目なんですけど。
でも、そういう動物も来られる楽しい空間があったり、人は人で治療ができる空間があったり、今までずっといろんなとこに頭突っ込んできたんで、何か困ってることがあったらお話でお伝えできる空間があったり。

私、子どもが2人いて、上が20歳で下が16歳なんですけど。上の息子のとき、出産で51時間かかって、すごい大変な思いをして病院で産んだんですけど、その経験もあって、下の娘は自宅で産んでるんですよ。助産師さんに来ていただいて。
そのときの経験とか、その後の育児も、構造医学でも育児のことを学べるので、そういう知識もやっぱり今の若いお母さんとか赤ちゃんとかに活かしていきたいっていう思いもあって。そういう健康にまつわるお話ができる空間っていうのも作りたいし。

そうそう、歌の方も、癒しの声を持っている歌手の方とかいるじゃないですか。それで人とか動物を癒していけるような声の仕事が、本当はできるならしたいなっていうのが、もう本当にすごい向こうの方ですけど、目標としてはそれもすごくあって。
そんなことができたら、本当に幸せに死ねるなって思います。

あとはもの作り。もの作りの空間もあって、そこにミシンとか全部あって、布とかもタンスに入れるぐらいたくさん持ってるんで。いろんなものを作ってっていう時間も本当は欲しいので、やっぱり自分が3人ぐらい欲しいです。

toki:やりたいことにあふれていらっしゃいますね。

めぐみ:そうなんですよね。

toki:めぐみさんは、構造医学だったり、獣医さんのお仕事だったり、生きているものの身体に触れることを生業にしていらっしゃると思うんですけれども。そういうお仕事のやりがいって、どういうところにありますか?

めぐみ:やっぱり、痛くて苦しい顔でこられる方がよくなったとか、すっきりしたとかって言って帰ってくださるっていうのは、ものすごい喜びになります。
動物は言葉がないので、獣医なんて仕事は、嫌われる仕事でしかないんですけど、注射したりしたら痛いし、なんかちょっと切ないところもあるんですけど。でも私、小さいときから手がすごく熱いんですよ。なので、動物を治療するときに抱っこしてるだけで結構動物たちがリラックスしてくれるんですよね。なので、多少痛くてもうちょっと我慢してくれてるかなっていうときもあるし、なんか逆に寝てしまうような場面もあったりするので。そういう、私がもらったものっていうのを、やっぱり身体に触れるっていうお仕事なので、すごくありがたいし生かしていきたいところで。
動物って、それで本当に亡くなっちゃう子もいるんですけど、やっぱりちょっとでも楽になって、最後にお腹いっぱいになってくれたり、治っていってくれるっていうことができるのは、ものすごく喜びですね。
人の仕事で身体に触れる仕事してても、わぁ、手が温かいねってよく言われて、すごい気持ちいいって言ってくださる方も結構いらっしゃるんで。なんかそんなこともやっぱりこういうことしなさいって言われてるのかなって思うときはありますね。

toki:そうなんですね。
めぐみさんは、「働く」ということについては、どういうふうに捉えていらっしゃいますか?

めぐみ:もちろん、生活していくという意味ではお金を得なければいけないっていうのもあるんですけど。本当は小さいときは、物作りでできたらすごい楽しいんだろうなって思ってたんです。
でも母が始めた人間の身体をケアしていく仕事を、流れ上、継がなきゃいけないっていうので、一番最初の頃は患者さんがいる限りやるしかないかなって、あんまり積極的じゃなかった部分も実はあったんです。でも今年は特に、私が代替わりして、自分1人で基本的にはやらなきゃいけないってなったときに、その責任感とか、自分でここまでできたなっていう、そういうのが見えだしたんですよね、最近すごく。それが、イコール喜びに繋がっていってるので、人の身体をケアする仕事も大事だし、動物の仕事もすごく喜びだし、物作りや絵を描くことも皆さんにシェアできたらそれもすごく喜びだし、声の仕事もできたらすごい嬉しいだろうなって、自分が嬉しいなっていうのは、すごく想像できるので。
仕事とか、働くとかが苦痛っていうのは今のところないかな。っていうか、どこまで、何がいっぱいできるかなっていう思いの方が強いですね、今。自分の可能性をどこまでできるかなっていう感じですかね。ワクワクしています。

toki:お仕事でも、普段の生活の中でもいいんですけれども、めぐみさんが大事にしていること、これだけは譲れないことって、何かありますか?

