見出し画像

今を耐えて今は生きろという言葉を信じて生きてきた人

ブルドーザーみたいな人生。
フェラーリみたいな人生。
トミカみたいな人生。
ねえ、自分、人生にどんな呼び方したらいいのかな。あわわ。わかんないわ。人生は人それぞれでさ、いろいろあってさ、がんばろうっていう信念で生きている人もいれば、どーおでもいいって思って、てーきとーうに生きている人もいます。
でも、一本、一針を貫くような人生もあるんだよな。
今日の無名人インタビューもよろしくお願いします。
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

今回ご参加いただいたのは 松井一矢 さんです!


現在:献血160回行って、骨髄バンク伝え広めてるアスリートで、かつ、結果を出し出そうと頑張ってるやつなんて世の中探してもそんなにいないんで。そういった断片を見るとそういう風に見えるのかなっていうところですね。

花梨:松井さんは今何をされている方でしょうか?

松井:まあ何をされてる方と言われたらあれですね。今、ウルトラマントライアスロンっていう大会に挑戦をしようとしてます。

花梨:ウルトラマントライアスロンというのはどういった大会ですか?

松井:これは、全部で水泳10キロ泳いで、バイク420キロこいで最後ランニング84キロ走るっていう大会です。

花梨:大体どれくらいの方が出場する大会なんですか?

松井:1試合あたり、40人から50人世界各国から集まるんですけども。いろんな仕事の人たちって言うんですかね。経営者とかお医者さんとか、いろんな方々が集まってますね。

花梨:このトライアスロンへの出場を決めたきっかけは?

松井:きっかけに関しては、名前がウルトラマンだったからっていうだけなんです。ウルトラマンが好きだったんで、好きなウルトラマンと、自分がやってるトライアスロンっていう競技っていうのが合わさったもので、それは出たいなっていうところから。

花梨:ちなみにウルトラマンは、どういったところがお好きですか?

松井:ウルトラマンはですね、もう光の巨人っていうんですかね。いわゆる人々の希望となる存在っていう感じでですね。ことあるごとにすごく人生を振り返らせていただけるといいますか、自分の中では希望の光な存在っていう感じですね。

花梨:この大会に出る以前も、トライアスロンの方は、競技としてやられていたということですか?

松井:そうですね。ウルトラマントライアスロンを知ったときは、そこまで本気でやってなかったんですけども。出たいなって思ったときに、出るための条件があるもので。そこに挑むにはやっぱし、ちゃんとやらないかんなということで、ある程度ちゃんとやり始めたっていう感じですね。

花梨:普段は、どういったトレーニングを積んでいますか?

松井:そうですね。日々走って日々泳いで日々自転車を漕ぐっていう、少しでも体を動かせるうちは体を動かそうっていう感じですね。

花梨:1日のうちの、どれくらいの時間を練習に使っていますか?

松井:平日大体2時間と、土日がずっとほぼ丸一日動きっぱなしみたいな感じですね。

花梨:大会に出たり、練習をされているとき、どんなお気持ちになることが多いですか?

松井:いや一番は鬼のようにきつい競技なんですけども、それがゆえにすごくなんか生きてるっていう感じがすごいして面白いですね。

花梨:生きているっていうのは、やっぱり肉体を限界まで追い込むというか?

松井:そうですね。肉体的にきついんですけども、やっぱし肉体がないと、今肉体があるからこそチャレンジができてるっていう風に思うので。肉体を使わせていただけてるってことは本当にありがたいことで。なんか風を浴びたりとか、痛いっていう感覚もそうなんですけど、含めて今生きてるっていう感じがすごくしますね。

花梨:トライアスロン以外に、今取り組んでいることはありますか?

松井:その他はあれですね、ボランティア活動もあるんですけども。一つは献血と骨髄バンクを伝え広める役割を担ってるんですね。

花梨:具体的にどういった活動をされているんでしょうか?

松井:トライアスロンできてるのもこの健康な体があってこそだと思ってるので。まず献血は継続して今160回超えまして、骨髄バンクに関しては、東京オリンピックイヤーのときに骨髄バンク介して、ドナー提供したもので、そのドナー提供体験談って言うんですかね、というのも含めて、今伝えてるっていう感じですね。

花梨:具体的には、どういった形で伝えているんですか?

松井:今語り部講演会っていう、伝え広める会があるんですけども。そちらに呼んでいただいて、今一般の企業であったりだとか、あるいは大学とか、あるいは普通の団体さんとかも含めて、そういった場に足を運んだり、今だったらZoomで繋いだりして伝えてるって感じですね。

花梨:この活動をされている時は、どんなお気持ちになることが多いですか?

