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好きだった母親に「僕の人生なんだから僕が幸せで笑顔で人生送れればそれでいいじゃん」って言って仕事を辞めた、孤独な人の心に寄り添う文章を書きたい人

まふまふさん知ってますかっ? 歌い手の。知って、ますよね??! 知らない方はすぐ検索してください! 今! すぐ! 去年のNHK紅白歌合戦にも出てます! 
と、いうことで、言いたいことは言い尽くしました。どーん、じゃあ今回の無名人インタビュー行ってみましょう! ってつい端折ってしまいそうになりましたが、まー「今回の参加者さんはまふまふさん好きなんだってー」とひとつキーワードを言えばその意味が通じちゃったりすることって、わりとありますよね。
はいはい〇〇好きってことは、だいたいこんな感じの話かな、て。雑ですが。そしてそういう予測が百パーセント当たってるってわけでもないんですが。でもさ、当たらずとも遠からずって距離感にはなるんだよね。最初の〇〇好きならこうだよねーってのを、絶対こうだって本線にせずにさ、補助線程度に考えてもらえれば誤解はすくないわけで。
そうそう。今回は、考え方の補助線の話かもしれんね。もし仮に自分にとって嫌だなと思うことがあったとする。未来なんか見えやしない、将来は暗闇の五里霧中。
でもそんなときにさ、自分と似た人がいるとさ、未来に対して補助線が引かれたような気がして、ちょっと心が休まったりするのよね。しない? あるよね。補助線が引かれたからといって、全てが解決するわけではないけれども、自分は一人ではないんだって安心感は、もたらされるよね。
今回の無名人インタビューが、あなたにとってそうであったらいいなと思い。今回の無名人インタビューもお楽しみください。(主催:qbc)

今回ご参加いただいたのは 蒼月水翔 さんです!

現在:人と関わることが好きって言ったら変ですけど、ほんとに根本として人が好きなんだと思います

qbc:どのようなインタビューにしましょうか。

蒼月:実は、5月末で現在の仕事を辞めて新しい道に進もうって思ってまして。エッセイストやライターのお仕事をやってみたいなっていうことで、今、本を読んで勉強したり、構成を練習しながらnoteに記事を投稿しています。
それで、自分は何を伝えたいかっていうと、今まで小中高いじめ、その他にも僕は3.11の原発事故の被災者なんですけど、そのことについてとか、色んな陰の部分の経験がたくさんあって、それを自分の中で留めておくのは、なんか違うなって思いました。
経験したからこそ、人に寄り添えることができるんじゃないかっていうことで、発信できたらなと思っています。

qbc:ありがとうございます。では今、何をされてる方でしょうか。

蒼月:今は福祉業界で、自閉症の方や知的障害をお持ちの方の支援をしてます。
そういう方達は、作業所でお仕事するんですけど、仕事をした後に、ゆっくりできる時間を提供する、余暇活動支援をしています。楽しいイベントを考えて計画し、楽しい時間を提供するっていうのが、今、僕がやってるお仕事ですね。

qbc:なるほど。何年ぐらいやられているんですか?

蒼月:去年の7月に異動して、今現在のとこにいるんですけど、その前はそれこそ利用者さんがお仕事するほうの作業所にいました。自分が精神的に追い詰められてしまって、それで異動して今のところにいるっていう感じですね。

qbc:なるほど。どういうお気持ちで今の仕事を辞めようとおもったんですかね?

蒼月:これはちょっと、ソフトに包むのは難しいんですけども、僕自身は辞めたくなくて、、簡単に言ってしまうと、退職勧奨を受けてしまいました。
僕にも非があるところはあったので、上の方に自分の非を改めてここで勤務したいという気持ちをお伝えしたんですけれども、うまく丸めこまれてしまって、何を言っても僕の気持ちを受け取っていただけず。チャンスをくださいってお伝えしても「僕はそれはいらない。求めない」と言われてしまい、、
自分の精神状態も忍耐力が持たなくて、やむを得ずっていうような形になってしまったっていうのが、現状ですかね。

qbc:今度は、会社員ではなく、いわゆるフリーランスを目指そうということですよね。

蒼月:そうですね。バイトしながらやっていけたらなっていうのはあって、一般企業には、もともと興味がないって言ったら変ですけど。

qbc:今現在は、まだ働いてらっしゃる状態?

