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無名人インタビュー:32歳でDJをはじめた大声パンクロックおじさんという人

いやー、じっさいー、qbcってー、気づいている人もいるかもなんですがー、陰キャなわけですよー、だからー、DJとかクラブカルチャーってー、ぜんぜん縁遠いんですわ。怖いんですわ。人と目と目を合わせられないんですわ。
ってところで、初のDJさんへのインタビュー! Sadakickさん回です!
お話お伺いしていくうちに、あDJとは空間デザイナー(しかも時間も考慮している)なんだ! ということが分かり、みるみる好奇心がドハマりしていく所存。
あわば。
ということでSadakickさん回、お楽しみいただければもっけの幸い。

今回ご参加いただいたのはSadakickさんです!

1、32歳でDJをはじめる

qbc:インタビューのどの辺に面白さを感じていただいたんでしょうか。

Sadakick:qbcさんのプロフィールに「あなたよ輝け」って書いてくれてるじゃないですか。自分も輝いた一瞬のある生き方をしたいと思っていて、そこにひかれましたね。

qbc:ありがとうございます! 今はサラリーマンをされている?

Sadakick:そうですね。DJは趣味ですが、年間50本から60本くらい出演しています。場所は新宿、渋谷、亀戸、高円寺とかですね。

qbc:すごっ。ほぼ毎週ですね。

Sadakick:そうですね。昼間は週5日サラリーマンとして働いて、週末に毎週1本ないし2本という感じで邦楽ロックを中心とするDJの活動をしています。
きっかけは、新宿のゴールデン街で遊んでいるtwitterの友人が「DJやってみたら?」って言ってくれて、32歳の時に始めたんですよ。
で、DJはじめたら色々人生が、とっても良い方向に変わっていって。大好きな趣味になりました。はじめて4年ですね。

qbc:えーなるほど。それまではどんな人生だったんですか?

Sadakick:あんまりパッとしなかったですね。スマホゲームやってたような気がします。ゲーム世代で、子供のころはスーファミからプレステ、ゲーセンにも通ってました。
高校から大学にかけてはバンドやったりとか。音楽に傾倒はしてたんですけど、そこまで熱心にハマれなかったっすね、バンドに。

qbc:どんな音楽をやられてました?

Sadakick:パンクロックやってましたね。HI-standardとか。今も大好きですけど。

qbc:そっかそっか。そのころか。ナンバーガール、くるり、ブランキー、ミッシェルとか。私が20歳ちょいすぎくらいかな。

Sadakick:なんかいいな。音楽の話すると心の距離が近くなる気がしますね。

qbc:あのころすごかったよね。スーパーカーとかさ。

Sadakick:いやー。めっちゃ面白かったですよね。何聞いてたかな? でも、オザケンとかも好きで、なんかあの辺聴いてましたね。

qbc:私はコーネリアス好きだったな。面白い。
19歳の子にインタビューした時に教えてもらったんだけど、君島大空とか笹川真生がコーネリアス聴いてたんだってね。ボカロPの人たちが。

Sadakick:ボーカロイドね。面白いですよね。

qbc:バンドはどんな感じだったんですか?

Sadakick:カバーばっかりやってましたね。そんなに売れてなかったですからね。
バンド離れてから普通に社会人になって、ゲーマーめいた暮らしをしながら生きてきてたんですけど、30過ぎたある時、またDJっていう音楽に関われる趣味を見つけて、やってみたらめっちゃ楽しいからみんなやろうよみたいな。はい。

qbc:そのサラリーマン時代は、ネットはやってたんですか?

Sadakick:ネットはすごくやってました。2chとかも超見てましたね。
Twitterは10年ぐらいやってるんですけど、いろんな人と会いましたね。ネットで先に会う人ってのも全然いるので、ナチュラルなツールになってますね。

qbc:2chはどんなスレッドを見てたんですか?

