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【無名人インタビュー】プロポーズプロデューサーの人

今回ご参加いただいたのは山中淳一さんです!
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▷イントロ

困ったことにこの原稿を編集している最中、私はある人を好きになっていて振られてしまうって展開だったんですね。おお怖い。私の40の恋愛は、友人からはウザがられ、ネットで見守る人々からもキモがられ、とうとう相手の方からも怯えられ。。
終わりました。
というさなか、ひじょうにさわやかなプロポーズプロデュースのお話を編集させていただきました。インタビューから3か月が経過し、山中さんはStand.fmでご活躍しているのを拝見するばかり。いろいろな方とコラボされていますね。
はい。山中さん回でーす。

1、思い立ったら即行動

qbc:応募は今週でしたよね、Twitterでたまたま「無名人インタビュー」の告知を見かけていただいて。

山中:僕、よくやるんですよね。僕の中の表現でナンパするって言ってるんですけど、自分の中でいいなって思った人とか、面白いなと思ったものに対して、すぐに行動しちゃうんです。
繋がりって、お互いのタイミングもあったりするじゃないですか。都合が合わなかったりとか。だから、思い立ったら即行動です。

qbc:なるほど。

山中:それから、プロポーズプロデューサーという仕事柄、色んな人と接しますし、色んな演出もさせてもらうので、面白い人たちとコラボレーションするのが好きですね。
その面白い人たちと一緒に自分の仕事をしたりとか。
男女年齢とか、もちろん性別問わずとか、自分がいいと思ったらFacebookとかインスタとかで、チェインメールみたいなメッセージ送るんですよね。

qbc:(笑)

山中:僕、こんな事しててーみたいな。すぐにどうこうとかはないんですけど、せっかく繋がったので、いつかコラボレーションできたらいいですね! って話しをするんです。
そんな感じで、今回もたまたま。「有名人インタビュー」じゃなくて「無名人インタビュー」って、いやー、面白いなと思って。

qbc:ありがとうございます。

山中:みんな無名から有名になるわけじゃないですか。ほんとに、知られざるその人の姿というのを有名になる前に知っておくことって面白いという視点と、あと単純にネーミングが面白いなって思って。

qbc:ネーミングについては、皆さんによくおっしゃっていただいてます。

山中:qbcさん自体が、シンプルに、こういうのがお好きなんですよね? その、熱量と物量がすごいですよね。それこそ、元現役風俗嬢さんの話の物量とかすごいですよね。結構長文だったし、内容自体にすごいパワーがあるじゃないですか。、

qbc:時間はみなさん同じですが、風俗嬢さんとお医者さんが一番喋っていただきましたかね。専門用語も多かったし。

山中:友人に翻訳家がいるんですが、業種問わず全部翻訳するんですよ。知識無くても、基礎知識いれておかないとダメですし、翻訳するんで間違ったニュアンスになってもいけない。だから、翻訳家だけど、色んな業界の知識がすごいんですよ。

qbc:広く浅く、は心がけていますね。
すいません。ありがとうございます。(笑) 逆インタビューをしていただいて。

山中:なんかね、聞いちゃうんです。僕はプロポーズプロデューサーやってるんで、「どんな思いで今回プロポーズしようと思ったんですか?」とか「彼女さんとはどういう出会いだったんですか?」って。

2、男性目線のプロポーズ

qbc:ちなみに、カップルの片方の方だけと打ち合わせをされるんですよね?

山中:はいそうです。男性の方だけです。
今、LGBTに対応しないといけないな~と考えているところですが、基本は、僕も男性なんで、男性から女性にという形式をとっていますね。

qbc:なるほどなるほど。

山中:でもウェディングの撮影もけっこうやっていて、女性のフォロワーさんも多いので、僕自信は圧倒的に女性とお話しする方が多いです。
僕、少なからず色んなメディアに出させてもらっていて、大体取材のオファーくれる方は、独身の20代女性ですね。

qbc:おお、おもしろいですね。間接的にですよね、いいプロポーズを男性にして欲しいって気持ちなんでしょうね。

山中:そうです。あくまでも僕のコンセプトは「女性に響くプロポーズを演出する」なので、女性の気持ちを知ったうえで、男性にアプローチしていくんですよね。
じゃないとやっぱりね、僕ら男性なので、男性目線のほうが強いんですよ。

qbc:不可避的にそうですね。

山中:そこは結構大事にしてます。プロポーズ=男性=男性目線というのが固定観念になっていますが、むしろ逆で、プロポーズするのは男性でも、OKかNGかは女性のほうなんです。
だから、男性が良いプロポーズと思っても、女性にはダメなプロポーズがあることも多いです。そういう所は、すごく気を付けて仕事をしてます。

qbc:なるほどね!

