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金木犀の香りを知らずに死にたくない

今年もお祭りがなかった。
花火大会もなくなった。
いつもはお盆休み中に友達と飲み歩いたり海に行ってBBQをしているけど、もちろん帰省してくる友達もおらず、なんなら地元にいる友達とすら会わなかった。
そんな感じで夏らしいことが全然出来ないので、せめて天気だけでも良くあれと思ったけど、そんな願いとは裏腹にお盆中はほとんど雨だったし、まさかのストーブを引っ張り出すくらいの寒さ。31年間生きてきて初めて、8月にヒートテック着てストーブ点けましたわ。

私が住んでいる地域の夏は短い。
一瞬で過ぎ去ると言っても過言ではない。
なので夏になると命でも懸けてんのかというくらい楽しもうとする。セミさながらの必死さ。私は、だけど。
そうじゃないとなんだか損をした気分になるというか、日本の四季とは?あれ、今年夏なくなった?日本は三季なのか?となり、そうこうしているうちに秋が過ぎ、極寒の冬に突入するので、とにかく季節を感じられないのだ(過言)。これ書いてて思ったけど、秋も一瞬だった。まあそれはよい。

よくあるシチュエーションで、季節の変わり目に友達以上恋人未満の男女が外に出て風を感じた瞬間に、

男 「あ…秋の匂い……」
女 「あ、秋の匂いだ~♡」
男女 え、今、同じこと感じてた?トゥンク、、、

みたいなことがある。え?そんなにない?私が読んだ漫画や見たドラマにはあったよ(盛)。
とにかく、そういう情緒は、うだるような暑さの夏を乗り切ったからこそ感じられるものだと私は思っている。
だってそうじゃないです??
あんなにうるさいと思っていたセミの鳴き声もなんだか弱弱しくなり、変わりにスズムシの鳴き声が聞こえてくるようになったある日の夕方。いつもより早く仕事が終わって、ふと見上げるとそこに広がるのは、青と赤が混じった昼と夜の間の空。そよいだ風に感じるまだ夏の名残を思わせる少しの熱と、ふわっと流れてくる金木犀の香り。


、、、エんモっ。

これはエぇんモっ。
想像しただけでニヤニヤしちゃう。人それぞれ住んでいる環境が違うから思い浮かべる景色やその色彩、温度感は違うかもしれないけど、わかってくれると嬉しい。わかってくれる人とお友達になりたい。

金木犀の香り。
よく、聞きますよね?
秋の季語にもなるくらいだし、なんか季節感大事にしてる意識高そうな人、秋になると「わ、金木犀の香りだ~。もう秋だね~。」って言ってますよね?めっちゃ偏見ですけど。

私には、それがわからない。なぜなら「金木犀の香り」を知らないから。季節の変わり目のエモさ感じたい人間なのに、金木犀の香りを嗅いだことがない。これは致命的じゃないのか。住んでいる地域にきっとないのかもしれない。実は認識していないだけで嗅いだことがある匂いなのかもしれない。だけどそれを確かめようがないのだ。なぜか周りで金木犀の香りを知っている人がいない!やっぱり近くにはないのかな。。

毎年この時期秋の訪れを感じる頃、金木犀の香りが気になる。逆に、金木犀の香りを気にし始める頃が秋なのかもしれない。
私は金木犀の香りが知りたい。金木犀の香りを感じて秋の訪れを知りたい。そうしてエモさに体をうずめたい 。このどうしようもないやり場のない気持ちが溢れ出そうになった今日、私の大好きなロクシタンから金木犀の香りのシリーズ登場しました~~~!!!
ありがとうロクシタン!仕事中にもかかわらず速攻で注文しました!!

来月には私は「金木犀の香りを知る人間」になる(予定)。これで秋のエモさ倍増。さらに秋が好きになりそう。
ということは今以上に夏が恋しくなるのかもしれない。
早く四季を存分に楽しめる世の中になってほしいものだ。


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