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【子育て】他人の子供時代インタビューは、自分の子育てに影響を与えるのか?

現在過去未来を聞いていく形式の無名人インタビュー。
これって、まあ、誰にでも通用する形式なんですよね。形式決まってるとインタビューしやすいし編集しやすいし。ていうわけでこのフォーマットを日夜洗練していったわけですが。

当初思ってもみなかったんですが、なんだか、いつのまにか100人を超える人たちの子供時代を聞き知るという状態になってたんですよね。
現在こういう人で、未来についてこう思い描いてる人は、こういう子供時代を過ごしていたんだ。

これって、めちゃ子育ての参考になるのではないか?

ということで、子育て中の無名人インタビューの製作メンバーに集まっていただき、グループインタビューしてみたわけです。

刮目せよ!

1,読む前後で子育てにどういう変化がありましたか?

miiさん:3歳の男の子、2歳の男の子のお母さん

mii:私は今子供が2人いて、上の子が3歳で、下が2歳で、両方とも男の子です。
育休中だったんですけど、もうすぐ仕事辞めて、海外に渡航する予定があります。

子供たち2人の状況は、上の子が幼稚園に行ってて、下の子は家で見てるんですけど、もうなんか日々毎日バタバタしてる感じです。
上も下もあんまり差がなくなってきて、もう友達みたいな感じで2人ともいるんですけど、すごい喧嘩して仲良くなって、喧嘩して仲良くなって、をもう毎日繰り返してる感じです。

miiさんのnoteはこちらから。

qbc:インタビュー記事を読んでみて、どういう感じでした?

mii:私は仕事で小学校の教員してるので、虐待とかいじめとかそういったところに注目し始めて読み始めたんです。
小学校の教員してるときに、いじめとか虐待とかを受けてる子に自分が身近に接したことがあったんですけど、そういう子ってどういうふうに成長して、将来どうなるんだろうなって前から思ってたんですけど。なんか、何とかなるんやとか思って。
誰か助けてくれる人に出会って、人生が開けていくんだなとか。人でなくても、本とか映画とかそういったものに出会って、自分で道を切り開いていったりするんだなっていうのを、無名人インタビューを読んですごく思って。

すごいつらい状況にある人でも、なにかしら開けていくっていうのがあるんだなって。その変化の仕方みたいなのに気づいて。
自分の担任していた子供たちに対してそう思ったと同時に、そこから徐々に自分の子育てにも結びついていって。

自分がどんなに良かれと思ってやったりとかしても、最終的にどんな人に会うとか、どんな本に会うとか、どんな映画に会うとか。
母親の自分以外のことでも子供は変わっていくから、自分はそんなに気にせずに子育てしたらいいのかな、って思ってきました。

qbc:どれぐらいの期間で変わっていきました?

mii:2,3ヶ月くらいですかね。読み始めて最初の1ヶ月は、教師だった自分の視点で読んでいて。そのあと、自分の子育てと結びつけて読んで。

qbc:読み方が、お仕事目線から、自分ごとになっていったのって、きっかけってあったんですか?

mii:仕事に引き寄せて読んでいるうちに、自分の中で仕事上の未消化だったみたいなものが、
解決じゃないけど、解決のヒントは得た感触があって。

そういう時に、ちょうど自分が子育てでへこむことがあったんですよね。
私、結構子育てしてて波があって。すごい調子いいときと、ガーンってへこんでる時の二つがあって。多分ガーンってへこんでる時に、インタビューの記事読んで、みんなすごく辛い状況でも切り開いていってるよな、みたいに思って。

qbc:具体的にこの記事のこういうところとかあります?

mii:高校中退して浪人中の15歳の方の記事ですね。

mii:小学生ぐらいのときにものすごく叔母さんに家で勉強させられた話で。
でも中学校ぐらいで叔母さんが教えきれなくなってきて、自分も学校の勉強がわからなくなってくるんです。

普通だったらそこでちょっとグレるみたいなところだけど、なんとか踏ん張って、希望してない高校だけど進学して。
でも結局、自分のやりたいことがしたいってなって、高校を中退して今浪人をしているんです。
それで、彼の話してる内容のほとんどが、勉強だったんですよね。
「楽しかったことはなんですか?」「勉強で褒められた」。「どういうことが嫌だった?」「勉強させられて嫌だった」とか。

qbc:尊敬してる人は誰か? という質問の回答も叔母さんでしたね。

mii:そう、尊敬してる人も叔母さんで。
自分のしたかったことを抑えてきた結果なのかなと思って。自分の中の選択肢、豊かさみたいなものがちょっと少なくなるのかなって思って。