松井:そうですね。もうここはもう、なんていうか自分の使命感といいますか、自分が生きてるって感覚があるっていうのはやっぱし、生きさせていただいているおかげだと思ってるので。骨髄バンクとか献血とかそれを求めてる人たちっていうのは今病院にいらしたりだとか、やっぱりもうこれから治療に挑んで生きたいと願っている方々だと思うので、そうした方々の、少しでも希望になれたらいいなというふうにいつも思って広げてますね。

花梨:このボランティアの活動は、いつ頃から始められました?

松井:献血は17歳のときに始めて、今まで繋がってて。骨髄バンクに関しては21歳の時に登録をしまして。そこから、その1年後に骨髄バンクランナーズっていう骨髄バンクを伝え広めてるランニングのコミュニティがあるんですけども。そこと出会う機会が22歳の時にありまして。その時から自分も骨髄バンクランナーズって名乗って、全国各地のマラソン大会に出たりとかいうところから今始めてるっていうところですね。

花梨:松井さんは、何か趣味はありますか?

松井:趣味と言われたら、マラソンとかは人生なので、趣味じゃないんですけども。趣味と言われれば、多分女装が趣味なんかなとは思いますね。

花梨:女装ですか。

松井:はい。普通にスタジオで撮影してますね。

花梨:どんな格好をされることが多いんですか?

松井:最近はカジュアルというか、普通の私服系って言うんですかね、のが多いんですけど。最初は何て言うんですかね、メイドさんとか、花魁とか、舞妓さんとか、そんなのだったんですけども、だんだんナチュラル系になってきました。

花梨:それは女装して、どなたかにスタジオで撮っていただいてっていう感じで進んで行くんですか?

松井:そうですそうです。そういう女装サロンっていうのがあって、メイクと服装の貸し出し込みで、撮影と。

花梨:そうしたら、撮影のコンセプトは松井さん自身が決められているんですか?

松井:そうですね。スタジオというかそういったサロンに行きますと、サロンの特性があるんですけど。こういう傾向のサロンみたいな。ここはブリブリ系のかわいいところが今置いてるよねとか、ここはちょっとなんかドレス系が多いよねみたいな。なんで、それを事前に入手して、こんな感じでみたいな感じでメイクさんにおまかせしてっていう感じですね。

花梨:女装されているときは、どんなお気持ちになることが多いんですか?

松井:なんか楽しいなって感じですね。なんかおもろいなっていう。なんか変身願望じゃないですけど。いい感じだねみたいな。

花梨:変身といっても、いろんな形があるかなと思ったんですが。女装を始められたきっかけは、何でしたか?

松井:単純に女装1回やってみたいなって思った時があって、1回やってみたら、なんかすごい面白くて、みんなの評価も良い反応があったっていうのもありますし、自分自身の中でもすごく納得したといいますか、おもろいなっていうのがあって。もうちょっとこれ極めたらもう、ちょっと楽しいよねみたいな。っていうところから、一つずつ理想の自分みたいなとこをイメージして、いろんな格好しているって感じですね。

花梨:ちなみに、これまでで一番楽しかった女装は何ですか?

松井:いやー、一番一番って言われたらどうですかね。多分、花魁か舞妓さん。この辺はすごく面白かったですね。

花梨:どういったところが面白かったですか?

松井:いや、こんな感じになるんだっていうので。メイクの段取り含め、知らない言葉だらけだったんで。素敵な衣装、そのお着物とかもそうですけども、着させてもらって、すごいなんかいい感じになったんで。でも、最近の女性がファッションが好きな理由って言うんですかね、なんかおしゃれを楽しむっていう理由がだんだんわかってきて。今日これ着よっかな、こういう気分かな、こういう感じかな、こういうふうに見えるかなとか。結果この服になったっていうより考えてる時間がすごい楽しいなっていうのはすごい理解できて、お買い物で右行ったり左行ったりとかっていうのもすごいなんか理解ができるようになりましたね。

花梨:その気づきは、女装をされて初めて得られたものなんですか?

松井:そうですね。はい。なんで、女性にこんなに、何て言うんですか、優柔不断と言いますか、こんなに決めるの遅いんやろうってずっと思ってたんですけど、何でもええやんみたいな。だんだん理解が深まると言いますか、そうだよねみたいな。選んでる時間も含めて、衣装なんだなっていう。衣装といいますか、服なんだな。悩んでる時間も楽しいというのは結果を求めてるんじゃなくて、やっぱそのプロセスを大切にする。それはなんか理解できたなとは思いますね。

花梨:ご自身の性格については、どう感じられてますか?

松井:性格はですね、表向きには明るくて元気なやつで、イケイケどんどんなんですけど。内向きにはすごい根暗と言いますか、黒いところがあるなというのは常に思いますね。

花梨:それぞれの面は、どういった瞬間に実感することが多いですか?

