見出し画像

無名人インタビュー:夢を諦めてやりたくない仕事を6年続けたらドロップアウトして27歳で上京して今、やりたかったタトゥーアーティストになれた人

これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関ってね。偶然なんだか必然なんだか、ある出会いが人生を変えるっていうこともありますよね! ない? あるよ。あるって。ない? あるって。あるに決まってる。あると信じている人にはある。ないと思ってる人にはいつまでもない。あるある。ないない。あるない論争。あるない戦争。戦いの果てに人は何を見るのか。あるを見るよ。ないわけない。あるわけない。
私たちは運命の申し子だ。運命の車輪の下で踏みつぶされる日々の泡だ。申し訳ありません。
ということであんまり関係のないまえがきのもと、みずのあやさん回おっ楽しみにー!!

今回ご参加いただいたのは あやさんです!

TW IG

qbc:どんなインタビューにしましょうか。

あや:1年半ぐらい前に、正社員6年間やってたんですけど、ある日突然会社に行けなくなっちゃって半年休職して。今、上京して全然違う仕事やってます。人間関係で病んじゃってたりとかもあるんですけど。
それを交えながら、話を聞いてもらうのがいいかなと思ってます。

qbc:わかりました。では、今、何をやられている人なんでしょうかね。

あや:平日は、SNSマーケティングの会社で派遣をやってます。
土日でタトゥーアーティストをやってまして。
空いてる時間で予約が入ったら撮影会モデルとか、美術作品のモデルとか。休日に仕事がなかったらキャンペーンガールの案件を紹介してもらったり。
ライブ配信とかもやってました。

qbc:どうやってお仕事の募集はされてるんですか?

あや:モデル業はIndeedからです。
キャンペーンガールもそうで、1回登録しておいて、出れる日の案件、出たいです、みたいなよくあるやつです。
ライブ配信は、インスタのDMからですね。

qbc:なるほど。

あや:タトゥーアーティストと今やってる派遣は、ご縁を感じて。
愛知で事務職をしていたときに、デザイナーになりたいと思って。
名古屋駅でさぁ東京行きのバスに乗るぞっていう直前に、たまたまタトゥー施術のワークショップが来てたんですよ。オーガニックフルーツから取れる染料で、ジャグアタトゥーという。ネイビーなんですけど、けっこう青っぽかったり緑っぽく発色したり。

qbc:インドのヘナとは違うんですか?

あや:ジャグアは南アメリカ発祥ですね。
名古屋でタトゥーを入れてもらったのが2月で、そこから1年、結局職につかず。
デザイナーの学校は行ったんですけど。思ってた感じじゃない人たちばかりで悩まされ、授業受けてても、プライベートの人間関係の悩みにも頭を占領されて集中できなくなっちゃって。
いざ卒業したとたん、転職書類やポートフォリオをきちんと仕上げたいというプレッシャーは毎日襲ってくるのに、熱意が冷めてしまった。
最終的にある人の助言で、無理に正社員で探すのやめたんですよ。
さっき言ってた、Indeedやタウンワークのバイトのアプリとか、友だち、知り合いから依頼をもらうような感じとかで。重たく考えなくていいかなと思って。

qbc:そうですね。

あや:タトゥーサロンは愛知発祥だけど、東京にもあることを知ってて。
Instagramもずっとフォローしていて。
そこが、今年の2月に、タトゥーアーティスト募集っていうのを出したんですね。
私はちっちゃい頃から絵を描く仕事がしたかったんですけど…親からの抑圧とか食っていけるわけないとか、自分が絵を描けるからこそ、もっとすごい人が、上には上がいるみたいな厳しさとかわかっていたので。意地を張ってじゃないけど、そっちの道に行かなかった。
タトゥーなら絵を描けるって思って。
もともと、そんなにタトゥーに興味があったわけじゃないし、絵を描く仕事ってアニメーターとイラストレーターのイメージしかなくて。
応募してみたら、十数人応募きてた中での2人の採用枠に受かることができて。

qbc:良かったですね。

あや:今、代官山店の事務周りとか面接周りをすべてやっている方が、オーナーの妹さんなんですけど。私が名古屋で施術してもらったのは、オーナーのお姉さんの旦那さんだったらしくて。面接で盛り上がって。
東京来て、絵を描く仕事がしたいっていう夢が1個叶って。お客として1回きりでやってもらったところで、1年後に働くご縁があって。

qbc:ところで緊張してます? 書いたことがそのまま載るわけではないので、ご自分のペースで話していただいて大丈夫ですよ。

あや:noteのほうは完全にプライベートなんですか?