山中:じゃないとミスマッチが起きちゃうんですよ。「明日誰かに言いたくなるようなプロポーズ」をテーマにしてるんですけど、それは女性が、その時に、すごく嬉しくて嬉しくてたまんなかったら、誰かに言いたくなるじゃないですか。
僕、感動を与えたいんですよ。例えば、ディズニーに行って楽しくて感動した! みたいなことを友達や初対面の人にも伝えたりするじゃないですか。そういう感覚を、プロポーズにも持たせたいんですね。
プロポーズされてめっちゃ嬉しかった! それをご友人ご両親、会社の同僚に言いたくなる。なんならブログとかで書きたくなっちゃうような、そんなプロポーズを男性にして欲しいんですよ。だから、あくまでも最終的なターゲットは女性です。

qbc:いいですね! すばらしいです!

山中:世の中の今のプロポーズの現状って、例えば、プロポーズ=フラッシュモブみたいな感じになってるんですよ。
フラッシュモブってご存じですか? 街中でダンスしちゃうミュージカルみたいな感じなんですけど。

「フラッシュモブ(英: flash mob)とは、雑踏の中の歩行者を装って通りすがり、公共の場に集まり前触れなく突如としてパフォーマンス(ダンスや演奏など)を行って、周囲の関心を引いたのち解散する行為。ゲリラパフォーマンスの一種である。(wiki)」

qbc:知ってますよ!

山中:フラッシュモブは、プロポーズとして最低だと思ってまして。

qbc:へーーー。

山中:qbcさんって独身ですか?

qbc:独身です。なので、独身的関心を持って興味深くお話を聞かせていただいています。

山中:イメージして欲しいと思ってるんですけど、彼女さん・・・今いますか?

qbc:あ、彼女いないです。はい。

山中:もし出来たとしても、やらないほうがいいです。プロポーズする時にフラッシュモブをやられたら、彼女さんは絶対に嫌がります。

qbc:そうでしょうね。はいはい。

山中:フラッシュモブって、言ってしまえばショーなので、男性目線がすごく強いんですよね。お金かけて時間かけて人集めて、どや! みたいな。3密じゃないですけど、3どや! がすごいんですよ。

qbc:はいはいはいはい。

山中:男性目線の温床ですね。
なので、THE 男なんです。あの状況でプロポーズされて嬉しい女性は、特に日本の女性はいないですね。

qbc:すばらしい発見だと思います!

山中:僕は5年前に札幌テレビ塔全部貸し切って妻にプロポーズした事がきっかけで、今プロポーズの演出させてもらってるんですね。
その時は、貸し切りをしたんで基本的に誰もいないんですよね。スケールは壮大なんですけど、例えば僕が「結婚してください。お願いします。」っていうシーンには誰もいないんですよ。

qbc:え、かっこいい。なるほど。そういうことですね。

山中:プロポーズの後に、例えば友人たちが出てくるとかメッセージがあるとかはいいと思うんですけど、プロポーズして、YES、NOが終わる瞬間までは、オーディエンスはいちゃいけないと僕思ってるんです。やっぱりパーソナルな部分なんで。
そこは世の中のプロポーズの大きな勘違いで、まあそれが悪いとかじゃないんですけど、多分世の女性は求めてないんじゃないかなと思ってまして。

qbc:なるほどね。観点がずれてるよねって事ですね。

山中:そうですね。単純にずれてますね。
その証拠に、7、8年前に東京とかでフラッシュモブが流行って続々結婚したんですけど、翌年のニュースに「フラッシュモブで結婚したカップルの離婚続出」というのが流れたんですよ。
要は、そういう状況でプロポーズされたのは嬉しくて結婚したけれども、よくよく考えたらあの人のプロポーズっておかしいよなっていう。相手の女性からすると。

