見出し画像

人間関係がうまくいかないフラストレーションとか、なんでこんなこともできねえんだよっていう社会に対する憤りを何かにぶつけたい人

人生はドラマのようだ。苦悶があって、葛藤があって、解決がある。
まー解決のない人生も、あるが。
いや違う。ドラマが先なんではなくて、人生のほうが先だ。
人生から勘所を抽出して作ったのがドラマなんだ。
なので感じの良い人生というのには、苦悶、葛藤、解決があるんだなと。
若いというのは葛藤の時期と言いますね。(急に口調を変える)
一般には、子供や学生といった身分から、新しく社会の一員になるという段になって、どうやってその社会の一員になるか、ということで葛藤が生まれるようです。
例えば学生だった自分を「本当の自分」というふうに括ってあげて、一方社会の中での自分を「演じている自分」というふうに理解する。このとき、「本当の自分」と「演じている自分」というのが違うので、葛藤を起こすというのです。葛藤とは、くずとふじです。植物です。蔓草です。つるが複雑に絡みあってほどけなくなった状態、どちらにしようか迷ってしまう意見の対立を葛藤と言いますが。
まあ、ゆっくりほぐすしかないよね。にゃー。
ということで無名人インタビュー今日も葛藤していきます!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

今回ご参加いただいたのは アカ さんです!


現在:多分、自分をもっと表現したいんだろうなって、自分では思ってて。

花梨:アカさんは今、何をされている方でしょうか?

アカ:今は、建築設計をやってます。設計事務所に勤めています。

花梨:どんなお仕事内容なんですか?

アカ:大体、戸建て住宅とか小規模の木造の集合住宅の設計ですね。

花梨:設計を担当されて、今どれくらいになりますか?

アカ:新卒から始めているので、4年目ですね。

花梨:設計の仕事を選ばれたきっかけは、何でしたか?

アカ:元々あんまりそこまで建築やろうって気はしていなくて。仕事でどういうのやろうかなと思ったときに、成長し続けられるような仕事がいいなと思って、いろいろ探してたんですけども。建築って、やってて分かるんですけど、すごい難しくて。なんか哲学的なことを形にしていかなきゃいけないっていうか、クリエイティビティの塊っていうか。そういうのもあったので、俺にはできないだろうなみたいな感じで思ってた。建築に進むのはやめようと思ってたんですけど。

あっそういえば、ずっと勉強していけるっていう職種で、建築設計ってあるじゃんってやっぱり思い直して。大学4年生の5月とか6月になって、方向転換して。建築設計で生きていこうかなと思って、今の仕事につきました。

花梨:今、お仕事をされてみて、どんな気持ちになることが多いですか?

アカ:いや、あんま面白くないですね。

花梨:そうなんですか。

アカ:はい。なんか下請けなんですよ、基本的に。工務店だったりとかハウスメーカーの下請けで。建築の設計にも、二段階あって。例えば、みんなが思う、基本設計っていう段階。敷地があるじゃないですか。敷地があって、そこの敷地にどういう建物が建つかなっていう、外観をある程度形作る作業が基本設計なんですけど。

その次の段階で、実施設計っていうのがあって。基本設計で建てた形を、実際に建築基準法とかの法律に則る形に、設計を詰めていく作業っていうのがあって。自分らの設計事務所は、実施設計ばっかりやってるんですよ。だから、そこまでなんか、クリエイティビティが発揮できるような環境ではなかったなっていうのがちょっと正直なところで。

結局実施設計って、言い方ちょっとあれですけど、パズルみたいなもので。ここってどうやればこの法律をクリアできるかなとか、抜け道を探すとか、形を変えるとか。そんな単純なことではないんですけど、そのような作業がちょっと多かったので。ちょっと考えてた建築とは違うなっていう印象ですね。

花梨:元々持たれていた建築のイメージって、どんな感じだったんですか?

アカ:やっぱり、自分で考えたものが建つっていうのが、みんなが思う建築士の姿じゃないですか。やっぱり建築やる人間として、自分の考えたものを形にできればいいなとは思ってたんですけど。まあさっきも言ったように、人が考えたものを形にするような仕事ばっかりなんで。そのギャップですかね。もちろん、基本設計やってるところもあるんですけど、今の設計事務所は下請けが多かったなっていう話ですね。

花梨:ご自身としては、クリエイティビティを発揮して仕事したいという思いが元々あったんですか?