qbc:そうですね。完全プライベートです。
前からやってみたいなと思っていた企画ではあったんですが、インタビューを受けた方から考えていたことが整理されたとか、喜ばれているうちに回数を重ねたって感じです。
それから、読んだ方からの感想では、自分と同じ考え方のインタビューを読むとホッとするらしいんですよね。それはネガティブなことでもポジティブなことでも。
なので、雑談ぐらいの勢いで話していただいて大丈夫ですよ。

あや:じゃあ、ぜひ、今の仕事の話じゃなくて。
1年半前は、広告代理店で営業アシスタントをやってたときに、やっぱりデザイナーになりたい気持ちと。

qbc:名古屋の話?

あや:はい。その時期に会社でいろいろあって適応障害になっちゃって、半年休職したんですよ。
東京へ来たきっかけも、半分は夢。デザイナーの仕事って、愛知より東京や大阪のほうが多いじゃんって。
もう半分は、付き合ってた彼氏にフラれちゃって、ワーっと落ち込んで、物理的に距離を置かないと忘れられないくらいだったから。1週間ぐらい家出たくないぐらいでした。
初めて復縁したいと真剣に考えて、東京で開催される「対話力」みたいなセミナーに行ったんですよ。かわいらしい、女性向けにやってるようなイメージで、1日かけたワークショップで、4万円ぐらいの。

qbc:そんなするの? マジか。

あや:主催の女性は前から存じ上げていて、SNSやメディアで見てる感じ、フワフワした、見た目はアナウンサーの弘中綾香さんみたいな感じなんですよ。
実際会ってみたら、すごい早口な、もうチャキチャキって感じの。キツイことはっきり言うみたいな感じの女性でした。

qbc:なるほど。

あや:自分も自己開示して、相手にも自己開示させようみたいな、そういうコミュニケーションの取り方。セミナーの日は、それを持ち帰ってノートに書き出して、自分が何したいか、私はどうなりたかったのかとか、これからどうコミュニケーション取っていくかとか、1日ずーっとやっていて。
まさか2ヶ月後に上京するなんて思ってもいなかった、12月のことでした。
休職中で時間だけはありました。翌日から何日間、東京にいてもいい、アテのない無計画旅行しようって思ってたので。
ふらふらと自分の行きたい街へ出かけて。

qbc:どこへ?

あや:麻布とか。どこのホテル泊まったかな。渋谷、神泉とか。

qbc:街並みはどこが好きだった?

あや:私はサブカル女子っぽいものが、すごく好きなんですけど、神保町の古本屋街は意外と刺さらなかったな。
麻布には割と安く入れるお店があることや、芸能人が多いっていうことも知らなくて。なんか、どこ行っても高いだろうなって思ってて。
あと青山でアロマキャンドルつくってみたりとか。

qbc:アロマキャンドルつくったの?

あや:工芸、ガラス細工体験とか、いつかやってみたいと思ってたことを東京でやろうと。
精神科医に一人旅しろと言われていましたし、偶然な形で東京へ行ってみたら、ホントに良かった。
1人だと、その観光地でどう時間を過ごすか、計画を自分で立てなきゃいけない。それがいいんでしょうね。
いろいろやってみて、神泉のホテルがすごく印象的だったんですね。

qbc:なんてホテル?

あや:ターンテーブルっていう。ビジネスホテルとか安いホテルっていうよりは、ドミトリーのゲストハウス。
アゴダっていう、ホテルとか宿泊、当日その日でも探しやすいアプリがあって。

qbc:あ、素敵じゃん。レコードのジャケットが飾ってある。

あや:テラス席もあり、隣に公園もあり。

qbc:こういうところね。いいですね。コンセプトがあるところで、ちゃんとね。

あや:今のSNSマーケの会社、階段の踊り場が喫煙所で。吸ったら、偶然その公園が見えたんですよ。なんか見覚えあるしと思って近くを通ったら、そのターンテーブルでした。
私が上京も決めてない頃に、ふらっと旅行で行ったすごく印象的だったホテルの斜め前が、今の職場のビルでした。
上京してから1年間、紆余曲折。人に裏切られたり、大金を失ったり、失業保険の受給にひっかからないようなブラックなバイトしたり。
でも1年間待ってみたら、人生がつながってきたな、って最近、思いましたね。

qbc:いいじゃないですか。今は安定してるってこと?