松井:基本的には明るく元気に行こうと思ってなくてもそうなるんですけども。ただ、なんですかね、いわゆるさぼり癖っていうのは多分自分の中ではわかってるんで、理想の自分と現実の自分っていうのはかけ離れてるのはすごい理解できてる。そんな感じですかね。

花梨:根暗な部分は、理想と現実とのギャップを見たときに出てくるという感じですか?

松井:そうですね。いわゆる理想の自分がいたとして、その自分から見た今の自分っていうのを攻撃してる。攻撃した結果、反発する能力があればできるんですけど、反発する元気がない時は、そっから自分自身で自分を攻撃して自分で押し込んでいくっていうふうになっていくんで。この辺がすごい次に乗り越えたいなと思うところですね。

花梨:その反発に対して、今の段階ではうまく対処できない時の方が多いですか?

松井:そうですね。やはり自分1人だけのことであればまだいいんですけども、世の中仕事であったりだとか、そうはならないお金のこともそうですけども、そうはならないことっていうのはたくさんあって。でも、本当はもっと挑まなければいけないっていう思い込みがあるもので。こだわり、執着っていうんですかね。なんか手放せないものがあって、まだまだ一歩踏み出せてないなというのは、常に思いますね。

花梨:周りの方からは、ご自身の性格についてなんと言われることが多いですか?

松井:多分、あれですね。すげえパワフルな、ほんまにウルトラマン的に見られてると勝手に思ってます。

花梨:それは実際に言われたりすることもありますか?

松井:自分がウルトラマンウルトラマン言いまくってるせいもあるんだと思うんですけど。献血160回行って、骨髄バンク伝え広めてるアスリートで、かつ、結果を出し出そうと頑張ってるやつなんて世の中探してもそんなにいないんで。そういった断片を見るとそういう風に見えるのかなっていうところですね。

花梨:断片を見ると、というのは、ご自身では二面性を感じられているからですか?

松井:そうですね。表向き、SNSとかはよく見せるところは多分よく見えるんですけど、多分真実の自分って自分で一番よく理解してるので。自分はまだそうはなれてない、心を磨けてないって思ってるからこそ、まだまだだなって思うから。向上心持って、また頑張ろうみたいな。日々頑張ろうとなりますね。

花梨:松井さんの中で、理想の自分というのは具体的にはどんなイメージですか?

松井:当たり前のことを当たり前のようにできる人ですね。日々積み重ねができる。何ですかね、自分との約束を守れる人って言うんですかね。人との約束を守るのはそれができたらいいんですけど、人との約束を守るがゆえに自分との約束すらも果たさない。本来、人生考えたら逆なのかもしれないけど、自分との約束をしっかり守って、他人と他人との約束をしないのか、するのかわかんないんですけど。ずっと自分を裏切ってる感じがして。

花梨:自分を裏切るというのは、どういった感覚ですか?

松井:本心が元々あると思うんですけども、自分自身の願いというか根本的な願いといいますか、そういうのに対して、人ってたぶん感覚的に嘘つけないんですよね。嘘つくとエネルギーが奪われていくというか、まあ黒くなっていくんですけど、たぶんそこがまだ言葉としては見えてないですけども、自分自身の方針に対してたぶん嘘ついてるんでしょうね。だからこそ、いじめてる。

花梨:理想の自分が100だとしたら、現在はどれくらいの数値ですか?

松井:そうです。数値で言うと多分1ですね、

花梨:1ですか。

松井:多分。

花梨:1だと思われる理由は?

松井:多分できてないからですね、何でもかんでも。

過去:ウルトラマンは好きというよりもアイラブユーですね。アイラブユーっていうより人生ですねどちらかというと。

松井:松井さんは幼少期、どんなお子さんでしたか?

松井:幼少時もね似たようなところで。明るくて元気で逆に根暗っていうのはあったんですけど、振り返るといじめがあって、そのときは根暗と言いますか、自分は生きてる意味ないって思ってたんですけど。違う視点から見ると、野球好きなんで野球してたり見に行ったりとかしてる自分もそうだし、ご飯食べてる時もそうだし、なんか何不自由なく元気に、吉本新喜劇も好きだったんで見れたし。何不自由なく過ごすことができてた自分と、いじめられてる自分とどっちもいるっていう。

花梨:それは、当時からそう認識されていたんですか?

松井:当時は思わなかったですけど今思えばそうですね。昔、ちょうど小学校3年ぐらいの時は、いじめが一番ピークだったんで。大概気持ちが沈んでるとか、生きてても意味ないってずっと思ってたんで、まあ根暗だったなという風に思うんですけど。

花梨:先ほど野球の話も出てましたけど、何か好きなことってありました?