アカ:建築じゃなくてもいいんですけど。自分の創作意欲っていうか、そういう風に作業できる環境っていうのが、建築だとあるかなと思ったんですけど、なかったんで。別に、建築じゃなくてもいいです。実際、お金をもらってるのが建築だから建築やってるだけで。もっと他に、自分の芸術性を鍛えていける場所があるのであれば、全然そっちでもいいです。

花梨:例えば、日常で創作意欲を活かして、何かされていたりしますか?

アカ:いや、今は全然してなくて。本職の方の資格試験の勉強をしていて。もうずっと忙しくて、全然やっていないですね。今日もちょうど、一級建築士を受けたんですけど、それの一次試験の合格発表があって。

花梨:合格発表があったんですか?

アカ:そうですね。まああのー、一応自分受かっているんですけど。

花梨:おめでとうございます。

アカ:あぁ、ありがとうございます。それで今、勉強をずっとここ最近している感じですね。

花梨:何か好きなことは、ありますか?

アカ:音楽が好きですね。

花梨:どういったジャンルが好きですか?

アカ:いやなんか、人生の節目節目で聞く音楽のジャンルがすごい変わってきてて。今の流行りは、ヒップホップです。

花梨:ヒップホップは、いつ頃から流行りなんですか?

アカ:今年の6月とかだと思います。STUTSっていうアーティストがいて。その方が武道館ライブをしてて。STUTSって、ビートメーカーなんで、ビートを作る専門なんですけど。ビートを作った人たち、ヒップホップアーティストがもうアベンジャーズみたいに勢ぞろいしてて。客演として、一緒にライブやってて。それで、ヒップホップすげえなって、くらっちゃって。そこから一気に、色々聞いています。

花梨:それは実際に見に行かれたということですよね?

アカ:そうです。もう、見に行って。

花梨:くらったっていうのは、どういった感覚だったんですか?

アカ:ヒップアップにもいろいろあって。権力、金とか言うヒップホップアーティストもいるんですけど。それよりももっと、内省的な人たちも結構いて。自分の人生感とか、自分の抱えている孤独とか。そういうのを歌っているアーティストっていうのがいて。そういう赤裸々な言葉の力っていうか、1人の人生を眺めているようなそういう力強さっていうのがやっぱり、他のロックとかよりも力強い分野だと思ってて。そういうところで、言葉の強さっていうか、感性に来たなという感覚です。

花梨:6月以前は、どんな音楽を聞かれていたんですか?

アカ:6月以前は、UKロックでしたね。

花梨:UKロックって、どんな音楽になりますか?

アカ:まあ、イギリスとかの音楽で。有名どころで言うと、The 1975っていうバンドだったり、マンチェスター出身のバンドとかはめっちゃ聞いてましたね。

花梨:UKロックも、ヒップホップみたいな強いきっかけがあったんですか?

アカ:UKもあったと思うんですけど、忘れちゃったな。基本的に何かのジャンルを聞くときって、誰かアーティストを見て、とんでもねえもの見たわみたいな感じで。UKに関しては、あんま覚えてないっすね、自然と聞いてましたね。

花梨:UKロックは、どんなところに惹かれたんですか?

アカ:日本のロックと比べると、やっぱり音に色気があるっていうか。音が全然違うんですよ。なんかUKロックの人って、本当に分かるんですよ、あっこの人たちUKだなって。単純にそういう音の感じっていうか、今まで培ってきたUKロックの背骨っていうか、そういうところがすごい。本当に音が好きで。もう音一点で、いろいろ聞きあさっていましたね。

花梨:音楽っていうより、音って感じなんですね。

アカ:そうです。まあもちろん、歌詞とかも見たりはするんですけど。それよりも音で、ずっと音楽聞いてました、UKに関しては。

花梨:音楽のジャンルによって、求めている部分が違うんですか?

アカ:多分、違うと思いますね。

花梨:先ほど、人生の節目節目で聞く音楽のジャンルが変わるっていうお話ありましたけど。ヒップホップやUKロックも、その流れで聞き始めたんですか?

