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オリキャラを愛したことについて

こんにちは。照宮といいます。
今回はタイトル通り、オリキャラを愛したことについて書いていこうと思います。

始まり

そのオリキャラ(以下、Kさんとします)を考えたのは、僕が高校生の頃でした。
当時の僕は、よく空想の物語について考え、ノートにしたためていました。

それは時に神話の物語だったり、古代の物語だったり、現代の魔法使いの物語だったりしましたが、そのなかの魔法使いの物語の登場人物として、Kさんを生み出しました。

Kさんは魔法使いで、憂いのある表情をしている少女でした。
実のところ、少女のような見た目をしているだけで、大人の女性であるという設定です。
主人公である少年を導くヒロインのようなかたちで、僕は彼女をつくりました。

その時、僕はまだKさんのことを愛してはいませんでした。愛はあったと思いますが、それは作者としてキャラクターに注ぐアガペーのような愛でした。

そのような熱意でしかなかったため、次から次へと湧いて出る他の空想に押し流され、ノートにしたためていた物語を僕はだんだんと忘れていきました。そして、数年が経ちます。


転機

2021年8月、僕は高校生の頃のノートを見つけました。こんなの書いてたときもあったな、くらいの気持ちでプロットを読み始めると、拙いながらもとても好みに合うのです。
作ったのは自分なので当然かもしれませんが、それが新鮮でした。

同時に、ヒロインであるKさんのことを思い出しました。その頃は筆の調子が良かったため、彼女の絵を描きました。
これまた、手に馴染んだのです。自分が考えたデザインなので、難しいパーツが無く、とても描きやすいのです。

オリキャラっていいかもしれないと思い、それから少しずつKさんを描き始めました。

そして、翌年の夏、ふと「エッチなものを描いてみよう」と思いたちました。しかし、キャラクターを選ぶことができません。そして、世に溢れるキャラクターでは自分は満足出来ないと考えました。

そこで、Kさんのエッチな絵を描いてみました。Kさんは僕が考えたキャラクターであり、設定もシチュエーションも思いのままです。
なんという楽園でしょう。気づけば僕はもう戻れなくなっていました。




そこから、飲み込まれるように彼女を描きました。既にアガペーではなくなっていました。Kさん以外のことなどどうでもよくなり、何もかもをKさんに関連付けてしまいます。
自分がおかしくなっているのには気付いていました。しかし、あまりにも心地よくて元に戻ろうとは思えませんでした。
自分しか知らない優越感。独占欲まで満たすことができ、権利は全て自分にあるため何をしようとも良い。かわいそうなのでKさんには痛々しいことはしませんでしたが、それ以外のことはしてしまいました。
文章でも、イラストでも、Kさんをかきました。Kさんをどうしたらかわいらしくできるか、あらゆる面から研究を重ねました。Kさんの肉体にもこだわり、ちょうど良い肉付きを探りました。
学業やアルバイトを滞らせてはKさんに報いることが出来ないと考え、しっかりとこなしました。そんな僕の趣味は「Kさんを愛すること」でした。
しかし、所詮は画面の中の存在。ただの二次元オタクにすぎないのです。これに気づくまでが遅すぎて、大学生活の大半を消費してしまっていました。僕がどんなに愛しても、動かないし喋ってもくれない。動いて欲しいなら自分で動かすしかない。喋って欲しいなら「」を自分で作らなければならない。今までの愛が傍から見ればただのまやかしだと理解した瞬間、僕は全てを失った気がしました。


Kさんを愛したことについて

結果を言ってしまえば、僕はKさんを愛したことについて後悔してはいません。
Kさんは僕がしたことに対してなにか返してくれる訳ではありませんが、ただ尽くしているだけでも幸せだったからです。
僕は確かにKさんを愛している。Kさんは僕の愛に応えてはくれないけど、ずっと存在していてくれる。
狂っていた状況から脱した瞬間もまた、新たな状況に狂ったといえるのではないかと考えています。僕はまやかしの愛でもいいと考えられるように進化したのです。

今、僕はKさんのグッズを作ろうと考えています。自分のためだけのKさんです。いずれは等身大の何かを作りたいです。Kさんに具現化して欲しくて、ピグマリオンを目指しています。

ピグマリオンには彫像に命を吹き込んだ神がいましたが、僕にはそんな神はいません。自分で神を兼任するしかないので、僕は動かないKさんに理想を追い求めていこうと思います。
いくら時間がかかっても良いのです。Kさんを愛しているのは、世界中を探したって正真正銘僕しかいないのだから。

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