松井:特別好きなことっていうのは、当時の感覚ではあんまなかったですね。親に連れられて、親の言う通りにそのままの流れで行ってるみたいな。

花梨:ご両親とどういったことをされていました?

松井:キャッチボールとかですね、キャッチボールか野球見に行くかぐらいですね。あとは食べに行くとか。

花梨:よくしていたけれど、好きなこととまではいかなかったということですか?

松井:微妙なところで。少年野球は僕やってなくて、父親との二人三脚だけだったんですけど、だから多分好きだったんでしょうね。でも野球自体は面白いというか、サヨナラみたら興奮しますし。

花梨:学校生活の方はいかがでしたか?

松井:学校は、時期にもよるんですけど、行かなければいけない場所であり行きたくはない場所ですね。親の顔があるんで、必ず行ってましたけど、行ったとてあんま授業ちゃんと聞いてなかったんで、別に友達いるわけでもないですし。その中で、体育の時間とか、何かちょこちょこ面白みを見つけながら、結果的に楽しんでたって思いますけども。

花梨:その面白みって、どういったものでした?

松井:いや、体育だけは体動かすっていうのがもう好きで。体育だけは面白かったですね。あとはなんか、みんなで鬼ごっこするとか走り回るとか。

花梨:運動はやっぱり小さい頃からお好きだったんですか?

松井:そうですね。運動は好きですね。

花梨:どんな運動をするのが好きでしたか?

松井:ランニングは好きなんですけど、誰かと協働するっていうのがたぶん苦手だと思うんで、サッカーとかバスケとかそういうチーム競技は全くできなくて。卓球とかバドミントンとか、あとテニス、陸上競技。基本相手はいるけど、1人でできるものにはずっと熱中してたのかなって思うんですね。

花梨:それって、どんなところが違うんですかね?

松井:チーム競技は、必ず愚痴と言い訳と文句がいっぱいあるんですね。ルールというものに従わなければっていうのが結構あって、ルール違反しててもなんか、それはルール違反、これもルール違反みたいな、指摘がいっぱい入るんですけど。個人種目ってそれがあんまないんですよね。だから、サッカーとかバスケもそうなんですけど、バスケとか特に体当たりとか、ボールを奪うのに手が手に当たるとか。当たってしまうっていうのはあると思うんですけど、そういう細かいルールが結構あって。そういったところはね、ちょっとうまいこといかんかったなと思いますね。

花梨:対して、個人競技はどう思いますか?

松井:個人競技はもう自分がやればやるだけ上手くなりますし、やるばやるだけうまくなりますし。本当は試合は僕好きじゃなくて、練習が好きなんですね。
なぜかっていうと、試合っていうのは、心を黒くして、相手の苦手な場所とか相手のいない場所に球を出したりとか、技を出すわけでってことはもう性格が悪い人ほど強いわけですね。技術的な部分もあると思うんですけど、というよりも、練習をしっかりやって、そのラリーをしたかったんですよ、基本的には。ずっと打ち合い続けるみたいな。ハイクリアとか遠いところで1回飛ばすのとか。なんか、ラリーとかをしたい人間だったもので、なんかサーブではい終わりみたいな戦い方っていうのがあんま好きじゃなかったな。

花梨:それは、キャッチボールが好きだった理由とも重なりますか?

松井:そうですね。永遠に続けられるんで。

花梨:中学校時代はいかがでしたか。

松井:中学校もね似たようなところまで行ったんですけど。なんか中学2年ぐらいから、いじめって基本的に相手が自分の反応を面白がってるだけで、こいつにちょっかい出したらなおもろい反応するから、それを面白がって笑ってたりっていうので手をよく出すと思うんですけど。その現実をふっと気づいたときがあって。これ反応を止めたら、そういう事態が起きないんだって、やめた瞬間なんか仲良くなって。苦手だと思ってた人たちが、もう遊べるようになったんで、そういった意味合いではその頃の成長といいますか、なんか良い時を過ごせたのかなっていうのは思いますよね。

花梨:いじめがなくなったとしても、やっぱりマイナスな感情を向けてしまいそうに思いますが。それで仲良くなったというのは、松井さんの中でどういった気持ちの変化があったんですか?

松井:いや自分がこうやって成長できてるってことは、相手も成長してるだろうっていう、相手の方がもっと大人なんですけど、というところですよね。そう思えたことですよね。相手はいつまでもガキだって思ってたら、たぶん改善しないと思うんですけど、相手も成長してるし、自分も成長してるし、だから仲良くなれるんだみたいな。

花梨:それは、松井さんの中で生まれてきた考えなんですか?