蒼月:そうです。

qbc:今、どんな気分で働いてらっしゃいますか?

蒼月:えっと…まあ退職になってしまった後は、とても職場的にギクシャクしてて…上司とも仕事しづらい感じで。
もうほんとに喋んない。1日に二言しか喋んないっていう時があったりとかしたんですけど、自分がだんだんちょっと落ち着いてきて、普通に接するように自分からなれたっていうのがありまして。

qbc:はい。

蒼月:「これとこれお願いね」って言われた時に「承知いたしました。分からないことがあったら聞くかもしれないんですけど」と言っていつも通りに戻り、、上司もちょっと戸惑いながらというか、びっくりした感じで、「おお、、、。」みたいな。
昨日も勤務だったんですけど、普通に戻ったかなっていう感じでしたね。

qbc:気持ちの面ではどうですか?

蒼月:なんて言うんだろう…退職の話を受けて、まだ受けたばっかりの時ですね。もう本当に涙が止まらなくて。

qbc:具体的にいつ頃の話しですか?

蒼月:ほんとに最近ですよ。3月終わりとかには退職の話があって、4月に入る前とか入った後ぐらいに退職するということになりました。
お話をして、自分の気持ちを伝えたんですけれども、受け取ってはくれないという感じ…ほんとにその憤りが止まらなくて、怒りと悔しさっていうか。すっごい涙は出るし、涙も止められないし、仕事に対するモチベーションが持てない感じでした。

qbc:はい。

蒼月:利用者さんで、視覚障害をお持ちの方がいて、「蒼月さん大好き、蒼月さんに会えるの楽しみにしてた」って言ってくれるんですけど、その方は僕が退職してしまうことを知らないんですよ。
その言葉がすごい嬉しくて、涙が止まらなくて、もう残り少ないけど、悔いのないようにやろうって思って。で、もうこの際、分岐点に立っているから、自分のやりたいことをやってみようって思いました。それで前向きに、フリーランスでやってみようと考えていきましたね。

qbc:なるほど。

蒼月:noteで記事を書くのも楽しいですし、構成シート作ってすごい考えて作るのも楽しいので。
それがある意味、自分の居場所になっているのかなって思います。

qbc:そもそも書くこと自体がお好きだったんですか?

蒼月:言葉が好きで、誰かに寄り添えるような優しい言葉が大好きでした。手紙とか書くのも好きでしたし、元々書くことは好きですね。

qbc:真剣に書くぞってなったタイミングは?

蒼月:タイミングとしてはめちゃくちゃ最近ですね。

qbc:退職する流れになってから?

蒼月:なってからですね。

qbc:なるほど。今、その他に楽しいことってありますか?

蒼月:あんまりポンっとは出てこないんですけど、人と関わることであったりとか、人の話を聞くこととか。
よく相談窓口になりやすいタイプで。その人に寄り添って、糸口っていうか、解決口を考えたりすることがあり、「こうした方がいいんじゃないのかな」「その気持ちはわかるよ、辛いよね」って言ったりとか。
人と関わることが好きって言ったら変ですけど、ほんとに根本から人が好きなんだと思います。

qbc:はいはいはいなるほど。書くことは、どんなことを書きたいですか?