でも、qbcさんがそこで、「でも叔母さんたちも一生懸命やってたんだよね」みたいなことをおっしゃったんですね。
私それで、なんでqbcさんそれ分かるんやろとかと思って。ちょっとqbcさんにびっくりしたっていうか。幼少期、おばさんたちも何か悪いようにしてやろうと思ってるわけじゃなく。

qbc:補足すると、シングルマザーの家庭環境で、お祖母ちゃん、お母さん、叔母さんで暮らしてるんですよね。で、お母さんは働きに出てて、叔母さんは学習塾を経営していて、それでよく勉強を教えていて、という状況です。

mii:だから叔母さんも一生懸命やってたと思うけど、中学校ぐらいでちょっとこの子と叔母さんの関係がうまくいかなくなっちゃって。
叔母さんがやったことはすごい尊いと思うんだけど、それが絶対にその子の幸せになるかっていうと、そうでもないんだなっていうふうに思って。

qbc:インタビューを受けて喋るだけの語彙量も、おばさんのおかげですって言ってて。
距離が近いだけに、関係が良くなくなったりするんだろうなと思って。

あおい:3歳の女の子のお母さん

あおい:3歳の女の子が一人いて、0歳のときから保育園に通わせていました。
インタビュー記事を読んで、子育てがどんな感じで変わっていったのかっていうと。

初めて読んだ時は、まず衝撃でした。
普通の人の過去ってなかなか聞くことないから。いろんな生い立ちの人とお話したりっていう経験はあるんですけれども、特殊な環境じゃなくても、人生にはいろんなバリエーションがあるんだなと思って。

どんな環境で育っても、結局その後何に出会うかとか、誰に出会うか次第で、その後の人生がいかようにも開けていくんだなっていうのをすごく感じてですね。

より自分が一生懸命頑張ったって、子供が何を選ぶかは子供の自由というか、子供次第だから。あの特に自分が頑張ってこれをしなきゃとかって特段あったわけでもないけど、さらに思わなくなって。
自分は自分で好きなように生きているのが一番いいのかなっていうふうに思うようになりましたね。

あおいさんのnoteはこちら!

qbc:以前は、「子育てちゃんとやらなきゃいけない」という感覚があったんですか?

あおい:自分がああいう家庭で育ったから、同じにならないようにしなきゃっていう気負いが結構ありました。
「こんな自分が子供を育てたらやばいんじゃないか?」って、すごい思ったんですよね。ああいう家庭にしたくないって思った時点で、もう同じ方向に向かってるんじゃないかって。

qbc:ああいう家庭って?

あおい:自分がこだわったっていうだけで、そこまで特殊な家庭環境では全然なかったと思うんですけど。
親がすごく仲が悪くてですね。離婚もしてるんですけど、家庭の中で、親が会話しない家だったんですね。葬式みたいなお家だった。
でもお友達のお家とかって、全然様子が違うなっていうのに気がついて。
それから、何かがうちは変なのかなっていうのを、ずっと思ったまま大人になって子育てを始めた。
早く保育園に入れたのって、自分は子育てがうまくできないんじゃないかと思って、怖かったからっていうのもあります。

無名人インタビューを読むようになってから、そういう自分の生まれ育った環境自体も、ギフトだったんだなって思うようになって。
いい意味で、子供時代に対するこだわりを手放すことができたっていうか。
「こういう生い立ちがあったからこその今」だっていうふうに思うと、今の環境全てが、ああいう親のもとに生まれて育てられたこと自体が、すごく肯定的に捉えられたんですよね。

qbc:印象に残っている記事はありますか?

あおい:この二つですね。

お二人ともハードな生い立ちだと思ったんですけど、どちらも「自分を肯定してくれる人」というキーワードが出てきていたんです。
『安心が正義みたいな人生だなって思う人』は、親じゃない人、特に恋人が肯定してくれて。
『「あなたは愛されてるんだよ」っていうことに気づいて欲しいと思う統合失調症の母と自閉症の兄がいる人』は、親が肯定してくれてるんですよね。

この二つを対比して読んで、自分なりにいろいろ考えたんです。
親が自分を肯定してくれる人だったらラッキーかもしれないけど、でも「だからこそ出会えた大切な人」が現れてくるんだなと思って。
どんな生い立ちでもって言ったら言い過ぎかもしれないけど、自分で人生を作っていけるんだなって。
私は将来、子供のことを信頼して手放すことができる、と思いました。