松井:ちょっかい出すにはちょっかい出すだけの理由があるわけで、それが面白いと思ってやってたわけやから。こっちが反応しなくなったら面白くなくなるわけで。そういう、それ以外の面白みを見出そうとするから普通にちょっかい出しで、面白がるってのはなくなりますよね。

花梨:先ほど好きなことを聞いた時に思ったんですが、ウルトラマンは好きなものには入らないんですか?

松井:ウルトラマンは好きというよりもアイラブユーですね。アイラブユーっていうより人生ですねどちらかというと。自分が落ち込んでるときにずっと救っていただいたのは全部ウルトラマンだったんで。

花梨:ウルトラマンは、いつからの付き合いなんですか?

松井:ウルトラマンは、多分2歳児3歳児から。ウルトラマンティガが平成始まってすぐに放送されたんですけども、ティガを見てからずっとですね。現在まで、ことあるごとにウルトラマンに救っていただいたなとは思いますよね。

花梨:最初にウルトラマンの存在を知った時、どんな印象を受けました?

松井:両親の話曰く、テレビに向かって枕投げてたらしいんで、あの怪獣をやっつけようとしてっていうところから始まるんですけど。最初のうちはね、ウルトラマンってドンパチすると言いますか戦ってるシーンがあって、ストーリーは見てなかったんですけども。だんだんストーリーを見るようになっていった時に、すごい深さがわかると言いますか、ウルトラマンの本当の面白みっていうところを、本当に伝えたい部分っていうのが見えてきて、それが全部人生の救いになっていくと言いますか。そのように生きたいなっていうのを感じさせていただく作品がちょうどいいタイミングで出てくるもので。

花梨:成長していくにつれて見えてきた本当に伝えたい部分とは、具体的にどんな感じなんですか?

松井:まずティガに関しては、最後ガタノゾーアっていう、いわゆる邪悪な巨人って言うんですかね、闇と戦うんですけど。ウルトラマンティガで負けちゃうんですね1回。闇に屈して。闇に屈して光が負けるんですけど。ただ、その負けた光に対して、大人たちは希望を捨てるんですね。大人は希望を捨てるんですけど、子供たちだけは希望を捨てなくて。ティガがまだ生きてるんだって、ティガの光に僕たちがなるって言って、子供たちが光となって、ティガの光になり、その光が元々あったティガの光よりもさらに増殖して強くなって。闇に立ち向かい、さらに明るい世の中が取り戻されるっていうのは最後のストーリーなんですけど。
そこからやっぱし、希望となる存在っていうのが、ウルトラマンであって。どこまででもそうやって未来に対してその希望を捨てちゃいかんと、未来に対するその希望っていうものが、全てが光なんだっていうことが、すごいひしひしと伝わってきて。かつそうやった光の巨人ですよね、その光の巨人側にも自分もなりたいなっていうふうに思いますし、こういう存在ですよね。光の巨人っていう希望の光そのもの。それはすごく憧れを持ちますよね。

花梨:松井さんの価値観に、ウルトラマンが与えた影響は大きいですか?

松井:そうですね。今でこそ言葉として理解ができるんですけど、当時は多分感覚的な部分でそういったことに繋がってたのかなっていうところですよね。小学校4年とか5年、4年の時かな、コスモスっていうウルトラマンがでてきたんですけど。これまではウルトラマンって言ったらドンパチして叩いてやっつけて終わりだったんですけど、そのときは初めて慈愛の戦士って言って、いわゆる優しさが相手を救うっていうことを初めて謳ったウルトラマンですねコスモスっていうのが。だから相手はいるんですけど、元々相手の元々はめっちゃいいやつで、めっちゃいいやつに、舞台ではカオスヘッターっていう邪悪が取り付くことによって凶暴化してしまう。だから、凶暴化する原因はそのカオスであって、本人ではないと。だからカオスを取り除いてあげたら、元に戻るんだっていうような概念で。これってもう人との付き合い方も全部一緒だなっていう。だからこそ、相手には優しさを尽くすんだっていう。そういった作品にコスモスがあって、かつ後にメビウスっていうのができるんですけど。

メビウスでは、いわゆる友情がテーマなんですけども、ウルトラマンって、それまでは1人で戦って最終回になって初めて、僕は実はウルトラマンだったんだみたいな感じで、えーそうだったのみたいな子が多かったんですけど。メビウスに関してはこれもまた初めて、作品のもうほぼ前半のうちにメビウスだってことがばれるっていう。でかつ、隊員全員で戦うっていうストーリーが初めて採用されて。そこのテーマが友情であって、絆なんですね。目に見えないその仲間との絆、信頼っていうのが、ものすごいエネルギーになって、それは1人で立ち向かうことよりも、ものすごい力になる。そういった人と人との繋がりとかその信頼関係っていうのは、そういったコミュニティもそうですけども、そういった友達がいなかった頃にメビウスを見たもので、ものすごい憧れましたよね。そういう絆の溢れる、本音で言い合える仲間がいる、みんなが応援し合うっていう、みんなが鍛錬一緒にし合うっていうのは、ものすごい憧れを当時抱いたのを覚えてますね。

花梨:結構シリーズによってテーマがしっかりあるんですね。初めて知りました。

松井:全然違うテーマがいっぱいあって、1個1個の作品の裏側といいますか、深いところを見てると、すごい面白いっすね。

花梨:高校生以降はいかがでした?