蒼月:僕が最近感じてることっていうのが、今の若者って寂しさや孤独感を強く感じてるものがあるんじゃないかなって思って。
家族とうまくいってないだとか、自分の居場所がないという人が多いのかなって思うことがあります。それこそいじめであったりとか、不登校だったりとか。
そういう人たちが、僕が書く文章によって、ちょっとした、ほんの居場所であったりとか、自分1人じゃないんだって思えるようなことを書けたらいいなって思ってます。

過去:今までの1番は…今かな。

qbc:お子さんの頃って、どんなお子さんでしたか。

蒼月:大人しくて、人の様子を常に伺ってるって言ったら変ですけど、空気を読む子だったと思います。
実家が自営業でおそば屋さんなんですけど、とても忙しい時がやっぱりあって、でも、自分は幼いからお母さんも恋しいし、構ってほしいし。怪我したふりをして、泣いたふりとかもしたんですけど、「あ、忙しいからやっぱ無理か」って。3歳ぐらいの時には空気を読んでいましたね。なので、大人しくて空気を読む子だったと思います。

qbc:性格的にはどういう子でした?

蒼月:家族とすごいくだらない話をして笑ったりとか、そういう時間は好きで明るい一面はあるんですけど、自分の中でちょっと陰の部分があったりしました。僕、てんかん持ってるんですけど、てんかんがひどくて、1日に88回発作があって、小学生の頃ですね、それで周りから、「ぼーっとして何してんの、あいつ」と思われてたと思います。
家族の中では明るかったんですけど、学校の中では暗かったと思います。1人でしたね。

qbc:みんなでわいわいガヤガヤするのが好き? それとも1人でアニメとか漫画見て、が好きとかが好き?

蒼月:どっちも好きなんですけど、僕的には母の笑顔が好きだったので、ガヤガヤしてみんなで話したり。くだらない話をしながら、笑いあうのが好きだったと思います。

qbc:兄弟は?

蒼月:兄弟は、5人います。

qbc:多いですね。けっこう、兄弟に面倒みてもらったりとかがあった?

蒼月:年齢が離れてるんですよね。1番上の長男だと18離れてます。自分は1番下で。もう自立して家にいないっていうような感じでした。
僕のすぐ上の兄が6つ違いなんですけど、その兄と一緒にいることが多かったですね。その兄から面倒を見てもらうっていうのはありました。

qbc:なるほど。おそば屋さんだし、兄弟多いしで、両親との時間があんまり取れなかった感じ?

蒼月:僕が小さい時に辛いなって思ったのは、てんかんで入院をしてたときですね。小4、小5ぐらいの時なんですけど。
最初の頃は母が付き添ってはいたんですけど、お店のこともあって、ずっとはいられないということになり、病院に1人になったんですよね。それが1番孤独感が強かったかなっていうのは思いますね。

qbc:てんかんは、今は落ち着いている?

蒼月:小5で落ち着いてきて、今は発作もないんですけど、まだ薬は飲み続けてます。

qbc:それで、そんな感じで大きくなっていってって感じですかね。あんまり友達ができにくくて、みたいな。

蒼月:友達は…中学までいなかったです。被災して転校して、新たなその中学校に行ったんですけど。

qbc:被災は中学生の時?

蒼月:そうですね、中学の時。2年生になる前。都内の中学校にいたんですけど。福島で被災して。

qbc:ああ、なるほど。そうか。

蒼月:新しく転校して、最初避難所から学校に通ってました。友達…最初は1人で。1人からはじまって、その後2人仲良くなったんですけど、僕はそんなに言い返せるような子でもなかったので、まあおとなしいと言いますか。
ちょっとしたいじりがだんだんヒートアップしてきて。僕の私物をあさって、制汗スプレーを取り出し、カバンが臭いとか言われ、それで制汗スプレーをかけられたことがありました。それを相談したら、告げ口され、「その場で嫌だったら言えばよかったじゃん、なんで言わないの」みたいな。
「言えるわけないじゃん、怖いから」って僕は思ったんですけど。
なので、あんまりちゃんとした友達っていうのが分からなくて。中学まではいなくて、高校になってやっと見つけたかなっていう感じでしたね。

qbc:東京へは、家族みんなで来た?

蒼月:そうです。

qbc:そうか。大変だね…。高校はどうでした?