くぼま:5歳の男の子、3歳の女の子のお母さん

くぼま:5歳の男の子、3歳の女の子がいます。あおいさんと同じく、0歳くらいから2人共、保育園に行っています。
仕事は訪問で看護師をしてて、フルタイムで働いてますね。

くぼまさんのnoteはこちらから。

くぼま:子育てには、私、自信がなくて。家庭環境が普通だったわりには、人に対して愛情を持ててないなっていうのを自分で感じてて。
そんな私が子育てをすると、この子も同じような子に育っちゃうんじゃないかって、すごく心配だったんですね。
でも、子供を連れて再婚した家族を支援するNPO法人の方の記事を読んで、社会のシステムとしていろいろな人が関わってくれるんだなということを知って。自分は再婚しているわけではないんですけど、自分一人だけで子育てをやらなくてもいいんだなって、すごくほっとしたんですよね。
いろんな人との接点があるほど、温かで心地よい肯定感がある子に育つって。自分だけでやらなくていいんだ、って手放せる感じがいいなと思いました。

それから、子供も大人も価値観が異なるんだなって。
子供に対して、自分の子供だから自分と同じように考えてるって思ってしまうし、ちゃんと躾けなきゃとか思うんですけど、子供には子供の考えとかペースがあるんだなってことを読んで、それはすごい楽になったなって思いました。

qbc:子育てに関して、気負ってた部分があったんです?

くぼま:子育てに関する情報が世間に多いと思うんですよ。
昔の人だったら、自分のこと以外を知る手段が少ないから、淡々とこなせたと思うんですよね。このやり方がいいとか悪いとかも判断せずに、ただ黙々と必死でやるみたいな。
でも、今っていろんな情報が入ってきちゃうから。何かこれが良いのか悪いのかとか考えなきゃいけないし。
今の時代は『子育て』じゃなくて『孤育て』って漢字を変えたりしますけど、母親にいろいろ背負わされてるなっていう気はしてます。

子育てからは離れちゃうんですが、インタビュー参加者の緒倉さんの感じが、すごい優しい感じのお人柄なのも良かったですね。
自分のことはもう十分に満たせてるから、人に伝えていきますよ、という印象で。

qbc:『「ふつう」の家族なんかないと考えている人』は、家族観に関する問いかけとして、重要な記事でしたね。私はステップファミリー(子どもを連れて再婚してできた家族)の概念をここで知りました。

くぼま:それから、無名人インタビューってすごい間口が広いなって思ってて。
自分の辛い気持ちを伝えたいとか、自分を知ってほしくて喋りたい人もいるし。普通の人でも物が言える場があるって、自分の子供が大きくなった時にもいいなって。

qbc:えー、無名人インタビューに対して良いこと言わなきゃみたいな圧ってかかってませんか(笑)

くぼま:いやいやいや(笑)

qbc:6歳の男の子

qbc:私は、自分の子供はいないんですけども、事実婚をしていて、6歳の男の子と一緒に暮らしています。
たぶん私、『「ふつう」の家族なんかないと考えている人』という記事でステップファミリーという家族のスタイルを知らなかったら、今の環境を選ばなかったと思うんですよね。

mii:相手に連れ子がいるって考えると、自分の中のイメージのお母さんとかお父さんをちゃんとやんなきゃいけない、って思いますよね。
だから、qbcさんがこの記事を読んでステップファミリーに踏み切れたっていうのは、すごく有益だなって。

qbc:我ながら「知る」ことの偉大さを感じています。
記事で緒倉さんが言っていた、子供は社会で育てるんだって意見は、すごく参考にしてますね。
いろんな人と知りあうと考え方に幅ができて、一つの問題が小さくなるんですよね。

mii:今、私が入ってる母親コミュニティがあるんですけど、そこでも「自分の母親の子育て」しか知らないから、それにちょっとでも当てはまらないと苦しくなる、みたいな話をよくしています。
だから、いろんな母親やいろんな人生を知ったら、楽になるよねって。インタビューして母親100人図鑑を作ろうか、という話が出てたりします。

2,グループトーク

子育ての相談を誰にしますか?

qbc:ちなみに、子育ての相談って誰にするものなんですか?