あや:仕事はまだはじめたばっかりなので、迷惑かけないようにって。

qbc:両方とも?

あや:アーティストのほうは、乾かすときドライヤー使うんですけど、熱いって2回ぐらい練習中に言われたり。
お客さんとのおしゃべりは、アパレル店員3年やってたので、その感覚でいけそう。
まだ研修中で、住んでるシェアハウスで仲良い子の中でもタトゥーに抵抗ない子に、練習させてもらってるんですけど。入れる位置、施術中に動くか動かないか、角質の量、放置時間。仕上がりは人によって、本当に難しい。そういう緊張もあります。
平日の派遣のほうだと、前の会社と職務が似過ぎてて。入社してすぐは、前と同じ悩みとまた病気になっちゃうんじゃないかなっていう不安が襲ってきました。

qbc:派遣の仕事はSNSの運用とか?

あや:進行管理で、デザインもやりつつ、コピーライティングもやりつつ。でも基本は、この時間にあがるインスタやTwitterの動向が、正しい内容で投稿されているかチェックしてみたいな。投稿文章を考えてとか、ハッシュタグ考えてとか、画像を編集してとか。運用は請負でやってる んですけど。

qbc:大変だわ。

あや:大きい会社からの依頼もあって。最近面白かったのは、入社して1ヶ月も経ってないのに、ヨーロッパのコマ撮りアニメのインスタライブの台本書いてって言われて。
そのアニメの日本のターゲット、子どもとかファミリー向けから、大人の女性向けに変えたかったんです。独身の丁寧な暮らしをしている女性っていうペルソナがあって。

qbc:私、SNSをつくってた時期があって、その頃はよくペルソナが、て言ってたな。mixiの会員数が30万いったって頃。

あや:まだmixiが主流だった頃ですか?その時代って。
私が高校受験の頃、mixiで次に行く高校の新しい友だち探したり、先輩たちと仲良くなって、華麗に高校デビューするみたいな文化があり。
私も高1高2ぐらいでTwitterはじめました。当時ヲタクしかやってなかったけど、そのヲタクの子たちから、芸能人へリプライ送ったらコメントかえってくるかもしれないよ、みたいに言われて。
水嶋ヒロ好きだったので、返信もらえるかもみたいな動機ではじめました。

qbc:なるほど。子どものころって、どんな子だった? 

あや:人より、モノとか自分が絵を描くことのほうが好きでした。保育園の時は色鉛筆並べたり、私の中で決まってる色の順番でないと嫌で。並べ替えて絵を描くのが好きでした。
折り紙工作で女の子がピンク選んでるなかで、私は黄色がいいって言ったり。
小学校の時は教室で絵を描いてると人が寄ってきて、絵描いてって言われて描いてあげるみたいな。リクエストもらって、この日までに頂戴って締め切りをもらったり。
漫画に出会ってから漫画家になりたいと思って、3年間ぐらいずっと漫画描いてましたね。

qbc:漫画は何が好きだったんですか?

あや:ちゃおやりぼんの少女漫画。その頃人気だったの「愛してるぜベイベ 」とか。
ジャンプのちょっと有名な漫画も好きだったかもしれない。

qbc:なるほど。20代の方ですよね?あやさんは。

あや:今年28になります。

qbc:自分が好きなもの、はっきり見えているっていうことですよね。
何色がいいですか?っていうときに、色選べない人、いるんだから。

あや:パッとこの色とこの色とこの色ですみたいに、聞かれたら答えられます。

qbc:マーケに向いてるかもね。

あや:私、やりたいことたくさんあるのに、人生の時間とお金が足りない、どうしたらいいですかっていう感じ。ダンスもやりたいし、歌も習いたいし。陶芸もやりたいし、パーソナルジムも通いたいし、ごはん全部オーガニックにしたいし、あぁって。インテリアもこだわりたい、服も毎日おしゃれでいたい、みたいな。美容もちゃんとしたい、みたいな。