蒼月:高校では友達はできたんですけど、当時高1ぐらいの時に、新しく何かにチャレンジしたいと思って学級委員をやったんですね。で、学級委員は1クラスから2人でやらなきゃいけなくて。
で相方の子が、最初は優しかったんですけど、だんだんきつくなってきて。なんか面白くないことがあると、「なんでそんなのわかんないの、こうすればいいじゃん」って言ってきて。
結局友達はできたんですけど、そっから3年間、相談室通いで。相談室でご飯食べるとか。あと、高校の時に適応障害になったので、その場にいるのが辛い、授業も出られないっていう時があって。相談室でお休みをして、っていうようなことはしてました。

qbc:なるほど。まあその…、そうですね。大変ですね。

蒼月:そうですよね(笑)

qbc:あんまりインタビューでは、人のことを評価したりとかしないようにして、話を聞くんです。雑談ではないので。でもまあ、シンプルに…、なんていうか。
あんまり世の中と馴染めなかったってことですね。ずっと。

蒼月:そうですね。簡単に言ったらって変ですけど、裏切られてしまうことが多かったりとか、人との壁っていうか、しがらみが多かったっていうんですかね。生きにくさを感じる経験してきたなっていう感じですね。

qbc:その後は? ここからどういう人生を歩まれるんですかね?

蒼月:高校のあとは相談室のカウンセラーさんの影響があって、心理学科を専攻して大学に4年間行きました。
やっぱり、自分もそういう風に役に立てる人間になりたいとか、そういう思いが強くて。で、人のことを知る、知りたいっていうことで、心理学科を専攻しました。

qbc:それで就職して。今の職場にはどれくらいいたんですか?

蒼月:働いた期間は、今3年目なので、ほんとに入ったばっかですね。

qbc:でも、3年ですよね。職場にあんまり馴染めないんだったら、無理にそこで働く必要はないと思いますよ。

蒼月:最近は自分も、もしかしたら無理かもしれないっていうのも、若干感じたりとかはするんですね。
なんて言うんだろう。鬱もありますし、やっぱり気分の波がうまくコントロールできないから、文章を書く仕事をしながら、無理しない程度にアルバイトをやった方がいいのかな。なんて考えたりしています。

qbc:大学は、どんな感じでした?

蒼月:大学の時は、小中高って大体群れるじゃないですか、お友達と。でも大学はそれをしなくてよかったので、ちょっと話すだけとか、挨拶するぐらいだったり。「ごめん、ちょっとこのプリントのここの部分書いてなかったから見せて」ってやり取りするだけだったので。
仲良く話すこともできますし、無理しないで関わることはできたのかなあって思います。

qbc:なんか変な質問ですが、なんで就職してしまったんですかね?

蒼月:母親が持っていた理想像っていうのが、あって。
自分が福祉業界に行きたいから行ったっていうのは、それは間違いないんです。それは事実なんですけど、どこかうっすらと陰があって、それが母親からの理想像で。
敷かれたレールを歩かないといけないんじゃないかっていうのが、自分のどこかにあったと思うんです。親が納得するって言ったら変ですけど、親からの評価を気にしていましたね。自分が辞めたいとか、もう無理かもしれないっていう時が何度かありましたが、今回の退職の件も、母親から「頭を下げて続けたいって言いなさい。申し訳ありませんでしたとお伝えして続けさせて下さいって言いなさい」と言われ、、
その時ぷつんって、自分の中で何かが切れて、反抗期がなかったせいか、今ここで反抗期が来て、うるせえよってなって。自分のやりたいことをやらせろよっていうのがありましたね。

qbc:なるほど。

蒼月:うるせえよって思っただけで、言ってはいないのですけど、LINEのやり取りで「謝って続けたいって言いなさい」って言われた時に、「僕の人生なんだから僕が幸せで、僕が笑顔で人生送れればそれでいいじゃん。母親としてそれが1番の幸せ、願いなんじゃないの? 」っていうことを伝えたことはあります。

qbc:なるほど。鬱は? いつ? 働いてからですか?