松井:高校生以降はあれですね、高校に入った瞬間思ったんですけど、環境が一気に変わって過去の自分を一切知らない人たちと出会うわけなので、新しい自分で生きようって思った。結果、本当に新しい自分で生きれたなっていうふうに思ったんですけど、高校生活。

っていうのも、今まで学級委員とか手挙げても潰されるだけだったんで、やりたいなと思っても立候補すらしないっていう選択をしてたんですけど、もう自分を変えるんだと思って高校に入った瞬間に手挙げて、学級委員長になって、そっから3年間ずっと学級委員長で、貫き通し、勉強はできなかったんですけど、偏差値がねそんな高くないからこそ学科で2番まで行けたんで、ある程度自分を変えれたのかなと。

花梨:新しい自分になったときのお気持ちはいかがでした?

松井:新しい自分っていうか元々の自分っていうんですかね。現実の自分で生きようみたいな、今まで周りの目を気にして、自分を出さないようにっていう、押し殺して付き合おうみたいな感じやったんですけど。もっと本心で関わっていいのかなっていうので、一歩踏み出してみた結果、今までその本気の出し方っていうのは多分わかってなかったんだと思うんですけど、頑張るってどういう意味なのかっていうことをちょっとわかったのかなっていうところですね。

花梨:高校卒業されてからは、どんな生活を送られてました?

松井:卒業してからは激しかったですけど、最初は高校卒業して就職して、大手企業3年間勤めたんですけど、普通に考えたら大手でのほほんとしお仕事もできたんでよかったんですけど、なんか自分が腐っていってる気もして。毎日上司から怒られるっていうのもあったんですけど、かつ自分が成長できてないってことにだんだん気がついて。この現実はやっぱ変えたいなと思ってすぐ3年で辞めて、いばらの道に進んだっていうか。

花梨:辞められてからは、どんないばらの道だったんですか?

松井:生活面では好きなことさせていただいたんで、その飲食店でホールスタッフやったり他の福祉の仕事をしたり、芸能活動を行ったりだとか。あるいは本当にウルトラマンになろうと思って、ウルトラマンのステージをやってるところに足運んでみたりだとか。やりたいこと全部やらせてもらったんですけども、相反してもう金銭面が全然まるっきり駄目で。手持ちのお金がないから結局動けない、動けないから仕事をして、仕事をしてたら結局やりたいこともできずみたいなスパイラルにどんどん陥っていって、総合的に見れば大変やったかなと思いますよね。

花梨:そこから現在の形になるまではどんな過程があったんですか?

松井:当時、やりたいこと全部できたから、一旦会社に戻ろうと思って会社員やった結果、当時火力発電所設計会社行ったんですけど、そこで70時間80時間残業して、働くってこういうことかみたいな、パワハラ上司と向き合うってこういうことかってことを初めてそこで学ばせていただいて。そこで長年体持つわけでもなく、出会いがあって転職フェアに行かせていただいたときに、今の勤め先と出会って。体力あって資格があるから採用するよってことで転職したので、今の会社になるって感じですよね。

花梨:今は、お仕事とトライアスロンの両立という形ですか?

松井:そうですそうです。

花梨:なるほど。お仕事はどんなことされていますか?

松井:道路工事してるだけです。

花梨:そうなんですね。トライアスロンを始められたきっかけは、何だったんですか?

松井:元々行列のできる法律相談所っていう番組で、菊地弁護士と東野幸治さんが、トライアスロンにチャレンジするっていうドキュメンタリー的なのがあって。それを見て憧れを持ちまして、いつかトライアスロンやってみたいなっていう。それでちょうど20歳のときに、出会いといいますかポスター、トライアスロン募集のポスターもらいまして、出ませんかってことでさせてもらったんで、ってことで、練習してないのに一発目出たっていうのが最初ですね。

花梨:ええ。最初に出られたときはいかがでした?

松井:こんなきつい競技がこの中にあるのかっていうので、すごい刺激をもらいましたね。

花梨:それは、いい方向の刺激ですか?