アカ:多分、変わっていると思います。例えば、ダンスミュージック好きな人と、カントリーミュージック好きな人って、多分性格が違うじゃないですか。それでやっぱり、ちょっとずつ音楽を聞くことによって、自分の性格が変わってきてるような感じはするんですよ。だから、逆に自分の性格が変わってきたから、音楽の好みが変わってきたっていう感じかもしれない。

さっき言ったSTUTSのライブみたいな、ああいうので一気に聞く音楽がシフトする感じで。そこからもう自分の考えは、ヒップホップが好きな性格なんだみたいな感じで、切り替わっていく感じがします。

花梨:ちなみに今、ご自身の性格はどう思われていますか?

アカ:あーすごい面倒くさいやつだなーと思っています。

花梨:どんなときに、そう思いますか?

アカ:まず、すごいこだわりが強いんですよ。例えば、服とかもそうですけど。もっと抽象的な香水も、すごいこだわりが強くて。音楽とかもすごい、深堀をしていくタイプなので。他の人から見れば、すごいこだわりを持ってそうみたいなイメージを持たれてて。実際そうなので。他の人からすれば、スゲー面倒くさいやつなんだろうなっていうのは、自分ではすごい思います。

花梨:香水には、どんなこだわりがあるんですか?

アカ:好きなものを追求しているので。例えば、香水だったら、言い方悪いんですけど、安いやつってケミカルな匂いがするんですよ。しっかり香水の匂いっていうか。だけど、自分の価値観としては、香水ってもっと隠してたいなってイメージ。香水って思われない香水ってどれかなみたいな感じで探してて。

そういう感じで、自分の欲しいものをどんどん深掘りしていって。いや、これじゃない、これじゃない、これじゃないって感じ。どんどんどんどん本当に突き詰めていくんですよ。本当に、一点突破のこだわりというか。

花梨:その性格は、昔からそうだったんですか?

アカ:いや、全然ないと思います。多分、自分をもっと表現したいんだろうなって、自分では思ってて。人づきあいがすごく苦手なんですよ。苦手っていうか、人とそんなに親密になろうっていう感情が欠落してるっていうか。欠落しているというか、人ともっと仲良くなりたいけど仲良くなるのも嫌みたいな。そういうこじれた感じを持ってて。そういう不満が結構、自分の中に強いです。

だから、そういう不満を抱えてるからこそ、もっと俺のことわかってくれみたいな感じ。それを、服とか香水とか音楽だとか、そういうのでもっと表現したいなっていうのがあって。だからこそ多分、この感情が、建築に進んだ理由にもなってると思うんですけど。

花梨:建築に進んだ理由と、自己表現が関係してくるってことですか?

アカ:結局、俺はここにいるぞみたいな。建築とかも、俺の感性はこんなだみたいな感じで、客観的に自分の考えてることを形にできるのが、建築じゃないですか。だからもっと表現したいんだなっていうのは、自分ではすごく、本当にずっと抱えてますね、そういう気持ちを。

花梨:その気持ちが、こだわりに現れているというか。

アカ:香水とかも、人それぞれ違うじゃないですか。例えば、好きな匂いとかも違いますし。自分としては、香水って匂い隠したいんだよなっていうような、香らせ方とかもありますし。やっぱりそういう服とか香水とかって、その人の価値観がすごい出てくる。人は見た目じゃないって言ってますけど、結構見た目は大きいと思う。

服とかでも、俺ってこういう人間なんだぜみたいな感じで、自分を表す、そういう服しか着たくないみたいな感情をずっと持ってて。あんまり、お洒落できるような財力はないんですけど。そういうのは本当にずっと、物事を選ぶときの大きな基準の一つですね。

過去:音楽を聞くことに、意味は求めてない。ただ単に、好きだから聞いてる。

花梨:アカさんは、幼少期どんなお子さんでしたか?

アカ:いや、あんま覚えてなくてですね。小さい頃は、小さい子ども集団の核にいたような
、コアなメンバーだった気がするんですけど。一番仲良かった友達が、小さい頃に引っ越しちゃって。それ以降すごい根暗になっちゃって。家でずっとゲームをしているような子供でした。

花梨:友達の引越しをきっかけに根暗になったのは、どうしてだったんですか?

アカ:単純に、本当にずっと一緒に遊んでた友達だったんで。外に出るきっかけがなくなったんじゃないかなと。

花梨:外に出るきっかけがなくなって、どう変わりました?

アカ:外で遊ばなくなって、めちゃくちゃ太ったんですよ。外に出て動きたくないし。小学生って、デブってあんまり好まれないので。そういうところで色々あったのかなーって思って。

花梨:この頃、お好きだったことって何かありました?