蒼月:働いてからですかね。まあ、元々その精神科に通ってはいたんですけど、適応障害も高校の時になって。
最近で言ったら、新人で入った時に、ひどくなっていったかなあ…。最初は新人で緊張して不安になるとかあるじゃないですか。
けど、自分にとって当時の環境が相性が良くなくて、呼吸がしにくくなって過呼吸になるとか、不安が大きくなって予期不安になる。その状態が続いてパニックになりやすかったりっていうのになっていましたね。

qbc:ちょっと質問がガラッと変わっちゃうんですが、今までで1番楽しかったことって言ったらなんですか? 自分が解放されたな、みたいな。

蒼月:解放の楽しさ、あー…。え、心から解放されたっていう感覚のものは、あ
んまないかもしれない…。

qbc:今までの1番は?

蒼月:今までの1番。今までの1番は…今かな。今、やっと、って感じですかね。
前の所属していた部署の先輩がいるんですけど、とても気にかけてくれたりとか、施設長さんも今の現状を相談して「正社員でプレッシャーを感じてしまうのであれば、パートアルバイト雇用で職場を紹介して推薦書書いてあげるよ」って言ってくださりました。

qbc:おお。

蒼月:今ですね。そういう縁が、少しですけど、少しずつやっとできてきて、1人じゃないなって最近思えるようにはなってきました。結構、時間かかりましたね。


未来:あ、まふまふさん!

qbc:未来について聞いていきます。5年後10年後、死ぬ時とか。なんか未来っていうと、どんなイメージを思い浮かべますか?

蒼月:そうですね…それこそ、未来の自分は1人でも多くの人に文章を通して寄り添いたいっていうのは変わらないと思います。

qbc:寄り添うとは?

蒼月:その人が、例えば、孤独感が強かったり、今がすごい不安なんだっていう時に、自分の経験を踏まえた文章を読んで「あ、自分1人じゃないな」って少しでも思えたらいいのかなっていうのはありますね。「自分だけじゃないんだ」っていう。

qbc:それは、今までに感じたことのある感覚?

蒼月:母親や家族。自分がてんかん持ちっていうのもありますし、5人兄弟の末っ子なんで色々気にかけてくれたところがあったので、自分が辛いっていうのを吐き出した時に、聞いてくれたのは、母親だったんで。その温かさっていうのは忘れたくはないですし、それを受け取るだけではなくて、誰かに与えなきゃなっていう。
つなげていきたいなっていうのはありますね。

qbc:具体的にこうしたい、みたいなことはありますか? noteに書いている文章を本にしましょうとか。

蒼月:やっぱり本にはしたいと思います。形には、いつかしたいって思ってて。なおかつ、いろんな人にSNSを通して自分のことを認識していただくっていうのも、目標ではありますね。

qbc:なるほど。そうか。ところで、なんでまふまふさんの話は出てこないんですか? 今の話と、全然関係ない?

蒼月:あ、まふまふさん! そうですね。あ、がっつりもう。なんか、もうそこは、言って良いものか…

qbc:どんどん言ってください。私はもともと生主だし、紅白見て泣きました。

蒼月:まふまふさんの曲は、自分の中で助けられたことがすっごいあって。なんて言うんだろうな。やっぱりまふまふさんもまふまふさんなりに、生きにくさを感じてるからこそ、あのような素敵な、人に寄り添えるような歌詞だったりとか、曲が作られていて、共感する部分が、多くて…。
「ひともどき」っていう曲があるんですけど「人のなりで人になれずに」っていうフレーズがあって。
自分もみんなと同じ人間なのに、鬱だったりとか、なんでこんな目に会わなきゃいけないんだろうって思うことがやっぱり今でもあるし。みんなと同じ人間だけど、みんなと同じように進めないっていうもどかしさ。”同じ人間のなりをしているだけで、でもみんなと同じ人間になりきれない。”というのがそのフレーズから感じるものがあって。僕の言ってる居場所になりたいっていうのと似てくるんですけど。

蒼月:そういう曲があって、若い世代の人たちが共感するんだと思います。SNSを見ると実感してしまうのが「あ、みんなすごい今の若い人って、孤独だったり、寂しさを抱えてるんだな」っていうのがあって。
自分は、文章ですけど。まふまふさんを尊敬する気持ちは大きくありますね。

qbc:もしも、まふまふさんがいなかったら、文章で人に寄り添うというアイデアは、出てこなかったのかな。

蒼月:その人たちがいなかったら、今の自分もいないと思うんですよ。曲を通してだったり、作品を通して考える部分がたくさんありましたし。で、やっぱり、だからこそ、その人たちがいなかったら、自分は、今の自分はいないと思います。考え方であったり、価値観もそうですし。

qbc:どんな考え方? どんな価値観?