qbc:バランスを崩したの、いつだったんですか? 中高とかが、たぶんぶつかるというか、嫌だなって思うことあったと思うんですよ。自分のこだわりがあるからね、

あや:中2で、私、絵を描いてないと友だちできないんだって思って。絵を描くのやめたら、本当に友達出来ませんでした。
中2のクラス替えで、唯一、中1のとき好きだった子以外、仲良しが1人もいないクラスになった途端、ダメになっちゃって。担任の先生もちょっと変わった人でした。
それで、自分のアイデンティティが初めてわからなくなりました。その頃はいつも世間が正しいであろうと思うことをしてたい、みたいな思いに囚われてました。

qbc:まあ、まともな人間なら世間に順守しようって感覚は備わってるよ。

あや:そのときおかしくて、一日一善を毎日やってたら、自分にもいいことがあるみたいな感じでやってたり、自分がわからなくなったんですよ。
でも、人に頼らず、親も全然頼れなかったんで。学校行きたくないって言っても、引きずり出されてたみたいな。
“家のほうが居場所がないから学校へ行くしかない”って自分に言い聞かせました。
その時の自己診断ですけど鬱だったと思います。でも精神科に連れてってほしい、ラクになりたいとか親にも言えなくて。
自分の感情とかなかったし、誰かに怒るっていう感情がなかったんですよ、ずっと、小学校中学校。
感情を失ってきちゃって、中2の時。
だけど、こっちかこっちかだったら、どっちに惹かれるかを日常生活で自分に問いを与えてったら、自分を取り戻していって、友だちもできて。
そこでできた友だちが、今でもSNSで繋がりあるんですけど、私が絵を描く夢を叶えたとインスタにあげたら、すごい喜んでくれて。
それが人生で1回目の挫折っていうか。

qbc:でも、自力で直したんですね。

あや:小学校までは世間を知らなかったので精神穏やかでいれました。
大人になってからも、社会に揉まれて、世間にはいろんな人がいるしいろんな世界があると。金持ってていい家住んでるとか、スペック高い恋人いるとか、世間を知ることで、知らなかった感情が芽生えて。
小学生のころは自分の感情や行動を制御できてたのに、今ではできなくなっていって。

qbc:高校は?

あや:美術科に進んだので、やっぱり似てる子が集まってて。岐阜出身なんですけど、地元の田舎ではすごい目で見られるファッションとかも共感してもらえて、あ、わかるんだ、と。
高3の時に美大に行きたかったけど、能力が足りなくて、行けなかったんです。今でも行きたいんですけどね。親に反対されて、入学できなかった。
けっこう脅すように。東京へ行ったら一切金出さないからなとか。絵で食っていけないだろうみたいな。
公務員になって、5時で上がって、好きなことやればいいよ、みたいな。
クラスに親がアーティストの子もいたので、絵に理解がある環境と、そうじゃない、しかもお金と才能がないって面と向かって言ってくる親っていう自分の環境とでグレちゃって。親との関係、一番劣悪でした。

qbc:高校のあとはどうしたの?

あや:ファッション系の短大行きました。ファッションのほうが職にありつけそうって考えがあって。スタイリストに憧れて。
そこで3回目の闇が。初めて彼氏ができて、そいつがすごい八方美人な。

qbc:まあ、あやさんは、男運なさそうなんだよね。

あや:(笑)それは絶対、インタビュー中に言われるかなって思ってました。

qbc:第一声を聞いたレベルで、もう分かりましたね。

あや:えー!なんでですかね。

qbc:そういう意味では、つけ入る隙が多いからだよね。例えば、私が最初に、マイクの調整をお願いしたじゃないですか。こちらの指示にすごい従ってくれたじゃない? そんなのそっちがやればいいじゃないですかって言う人もいるからね。

あや:そう言う人が強者になるんですよ。恋愛強者というか。

qbc:恋愛強者なのかな。

あや:わがままな女の子、男を振り回す女の子のほうが幸せになれるってよく言いますよね。

qbc:まあ、SとMっていう言い方は激しい言い方だけど、対等なんだけど、指示するほう、動くほうって役割が分かれてるほうがうまくいく場合もあるね。

あや:私は人によりますね。受けちゃう時と、私が指示して引っ張っていく時。

qbc:では、5年後10年後だったりとか。あるいはもっと先で、こういうふうな形で死にたいとか、こういうふうな人生を送りたいとか。どういうふうに思い描けます?