Sadakick:ガイドラインかな。コピペ作ったりとか日本語を取り扱ってるとこがすごい好きでしたね。芸能とかはあまり見てなかったなー。

qbc:へぇー。そういうのがあるんだ。ガイドラインっていうんですね。

Sadakick:今はまったく廃れてると思いますけどね。Twitterみたいな2chの板だったと思います。叩き合うし、匿名だし。インターネットはそういう頃のが好きなんだと思います。

qbc:なんだか、震災の前後で変わった気がするんだよね。

Sadakick:そうですね。

qbc:震災を垣根に真面目になった気がする。一般の人が増えたからだと思うんだけど。
一般の人って言い方も変だけど、ネットに今まで触れてこなかった人たちが入ってきた体と思う。

2、高円寺というロック

qbc:じゃあ、今DJでこんなことやってます! というのを聞かせてください。

Sadakick:コロナで大きな転換期に来てるんですよ。クラブもどんどん廃業していくし。
個人的には、現場でみんなで酒飲んで遊ぼうよっていうのが好きなので、いろいろ工夫をしながらなんとかやっちゃってるんですけど。

qbc:今、OKになったの?

Sadakick:一応、ギリOKですね。キャパシティ的に、例えば何人集まっちゃダメとか、何の対策もしないのはダメとか。

qbc:面積の問題?

Sadakick:面積もあります。みんな工夫しながらやってます。なんとかこのカルチャーを残していこうという感じですね。

qbc:私、音楽自体は好きだけど、現場に行かないんですけど。
ライブハウスとか、もう大はしゃぎできる場所ではなくなってるんですかね?

Sadakick:すごい大はしゃぎは絶対やっちゃダメですね。お酒の回し飲みとかはしないです。体の接触を伴うようなライブパフォーマンスもやらない。

qbc:なるほどねえ。ほんと違う楽しみ方しないと。
今、自分が好きなプレイリストっていうか、スタイルですかね。「Sadakickだったら、こういう風にやるよね」みたいな。

Sadakick:邦楽ロックでDJをすることが多いので、そのジャンルをがんばりたいなと思ってます。
でも、普通のクラブミュージックと言うか、聞いてて踊れるみたいな場の作り方も、もっとできるようになりたいなと思ってますね。
エレクトロスイングとかそういうジャンルを聴いてます。はい。

qbc:邦楽ロックっていう言い方だと、どこからどこまでなんですか? はっぴいえんどとかもはいっちゃう?

Sadakick:本当に広いんですけど、全然、清志郎とかもかけますし。最近のバンドもかけます。YMOとかって今聴いても全然みずみずしいし。その場にいる人たちの平均年齢によって、懐メロって変わってくるんですよね。
音楽を通じて、かけた曲が好きな人たちと仲良くなれるのがDJの醍醐味だと思ってます。

qbc:好きなのかけていいよ! って言われたら何を中心にかけますか?

Sadakick:んー。自分が好きなのだけっていうよりは、そのイベントがどういう風になりたいのかっていうのに合わせますね。
時間帯とか。人がだんだん集まってくる時間だったら、あんまり大ネタをかけたりする時間じゃないし。

qbc:この場合の大ネタって、みんなが知ってるような曲ってこと? まだみんながどーんと盛りあがっちゃうタイミングじゃないよね、ってこと?

Sadakick:そうです。この駆け引きがめちゃめちゃ面白いです。全然知らない音楽を楽しめるみたいなタイプの人もいれば、知ってる曲がかかるとテンションが上がってくるみたいな人もいるじゃないですか。
個人的には大ネタ好きなので、深い時間とかみんな集まってきてから出番がくることが多いですね。

qbc:あーなるほど。DJの個性で出る時間帯も変わるんだ。はー。じゃ例えば1999年のオリコンTOPランキングを流し続けるのでもいいの?