くぼま:子育ての相談って、具体的にどういうことですか?

qbc:ポケモンカレーばっかり食べてるんだけど、これでいいのかな、とか。言うこと聞かないんだけど、どうしたらいい? みたいな。

mii:私は母親にしてましたけど、でもそれで苦しみましたね、余計に。

くぼま:私は母親にはしないかな。子育て中の同世代ぐらいのコミュニティに入っていて、そこで相談しています。

あおい:私は、自分の友達か保育園の先生ですかね。
ちっちゃい頃から知ってる人もいたりするから、誰か捕まえて、今こうなんですけどって相談しますね。
私、テレビとかネットで子育て情報を全然見ないんですよね。あーだこーだって言うの読んでると、疲れるから。

mii:私、情報を結構仕入れちゃう方だから、すごいいい方法だなって思います。
今、育休中で働いてないっていうのもあるんですけど、ちょびちょび育児系のコンテンツを見ちゃうんですよね。
SNSで素敵なご家庭とか素敵な子育てを見すぎてしまって、それと現実の自分を比較して、できてない! みたいにへこむんですよ。

くぼま:私も情報には悩まされますね。どれが正解? みたいな感じになります。
でも、自分に自信が持てなくなるのって、子供のことを悩んでいるようで、結局は自分の問題をちゃんと解決してこなかったからつまづくんだなって。
育てられてるなって、最近思います。

qbc:ちなみに、自分の問題ってどんなものですか?

くぼま:自分に自信がないっていう気持ちが、子育て以前からずっとあったんですよね。
正解と思うことをやんなきゃいけないっていう気持ちが。でも、答えが合ってても合ってなくても、自分は正解なんだって思える自信がついてきたっていう感じです。

mii:私も、自分に自信がなかったんですよ。でもその割には、なんでか子育てしたら変われるって思ってたみたいなところがあって。

くぼま:わかる(笑)

mii:出産で自分に足りないものを埋めようとする、みたいなことが何かの本に書かれていましたね。
自分に自信がないところがあったけど、でもお母さんになったら、それって子供1人を産み出したってことだから、その時点でちょっと自信になるかなって思って。
で、確かに生みだしたんだけど、そこから育てるってなったらそれはそれでまた自信が無くなってきて。

くぼま:私は30代前半で産んでるんですけど、周りも産みだした時期だったんですよ。
母親って肩書になることが世間的にはOKっていう感じで。私もそれに乗っかっとけばいいんだろうなって思って、乗ったんですけど。

mii:わかる(笑)

くぼま:でも、そこから先は自分で考えなきゃ駄目なのね、っていう感じです。

他人の人生との出会いは自分の価値観を手放すきっかけになるのか

qbc:無名人インタビュー読んで、「子育てはこうしなきゃいけない」というこだわりを手放すきっかけになりましたか?

あおい:自分はきっかけになったと思います。
いろいろな価値観を知ることで問題が小さくなるってqbcさんが仰ってましたけど、本当、それだと思います。いろんなパターンを知ると、自分の考えてることって別にどうでもいいんじゃないかって思って、気持ちに余裕ができる。
あと、インタビューの記事って、自分は圧を感じないから読みやすいんですよね。
これを伝えたいというはっきりしたテーマがあるわけじゃない、読み手の好きなように拾ってくれっていうスタンスだから。

qbc:ああ、なるほど。成功者インタビューでもないですからね。

あおい:そうなんです。だから、子育ての本とかはあまり読んだことはないんです。本に書いてあるのが正解だって思うと、それが圧になってきついから。
インタビューっていうのは、独り言みたいな感じですよね、これ全部。
で、それを自分のいいように解釈できるから。それが一番楽なんですよね。
自分の好きなように解釈できるし、圧もない。問題は小さくなるし、すごいなって自分はすごく思いました。

qbc:喫茶店で隣で話してる声が聞こえてきて、それがたまたま自分の役に立った、みたいなね。

あおい:そうそうそう。お話されてる方は、その人の中で熱量を持って喋ってるのは分かるんだけど。
それはそれとして、自分は好きなように内容を拾えるから。盗み聞きしてるわけじゃないけど、感覚的にはそんな感じ。

mii:無名人インタビューを受けておられる方って、そのままでいいんだよっていうメッセージの人、すごく多くないですか?

qbc:感覚値だけど、多いですね。

mii:去年から私、鬱っぽくなってたんですけど、今年の初めぐらいに元気になってきだしたころに、無名人インタビューを知ったんですね。
ちょうど記事を読みながら「私このままでいいんだ」って答え合わせをしている感じで。
そのままでいいんだよ、好きなことしていいんだよ、ありのままでいいんだよ、っていうメッセージがすごく多い印象でした。

qbc:そうです。それで、そういうメッセージを、自分と同じように苦しんでいる人たちに「大丈夫、なんとかなる」って伝えたい、というモチベーションでインタビューに参加される方、多いです。
人間の社会的本能なんじゃないかなと思いますね。自分が苦しみを克服したストーリーを語り継ごうとするのは。リカバリーストーリーですね。