アカ:いやーなんでしょう。本当ゲームばっかしてました。

花梨:ゲームは、どういったもので遊んでましたか?

アカ:家にスーファミとかがあったので、そういうので遊んだり。DSド世代だったんで、DSとか、ゲームボーイアドバンスだったりとか、色々やってましたね。

花梨:ゲームは、家でお1人でやられることが多かったんですか?

アカ:いや、まあ一応兄がいたんですけど。まあ兄とですね。兄も結構ゲーマーだったんで。

花梨:小学校時代はいかがでした?

アカ:小学校時代もずっとゲームでしたね。もう、それ以外本当に覚えてないです。

花梨:年齢が上がるにつれて、変わった部分ってありました?

アカ:いや本当変わってないです。ゲームの世代が、どんどん新しくなってたぐらいです。

花梨:ゲームをしていた時は、どういう気持ちになることが多かったですか?

アカ:いや、今になって思えば、やることなかったんだと思います。小さい頃は外で遊んでた人間だったので。遊ぶ人もいなくなっちゃった。ゲームやれば楽しいので、暇つぶしだったんじゃないかなと。

花梨:ゲームは、中学校に入っても変わらずされていたんですか?

アカ:いや、中学で部活を始めたんで、やらなくなったんですよ。

花梨:中学、高校はどんな生活でした?

アカ:もう、部活ばっかでした、本当に。部活以外ほんと何にも覚えてない。部活一筋でした。

花梨:部活で印象に残ってることって、何かありますか?

アカ:柔道部だったんですけど。で、自分は73キロ級ぐらいでやってたんですけど。明らかに格上の、100キロ級の相手と引き分けたときは、ちょっと湧きましたね。

花梨:湧いたっていうのは、どんな感情ですか?

アカ:結構強い高校に行ったので。県大会は3番以内に入るぐらいの高校で。その団体戦で、レギュラーをやっていたんですけど。自分が引き分けたことで、もう余裕で優勝できる戦績になったっていうのがあったし。会場があいつ負けんだろうっていう空気感の中で、引き分けてやったぞっていう下剋上的な発想。こういうところがやっぱり、柔道のおもしれーとこだなっていうのは思いました。

花梨:会場では、どうして相手が勝つだろうっていうムードがあったんですか?

アカ:明らかに相手の方が格上だったんですよ。県の中でも、1、2を争うぐらいの選手だったので。結構名がある選手だったので。明らかに、会場の9.9割はあいつ負けんなって思っていた雰囲気で。

花梨:その中で引き分けた瞬間は、結構印象深いですか?

アカ:まあ、よく覚えてますよね。あんまり強い選手ではなかったので、柔道6年やってましたけど、ハイライト的な。印象深いですね。

花梨:会場の雰囲気のなか、格上の相手に引き分けたという点が、印象的だったんですか?

アカ:そういうのでもなかったんですよね、実際。本当、一筋で部活やってたんで。3年生が抜けて、自分らの代になったとき、本当に強い高校だったので、毎日吐きそうになるぐらい責任感が出ちゃって。そのくらい本当にのめり込んでいたので。あんまりそういう細かいとこ覚えてないっていうか、本当に局所局所で憶えているくらいで。柔道頑張ってたなっていう感情だけは、ずっともう持ってますね。

花梨:ゲームとか、柔道とか、1つのことにのめり込む方なんですか?

アカ:昔からそうですね。

花梨:その性質は、何かから影響を受けたものですか?それとも、元から?

アカ:あんま覚えてないですけど。一つのことをコツコツやる性格だよねと親から言われてたんで。そういう資質は、小さい頃からずっとあったのかなと思っています。

花梨:中高の学校生活とかはどうだったんですか?

アカ:いやそれが、覚えてないんですよね。なんかでも、あんまりうまくいってなかったですね、高校生活は。なんか、寝たふりしてるような学生だったので。

花梨:寝たふり?

アカ:なんか話す人もいないしみたいな。あまりいい思い出がないですね。

花梨:話す人がいなかったから、寝たふりをしていたんですか?

アカ:話す相手もいないですし。あんまり、他人と話がかみ合わないっていうか。人間関係がリセットされる癖があって。2年周期ぐらいで、人間関係が一新されるんですよ。その2年周期で一新されるっていうのが、高校時代にも1つ起きちゃって。なんか周りの人と何にも話が合わないなってなっちゃって。そこからもう本当に、卒業までずっとそんな感じでしたね。

花梨:リセットされる癖は、高校以前にもあったということですか?