qbc:なるほどね。

山中:もちろん女性からしても嬉しくなくはないですし、かけた時間とかは悪くないと思うんですけど。でもプロポーズに必要なことってそういう要素じゃないのは確かなので。
そこは世の男性に分かって欲しい。ここは僕のこだわりですね。なので、プロポーズ=フラッシュモブというイベント会社さんもいらっしゃいますが、滅相もない、2人だけのことだけ考えますね。

qbc:勉強になります。

山中:これが僕の考え方ですね。賛否両論あると思うんですけど、世の中の流れとちょっと逆行する部分もあるかと思うんですけど、僕はこれがプロポーズの王道だと思っています。
男性目線からのプロポーズと考えると受け入れにくい人もいるかと思うんですが、このフラッシュモブ反対には、圧倒的に女性ファンが多いんですよ。

qbc:なるほどめっちゃくちゃ勉強になります!

山中:フラッシュモブは、みんなに見せるのが前提の結婚式とかでサプライズでやるのはいいと思うんですけど。
フラッシュモブはショーなんですよね。ショーは見世物で、だけどプロポーズは見世物じゃないんですよ。

qbc:勉強になります! 勉強になります! 勉強になります! 

山中:プロポーズは礼儀であり挨拶であり愛情であると思ってるんで、そこを勘違いしてしまうと、離婚みたいな大惨事が起きちゃうんですね。

qbc:(笑)引っかかってるわけですね。プロポーズの時の違和感がね。

山中:まさにそうでしょ。あの時おかしかったなってのは、人間やっぱりひっかかっちゃうんですよ。
今後ね、qbcさんにも機会があると思うので、そこだけは勘違いしない方がいいです。

qbc:はい。ありがとうございます。

山中:フラッシュモブって欧米の発祥で、受ける女性側の考え方も日本の女性とは違います。シャイな日本人、もっとシャイな北海道の人にしてしまうと、大惨事ですよね。価値観の違いというか。

山中:シンプルにプロポーズは素晴らしいと思うし、どういうプロポーズにするかについて考えることや、かけるお金とか時間とか、それは悪いと思ってないんです。でも、プロポーズするお相手の思いを履き違えるとおかしなことになってします。例えば包丁は、野菜を切るのにはいいですけど、人を刺すと、大惨事じゃないですか。だから、プロポーズも使い方を間違えると凶器になるんですよね、実は。

qbc:なるほど凶器。

3、僕の仕事の目標は、僕の仕事の廃業。

山中:今回、qbcさんに連絡させてもらって「あっ、男の人か」って思ってビックリしたんですよ。
先ほどお話したように、興味を持ってくれる方の多くが独身女性で、逆に男性からは敬遠されがちなんですよ。結婚してますか? とかプロポーズした? と聞かれるんじゃないかと思われているのか。距離を置かれがちで、引かれているというか。僕のいうことは、女性目線からの正論だし。

qbc:(笑)へーー。面白いですね。

山中:女性目線の考え方を共有できる男性は、大事ですね。そういう考え方を持っている男性は少ないですし。そういう、正しいプロポーズの仕方であるとか、その考えかたを日本中に伝えたいっていうのが、僕の大きな今の、目的です。
もちろんお仕事としてプロポーズの演出を頼まれてお手伝いはしてるんですけど、全員が全員、頼んで欲しいとは思っていません。
この考え方が日本全国に伝われば、日本自体にそういう機運が出来れば、いいのかなと思ってるんですよ。
僕の最終目標は、僕の仕事の廃業です。正しいプロポーズの仕方や考え方が当たり前の状態になっていて、だから僕の仕事は廃業。

qbc:あー、かっこいい。すごく。

山中:プロポーズプロデューサーという仕事があること自体、おかしいんですよ。イメージは、誕生日を祝うように普通にプロポーズもしてほしい、です。しっかりしたプロポーズをしないカップルもいらっしゃいますし。
だから、今僕は、その地盤を作るための文化作りをしているんだと思っています。