松井:そうですね。世の中にきついことが、フルマラソンよりもきつい競技がこの世の中にあるんだってことを初めて知って、ちょっと嬉しい気持ちになりました。これは挑みがいがあるなみたいな。

花梨:きついことは、嬉しい、挑戦しがいがあると捉えているんですね。

松井:嬉しいですね。やっぱし、トレーニングも含めてですけども、あんだけ足がしびれる大会っていうのはなかなかないなっていうのはすごい思いましたし、やるだけやったら絶対強くなれるんで。

未来:あなたにしか与えることができない希望っていうのが今の世の中にあるっていうことだと思うんです。

花梨:5年後、10年後、あるいは亡くなるときまで想像してもらって、松井さんは未来についてどういったイメージをお持ちですか?

松井:未来は自分の力でどうにかなるもんではないと思いますけども、自分と関わる人たちだけで身の周りのコミュニティだけでも、なんか明るく元気なコミュニティといいますか、希望の国を作りたいなっていうのは常に思ってますよね。

花梨:希望の国は、具体的にはどんな状態の国なんですか?
松井:これはティガの話にも繋がるんですけど、結局、未来に対して希望を持てる国っていうのが希望の国だと思うんですね。未来を見据えたときに、もう今のこの国はって思って、沈んでいくんじゃなくて、これから自分たちで想像していった時に、未来があるから頑張れるし未来はもっと明るくなるはずだっていう風に信じ続けられる、そういうコミュニティができたら、すごい最高だなっていうふうに、いつも思います。

花梨:明るくなるはずと信じ続けた結果、松井さんも含め人々はどんなことをされてそうですか?

松井:形としてはよくわからないですけども、そういった希望を見いだせるっていうのは、それは結果として人と人とが出会い、人と人とが信頼し合って、本心から語り合って、いわゆる真実の絆がそこにはある状態。人と人とが信頼し合えてる、そういう関わりを持ったコミュニティっていうのが、そこにはあるのかなって。

花梨:そういったコミュニティを実現するにあたって、松井さんはどんな関わり方をしたいなどありますか?

松井:ええ。今仕事とトライアスロン、プラスランニングチームを作ってるんですけど。そのランニングチームの人たちに、そういう価値観というかそういう方向性を常に伝えてまして、本当に信じ合える仲間っていうのはどういうものかっていうのを、自分も今勉強しながら、歩ませていただいてる。それがやっぱ本心を開いていく。いいことも悪いことも含めて喋れるっていう、最近心理的安全性っていう言葉が流行ってますけど、なんでも喋り合える、本心を開くことができる。あの人が頑張ってるから私も頑張ろうって思えたりだとかそういう繋がりですよね。

花梨:対してですね、最初の方に、未来は自分の力でどうにかなるものではないともおっしゃっていたと思うんですが、これはどういった考えからですか?

松井:世の中、手を出しても影響を及ぼさない範囲っていうのが絶対に世の中にはあって、ただそこを自分が思ったところで、どうにもならないので。だからこそ、まず手が届く範囲を豊かにしていく、いわゆる手の届く範囲っていうのを、少しでも鍛錬をして広げていく歩みっていうのが、たぶん理論的には必要なんだろうなっていう。できることを増やしながら、することを増やしていけたら理想だなと思いつつできてないのが、現実ですよね。

花梨:いろんな活動をされていると思うんですが、それぞれどんな結果になったら理想に近づくと思いますか?

松井:自分が夢を追いかけ、夢を描いて夢を追いかけることはもちろんなんですけども、関わる一人一人が、明るく元気になっていく。鍛錬をしていくような感じですよね。苦手と思うことにいかに挑めるかっていうのは、常に自分に言い聞かせながら、自分が既に常に逃げてるんであれなんですけど。本当になんか、しんどいなとか苦しいなって思うことに対して、それを喜びと感じる。トライアスロンのときもそうなんですけど、きついと感じることを喜びと思えるていうのを増やしていけたら、きっと人助けができる人が増えていくんじゃないかなと思いますね。

花梨:先ほどから何回か出ている、逃げているっていう感覚は、この先変化していくものだと思いますか?

松井:たぶん、本当心の片隅には常にあるもの、いわゆる人間が108個も煩悩がありますから、それに向き合う必要があるんですけど。少しでも自分が逃げてるなと思ったらやっぱそこに、あの時間の限り挑むってことはきっと必要なんだろうなというのは、常に肝に銘じて、エンジンをかけるように頑張っております。

花梨:もし、幼少期にウルトラマンという存在と出会ってなかったとしたら、松井さんの人生はどうなっていたと思いますか?

松井:もう落ちこぼれてるか、もう今、生死がないかですね。

花梨:それはどうしてそう感じますか?