めぐみ:私がやっぱりこれだけ、自分のやりたいことを、全部ではないにしても、一生懸命取り組んでこられたっていうことは親にも感謝ですし、同時に、諦めるっていうことを子供たちにはさせたくないんですよ。

実際、今母子家庭なんで、なかなかお金的には難しい面もあるんですけど。例えば、長男は舞台のお仕事とかをやっていて、劇団四季のヤングシンバをやらせていただいたりしてたんですよ。もう、それがやりたいって、本人が幼稚園のときに言ったので、それについて何が私にはできるかなっていう思いで、ずっとその子に関しては突っ走ってきたところがあって。
幸い、今も舞台のお話をいただくので、今日も稽古に行ってますけど、やっぱり、本人がやりたいっていうことに制限をかけたくないっていう思いがすごくて。食べたいものとかもそうですけど、できるだけ、その与えられるものを与えてあげたいし、フォローできることをフォローしてあげたいってすごい思いがすごくありますね。

自分もあんまり制限かけずに、やれることを、今、生でできたらいいなっていうのもあるので、子供たちにもぜひそういう人生を歩んでほしいなと思って。
娘もやりたいことをにちゃんと目を向けて、そっちに走っていって欲しいなっていうのもあって。それについて必要なものとか、お金とかがあったらどうぞ!って言えるくらいの人になりたいです。

toki:ありがとうございます。差し支えなければご年齢をお聞きしてもよろしいですか?

めぐみ:今54で、来月で55です。

toki:来月なんですね、お誕生日。おめでとうございます。
この54年間、もうすぐで55年間、生きてきた中での、人生の一番の学びはなんですか?

めぐみ:一番の学びかあ。なんだろうな。やっぱり、ずっと大学のときとかもいろんなことあったけど、もう駄目、駄目だって思ったときにいやそんなことないよって、やってみたらいけるかもしれないよって思う力を、いろんな経験をするたびに得られたかなって。

例えば医学部の大学院のとき、実はすっごい教授にいじめられて、ひどい目にあったりとか。その時は大学の事務の方が、弁護士さんちゃんとつけて訴えなさいって言ったくらい、かなりひどい目にあったんですよ。
そんなことがあったり、幼稚園のママ友にめちゃくちゃいじめられたりとか。幼稚園側が登園時間とか変えていいですよって言ってくださったり。何かそういう目にもすごく遭ってきてて、でもその分やっぱり痛い方の思いがわかるから、だからそういうことを自分はしたくないっていうのもすごく大きいし。
やっぱり諦める、例えば大学院辞めちゃうとか、幼稚園辞めちゃうとかっていう選択肢も多分あったと思うんですけど、そういう風に思わないで頑張ろうって思えたのは、いろんな経験からかなっていうのはすごくありますね。

ちっちゃな話だったら、ちっちゃいとき人形の服を作っていて、縫ったはいいけど着るためのボタンをつけなかったんで着られないとかね、何かそういうのがあったときに1回ほどかなきゃいけないじゃないですか。それを頑張って泣きながらほどくっていう、それでボタンを付け直すっていうような、ちっちゃなところからずっとそういう経験をしてきたからやっぱり今があるのかなっていうことはすごく思いますね。

だからやっぱり、きっときっとなんとかなるとか、ちょっと楽観的に捉えるっていうか、諦めないんだっていう。諦めたら終わりだけど、とりあえず続けとけば何かはあるなっていう感じですかね。そういう思いはずっとあったかもしれないですね。

toki:めぐみさんは、自分が死んだときに周りの人にどういう人だって言われたいですか?

めぐみ:なんか楽しそうで良かったよね、くらいな感じで言ってもらいたいかな。
だから私、高校のときから今死んでも後悔しない人生を送りたいなと思ってたんですよ。

toki:高校生の時から?