Sadakick:それはそれでめっちゃ楽しいと思います。緩急は欲しいですけどね。今アマチュアのDJってすっごいいっぱいいるので。その中でどのようにいけば、その良さがわかってもらえるかな? 目立てるかな? っていうのは考えてます。

qbc:なるほど。SadakickさんはアマチュアDJであるの?

Sadakick:そうですね。それで食べていこうとは全然思っていないので。

qbc:でも、お金もらってるんでしょ? 出演には。

Sadakick:場合によりますね。もらうときともらわないときがあります。イベント制作とかバーとかから依頼されてやる時ってのは、まぁいただくにしてるんですけど、「単体でDJとして30分DJしてよ」っていう感じだともらわなかったり。
DJがいっぱいいるんですよ。「お金払ってでもこの人に依頼しよう」ってところまでは、まだ全然行けてない気がしますね。

qbc:そういう世界なんだ! なるほどなるほど。お金払っても来てほしいDJって、選曲なの?

Sadakick:選曲とかスクラッチとかつなぎのテクニックで呼ばれてる人もいます。
あとは、いてお店の利益になるってタイプもいるんですよ。いっぱいお酒飲む、みんなでお酒飲むのが好きだからってタイプとか。
DJとそのパーティーの間のどこかで、ニーズのぶつかりあうところがあるんですよ。
可愛い女の子だけどDJヘタで、でもお客さんめっちゃ呼べますとか。そういう子を求めているパーティーもありますから。

qbc:なあるほどねえ。面白いですねえ。

Sadakick:いろんなことが武器になる世界というか。

qbc:Sadakickさんは、お話してると、選曲とかテクニカルな部分、テーマ性で集客するタイプなんですかね?

Sadakick:大声パンクロックおじさんという人です。
なので、技術面では勝てない人が多いですね。すごい上手なDJがいっぱいいるので。

qbc:ロックだから高円寺なの?

Sadakick:高円寺、今DJがすごい盛りあがってて。本当にお酒と音楽が好きな気のいい奴らがとても集まってるので。
阿波踊りの日に、外にブース出してDJしてたりとか、お祭りの町ですね。

qbc:すごいいいですね。本来あるべきDJの姿。

Sadakick:そうですね。レイブ感というか。ブロックパーティ感というか。そういうのを思い切ってやりたいんですけど、結局今コロナのせいで大々的にできなくて。もどかしい時期ではありますね。

3、コロナ禍のDJ

qbc:オンラインでのDJは増えましたか?

Sadakick:オンライン自体はすごい盛りあがってるんですけど、私はあんまりオンライン向きのDJではないんですよね。
パソコンの技術力もないし、聴いてる人がどういうテンションでいるのかが視覚的に確認できないので。

qbc:オンライン向きというか、オンラインでこそ輝くみたいな人がいるんですね?

Sadakick:すごい丁寧なつなぎとか、ビジュアル的な見せ方も一緒にできちゃう人とか、そういう人のDJはオンラインで聴いてても楽しいです。

qbc:そういう人は、観客側の感情管理、見なくても大丈夫なんだろうか?

Sadakick:どうなんでしょうね。見なくてもテンションを作れるタイプなんでしょうね。私は寂しくって嫌です。レスポンスはほしいですよね。

qbc:私、DJさんと話すのが初めてなんですよ。話してみて、音楽を通じてコミュニケーションするのを楽しむ人なんだなと思いました。

Sadakick:さらに、音楽を通じてできあがる場も好きなんですよ。他の人が作った曲をかけるっていうカルチャーそのものがとても好きなんですね。
あとは、フルでその曲をかけるわけじゃないので、ある曲をどこからどこまでをどういう理由で流したっていう意図が伝わると、すごい楽しいですよね。

qbc:あ、なるほど!

Sadakick:やってみたいと思うようになってくれました?

qbc:思いました。でもなんか、反射神経が追いつかなさそうで。私運動神経環境が劣悪で。
DJの年齢限界説みたいなのとかないんですか?