蒼月:生きづらさを感じた部分、孤独感だったりとか。人とうまくいかないっていうような部分があって。
「立ち入り禁止」っていう曲があって、いじめの曲なんですけど、自分もいじめもあったし。
「生きていいよって言ってくれたって、いいじゃん。生きていいよって言ってよ!!」って感じてるのって自分だけだと思ってたんですよね。
だけど、YouTubeのコメント欄を見て意外と自分だけじゃないことに気づいて。何かしら人は色々抱えてるものがある。それは人それぞれだけど、僕と似たような人も何人かはいるんだな。「生きていいよって言ってよ。言って欲しい。」って思ってるのは自分だけではないんだなっていうのはありました。

蒼月:自分の存在価値っていうのが、人の役に立つことであったり、人に寄り添うことなんですよ。で、それが0になってしまうと、自分の生きてる意味がなくなってしまうって感じてしまうんですね。
すごい極端なんですけど。何のために生きてるんだろうって。実際に、その前の所属先のところで休職になった時に「こんなはずじゃなかった。こういうふうに精神的に追い詰められる予定でもなかったし、人の役に立ちたいと思ってこの業界に入ったのに、なんでこうなったんだろう」っていう喪失感はありましたね。

qbc:どうやって立ち直ってきた?

蒼月:どうやって…それこそ先輩と連絡をとることがちょくちょくあって、話していくうちに気持ちの整理だったりとかがついて、やっぱりその先輩の存在が自分の中では大きかったかなって思います。

qbc:どんな話をしたんですか。

蒼月:先輩も、躁鬱って言うんですかね、ちょっと軽くあって。それで、話をわかってくれて。
自分の気持ちにすごい波があって、普通の時もあれば、結構下がったり上がる時もあるんですけど、「ちょっとしんどいんですよね。」って言って話していくうちに「ああ、そうだよね。俺もそういうことあったよ」っていうふうに聞いてくれて。
わかってくれないと辛いものだけど、ちょっとの共感が積み重ねがあることによって、自分だけじゃないなってわかってくるっていうのはありましたね。

qbc:今、あらためて、この先の生活に向けて、どんな気持ちになれてるんでしょうか?

蒼月:2通りくらい、自分の中に道があるんですけど。
1ヶ月くらい、何もしない期間、休む期間を設けて。それからパートだったり、アルバイト、仕事しながら体を休めつつ、文章書く仕事をするのでパソコン買ったりとか、環境設備ができたらいいのかなんていうのを考えてます。
もう1つは、休まずに、このままパートアルバイトで働いてしまおうかなと。それは、ちょっと様子見てからじゃないとわからないところもあるので、様子見しながら決断できたらいいのかなって思ってます。

qbc:ここで働きたい! みたいなイメージは持たれてらっしゃいますか?

蒼月:最初、カフェとか考えてたんですけど…その推薦書のお話があって、そちらも捨て難くなってしまって。

qbc:あー、さきほどの。推薦書。福祉系で、パートタイムで働くような感じのね。

蒼月:訪問介護ですとか。形式は色々あるので、他の職員と協力し合って仕事した方がいいのかなとか。ちょっと悩んでるところです。

qbc:理想的な生活というと、どんな生活でしょう? 介護の仕事をしながら、それに関するライターもするっていうのは、不可能じゃなさそうだけど。
どんな働き方というか生き方が、理想なのかなって。