あや:2、3年以内に、デザインの仕事やアートの、クリエイティブの仕事8、9割で生活していけるようになったら、東京に永住しようと。
結婚願望はあるけれど、子どもがほしいとか、家庭をつくりたいとかないので。そうじゃない人を探すのが難しいなって思ってて。
自分磨きじゃないですけど、今までやれなかったことに、お金かけていきたいって思ってますね。
今みたいに企業で勤めながら、その割合を週2、3に減らしてって、「あやさんのおかげで人生楽しくなった」って人を、デザインとかアートで増やしていきたい。
世の中に生きづらさを感じている人が生きやすくなる世の中にしたい。
自分の好きな絵を発信して、自分のやることに意味を持たせたい。
ざっくり言うと、そんな感じですね。

qbc:絵を描いたりか、人に良かったって思ってもらいたいの、どっちかしか取れないってなったら、どちらになります? 両方ともじゃないとダメですっていうのもいいんですけど。

あや:自分の好きなことをしたいです。じゃあ、人が喜んでもらえる接客業や事務やれって言われたら、それは違う。きっと病んで自殺したくなるから。
相手にどれだけ認められようと、八方美人で人に合わせてる自分が嫌なので。
ひたすらモノをつくって、世の中の空気を変えていくことだって思ってます。

qbc:どんなモノをつくりたいと思ってるんですかね。作品として。求めてるのは作品なのか結果なのかな。世の中が変わったりって言ったじゃない?

あや:自分の描いた絵でお金もらえないとか、ボランティアってなるとまた違うんですよね。いつかはそうなるかもしれないですけど。
まずは自分のつくったモノで成果を得たい。

qbc:成果っていうのは? お金なんですかね、それとも自分の満足ですかね。

あや:お金と、かつ、想像以上の出来だったっていう言葉ですかね。
前に仕事で、「こっちが言葉にしてないことまでくみ取って、かつ、もっといいものをつくってくれました」って言われたことがあって。
それを絵やデザインでできたら、めちゃめちゃ舞い上がって、ドキドキできるかなと思って。年に1回じゃなくて、毎日何年も仕事でそういう経験をしていきたいと思います。

qbc:なるほど。最初、インタビュー受けるのに不安そうだったから心配だったんですよね。
誰でも不安なことはあると思うんだけど、それで追い詰められてるかどうかって、また違う話じゃん。ストレスなんて、みんなあるわけだからさ。

あや:ストレスっていう意味では今も、好きなことに集中したいのに居住環境が悪いんで、もう引っ越すって思ってます。

qbc:でも、今、気持ちは上向いてる感じなのかな? 
あや:そうですね。もっと自分の中にある過去とか、絵が描きたい気持ちとか。

qbc:実は性格ってせっかちですか?

あや:のんびりしてるんですけど、自分がやろうってゴーサイン出したものとか、どっかへ行こうとかで他人にグダグダされると、まくしたてたくなりますね。
じゃないと、なんもやれない自分になっちゃいます。

qbc:インドで一番有名な日本人ラッパーになるっていう人が、「無名人インタビュー」受けてくれて。MCケロリンさんっていう人なんだけど。
その人は大学卒業後にニューヨークに留学したら起業家と出会ったんですって。で、ケロリンさんはその人に感銘を受けたと。ビジネスマンは、未来のことしか話さない。こうありたいっていう未来から逆算してやるから、今とか過去は、関係ないんだと。
自分は逆に過去のことばっかり考えてた。なんか、アーティストって全然自由じゃないんじゃないか、って。
モノをつくったりする人って、自分の経験とかに執着するんてすよね。それも1つの方法だけども。一方で、完全に未来のほうに向くというやり方もある。そのときに、過去がゼロになるんじゃなくて、過去をどう利用するかって話になると思うんだよね。

あや:私もそうですけど、美大の方って恋愛とかうまくいってるときって、全然創作しないんですよ。あ、MCケロリンさんみつかった。出身、岐阜だ。

qbc:今日インタビューした長野の人は、地元ではすごいヒーローで、地元の新聞に取材されたりしてたんだけど、めちゃめちゃ体育会系の大学に調べずに行っちゃって、大学時代はもう暗黒時代でしたって。