くぼま:miiさんの「答え合わせ」って、私もすごいそう思います。
人間って、自分に関係ある部分しか拾わないと私は思ってて。子育ては楽にしていいよねって思ってるから、楽にしていいよねって文章が今入ってきてるんだなって、私は思ってるんですけど。
でも、実際にそういう人たちがリアルにいるっていう事実は、何にも変えられないっていうか、自信になりますね。

無名人インタビューは子育てに影響するのか?

qbc:ちなみにですね、自分で自分の家族に無名人インタビューしたいと思いますか?

mii:したいっちゃしたいけど、受けてくれないだろうなと思います。
インタビュアーが自分ではなくて他人がやっても難しそうだし。保守的な人たちだからな。
でも、読んでみたい気持ちはありますね。私は夫のことよくわかんないんで、夫のインタビューを誰かにしてほしいと思って。

あおい:私は、ぜひやってみてほしいですね。何を言うんだろうと思いますね。私には直接言えないこと、いっぱいあるでしょうから。ぜひぜひ。
やってくれるかどうかは分かりませんけど、面白いだろうなとは思いますね。

くぼま:夫とか子供に対しては、やりたいんだったらやればいいんじゃないくらいで。
でも、自分の父親か母親には受けたらいいんじゃないかなって思いますね。いろいろ死ぬ前に言いたいことがあると思います。

qbc:無名人インタビューについて、子育てしてる人へのオススメ度はどれくらいですか?

あおい:私は星5付けますね。

mii:3か4かな。

くぼま:その人の状況によってかな。悩んでる悩んでないとかによって変わりそう。

mii:でも長いから、子育て中の人は読む時間ないんじゃないかな。

くぼま:子育てから無名人インタビューに、たどり着かないですよね。

qbc:なるほど。ちなみにこのグループインタビューは、意味を感じました?

くぼま:なぜこれをやろうと思ったんだろうな、ってちょっと思いました。

qbc:無名人インタビューって、子育てにどういう影響があったのかなって思って。
私は、子育て情報って多分ほとんどインタビューでしか得てないんですよ。

mii:ええ! 子育て情報として読んでるんですか?(笑)

qbc:子育て情報メインではないですが、こういう過去を過ごした結果、こういう現在になり、こういう未来を思い描いてるんだなって。
例えば、世界を救うかもしれない10代がインタビューを受けていてくれたとするじゃない。そうしたら、これってものすごく貴重な資料ですよ。

くぼま:ちなみに、qbcさんは無名人インタビューを読んで、今後の子育てって変わりそうですか?

qbc:変わってます変わってます。いろんな人と触れあう機会を増やそうって思って。
海外留学までいかないにしろ、国内留学とか地方留学とか。離島留学もありましたっけ。小学生になったら、まずは週末に日帰りでも一泊二日でもキャンプ行かせるとか。
一人で集団に参加、ていうのをなるべく早い段階にやらせたいなと思いましたね。

くぼま:やっぱり世界を見せたいってことですか?

qbc:世界って言うよりも、早い段階での一人行動があったかどうかで、のちのちの吸収率が全然変わってくるだろうなって肌感覚ですね。
10代でインタビュー受けて、堂々と自分のことを話す人は、ほぼ大なり小なり留学経験があるんです。留学最強まである。神話で言ったら異世界放浪です。
で、そこで敗北するんですよ、敗北。僕、私、全然駄目だった、て。

そうなんですよ、人間なんて全部できるわけないんですよ。
自分の能力の限界を早めに知ること。かつ、それが安心安全に行われること。とっちめたいわけではないんで。取り戻せる安全な範囲で転ばせて覚えさせる。

あ、あと、頭の良すぎる高校中学に行って失敗するってシナリオは多かったですね。

mii:いい学校は、確かにそうなんですけど、その子が行くぜみたいに言いだしたら、止められないよなって。大人から見たら無謀やでってなっても、止められないよなと思って。砕けて来い、みたいな感じで。

qbc:そういうものかあ。
まあでも、今のqbcはどう子育てを考えたのかって質問は面白いですね。今回、私が質問受けるって想定してなかったんですが。

くぼま:道が見えちゃってる人は、どういうふうに考えるんだろうなと思って。

qbc:見えてるってわけでもないけど。
私、インタビューしてて感じてるんですけど、人生の選択肢って、マジで無限に広がってると思うんですよね。
でも、選択肢って、ひとつの選択肢を選んだとたん、他の選択肢がザッて消えていっちゃうじゃないですか。当たり前なんですけど。同時に違うことはできないんで。