めぐみ:高校生のときにふと思って、そこからずっと思ってたので。だから自分も、やっぱりあれもやりたかったのにチャレンジできなかったとかっていう思いがないように、精一杯毎日やっていたいなって思いがすごくあるんで。
それを周りの人が見てて、いろんなことやって楽しそうだったよねって思ってくれたらすごい嬉しいなと思います。

toki:ありがとうございます。ここまで、めぐみさんのことをいろいろお伺いしてきましたが、めぐみさんご自身は、自分のことを、どういう人間だと思いますか?

めぐみ:どういう人間ねー、なんだろう。
人生の、それこそ20歳になったら自分の顔に責任を持ちなさいみたいなこと言うじゃないですか。
なんかそういうので、どうしてもずるいことを絶対したくないって思ってきたんですよね。ずるいことしてると絶対ずるい顔になるよなっていうのを思うときが結構あったので。ずるいことはしないよって。できるだけみんな平和にやりたいっていうのもあるので。
怒ったらすごい怖いし、理不尽なことに対してはすごく怒りは持つんですけど、やっぱりいろんな生き物がいて、いろんな人がいて、その人にはその人なりの生き方っていうのがあって、ポリシーがあると思うんで、やっぱりそれを認めてあげたいなってできるだけ。
攻撃っていう形でとか、悪意を持って私に対してきたときには、私は怒ったらめっちゃ怖いので、それを許したくないんですけど。自分はそういう理不尽とか悪意を持って人に何かをするとかっていうことは絶対したくないし、ずるいことをしたくない。それだけは貫いてるかなっていう気はしますね。

toki:毎回皆さんにもしもの未来について質問していて。めぐみさんにお聞きしたいのは、もしもこの世に生き物がいなかったら。人間しか存在しない世界だったとしたら、めぐみさんの人生ってどのようなものになっていたと思われますか?

めぐみ:どうなってたのかな…。でもやっぱり、困ってるとかつらいとか、自分で解決できない、「弱者」っていうんですかね、自分で解決する手がないとか、例えば子供とか赤ちゃんとかっていうところの。それもだから、私にとっては動物と人間の境目がないんですけど、あんまり
特に、人の中でもやっぱり大人はある程度生きていけるじゃないですか、それでも困ってる人がいたら助けたいんですけど。やっぱり子供たちって手段がものすごい少ないし、赤ちゃんなんて本当にないから、やっぱりそういう子たちを救うっていうことをしてたんじゃないかなって思いますね。

自分が子供を産むまでは、私子供にすごい寄って来られちゃうんですけど、一緒に遊んであげるとめちゃくちゃ疲れるんで、苦手だったんですよ、どっちかっていうと。一生懸命遊んじゃうんだけど、すごい「ああ」っと思って。自分子供いなくてもいいやと思ってたくらいなんですけど。
でもやっぱり自分に子供ができてみて、これだけ守ってあげなきゃいけない存在なんだとか、私がこうしちゃったらこういうことになるし、こういうことをしてあげればこういうことになるんだっていうのをすごく思ってきちゃったので。そこから、よその子もやっぱり同じように見えるようになっちゃったんですよね。動物的なっていうとあれですけど、何か手を差し伸べてあげないといけないときがある生き物なんだなっていう存在になっちゃったんですよ。

なので大人も助けてあげられることはもちろんしたいんですけど、子供との関わりにいってたかなっていう気はします。今も、年末にチャイルドマインダーっていう子供預かりとか子供のケアとかの資格を取ったんですね。そのときに、障害のある子もそうですけど、やっぱり子供は大人が支えてあげなきゃいけない存在だっていうのを改めて自覚して。本当、仕事の中にそれも入れて、子供に関することで私にできることがあるならやりたいなっていうのは、今もあるので何かそういうことですかね。弱者、弱い生き物たちという意味では動物がいなくても多分そっちにいってたと思います。

toki:ほうほう。ありがとうございます。
これまでの人生、もし一つタイトルをつけるとしたらどんなタイトルになりますか?