松井:小学校3年の時もそうなんですけど、別に生きてて意味ないと思ってたんで。誰も悲しむ人もいないし、テレビに出てる人はちやほやされてますけど、自分は別に何者でもないので、何か生きてる意味がないってずっと思ってたんで。

花梨:生きてる意味という考えは、今ご自身の中でどれくらいの%を占めている考えですか?

松井:0%ですね。

花梨:0%ですか。

松井:ええ。当時、多分未来の自分が、あの時の自分に声かけたんだと思うんですけど。未来に行けば君を必要としてる人がいるから、今を耐えて今は生きろという言葉がなんか当時の自分に聞こえてきたんですね。その言葉だけを信じて僕は今まで生きてきてるんで。妥協っていうと極端かもしれないんですけど、未来に行けば君を必要としてる人がいる。だから、頑張れと。それは今までの人生の中ですごくその意味が理解できてきてるので、だから今は0%ですよね。

花梨:意味が理解できているというのは、幼少期の頃ご自身にかけられた言葉を、現在身を持って感じられているっていうことですか?

松井:うん、そうですね。骨髄バンクにしては特にそうなんですけど、ドナー提供させてもらって、それって、あなたにしかできないこと、あなたにしか救えない命がこの世の中にある、あなたにしか与えることができない希望っていうのが今の世の中にあるっていうことだと思うんです。やっぱドナー提供させていただいたっていうのはやっぱ1個大きいところですし、今そのランニングチームに集いあってる人たちも、自分がこうやって継続してこなかったら、あの方々とは出会えてないわけで。集い合ってる方々がみんな最高って言ってくださってるんですよね。ありがたいことに、これから先の未来をどんどん一緒に作っていきたいってみんな言ってくださってるので、そういった現実はなかったわけなので。そう考えると、今まで生きててよかったなってふうに思いますね。

花梨:なるほど。もし、小学校時代の自分に一言声をかけられるとしたら、何と声かけたいですか?

松井:先ほどの話もそうなんですけど、君を必要としてる人は、絶対にいると。頑張れに続いて、ちょっとぐらい勉強しろよとは言いたいですね。

花梨:最後に、言い残したことはありますか?

松井:そうですね。自分の人生がこれからどうなっていくかはまだまだわからないんですけども、これからの歩み、自分と出会った全ての方々が、自分の人生の願いを見つめて、その願いに挑んでいけるような、自分自身はそのご縁になれたら嬉しいなと日々思ってますし、自分自身も日々精進しながら、道を求めていきたいと思ってますので。インタビューを見てくださった方々全員にですね、祈り心を持って、皆さんの願いが叶いますことを、日々願わせていただきますってことを伝えたいです。

あとがき

好きなことを語る時の、人のエネルギーって物凄いですよね。実は、ウルトラマン、名前くらいしか知らなかったのですが、お話がすごく面白かったです。全体を通して、松井さんのエネルギーを感じながら、お話を楽しく聞いていました。

それとは別に。

実は私も、小学校時代いじめに遭っていました。いじめといっても、その経験、その経験から受けた影響は当然違うから、これは同情とか共感とか慰めとか、そういったために書く訳ではありません。単純に、今から書くことは、私の独り言。

掲示板に名指しで悪口を書かれた夜。もう、生きている意味がないなって悟りました。でも、負けず嫌いだったんでしょうね。こんな人のために死ぬ意味もないって、そんな考えがどこかから生まれてきて。反応するのも、涙が止まらないのも悔しいから無反応でいたら、いつの間にかターゲットは変わっていました。

今、当時の自分にかけるとしたら?という質問は、話を聞いている中でふと浮かんできたものでした。頑張って耐えてくれて、考えることをやめずにいてくれてありがとうかな、そんな言葉を、私だったらかけるかなーなんてインタビュー後考えていました。

例え今、辛い状況にあったとしても、数十年後振り返ると、どうでもよいことだったなとか、自分は頑張っていたんだなとか、辛い以外の考えが浮かぶような気がします。そうして振り返って、絵巻を作ってみたらなんだか面白いかも。いや、無名人インタビューも一種の絵巻物なのかも?絵はないけれどね、いくつかの連続した場面を描いたもののようですね。

改めて、松井さん、インタビューへのご参加ありがとうございました。
次回の無名人インタビューもお楽しみに!!!
【インタビュー・編集・あとがき:花梨】

【文字起こし:さりあ】

#無名人インタビュー #インタビュー #自己紹介 #トライアスロン #ウルトラマン

マガジンで過去インタビューも読めますよ!

インタビュー参加募集!

この記事が参加している募集

いただいたサポートは無名人インタビューの活動に使用します!!