qbc:なるほど。

山中:プロポーズプロデュースの依頼も、正直月1件あるかないかってところです。まだ、その地盤が出来てないんですよね。ほんとに悩んでる方が、最後の最後で僕にたどり着くみたいな感じが多いですね。
地道でも少しずつ認知度を上げて「結婚する時にはプロポーズもするべきだよね」とか「やってほしいよね」とか、そういう文化を根付かせていって、欧米の女性のように日本人女性も「プロポーズなかったら結婚しない」強い女性になって欲しい。そういう思いもあるんですよね。

qbc:おお。

山中:フラッシュモブがきっかけで結婚したけども「蓋を開けてみたら大きなミスマッチが起きて離婚」じゃなくて、男性は必ずプロポーズする、女性もプロポーズしてもらわないと結婚しないとか、そういう前提にしておいたほうが、ミスマッチは確実に減る。
そこは大事にしてほしいなと思ってやってます。
noteとかホームページでそこまで語ってないですけど、結構深いって言うか、壮大な計画を立ててます。

qbc:素晴らしいですね。びっくりした。プロポーズってものにこんだけ情熱をささげて考察されている方、いるんだなって。
カテゴリは違いますけど、こんまりさんを思い出しました。「人生がときめく片づけの魔法」って本を読んだ時にね、「整理」に「時めく」って発想なんて、今までなかったわけですよ。生活の中で、人生の中でありふれて起きることに、新しい独自の視点を打ち立てる、打ち立てようとすることは素晴らしいことです。

山中:ありがとうございます。

qbc:あと、プロポーズってする回数が少ないじゃないですか。

山中:基本一生に一回ですからね。(笑)

qbc:理想はですよね。だから、属人的にはノウハウが溜まらない。ノウハウが少ないからこそ、男性目線ばっかりみたいなところになっちゃったりする。

山中:ほんとにお察しの通りで、ノウハウが少ないんですよ。ノウハウが少ないし、男性目線が強い。だからやっぱり僕は、女性目線をもっと入れるべきだと思っています。

qbc:うんうん。プロポーズする側とされる側が基本的に分断しちゃってるような議論ですよね。で、さらに、急にお金の話もしますが、これって経済効果も絶対高いですよね。
プロポーズを上手く着陸させて、生活という部分を末長く幸せにする。離婚するよりもはるかにヘルシーですよ。

山中:今の僕の事業って社会貢献だと思ってます。少子化と晩婚化の歯止めにもなるし、経済効果もある。
最近コロナ離婚とか破局が多いと思うんですけど、はっきりしてるのは、世の中のカップルとか夫婦は、離婚とか破局するつもりで一緒になるカップルは一つもないんですよ。
さらに離婚にはパワーがいる。なのに結果的にミスマッチが起きちゃうのは、しっかりとプロポーズができていないからなんじゃないかなって思ってるんですよ。

qbc:独身の人間が言うのもアレですけど、そうじゃないかなって気がします。
結婚生活の中で、この人と別れた方がいいかもしれない、という時に過去を振り返るじゃないですか。基本的には良い思い出を探して、離婚しないほうが良いって思いなおすために。
でもその時に、結婚生活の最初のプロポーズに嫌な気持ちがあったとしたら、やっぱ離婚しよー、ってなりますよね。

山中:女性の圧倒的多数の意見は、子供の頃は「お姫様になりたい」とか、年ごろになれば、「結婚したい」とか「プロポーズの時に結婚指輪のケースをパカってされたい」とか、そういうお姫様願望なんですよ。
この多数派の意見に男性がついていけてない、語りもしていないってのが現状なんですよ。
だから僕の出番なんです。カップルのお互いの幸せのためにも、女性の意見の代弁をしていきたい。

qbc:はー、かっこいい。

山中:大体ね、経済的理由とかそういうのもなしにプロポーズとか結婚式あげない男性は、結婚式も記念日も祝わないし、誕生日も忘れちゃうんですよ。逆に、ちゃんとプロポーズをしてきた人たちは記念も祝う。
女性はそこで判断するんですよ。「ま、いっか」で結婚するんだけど、もって4、5年でしょうね。