アカ:そうですね。中学もあったし、高校もあったし、大学もあったし。もう、ずっとありますね。

花梨:リセットは、どういう形で行われるんですか?

アカ:基本的には、フェードアウト型ですね。なんか、人間って結構保守的じゃないですか。どっちかというと、同じ人とつるんでいる人の方が多いじゃないですか。同じ人とつるんで、ずっと同じ話しかしてないし。途中まではずっとそれでいいですけど、ある一定のところから、つまんねーなって気がついちゃって。それに気づくと、自分から避けていっちゃうんですよ。本当にあまり良くないんですけど。それでどんどん、徐々に徐々に距離ができてきて、フェードアウトしていくというか。

花梨:逆に、つまんないって思わない関係性ってどんな感じですか?

アカ:さっきも、仲良くなりたいけど距離感近いのも嫌だみたいな話をしたと思うんですけど。それもあるのかもしれないですけど、距離が近くない人はすごく長く続きます。例えば、Twitterとかで繋がってて、年数回会うような人とか。そういった人は本当、結構長いですね。

花梨:そういった方って、距離感以外に何か居心地がいい要因はありますか?

アカ:距離感が一番デカいのは絶対だと思うんですけど。なんでしょうね。いやーまあでも、お互いに興味を持ち続けてるからだと思いますけどね。人間関係って多分お互い興味を持たないと成り立たないじゃないですか。だから、ある種の好奇心みたいなものをお互いに持ち続けてる人の方が多分、自分の中では人間関係長続きしてんじゃないかなとは思ってます。

花梨:大学時代はいかがでした?

アカ:大学から、ライブ行き始めたんで。ライブ、めっちゃくちゃ行ってました。

花梨:大学生以前も、音楽はお好きだったんですか?

アカ:親が結構なんだろうな。山下達郎、松任谷由実、ジャニーズ系、シティポップとか、そういう音楽をずっと流してたので、音楽好きではありましたね。

花梨:初めてライブに行ったときは、どんな感想を持ちました?

アカ:楽しかったですね。あまり覚えてないのが実際ですけど。ライブってやっぱり生ものなんで。楽しかったなって気持ちはあるけど、全然細かいとこ覚えてないわみたいな。まあでも、爆音で自分の好きな音楽聞けるって、こんなに楽しいことなのかっていう衝撃はやっぱありましたね。

花梨:それ以降、ライブは結構行かれていたんですか?

アカ:そうですね。めっちゃくちゃ行きました。本当に、最低月1は行ってました。

花梨:この頃は、どんな音楽を聞いていたんですか?

アカ:大学生は、ほとんど邦楽ロックでした。社会人になってから、本当にいろんなジャンルを死ぬほど聞き漁っている感じですね。

花梨:ジャンルの変化は、どうして起こったんですか?

アカ:まあ、純粋にコロナ禍だったんで、家にいる時間がめちゃくちゃ増えまして。それで、本当にずっと音楽聞いてたっていうのもあるし。大学生から社会人になれば、多少なりともやっぱ変わるじゃないですか、いろいろ価値観も。大学卒業してからは、しばらく邦楽ロックは聞いてた感じがしますね。1人暮らしが始まって、音楽を聞いてたので。それで、自分の聞ける音楽の容量がすごい鍛えられたというか。コロナ禍、デカかったと思います。

花梨:コロナ禍が始まった頃、社会人になられたんですか?

アカ:そうですね。コロナ始まったと同時に、就職でしたね。

花梨:この当時はいかがでしたか?

アカ:いやー楽しくないですよね。今東京に住んでますけど、新しい土地に来たってのもあって友達もいないし、コロナ禍で外出すんなって言われてた時期だったし。で、東京はなんか、皆寂しいのに、なぜか寂しいままじゃないですか。楽しくなかったですよ、コロナ禍は。

花梨:音楽は、そういった感情を紛らわすために聞いていたんですか?

アカ:いや、そんなことないです。ライフスタイルなんで。イヤホンしているのが常みたいな感じなので。音楽を聞くことに、意味は求めてない。ただ単に、好きだから聞いてる。

花梨:意味は求めない、ただ好きだから、ってどういう感覚ですか?