蒼月:正直な話、協調性がないわけではないんです。けど、難しいところは結構あると思うんです。

qbc:1日8時間が5日連続で続くと辛いんでしょう。持続しない。

蒼月:しにくいと思います。ストレスが溜まるんで。
なので、個人で支援できるような訪問介護だったりが向いてるんじゃないか、って思います。
ライターをしつつ、訪問介護もやりつつ、二足の草鞋じゃないですけど、そういう風にできたらいいのかな、と思います。
そういう働き方をしていけば、自分にすごいストレスがかかるのが軽減されるのかなって。
どこの環境でも、4人中1人ぐらいは嫌なやつはいるので、自分でうまくかわしたりとか、嫌がらせを受けないように対策する必要があるとは思います。でも、そういうのが下手くそなので、自分が我慢してしまうので、、

qbc:なんか、話を聞いてて思いついたんだけど、旅するインスタグラマーみたいになっちゃっていいんじゃないの? 訪問介護福祉カウンセラーっていうかライターっていうか。

蒼月:おもしろいですね。

qbc:日本各地に訪問して、介護して、カウンセリングというかお話して、それをInstagramにアップして、ブログもアップしてって。もう家は捨てましたみたいな。
旅行大好きの旅するインスタグラマーとかグルメ系の人はいるけど、もうめっちゃハッピーな内容じゃなくてもよくない? って。
旅するいじめカウンセリングとか。
蒼月さんて、案外タフだと思うんですよね。

蒼月:そうですね。

qbc:センサーは繊細、でもメンタルは結構タフってタイプだと思うんですよ。
大変だったけど、犯罪に手を染めてないじゃないですか。酒やドラッグに溺れる人もたくさんいるし。そういうのではなく、真面目に生きられたなと。

蒼月:色々繊細だったり、感じ取ってしまう部分はあるんですけど、父親譲りで頑固なんですよ。自分の中の正義じゃないんですけど、曲げたくないものは曲げたくない。
繊細でありつつ、自分がある。

qbc:なるほど。最後に、言い残したことがあればお伺いしてます。

蒼月:記事を読む皆さんに向けてになりますが。
あらためまして、蒼月水翔と申します。自分は経験をしてきたことをきっかけに、自分の陰の部分、陰の経験を生かして皆さんに寄り添って、自分1人じゃないんだっていうような文章が書ければと思っています。
自分の名前だけでも覚えていただいて、ご縁があったら、記事を読むなり、このご縁が何かしらの形で結ばれたらいいかなって思ってます。よろしくお願いいたします。
っていう感じですかね。

qbc:ありがとうございます。

蒼月:ありがとうございます。


あとがき

今回のインタビューもいかがでしたか? 感想はコメントに残していってくださいね。
最近は私qbcはインタビューはあんまりしてなくて、インタビュアーメンバーの予定が合わなかったりとか色々諸々の事情で対応できないときにだけ、出るようにしています。といっても、今月5月もけっこうインタビューしてますが。
なので、今のメインのひとつは、インタビュアー育成なんです。育成と同時にまだまだ発展途上のインタビュー手法の洗練も行っているわけですが。その手法のひとつに、あんまり共感しないでね、ていうのがあります。共感しすぎる、傾聴しすぎると、相手がこちらを頼みに話し始めてきてしまう可能性があるので。無名人インタビューが望んでいるのは、相手の中にもインタビュアーの中にもない場所にたどりつくことなので、インタビュアー依存で話しだしてしまうというのは本意ではないわけです。(まあ共感して聞いたからって、参加者がインタビュアーのために話し始めるってことにはならんのですけどね必ずしもは)
あーまた前提が長引いた。つまりね、今回はインタビュアートレーニングの際は共感しないでね、て言ってるのに自分が共感しちゃったな、という回でした。
何十回に一回かは起きるよねこういうのは。無名人インタビューはドキュメンタリーなので、こういうのもまあよしです。インタビュー中は我慢できてたけど、編集中には泣いた。
参加者様の未来に幸あらんことをお祈りします。

インタビュー担当:qbc

編集協力:toki

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