めぐみ:これ小学校のときかな、思ったんですけど、自分の「生きていくために元気になる力」みたいな、明るくいきいきとしていたいっていう思いがずっとあって。もちろん落ち込んでどぼーんってなるときもあるんですけど、基本明るくいたいな、元気でいたいなっていうのをずっと思ってきて。そういう意味では、いつも元気だよね、とは言われるので、いきいきと生きてこられたかな、全体的には。元気に生きてこられたかなっていう気がします。
私には24時間が多分36時間か48時間あるよねってママ友によく言われてたので。眠る時間も結構少なかったんですけど、やるってなるとバーって突っ込んでいくタイプなんで、そういう意味では、やりたいことだいぶやれてきたから、いきいきとしている時間は長かったかもしれないですね。逆に、どよーんってなる時間もプラスとマイナスなんですごく長い時期もあったんですけど、大学のときとか。でもそれは限られた時間なんで、その分プラスの方でエネルギー使ってきたかなっていう気はします。

toki:私も、お話ししててすごく元気をいただいた気がします。ありがとうございます。
インタビューもそろそろ終盤なんですけれども、最後に言い残したことはありませんか?

めぐみ:今、人の体を物理的に治してるんですね。だけど多分、お話とかもすごくするので、精神的にも言いたいことあった人は言って帰ってくれてるかなっていうのもあるんで。物理的に治すことはもちろん構造医学で勉強してきたけれども、プラス、やっぱり心と身体って一つなので、やっぱり心のケアをしていきたい。人も動物も。動物も虐待されたりするともう全部顔でわかるから、なんかそういう子たちを救いたいって思いもすごくあるので、やっぱり生き物全部になっちゃうし。それがいろんな形でできる手(千はなくても)を持っていたいなっていうこれからの人生ですね。
声なのか、この温かい手なのか、お話をしてもらうことなのか、スピリチュアル的なことなのか、私はいろんな経験をしてきたので、そういういろんな世界があるなってすごく思ってるので、精神的なことで救ってあげられることがあれば、一個でも多くしてから死にたいなって思ってます。

toki:最後にすてきな言葉をありがとうございます。

あとがき

運とか、勘とか、ご縁とか、
信じる人、信じない人、さまざまですよね。

私は、いわゆる”スピリチュアル”的なものとは、やや縁遠い人生を送ってきました。
ですが、ここ数年で、出会いだとか、ご縁だとか、そういった”巡り合わせ”のようなものを、ものすごく信じるようになったといいますか、「出会うべくして出会った」と思うことが多くなりました。

実はめぐみさんもその「出会うべくして出会った」方のうちのひとりです。
インタビュー終了後、めぐみさんと私の間には、思いがけない接点があったことが明らかになりまして。(詳しくはひみつです)
つながりがあることがわかったのが、めぐみさんのお話を聞いた直後だっただけに、やっぱり出会いには「なにか」があるのだなと。
人だけではなく、ものも、ことも、場所も、出来事も、人生におけるその瞬間に出会うことに、何らかの意味があるのではないかなと、そんなことを強く感じたインタビューでした。

やってくるのは良いことばかりではないと思います。
でも、仮に悪いことがやってきたとしても、今ここでやってきたのには、きっと何かがあるはずだ、と思えば、絶望の中にもわずかな光を見出して、乗り切れる気概が湧いてきそうな気がしなくもないです。

自分で未来を切り開きながら、訪れた機会は逃さず、最大限自分のものにする。
そうして周りの人へ、生きているものへ、優しく温かな手の温度を、じわじわと広げ、癒していく。
そんな力強くも、優しい生き方に、憧れの念さえ抱いてしまいました。
めぐみさん、どうもありがとうございました…!

いつになく穏やかな気持ちでこのあとがきを書いております。
インタビュイーの方々、一人一人の出会いにも、いつも感謝しています。

最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の無名人インタビューもどうぞお楽しみに。

【インタビュー・編集・あとがき:toki】

【文字起こし:さりあ】

【編集:mii】

#無名人インタビュー #インタビュー #自己紹介 #構造医学 #動物 #子育て

マガジンで過去インタビューも読めますよ!

インタビュー参加募集!


この記事が参加している募集

いただいたサポートは無名人インタビューの活動に使用します!!