あや:そういう人、いますよね。大学だけ暗黒。高校までヒーローだったのに。

qbc:人間は才能と環境、2つあったとしたら、どんな才能も環境に負けますね。

あや:うわー、ちょっとその言葉は救われる、泣いちゃう。

qbc:環境に打ち勝つ才能っていうのもあるよ? あるけど、どんなに素晴らしい天才でも、環境で潰せるんだろうなって。
だから、明らかに数年のブランクみたいに自分で思っちゃうかもしれないけど。それは無視していいので。それもスタートだと思うわけ。
なんか、インタビューの最初と最後で、こんなに声のトーンが違う人って、そういないと思うのね。

あや:(笑)よく言われます。掘れば掘るほど。
妹キャラだったのに、どんどん年齢が上がっていくとかも。

qbc:そういうのも、男性関係、うまくいかない理由のひとつんじゃない?

あや:どっちがいいんですか?

qbc:相手によるでしょ。

あや:夢でいうと、晩婚でいいので、30前半後半、40あたりで結婚したいです。

qbc:よし。それでは、最後に言い残したことがあればお伺いしています。

あや:これって、しくじり先生のアドバイス的なやつですか?

qbc:どう解釈してもよいですよ! インタビューの最後に聞く定番の質問なので。

あや:自責、自分のせいにするって、昭和世代とか、大企業勤めてるまともな日本人なら、めちゃめちゃ言われてると思うんですよ。
ただ、私は、日本の常識なんてぶち壊せって思って仕事していきたい。
今の自分のままでいる理由って、たとえば家庭環境が劣悪すぎるなり、お金がないなり、いろんなのがあると思うんですよ。私だってお金はないし、親が抑圧的だったから行きたい進路に進めなかった。
ちょっと工夫して、お金貯めて、大人になってから美大でもいいし、すぐ家出ちゃうじゃないけど。賢く生きるって、みんながみんな難しいと思うんです。
自分がどうにかハマる環境をつくり出すでもいいし、見つけるでもいいし。そのためにフットワーク軽く、どうにか工夫してハマれば、あとは自分で好きだって生きられるようになるから。
相手を型にはめて金儲けしようとする人や、悪い大人たちに騙されるなということを言いたい。
もっと自分の中にあるものとか、自分が惹かれるものに、素直に従って生きて。自分のしたいことや、自分の進みたい方向や幸せが、そしたら見えてくるから。それが人生の満足なんじゃないかなっていうことですね。

qbc:なるほど。今は、自分の意見を言いたい気持ちが強い時期なのかもしれないですね。意見を言う方法を模索してるというか。

あや:ある人が私に助言してくれて、私の中にある秘めてた言葉や考えを引き出してくれたんです。
私が最後に言ったことの半分はその人の考えが入ってる。
なので、最初の猫かぶってた2、30分はカットしていただいて大丈夫です。

qbc:何言ってるの? 絶対に必要ですよ。(笑)理由はいずれにしろ、最初は隠すという人だからでしょ?

あや:最初は隠します、絶対猫かぶります。

qbc:ありがとうございました。

あや:ありがとうございました。

あとがき

あなたはこのインタビューを読んでどう思いましたか? コメント欄に正直にお書き!
ということでいかがでしたでしょうか、あやさんの東京へ行くまでのストーリー。なんとなくさいきん、20代のインタビューが多いんですが、まあ20代なんて苦しんだりもがいたりするもんですわな。助けようと手を差し伸べても、その苦しみというのは自分の力で自分の居場所を獲得するとゆーほんと自立の試みなんで、アドバイスはできても解決にはならんのですよね。
そこで自立できなければ、自立しないで生きていくだけだし。残酷? どうかな。そういうことを強要するような世界でないほうのが、いいんだろうかね? そういうことを求めない世界システムというのも作れると思うのだけれども。
さあさわやかに今日も老いていきましょう!

編集協力:有島緋ナさん 5周年さん

マガジンで過去インタビューも読めますよ!


インタビュー参加募集!

この記事が参加している募集

#自己紹介

230,652件

いただいたサポートは無名人インタビューの活動に使用します!!