Sadakick:僕は30から始めてますし。新宿のDJさんで、ギネス公認の最高齢DJの方もいますよ。おばあちゃんなんですけど、めっちゃ素晴らしいDJをされる方とか。SUMIROCKさん83歳ですね。

この方ですね! 結婚はしない。子供もいらない。やりたいことやる!

qbc:えっ!!

Sadakick:すごいっスよね。

qbc:「結婚はしない。子供もいらない。やりたいことやる」だって。すごい80歳だな。

Sadakick:10年前と比べると音楽とふれあい方もずいぶん変わったと思うんですよね。spotifyみたいなサービスもあるし。
CDのアートワークがかっこいいからジャケ買いをするみたいなのは、なくなっちゃったし。ジャケ買いで出会ったバンドいっぱいあるので、なくなっちゃったのは寂しいなって思いますね。
DJバーでのパーティーが、音楽を知る場所、音楽とふれあう場所になるといいなと思っています。そしてDJは、音楽を楽しむスペースを作るためにいる。そういう感じがしっくりきます。

qbc:なるほどー。すごいありがとうございます。私はDJブースのあるところに行かないので、まっくらな場所でめちゃくちゃ飲んで騒ぐ場所なんだと思ってました。

Sadakick:そういうパーティーもありますし、そういうのが楽しいときもあると思うんです。だけど、ゆったり聴けるお店もあります。るし、昼12時くらいから始まって、カレー食いながら聴くパーティーみたいなのもあるし。

qbc:そうなんですねー。あーすばらしい。ふだん話さない人と話すとやっぱり発見があっておもしろいですね。

Sadakick:普通にしてたら絶対会わん人と喋るみたいな。

qbc:そうそう。きっとパーティーも、そういうふらっとすれ違う人たちの集まりってことですよね。その人たちのコミュニケーションを、音楽がサポートしてくれるみたいな感じなのかな。雰囲気もそうだし、直接的な話のネタにもなりそうだし。

Sadakick:音楽がサポートしてくれるっていいですね。人と人との関係性に、好きな音楽がある感じ。
DJ同士とかだと「これめっちゃやばいすね!」とか話しているうちに仲良くなれたり。
DJ始めてから、Twitterのフォロワーが2000人近く増えたんですよ。本当に友達が増えたと思います。

qbc:Sadakickさん自身は、どういうDJになりたいのですか?

Sadakick:夢とか目標はいろいろあるんですけど、DJバーやりたいなって思ってたり、お客さんとして見に行ってた箱でDJやりたいとか。
でも、プロのDJになってそれで生活、だと違ってくるんですよね。
「新宿で一番友達の多いDJになりたい」っていうキャッチフレーズで2年半くらい活動してるんですけど、本当にそうなりたいなって思ってます。

4、お題DJイベントは大喜利になる

qbc:Sadakickさん自身は、どんなタイプの人なんでしょう?

Sadakick:パーティーやってる間は明るいおっさんでいたいんですが、根はめっちゃ暗いですね。すごい恨みがましいタイプの。

qbc:最近はどうやって音楽を探してますか?

Sadakick:パーティーで聴いて、っていうのが一番多いと思います。あとはyoutubeとか、街でかかっててなんかいいなって曲をシャザムってアプリで探したり。アプリに曲を聴かせると楽曲情報を検索してくれるやつですね。
すき家とかで普通にシャザムしたりしてますよ。DJによって曲の探し方は全然違うみたいですね。

qbc:DJバーのお話ですが、やるとしたらどんなお店にしましょうか。

Sadakick:イベントがやりやすいとこがいいっスね。みんないろんなアイディアを持ってて、目的もあるんで。安くていいイベントができるお店にしたいですね。

qbc:イベントの良し悪しの基準ってどんな感じなんでしょう?

Sadakick:来た人がみんな楽しくて、また来ようって思える感じが常にほしいですね。

qbc:「また来よう」って思えるトリガーってなんでしょう? 盛りあがり?