qbc:(笑)プロポーズの内容で、結婚の継続年数がすでに決まってしまうわけですね。

山中:そうです。プロポーズの効果効能って結構あります。プロポーズは、一回すれば一生効果を持ちます。僕の個人的な分析ですけど。
逆に、プロポーズしないと効果どころかなんにもないです。もう本当に、二人の賞味期限っていうか、お別れのカウントダウンは始まってるのかなと思ってます。

qbc:なるほおど。

山中:どこかのタイミングで離婚という形で爆発するだけで、僕からしたら「だよね」って感じです。プロポーズも結婚式もしたい、ドレスも着たいと思ってるのに、男性がめんどくさいからしない。
これって誰かが言わないと変わらない事だと思ってるんです。親族でもなければ友人でもない僕のような第三者がズバッと言わなければいならないなと思ってます。
なので「プロポーズや結婚式をなめんなよ」って気持ちでいます。(笑) 
プロポーズや結婚にはパワーもお金も時間もかかるし、子供も生まれたらもっと時間ないです。もう覚悟しかないので、プロポーズも結婚も結婚式もなめんなよって思います。

qbc:バチバチですね。

山中:そういう気持ちで僕はやってるので、淡い感じで来ると、痛い目にあうかもしれません。それが悪いとかじゃないんですけど、でも二人の為にもお互いの為にも、ちゃんとプロポーズをして、ちゃんと結婚式あげて、ちゃんと記念日を祝ってほしいという気持ちがあります。普通の事だと思ってるんですけど、中々出来ないので、僕みたいなプロがいるから頼ってくださいと。そこの認知度はあげていきたいですね。

4、なぜプロポーズプロデューサーは生まれたのか

qbc:どういう経緯をたどって今の考え方に至ったんでしょうかね。ご自身のプロポーズがきっかけだったそうですが。そもそも、どうしてご自身の求婚を、テレビ塔貸し切りにしようと考えたのでしょうかね。

山中:今のプロポーズプロデューサーの仕事って、なろうと思ってなってないんですよ。ちょっとかっこよく言うと、神様に導かれるようにしてなったんですね。

qbc:以前は何をされてたんですか?

山中:会社員です。商社の営業マンを約10年やっていたんですよ。重機売ったり、色んなもの売ったりしていました。
僕、高校まで北海道の網走ってところにいて、流氷と監獄しかないところなんですけど。大学は東京の大学です。

qbc:網走から東京ですか。

山中:行きたい大学が東京だったんです。大学で4年間学んで、商社の営業マンになったんです。2007年就職で、3年間東京の本社にいて、地元が北海道だったのもあったと思うんですけど、転勤だって言われて転勤して、2016年ぐらいまで札幌です。
でもなんとなく、実際に退職する2、3年前くらいから「会社辞めよう」って思ってましたね。

qbc:なるほど。プロポーズとは関係ない前歴だったんですね。

山中:一番大きかったのは妻との奇跡的な出会いですね。知り合ったのは2014年の5月で、2015年の5月に結婚しました。
出会って1年くらいで結婚したんですけど、妻と出会って5分くらいで結婚しようと思いました。初対面で。

qbc:え、言ったんですか? 思っただけ?

山中:思っただけです。連絡先交換して、その2日後に告白して、もう付き合って結婚も決まったみたいな感じですね。

qbc:あ、さすがに即プロポーズではないんですね。

山中:共通の友人がいて、その共通の友人と僕の合コンで知り合いました。僕の友達と2対2でご飯食べたんですけど、その時に会って5分くらいで「あ、俺この人と結婚する」と思ったんですよね。
昔で言う松田聖子のビビビとか。(笑)

qbc:ビビビ。(笑)

山中:でもまあ電流が走るというか、そんな感じはあってですね。
なんかまあ、女性としては嬉しくないかもしんないけど、一つ大きなものとしては、妻の笑顔が僕の実家のお母さんにそっくりで。

qbc:おお!

山中:僕ら結婚する人たちって、自分の異性の親を見てるんですよ。男だったらお母さん。女性だったらお父さんに似た人を、本能的に探してるんです。結果的にうちの妻も、妻のお父さんと同じ感じだったんです、僕が。

qbc:その恋愛心理学的なところは、プロポーズプロデューサー以前からあったですか? もともとそういうのが好きだったんですか?