で、そのときに、選択するエネルギーっていうのも、減ってるんですよね。
でも、エネルギーが増える選択肢もあって。
要するに、エネルギーが増える選択してる人って、結構いつも元気。逆に、貧乏クジ引かされてる人はどんどん元気がなくなっちゃう。でも、選択なんて、お金があったりなかったりとかの環境とか、そのときに求められた能力とかで、変わっちゃうじゃないですか。

このエネルギーの増減、選択肢の増減にくじけないメンタル、欲しいなと思って。
常に新しいアクションを起こせる状態を持っていられる人が、人生に失敗しても楽しそうな人。自分で決めたことなんだから、しくじっても大丈夫大丈夫、また新しいトライをすればいいやって思える人。そういう人は、やっぱ何やってても楽しいですよね。

くぼま:はい。

qbc:例えば、エリートコース歩んでた人が、途中でドロップアウトしたりするじゃないですか。
そういう人が、自分の失敗を認められなくて。これは俺のせいじゃない、って忘れるためにお酒に逃げたりするんです。ある人は、失敗したときに、子育てもうまくいかなくなって、子育てに失敗したのは、超自然的な何かだって、新興宗教に入信して解決しようとしました。
それで、子供は多重人格になって。そういうパターンもある。

mii:もしお子さんが、ちょっとこれはちょっと良くない方向に行きそうだぞと思ったら、ちょっとそれに関連する記事をそっと置いておくみたいな?

qbc:いやーもう、そっとじゃなくて、これ読んでって言います。

くぼま:へ~。

qbc:でもそうすると、やっぱもうちょっとコンパクトにしたくなりますね。

mii:確かにちょっと読んでみての量じゃないですね。(笑)

qbc:4コマ漫画ぐらいの。インスタの画像4枚ぐらいにできないかな。

くぼま、あおい、mii:(笑)

qbc:じゃあ、皆さん、いつもご協力いただいてありがとうございます。貴重なお時間をありがとうございました。

あとがき

無名人インタビューは潤ってる! と思いました。いいねえ。
これからも続けてゆきます。

編集協力:mii


#無名人インタビュー #インタビュー #子育て #ステップファミリー #人生

この記事は無名人企画インタビューです

無名人インタビューのコンテンツのひとつです。記事は、「無名人ツーリズム」マガジンに格納されます。ぜひご登録ください。

考えていること:偏った考えの存在に気づくために

分からないから不安になり、知らないから思いつくこともできない。
だから、考えられもしない。
でも、生きることは行動で、生きるために動かなければならなくて、動いた結果の先に、知らないものに突然出会ったりする。
そして、その知らないものに対して、分からないから不安になり、恐怖し、攻撃しようとしたりする。
そういう未知との遭遇の時に、どうするのか。

インターネットの時代になって、SNSを誰もが使い、情報を発信し、情報を受信するようになった。
フィルタリングされてない情報がむき出しの生の肌にぶちあたって、ひどい痛い目に遭うことも少なくない。
誰もが冒険者になったのだ。とでも言えば、かっこいいんだが、実際はLv1のキャラが操作説明もろくろく知らず冒険の目的も分からないまま、ボスキャラ級のイベントに参加させられているようなものだ。実際は。

知らないことは怖いです。
知識は転ばぬ先の杖です。
経験が一番かもしれないが、何もかもを「知る」には神様になるしかない。神様に、あなたなれますか?
無理ですよね? じゃあどうしますか。どうするんですか。

インタビューという道具が残す軌跡は、誰かのための本になるのかもしれないなと思った。
知識の詰まった本。そしてそれは人生の地図みたいなもので。

最初、ここの見出しは「考えていること:偏った考えを打ち砕くために」だった。でも、「偏った考えの存在に気づくために」と変えた。壊すんではなくて、まずは「知る」ことが先決だろうと思う。
知った後、どうするか。それはそんなの私の知ったこっちゃない。
勝手にしやがれ。
ただ、知ったその先にどうするかというのも知る機会があるように、デザインはできたのかもしれない。
この人工の庭で誰もが幸福を謳歌できますようにと思う。幸あれ。


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