アカ:なんか、音楽に救われた人って結構いるじゃないですか。

花梨:よくいますよね。

アカ:そう。なんかあんまりわかんないですよ。音楽って救われたっていうよりは、なんですかね。自分の土台になってるっていうか。次のステップに行くための踏み台みたいな。力を貸してくれる存在みたいな感じなんで。なんかあんまり、横並びで慰めてくれるっていうような感情があんまりなくて。好きだから聞いてるっていうのは、そういうところで。ただ単に、自分がちょっと力つくみたいな。良い表現が浮かばないんですけど。自分の普段が60%ぐらいだとして、音楽を聞くと80%ぐらいになるからですね。

花梨:音楽によって、20%上がる。

アカ:そうですね。やっぱ気分良くなるじゃないですか。好きで聞いてるっていうのは、そういうことです。

未来:不満とか怒りを、どこにぶつければいいんだっていう感情のぶつけ先を今探しているんだと思うんですよ。

花梨:アカさんは、未来について、どういったイメージをお持ちですか?

アカ:未来へのイメージですか。それは、社会的な意味ですか?

花梨:どういった意味でも大丈夫です。

アカ:社会的な意味で言えば、あんまりいい想像はしてないですね。僕、政治家めちゃくちゃ嫌いなんで。なんか、無駄なことしかしないじゃないですか。ああいう権力にすがって胡坐かいているような人たちが、すごく嫌なんで。だから、少しでも奴らに報いるために、何かしたいなと思っています。

花梨:行動に移したいっていう感じですか?

アカ:何かしたいなっていうのも、なんか違うんですけど。少しでも良い世の中にしたいじゃないですか。腹立つし。未来には、そういう漠然とした感じしかないですね。実際あんまり想像つかないところが大きいじゃないですか、未来って。

花梨:政治家に対して、具体的にはどういった感情を持っていますか?

アカ:すごい漠然としてるんですけど。小さい子ども、可愛いじゃないですか。小さい子ども可愛いんですけど、今政治家は未来を全然良くしようとしないじゃないですか。それで、多分泣くことになるのは、今の子どもたちだと思うんですよ。言っちゃあれですけど、すごいご高齢の方が多いじゃないですか。本当に、未来もないような。自分らだけがいいっていうような、本当にそういう政治にしか見えないので。今、世の中にいる人、もっと自分の子どもが不幸になるかもしれない世の中なんだっていうのを、もっと意識してほしいなと思います。

花梨:子どもたちのことを思った、怒りということですか?

アカ:まあ、周囲の人たちもそうなんですけど。小さい子どもっていうのは、分かりやすいから出しただけで。親も結構いい年齢になってきて、そういう身近な人が幸せになれない世の中になってきてるじゃないですか。そういうのを見てると、今の政治で周りの人たち泣くことになるかもしれないけど、お前たちそれでいいのってずっと思ってます

花梨:実際に、周りの方を見られて、そう思われているんですか?

アカ:まあ、自分ち母子家庭だったんで。なんか、きつそうだなっていうのはずっと見ていたんですよ。見てたし、今も一人暮らししてるし。そうやって、金持ってる人だけが生き残る社会は嫌じゃないですか、やっぱり。そういうところから、異議を申し立てたいなと(笑)

花梨:もし、アカさんが政治家だったとしたら、どういう社会を作りたいですか?

アカ:いや、分かんないですけど。本当に、既得権益がすごい嫌いなんで。全部ぶっ壊したいっすね。ほんと胡坐かいてるだけで、得してる人がいっぱいいるじゃないですか。なんかずっと保守的っていうか。本当くだらないんで。

今世の中にはびこっている年功序列だったり、家父長制的な男社会だったり。年功序列とか家父長制をなくすと、まあ自分も男ですけど、自分らが年齢重ねたときにその恩恵を受けられなくなるけどいいんかみたいな、そういう人いるんですけど。ほんとそういうのどうでもいいんで、全部ぶっ壊したいですね。本当にいらないんで。何も幸せにならないじゃないですか。

花梨:もし、ご自身が理想とする社会になったとしたら、どんな気持ちになりそうですか?

アカ:全部ぶっ壊したら、何を目標に生きているのか分かんなくなる気がしますけどね。

花梨:アカさんの目標の1つってことですか?

アカ:目標。目標じゃないですかね。こういう政治家に対するムカつきとか、そういう感情はすごい自分の中で大きいので。そういうところが、建築とか芸術やりたいっていう感性に活きているんで。そういう怒りを潰すと、自分のそういう欲求が縮まる気がします。

花梨:なくなっちゃうと、困るってことですか?