山中:結婚した妻の影響ですね。妻は大学で心理学専攻だったのもあり、自然と身についたみたいですね。
それから、男女関係を自分なりに分析したりとか、その蓄積が溜まっていく中で、本とかを色々読むなかで、自分の思ってた事って結構合ってるんだな、セオリーには合ってるんだなと。
そういうのがあったので、妻とも馬が合って、それで帰り際に連絡先を交換して「どこ務めてんの?」って話しをした時に、お互い務めてる会社の駅が一緒で「偶然だね」って話しになって、「ちなみにどこらへん」って言ったら、なんと同じビルに勤めてたんですね。これはありえないでしょ、ってなって。

qbc:あ! すごーい。

山中:そこで運命を感じちゃって。2日後に夜ご飯食べに行こうってなって、食べ始めて1時間、2時間くらいですかね。会うのは2回目で初デートは1回目で、もうほんとお互い分かんないですけど、仕事の事、家庭の事をざっくり喋って、そしたら「あーもうなんか言おう」って思って、「結婚前提にお付き合いしてもらっていいですか?」って話して。ダメもとで僕の気持ちだけ伝えようと思って言ったんですけど、「あのー私もそう思ってました」って。で、僕が「えー」とか言っちゃって(笑)

qbc:(笑)

山中:後から聞くと、僕が彼女のお父さんに似てるとか、僕が妻の理想に近かったとか。最初に告白した時に、端から見れば結構チャラそうな状況ですけど、妻もこの人しかいないと思っていたみたいですね。
でも、結婚ってこういう風にするんだなって思ったんですね。結婚する人は結構共通点があって、なんかどっかのタイミングで、あっこの人だって思う瞬間がある人が多いんですよね。
なんかやっぱりこう彼女とも違う、家族と言うか、それは期間が長くても短くても、あっこの人と結婚するんだなって未来を描ける相手と、大体皆さん結婚してるんですよね。

qbc:うんうんうん。なるほどね。

山中:その手ごたえを僕も経験してるので、もうすぐにプロポーズを考え出しました。
僕自身、昔から目立ちたがり屋なのでサプライズしたくて、夜がいいか昼がいいかとか、クリスマスがいいか、翌年の1月の誕生日がいいのかとか。

qbc:男性目線から始まったわけですね?

山中:スタートは男性目線でしたね。でも色々考えた時に、そういうのはやっぱり良くないんじゃないかって思って。
結果的に選んだ場所とそのシチュエーションが、2015年の1月、妻の30歳の誕生日でした。
テレビ塔が毎日9時半に閉園するんですけど、それから再オープンするってかたちで貸し切りですね。お二人の為だけに。

qbc:おおおー。

山中:一日一組限定で貸切りプランてのがあるんですよ。それを使いました。
その時間に行くと、僕らのためだけにドアマンが待っていて「お待ちしてました」と「上までお送りします」みたいな感じで。で「この後はごゆっくり。30分後にお迎えに参ります」と。
1月だと、テレビ塔の最上階から雪景色の夜景が見えるんですよ。テーブルとワインが用意されていて、そこでほんと短い時間ですけど夜景を見ながら、タイミング見て「下を見てごらん」って言って、そしてら雪の中に光の文字で「結婚しよう」って書いてあるんです。

qbc:かーっこいーなー。(笑)

山中:妻を真剣に見つめて「結婚してください」って感じで結婚指輪をパカってしました。

qbc:はーーー。凄い。

山中:その時に初めて妻が泣いたのを見ましたね。
僕は感情の起伏も激しくて泣き虫だから、よく泣いちゃうんですけど、妻の涙はそこで初めて見ましたね。

qbc:すごいね。

山中:プロポーズの破壊力ってすごいなって思って。

qbc:うん、すごいですね。

山中:ばーって出てきて、涙がね。それ見て僕も泣いたみたいな。何で泣いてるの? みたいにお互いに言い合いながら。
で、実はその一部始終を、それこそ全部指輪を買うところから、撮影をしてたんですよ。

qbc:なるほどなるほど。はいはい。

山中:指輪を選んで買って、受け取るところとか、お店に入る様子とか、テレビ塔での準備風景とか。プロポーズ成功までの一部始終をDVD化して、結婚式の冒頭で流したんですよ。