Sadakick:来た人が楽しかったかどうかが最重要だと思うんですよ。
いっしょに時間を過ごした人と友達になって、いい音楽をいっぱい聴いて、うまい酒を飲んで、めっちゃ楽しかったねってなるのが最良です。
盛りあがりや、踊りまくって疲れ果てて汗だくになるってことだけじゃないですね。
すごい好きな曲がいっぱいかかって、その好きな曲を同じように好きな人と会えた、そこが大事なところですね。

qbc:なるほどね。好きな曲てところに限定すると、同じ曲ばっかりかけたり、みたいなことにはならない?

Sadakick:みんなそれぞれで好みのアップデートの仕方を知っているんですよ。「このバンド好きならこっちも好きでしょ?」みたいなのをやりあって楽しんでるところがありますね。

qbc:面白いわー。確かにそういうことするね。

Sadakick:DJとバーテンやってる友達とですね、「いい夜をつくる」というのを目標にしようって話はよくしてて。
具体的にどうってのはうまく言えないんですが、「なんかいい夜だったな」ってみんながそれぞれ思ってくれるためにパーティーをしてると思うので。

qbc:いい夜って人それぞれだからね。
あと、シンプルな質問で、好きなバンドは?

Sadakick:最近はスピッツを聞き直してる感じですね。
先月、スピッツとシロップ16gしかかけないDJをやったんですけど、めちゃくちゃ楽しくてですね。

qbc:その二つ、共通項あるんだ!

Sadakick:あります! スピッツ16gっていうパーティーだったんスけど、亀戸でやりました。スピッツが好きかシロップが好きか、あるいは両方が大好きな人しか来ないっていう最高の場でしたね。

qbc:どうなの? 親和性はあったんですか?

Sadakick:あったと思いますね。「またやろう」ってパーティーになりましたし。
僕、あんまりシロップ聞いてこなかったんですけど、こんなかっこいいバンドがあったんだって思いましたし。歌詞の世界とかそういうところで伝わる部分もあったなって思いましたし。どっちかしか分かんない人でも楽しかったと思います。

これがsyrup16g

これはスピッツ。1億再生こえてるんだ。

qbc:そう言われると、とっさに似てるとは言えないけれど、同じ香りはするね。

Sadakick:なんかやっぱ、バンドをフィーチャーするイベントって結構楽しいですね。

qbc:なんか大喜利みたいなところがあるのね。

Sadakick:それありますね。正直。「やっぱ来るかー!」っていう予定調和の面白さがありますし。

qbc:「このお題だったら当然これ来るよね」っていう定番感ね。

Sadakick:自分で主催したパーティーで、一個だけ言葉を決めてその言葉を体現する30分のDJしてくださいっていう「ワードオブライツ」っていうパーティーをしたことがあるんですけど、めっちゃ面白かったですね。

qbc:結局デザイナーなんですね。なるほど。

Sadakick:確かに似てるところがある気がする。

qbc:「音楽で、こういうテーマでこういう空間を作ってください」ってなるんですね。だから音楽語彙が必要なんだ。これを伝えるために、いろんな音源知ってないといけない。
固い、柔らかい、いろんな。デザイナーさんはそういう貯蓄がすごいあるんですよ。
それをテーマに応じて、ターゲット層に応じて、ポンって提示するんですよね。そっかDJってそういうことなのか……
で、それを、場の盛りあがりっていうリアルタイム性も見ながら調整していくと。それは面白いわ。

Sadakick:今、なんでDJって面白いか、ちょっと分かった気がします。

qbc:しかも、ミスチルはミスチルってバンドでしかないじゃないですか。ミスチル超すごいバンドかもしれないけど、カバーやってもミスチルってことからは抜けだせない。
でも、DJにはその制約がないという自由さ。