アカ:いや、なくなった方がいいとは思ってますけど。実際、あれってなくなるものじゃないんで、簡単に。だからこそ、ずっとブチギレられてられるんじゃない。

花梨:怒りは、ご自身の原動力になっているんですか?

アカ:そうですね。ちょっと前にも話しましたけど、人間関係がうまくいかないフラストレーションとか、なんでこんなこともできねえんだよっていう社会に対する憤りだとか、そういうのを、何かにぶつけたいんだろうなと思って。やっぱり、ぶつけるって、じゃあ芸術だってなるんですよ。個人的に。

音楽の話にちょっとなるんですけど、僕、小袋成彬っていうアーティストが好きで。『分離派の夏』っていうファーストアルバムがあるんですけど。消費者であるはずの自分が社会に消費されていってるだとか、これを作り出さなければ先に進めないっていう、そういうような音楽を作ることに対する姿勢の一節があるんですけど。そういう感情に多分近いんですよ。不満とか怒りを、どこにぶつければいいんだっていう感情のぶつけ先を今探しているんだと思うんですよ。それでなくならないにしても、とりあえずこの感情をどっかにぶつけなければ、この先ちょっと進んでいけないみたいな。興味があったら、聞いてみてほしいんですけど。

花梨:聞いてみます。

アカ:だから、そういう負の感情を常に抱えて、ブチギレながら生きていると思います。

花梨:今は、そのぶつけ先を探している状態?

アカ:そうですね。冒頭で話した通り、今はそんなに自分の感性をぶつける仕事はしてないので。あと、建築って1人でできないんですよ。結局、自分でこういう建物いいなって考えても、それを作る人だったり依頼する人だったり、1人で完結しないので。だから、結局考えても、机上の空論みたいな。もっと手元にあるクリエイティビティが欲しいなとはずっと思ってます。気軽で1人で完結できるようなやつ。

花梨:それって、何か候補は見つかっているんですか?

アカ:やっぱり音楽好きなんで、DTMとかやりたいですね。他にも、なんだろうな。ミシンとか使えるんだったら、もっと服も作ってみたいし。やりたいことはいっぱいあるんですけど、やるのにお金かかるし。今は、本当に勉強中で何も手につかないし。いろいろあるけど。いつか、何かしらを見つけてやりたいなと。今、第1候補はDTMです。

花梨:どんなことでも大丈夫ですが、何か言い残したことはありますか?

アカ:なんだろうな。本当、ちょっと過激な発言もあったんですけど。もうちょっと皆、世の中をいい方向にするためのアクションをもっと考えてほしいなとは常々思ってますけどね。投票率めちゃくちゃ低いなとか、そういうので悲しみたくないんで。

最近、日本の邦楽アーティストとか、政治的発言をはらんでるアーティストも増えてきたんですよ。そういうアーティストが好きな時期もあったんですけど、ほとんどの人ってそういう政治的な主張を持ってない気がするんです。だから、そういうのをもっと自分でいろいろ考えてみてほしいなーとは、常々思います。だって、周りの人が泣くかもしれない政治、嫌じゃないですか、再三言いますけど。

花梨:嫌ですね。

アカ:だから、周りの人が本当に笑っていられる世の中にするために、お前らもっと考えろよって言いたいです。

あとがき

怒りの感情は何の得にもならない、怒り=他人に迷惑をかけるものって、
そう思いながら生きてきました。

アカさんへのインタビューで思い出したのは、東京で見た岡本太郎の展示でした。
戦争に起因する怒りや抵抗、虚無感や絶望。
その感情を、芸術に昇華させようと挑む姿勢。
彼の生々しい感情が、作品を見ている私をぐっと掴んで離さない、そんな感覚に陥って。呆然と立ち尽くしていたのを憶えています。

アカさんが抱える感情は、これからどんな世界を創っていくのでしょうか?

改めて、インタビューへのご参加ありがとうございました!
次回の無名人インタビューも、お楽しみに。


【インタビュー・編集・あとがき:花梨】

#無名人インタビュー #インタビュー #自己紹介 #建築 #設計

マガジンで過去インタビューも読めますよ!

インタビュー参加募集!

この記事が参加している募集

#自己紹介

230,655件

いただいたサポートは無名人インタビューの活動に使用します!!