qbc:あーーすごいー。

5、女性視点のプロポーズ

山中:その一連の自分のプロポーズが、今の仕事へとつながる大きなターニングポイントでした。「あ、こういう人いないんだな」って思いました。特に北海道では。
そこで僕の中でギアがガチってはまって。やぱりプロポーズってすごいとか、会社辞めるって決めたりとか、妻が喜んでくれたりとか、友人からもすごい反響があったりとか。
「前からすごいと思ってたけどやっぱお前すごいわ」みたいな。男の友人からそう言われました。

qbc:男性視点のプロポーズプランから始まってそういう観点にたどり着いたってのは、すごいですよね。なぜたどり着けたのかと。

山中:相手の為に考えるってところでしたかね。妻は人見知りな方ですし、器用でもないんです。妻みたいな人を見た時に、大多数はがひっそりとプロポーズされたいとか、なんならプロポーズされたことすら隠したいとかいう人たちもいるんじゃないかと思ったんですね。

qbc:なるほど。

山中:でも、僕のコンセプト自体は、嬉しすぎて誰かに言いたくなるようなプロポーズです。それが本当のサプライズじゃないかと思ってるんですよね。
恥ずかしすぎて言えないフラッシュモブのプロポーズと、ひっそりとしているけど嬉しすぎて言いたくなるようなプロポーズ、どっちがいいかって結果は明白じゃないですか。
「嬉しすぎて言いたくなるようなプロポーズ」が日本中に波及していくことで、それこそプロポーズっていいなっていう文化や結婚式しようっていう文化が広がっていくんだと思います。そしてそれが、少子化防止にも繋がりますし。

qbc:なるほどね、すごい。日本の離婚率を下げる。

山中:僕が少しでも色んなところに露出する事によって、僕の思いが少しでも日本中に伝わって、プロポーズは当たり前にするものだとか、こういうプロポーズはダメだとかいいとか、こういう方がドラマティックですよとか、結婚してからもこんな風に祝ってくださいとか。そういう事が定着した時に始めて、僕の役目が終わると思っています。

qbc:きれいな終わり方ですね。

山中:それから、僕自身の営業的展望としては、なんか変な話、家や車の保険のご紹介が多いんですよ。結婚するんで車買い替えるとか家買うとか子供生まれたから学資保険入るとか。あと、子育ての相談とかウォーターサーバーご紹介するとか。
色々なものに繋がりがある。全業種に波及する可能性があると僕は思ってて。

qbc:やっぱり新しい生活ですからね。ゆりかごから墓場までって。

山中:仕事的にはウェディング業ってくくられると思ったんですけど、そこでは納まりきらない。
プロポーズ業界を作ってブームを起こして業界を盛り上げ、最終的にはいろんな車とか保険とかサービス業界とか百貨店とかにプロポーズ業界の売上を還元して、プロポーズ業界を消滅させるという絵を描いています。

qbc:すごい。

山中:そこら辺は展望なので。山中さんの目標はなんですかと聞かれると「廃業です」と言っています。そんなことしたら仕事なくなりますよって言われるんですけど。
僕のプロポーズの事業って、スパン的には最低10年。20年30年構想なので、全然すぐには無くならないですね。

qbc:いやあ、プロポーズひとつでこんなに話が展開するとは思っていませんでした。ほんと開拓者。

山中:フロンティア精神はあります! 実は、プロポーズで町おこしというのもコンセプトにしていますね。
札幌観光大使に就任していまして、実は僕のお客様って道外の方が殆どなんです。

qbc:あ、そうなんですね!

山中:北海道に来て雄大な景色の中、例えば富良野のラベンダーとか函館の五稜郭とか、羊ケ丘とか、そういう雄大な景色でひざまずいてパカっみたいな。
これが今風で映えしますし、北海道に来る意味ってそこじゃないかと思っています。僕のプロポーズは基本的に外です

qbc:すごい。

山中:あと、例えばqbcさんに彼女ができて、北海道行く予定があります、指輪も買っています、そこで北海道のきれいな風景の中でプロポーズしたいなって思ってるんですけど、具体的にどういうところでしたらいいか分からない。そこを現地にいる僕が、例えば富良野とか支笏湖とか旭川とかに行って、現地の人と打ち合わせをしてロケハンもして。