Sadakick:そうですね。全く、本当にその通りだと思います。このバンドの後にこの曲かけれるって、DJしかできないでしょっていう。

qbc:まぁ、やろうと思えばそういうイベントやれるんだろうけど、いくらかかかんだよって話ですよね。

Sadakick:面倒くさい権利関係もいろいろありますし。

qbc:人間的な喧嘩も起きるだろうし。

Sadakick:ピロウズってバンドがいるじゃないですか。
ピロウズとミスチルはお互いめちゃめちゃ意識しあいながら当時バンド活動してたっていう話をよくするんですよ、嫁が、好きで。

qbc:なるほど。お互いのアンサーソングみたいのがあるんだ。

Sadakick:「間違いなくあるんです」っていろんな人たちと話してたりしてますね。

qbc:うわー面白いわ。そういうの、解説してくれる人がいないとなかなか分かんないですからね。

Sadakick:そうっスね。バンドフィーチャーのイベントまたやりてぇなぁ。「分かってる人が聞くと分かる」みたいな玄人好みの部分にも、やっぱり面白さはあるので。

qbc:そう、そこを解説をしてくれたら、一般音楽ファンには助かる。

Sadakick:ほんと楽しみ方次第ですよね。そういうのが面白いってqbcさんみたいに
思ってくれる人が聴いてくれれば、たぶん面白いイベントになります。
いやぁいろんな発見がありました。なんか。

qbc:私も発見の連続でしたよ。DJって深入りしてなかったジャンルだから。

Sadakick:是非是非DJやりましょうよ! 楽しいっすスよ。

qbc:「来てくださいよ」じゃなくて「やりましょうよ」なんだ!

Sadakick:輝きましょうよ!

qbc:あー私ね、ニコ生やってた時期があって、時々、動画で音楽かけてたな。コメント見ながら、「あっこれ好きなんだ」「じゃあこれも好きだよね」って。

Sadakick:それがまさにDJっスね。空間に対して、どういう風にしたいってニーズに応えていく。それをリアルタイムでやってく。
それが楽しいんだなって、今日のインタビューでの発見でした。

qbc:VJとかも面白そう。ディープフェイクで有名人の顔をパクれるんだから、音楽に合わせてこの背景とこの俳優を合わせて、瞬間でMV作るみたいなの、不可能じゃなさそうだけど。

Sadakick:いやそれめっちゃ最高だな! 是非そうなってほしいですね。

qbc:今は抽象的なオブジェクトっぽいのを動かしてるだけなのが多いからね。一昔前のスクリーンセイバーみたいなのをさ。

Sadakick:テックの力でさらにDJとかVJが盛りあがれば、それはめちゃめちゃ面白いと思います。

qbc:本当ありがとうございます。最後ですが、言い残したことはありますか?

Sadakick:DJって、簡単というか、とっつきにくいものではないんですよ。だから興味ある人みんなやってみましょうよ。これ、いろいろなところで発信してます。
このインタビューを読んで面白そうって思ってくれたら、やり方も何でも教えますし、是非この業界に足を踏み入れませんか?

qbc:素晴らしい!

Sadakick:本当にあっという間の1時間でした! 

qbc:私も楽しかったです!

あとがき

Sadakickさんはねー、noteやめちゃったんですよ。noteのある事件をきっかけに。残念ですが。まあ辞める理由も分かる。
私の今はあ、noteに頼ってるって所存!

DJという、音楽という、そういう快楽をぞんぶんに楽しむための存在。お話お伺いできて良かったです。ああいう場所は陰キャって言うかそれ以前に、私、ほんと時間性のあるもの苦手っていうか、追いつけないんですよ。めちゃくちゃ早かったりとか、色んなもの見えちゃうと錯乱する。今は白内障&緑内障で視力も弱まってるしさ。特に緑内障は夜目がきかないんだって。
あさはか。
音楽で場を構成するというテーマは、実はインスタレーションを行う芸術家さんにお話をお伺いするインタビューでも採りあげられたテーマなんだけど、まあその時にもまあ。
次回もお楽しみにね!!

編集協力:こふくさん

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