qbc:あーそこのコーディネートもやってくれるんですね。

山中:まさにそうです。僕が現地で、出来る限りその人がしたいことを具体化して、舞台全部整えて、必要ならタキシードとか花束とか用意して、どうぞ! という感じでプロポーズの演出をするのが、僕のメインの仕事です。
簡単な言葉で言うと代行です。もちろん僕がプロポーズするわけじゃないんですけど、プロポーズをする前の準備を代行する感じですね。

qbc:幸せな記念にしたいけどノウハウがないとか、そういう気持ちがある人にとってはもう絶対に必要なサービスですねこれは。もうこれは頑張りますよ、私も。

山中:僕のお客様って面白い事に似通ってて、気持ちとお金はあるんですよ。ないのは、時間とアイディアなんですよ。
結構ニッチなニーズなんですけど、潜在受容はかなりあると思っています。今コロナ禍で中々北海道に来られないですけど、北海道は魅力のある土地なので、復活した時には僕が隠れ家スポット含めてひっそりとプロポーズできる場所を探します。

qbc:すごーい。

山中:撮影許可、使用許可もとります。専属のマジシャンとかソムリエ、漫画家もいます。

qbc:専属!

山中:マジックを使ってプロポーズとか、プロポーズの一部始終を漫画化するとか。
そんな感じでプロポーズを面白くしようと思っています。
僕がよくお客様から言われるのは「なんで僕以上に楽しそうにしてるんですか?」です(笑)

qbc:(笑)なるほどね。

山中:いや楽しいじゃないですか。どうしたらその彼女さんを喜ばすことができるんだろうって事を一生懸命考えながらやるって。

6、恋愛相談もやっています

qbc:最後に、言い残した、これ喋るの忘れちゃったとかあればお伺いします。

山中:「プロポーズ文化を作りたい」というのがコンセプトなので、僕がいること自体が日本の希望になって欲しいってことですかね。
男性にとってはこういう人がいるんだって思って欲しいし、女性にとってはプロポーズされなくて泣き寝入りして結婚するとかじゃなくて、「プロポーズして欲しいって言っていいんだ」とか、そういう男女の希望になりたいです。

qbc:申し込みはホームページからですか?

山中:ホームページの問い合わせフォームでもよいですし、ツイッターのDMでも、インスタ、フェイスブック、noteでもよいですよ。

qbc:なるほど。

山中:あと、無料でオンライン恋愛・婚活相談を受けています。ここ数カ月、コロナになってから増えていますね。

qbc:それは違う場所で受け付けてるんですか?

山中:公式LINEからですね。
恋人がいないとか恋人と上手くいかなくてとか、喧嘩しちゃってとか。今僕ができる日本への支援って何かなと考えて、僕で良ければ、お話し聞かせていただいて、アドバイスして、少しでも元気でたみたいな感じで言ってもらえればと思っています。

qbc:なるほど。あ、「マイベストプロ」にもコラム掲載あるんですね。

山中:はい、週に1、2本書かせてもらっています。

こちらです!

山中:男性ってやっぱり仕事が忙しいとか、単純にお金が無いとか、めんどくさいとか言って、プロポーズをないがしろにしがちなんですよ。
ちなみに北海道は離婚率ワースト3に入っています、この5年間ずっと。
だからね、プロポーズ文化が波及していって欲しいなって思ってますね。

qbc:ありがとうございました!

山中:ありがとうございます!

公式LINEは、こちら
(手順①)上のテキストリンクをクリック
(手順②)LINEの画面に切り替わり、「サンシェール」という名前で僕の写真が表示される
(手順③)「友達追加」をクリック
(手順④)すぐに、こちらから、「友達追加ありがとうございます。」との自動メッセージが届く
(手順⑤)そのトーク画面で、「プロポーズ相談したいです!」と一言、送信

これが全て完了したら、僕のところに、初めてメッセージが届きますので、そこからはスピーディーに対応させて頂きます(^^♪

▷アウトロ

プロポーズについてこんなに考えている人、いないんじゃないかってくらいの圧あった。
私には当分その機会が訪れないのかもしれないね。
うん。

マガジンで過去インタビューも読めますよ!

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